鬼婆

華岡光

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鬼婆

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 「ヒッヒッヒッヒッ、腹減ったぁ・・お前らの生温かい肉喰わせろぉ!!」

 老婆はそう言うと手にした大きくて鋭い出刃包丁を振りかざしながら健太達に向かって走ってきた。

 「こっち来るな!!この野郎!!」

 無我夢中でとっさに近くにあった木のホウキの後ろの丸く固い部分で老婆の顔目掛けて突いた。

 「ウギゃぁぁ!!!!」

 目を突かれた老婆が怯んだ隙を見て健太は怯える陽子の手を引っ張りながら、玄関の外へとがむしゃらに走りだした。
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