少年館

ジョセフとアドン少佐の2人の生活15

　「君、どうしたんだい？何を泣いているんだ？？」

 アドンは泣いてる少年の前に立ち声をかけた。

　「友達が死にそうなんだ・・」

    「友達？君の友達が死にそうなのか？？」

    「うん。一緒に働いてて一番仲良しだったんだよ。」

 少年の"一緒に働いてて"という言葉を聞き館で働いている子供だと感じたアドンはポケットから飴玉を取り出した。

　「そうか。辛いだろうが、その友達のためにも頑張って生きるんだぞ！！この飴あげるよ。」

 そう言うと車に乗ろうとするアドン少佐。しかし、その時、その少年はアドンに声をかけた。

　「ジョセフにもあげたいからもう一つくれない？きっと元気になるかもしれないから・・」
 
 ジョセフと言う言葉を聞いた瞬間、アドンは開けた車のドアをそのままにし、振り向いた。

　「今ジョセフて言ったか？まさかその死にかけているという友達てジョセフの事なのか？？」

 アドンの問いかけに少年はうなずいた。

　「うん、ジョセフの事だよ・・」