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 第8章 ヤガータ国編

804.冒険者ギルドの復活

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 私は、今日も、住宅作りだ。今日は、海の近くに10棟建てる予定だ。海の近くに、入江があった。そこを土魔法で、整備した。それと、近くに住宅を10棟建てた。

 それをガーベラに思念伝達で報告した。

 「ガーベラ、聞こえる?」

 「あれ、テラの声だけど、どこに居るの?見つからない」

 「これは、思念伝達といって、頭の中に直接話掛けているの」

 「そんなことできるの?」

 「便利でしょ。ところで、海の近くの入江を整備したよ。大きな船も止めれるようにしたよ。
 それと、住宅を10棟造ったから、よろしく」

 「はい、わかりました。国民の登録も順調にいっています。住宅の無償提供1年と食料の配布で、かなりの人が集まってきています」

 「それは良かった。また、連絡しますね」

 「はい、お願いします」

 私は、ガーベラとの思念伝達を切って、スピアと一緒に上級ダンジョンの一つに潜るつもりだ。

 「スピアとダンジョンに入るのも、久しぶりだね」

 「うん。楽しみ」

 私は、スキル探索で、ダンジョン内の魔物を調べた。特に強い魔物はいないが、ゴブリンが多数いるのは、余り良くない。いつ、民家を襲ってくるか、分からないからだ。

 「スピア、ゴブリンだけ、狩っとくよ」

 「うん、いいよ」

 私達は、ゴブリンだけを狩りまくり、ついに最後の1匹も倒した。

 もう一度、スキル探索で、ゴブリンが残っていないことを確認した。

 「このダンジョンは、もう、大丈夫だね」

 「うん。大丈夫」

 「スピア、次、行くよ」

 「うん。頑張る」

 私達は、上級ダンジョンの中のゴブリンだけをターゲットに、次々と狩って行った。

 そして、スキル探索で、安心できた上級ダンジョンの出入口を土魔法で、元に戻した。そして、係員が待機できる場所を作った。

 最後に、念のために、闇魔法で、結界を作り、ダンジョンから魔物が出てこないようにした。しかし、この結界は完璧なものではない。レベル60以上の魔物に対しては、効果がない。

 更に、次の上級ダンジョンんに向かっていった。今回は、ゴブリンのみの討伐なので、あっさりと終わっていった。ゴブリンの討伐が完了したら、土魔法で、出入口を戻し、待機場所を作り、闇魔法で、結界を張った。

 ついに、最後の上級ダンジョンになった。これまでと、何ら変わりは、なかった。私達は、あっさりとゴブリンを狩って、仕上げをした。

 「スピアのおかげで、今日1日で、完了したよ。ありがとう」

 「うん。スピア、頑張った」

 「さあ、今日は、帰って、休もうね」

 「うん。テラと一緒に寝る」

 「わぁ、嬉しい」

 私達は、早々とベッドに行き、仲良く寝た。当然は、私はいつも通り、スピアの腰に抱き付いて、ふわふわの尻尾に包まれながら、眠り込んだ。

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

 ぐっすり眠って、元気になった私達は、新たな仕事に取り掛かった。それは、冒険者ギルドの立て直しだ。そのためには、冒険者が居ないことには、話にならない。

 「スピア、冒険者を連れてきたいんだけど、何かいいアイデアは、ないかな?」

 「うん。冒険者、他の国、多くいる」

 「そうでね。他の国には多くいるね」

 「スピア、連れてくる」

 「えっ、誘拐したらだめよ」

 どうしたら、他の国の冒険者に来てもらうことが出来るのか、スピアと考えてみた。

 冒険者は、何が目的か、当然、お金だ。つまり、効率よく魔物を狩ることが出来れば、そのようなダンジョンに集まってくるはずだ。

 その、効率よく、魔物を狩れるために必要な事はなんだろう。自分の事を考えてみた。まだ、冒険者として、駆け出しの時の事だ。

 「一つは、必要経費が安いことだね。冒険者ギルドへの登録料、ダンジョンに入る時の手数料、ポーションなどの購入費用、武器・防具などの装備品にかかる費用、宿泊費、食費などだ」

 「うん。ポーションは、高い」

 「それに、アイテムボックスだね。これを一人に1個、プレゼントしようか」

 「うん、いい」

 色々と考えて、ある程度の事が決まったので、ガーベラに文書を作って、各国の冒険者ギルドに掲示して貰うように手配した。

 私達は、安くポーションを手に入れることが出来る様に、農場の近くに、工房をつくって、ポーションの量産の準備をした。

 農場では、薬草を採取できそうなほど、生育していた。通常より、成長が早い。多分、魔力が強いせいだろう。

 ガーベラに、薬草の採取のアルバイトの掲示をして貰った。この薬草の採取だけで、暮らしていける様に買い取りの料金設定をしている。

 また、農場の近くにも、宿泊施設を作って、国民として登録すれば、1年間は賃料が無料になると、宣伝した。

 それと、併設して、読み・書き・計算の教室を開いた。当然、国民であれば、無料で受講できる。そして、その学校の運営に国民を雇って、それだけで、生活できるだけの給料を支払うことにした。

 最初の1年は、先行投資だと割り切った。仕方がない。この国が復興するまでの辛抱だ。

 私は、思念伝達で、リンダに連絡を取った。

 「リンダ、テラだけど。元気かな?」

 「はい、元気ですよ。今日は、どんな様ですか?」

 「シルバの事だけど、どうなっているかな」

 「シルバの後任は、雇いましたよ。今、シルバが指導しています。もう少し、時間が必要かも」

 「そうか、それならいいよ。少し、また、お金が必要なんだが、送ってくれないか?」

 「はい、いいですよ。こちらの事業は、すべて、順調です。服の販売もすでに軌道に乗っています。それに、伴って、従業員も、当初の5倍に増やしました。ただ、デザイナーは、2倍ですけど」

 「分かった、金貨5000万枚、お願いするね」

 「はい、すぐに、手配します」

 「それじゃ、また、よろしく」

 私は、リンダとの思念伝達を切った。もう少し、頑張らないとね。
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