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二章 神話II
1 ウンディーネ
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その昔、この辺り一帯は緑豊かで動物もたくさんいた。
人々はいくつかの街に分かれて平穏に暮らしていた。
ある時、空から光るものが二つ降りてきた。
一つは西の平原へ、またもう一つはそれよりは東、山間にできた谷に降りた。
山間に降りた光は地面に接すると、その周辺の水という水を吸い上げた。
草木は枯れ、動物も多くは死んでしまった。
そこに住んでいた人々も、ある者はここで暮らすことを諦め別の土地に移り住み、またある者は諸々の事情からこの地に留まっていた。
オルソがこの地に足を踏み入れた時、水を吸い上げていたその光はまだ活動を続けていた。
オルソはそれに近付くと手をかざし、いくつか言葉を費やすと座り込み、そのままの姿勢で十日祈りを捧げた。
祈りを終えた時、光はその動きを止め、中から貯め込んだ水が溢れるようになった。
人々に危険がないことを告げ、オルソはその場をあとにした。
残された人々はその溢れ出る水を生活用水とし、そこに定住することにした。
子孫が増え街も賑わいをみせた頃、水の神への感謝を込めこの街はウンディーネと呼ばれるようになった。
(オルソ神話3-12「ウンディーネ」)
人々はいくつかの街に分かれて平穏に暮らしていた。
ある時、空から光るものが二つ降りてきた。
一つは西の平原へ、またもう一つはそれよりは東、山間にできた谷に降りた。
山間に降りた光は地面に接すると、その周辺の水という水を吸い上げた。
草木は枯れ、動物も多くは死んでしまった。
そこに住んでいた人々も、ある者はここで暮らすことを諦め別の土地に移り住み、またある者は諸々の事情からこの地に留まっていた。
オルソがこの地に足を踏み入れた時、水を吸い上げていたその光はまだ活動を続けていた。
オルソはそれに近付くと手をかざし、いくつか言葉を費やすと座り込み、そのままの姿勢で十日祈りを捧げた。
祈りを終えた時、光はその動きを止め、中から貯め込んだ水が溢れるようになった。
人々に危険がないことを告げ、オルソはその場をあとにした。
残された人々はその溢れ出る水を生活用水とし、そこに定住することにした。
子孫が増え街も賑わいをみせた頃、水の神への感謝を込めこの街はウンディーネと呼ばれるようになった。
(オルソ神話3-12「ウンディーネ」)
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