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第2話『村人シロと王都と山賊』の1
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シロの場合に限らず、王都や街への出発前は村の多くの人間が頼み事をしてくる。
「あれを買ってきてほしい」
「これを売ってきてほしい」
「手紙を届けてほしい」
「シロ、珍しいものがあったら買ってきてくれ。掘り出し物ならより高く売ってくるから、シロにも金が入るぞ。というかシロも商人にならないか?」
「シロ、綺麗な姉ちゃんがいたら俺の連絡先を渡しておいてくれ」
団十郎の鞍に荷物を積みながら、シロは大きな溜め息をついた。
「みんな色んなことを頼むけど、ジェイの頼みが一番気楽だよ」
「マジか。じゃあ頼んだ」
「いや、聞かなくていいからって意味ね」
「お前ってたまに皮肉言うよな」
なぜか感心するジェイを背に、シロは荷物を背負って立ち上がった。
「じゃあ行ってきます」
頼み事をした手前、出発するシロを大勢の村人が手を振って見送ったのだった。
「……何で急に付いてくるって言い出したの?」
ある程度村を離れると、シロは隣を歩くエリに聞いた。
「なんか心配になっちゃって。シロが王都を歩くのって、やっぱり危ないから」
エリは苦笑いする。昨日のプリムのせいだな、とシロは思った。
「スキルの無い転生者だってバレたら道端で袋叩きにされてもおかしくないもん。奴隷商に捕まったらもっと酷い目に合うんだから」
「団十郎がいるから大丈夫だよ」
「……それもそうだね」
『ばうわう!』
重いはずの荷物をものともせず、団十郎は嬉しそうに吠える。
「でも教会にも行きたいから。たまに行かないとバチ当たりそうだし」
「そっか」
「……久し振りだね。二人で森を歩くの」
木々に囲まれた細い道を行きながら、エリは気持ち良さそうに深呼吸した。
「シロを拾った時のこと、思い出しちゃう」
「その節はお世話になりました」
「そうそう。たまに忘れてると思うけど、私達は命の恩人なんだから。それに、師匠に拾われたのも私が先だし。姉弟子を敬ってよね」
エリはそう言ってシロの顔を覗き込み、得意気に笑ったのだった。
「あれを買ってきてほしい」
「これを売ってきてほしい」
「手紙を届けてほしい」
「シロ、珍しいものがあったら買ってきてくれ。掘り出し物ならより高く売ってくるから、シロにも金が入るぞ。というかシロも商人にならないか?」
「シロ、綺麗な姉ちゃんがいたら俺の連絡先を渡しておいてくれ」
団十郎の鞍に荷物を積みながら、シロは大きな溜め息をついた。
「みんな色んなことを頼むけど、ジェイの頼みが一番気楽だよ」
「マジか。じゃあ頼んだ」
「いや、聞かなくていいからって意味ね」
「お前ってたまに皮肉言うよな」
なぜか感心するジェイを背に、シロは荷物を背負って立ち上がった。
「じゃあ行ってきます」
頼み事をした手前、出発するシロを大勢の村人が手を振って見送ったのだった。
「……何で急に付いてくるって言い出したの?」
ある程度村を離れると、シロは隣を歩くエリに聞いた。
「なんか心配になっちゃって。シロが王都を歩くのって、やっぱり危ないから」
エリは苦笑いする。昨日のプリムのせいだな、とシロは思った。
「スキルの無い転生者だってバレたら道端で袋叩きにされてもおかしくないもん。奴隷商に捕まったらもっと酷い目に合うんだから」
「団十郎がいるから大丈夫だよ」
「……それもそうだね」
『ばうわう!』
重いはずの荷物をものともせず、団十郎は嬉しそうに吠える。
「でも教会にも行きたいから。たまに行かないとバチ当たりそうだし」
「そっか」
「……久し振りだね。二人で森を歩くの」
木々に囲まれた細い道を行きながら、エリは気持ち良さそうに深呼吸した。
「シロを拾った時のこと、思い出しちゃう」
「その節はお世話になりました」
「そうそう。たまに忘れてると思うけど、私達は命の恩人なんだから。それに、師匠に拾われたのも私が先だし。姉弟子を敬ってよね」
エリはそう言ってシロの顔を覗き込み、得意気に笑ったのだった。
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