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第弐話 二つ目の鍵
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”ピー! ピー! ピー!”
無機質な廊下に、今もあの音が鳴り響いていた。
無論、一人で残業することが、”初めて” というわけではないのだが、この独特の雰囲気に慣れる気がしない。
廊下に響くのは 警告音と虚しい俺の足音のみ。
そんな中、俺は大きな疑問を抱いていた。
まさか、もうシステムが情報を掴んだのか?
しかし、いくら何でも早すぎる・・・
普通はこのくらいで情報が集まるんだろうか?
こんなことで悩むくらいなら、アメリカ本部での実習の時に聞いておくんだった・・・
改めて自分のふがいなさに、”後悔” の二文字が頭をよぎる。
いや、俺は経験が浅いんだ。というか、こんな大事件を経験したことがないんだ。
大丈夫!
普通はこんなものなんだ、と思っていればどうってことないじゃないか!
そう割り切って、俺はメインルームに入った。
焦る気持ちを抑えながら、俺はパスワードを打ち込み、メールを見る。
そこに書かれていたのは、予想を確信へと変える衝撃的なものだった。
『実行犯と乗り物の目処はついた。ジャックウェアの改ざんを急げ!』
ジャックウェアとは、乗り物の自動運転を乗っ取るウイルス・マルウェアだ。
『日本の ”9 11” だ』が示唆しているように、飛行機が関わる可能性が極めて高い。
そしてまた、飛行機には自動運転技術の一つである、オートパイロットがある。
このことからも、航空機が何らかの形で関わることが予想できる。
”ヤバイ”
本当に日本の歴史に名を残すようなテロ事件になるかもしれない。
「こうしているだけでは駄目だ! 早急に策を講じなければ、取り返しのつかないことになる」
でも、何から始めればいいんだ?
先輩から聞いた話を思い出して・・・
そうだった!
まず初めに、政府直轄のテロ対策職員である湊と、今後の対策について話し合って・・・
その次に、アメリカ本部に報告と協力要請をするんだ。
あ!
後で湊に、月倉への伝言を頼んでおこう。
”ジャックウェア” という単語が出てきた時点で、あいつの専門分野だろうしな。あいつなら口も堅いだろうし、事件の情報が洩れるリスクも低いだろう。
・・・って、そんなことを考えているときじゃない。
「湊---------------------」
無意識の中で、俺はそう言い放ち、緊急会議室へと向かった。
------------------------------------------
一方、緊急会議室では・・・
「絢、遅いなぁ。
全く、俺の陣頭指揮デビューだからって、急いで東京がら来たんだぞ。
原因となった、あのメールのことを話してから、次のメールを見に行けばいいのに・・・」
「湊---------------------」
(なんだ?
絢のやつ、俺のの名前を大声で叫びやがって!)
(でも大変だ!
絢が叫ぶということはシステムが何かを掴んだってことだ。
本当の大事件かも・・・)
(こういう時は深呼吸、深呼吸・・・
大丈夫! これは逆にチャンスなんだ。
この事件で功績を挙げれば、あの憧れの、ブルーインパルスに乗れるかも!)
「よし!
絶対にテロを防いで、航空自衛隊に戻ってみせる!)
会議室では一人、湊が闘志を燃やしていた。
無機質な廊下に、今もあの音が鳴り響いていた。
無論、一人で残業することが、”初めて” というわけではないのだが、この独特の雰囲気に慣れる気がしない。
廊下に響くのは 警告音と虚しい俺の足音のみ。
そんな中、俺は大きな疑問を抱いていた。
まさか、もうシステムが情報を掴んだのか?
しかし、いくら何でも早すぎる・・・
普通はこのくらいで情報が集まるんだろうか?
こんなことで悩むくらいなら、アメリカ本部での実習の時に聞いておくんだった・・・
改めて自分のふがいなさに、”後悔” の二文字が頭をよぎる。
いや、俺は経験が浅いんだ。というか、こんな大事件を経験したことがないんだ。
大丈夫!
普通はこんなものなんだ、と思っていればどうってことないじゃないか!
そう割り切って、俺はメインルームに入った。
焦る気持ちを抑えながら、俺はパスワードを打ち込み、メールを見る。
そこに書かれていたのは、予想を確信へと変える衝撃的なものだった。
『実行犯と乗り物の目処はついた。ジャックウェアの改ざんを急げ!』
ジャックウェアとは、乗り物の自動運転を乗っ取るウイルス・マルウェアだ。
『日本の ”9 11” だ』が示唆しているように、飛行機が関わる可能性が極めて高い。
そしてまた、飛行機には自動運転技術の一つである、オートパイロットがある。
このことからも、航空機が何らかの形で関わることが予想できる。
”ヤバイ”
本当に日本の歴史に名を残すようなテロ事件になるかもしれない。
「こうしているだけでは駄目だ! 早急に策を講じなければ、取り返しのつかないことになる」
でも、何から始めればいいんだ?
先輩から聞いた話を思い出して・・・
そうだった!
まず初めに、政府直轄のテロ対策職員である湊と、今後の対策について話し合って・・・
その次に、アメリカ本部に報告と協力要請をするんだ。
あ!
後で湊に、月倉への伝言を頼んでおこう。
”ジャックウェア” という単語が出てきた時点で、あいつの専門分野だろうしな。あいつなら口も堅いだろうし、事件の情報が洩れるリスクも低いだろう。
・・・って、そんなことを考えているときじゃない。
「湊---------------------」
無意識の中で、俺はそう言い放ち、緊急会議室へと向かった。
------------------------------------------
一方、緊急会議室では・・・
「絢、遅いなぁ。
全く、俺の陣頭指揮デビューだからって、急いで東京がら来たんだぞ。
原因となった、あのメールのことを話してから、次のメールを見に行けばいいのに・・・」
「湊---------------------」
(なんだ?
絢のやつ、俺のの名前を大声で叫びやがって!)
(でも大変だ!
絢が叫ぶということはシステムが何かを掴んだってことだ。
本当の大事件かも・・・)
(こういう時は深呼吸、深呼吸・・・
大丈夫! これは逆にチャンスなんだ。
この事件で功績を挙げれば、あの憧れの、ブルーインパルスに乗れるかも!)
「よし!
絶対にテロを防いで、航空自衛隊に戻ってみせる!)
会議室では一人、湊が闘志を燃やしていた。
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