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皇帝陛下との面会
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私は皇帝陛下の執務室へと歩いていた。
といってもあれから色々あった。まずカイに根掘り葉掘り聞かれて、クリスが面倒そうに答えた。そして、びしょびしょになった私とクリスは怒ったアリアにお風呂へと放り込まれた。お城はお風呂が何か所もあるらしく、順番を待たなくても入れて早かった。そして、髪は魔法で乾かした。ドライヤーをイメージした温風。魔法って超便利!!
そして、私達のお風呂の間にカイが皇帝陛下への面会申し込みを終わらせてくれていて、今向かっている。
……展開が早い。
だって雪を降らせたのが朝でしょ。それで目が覚めたのがお昼前。それから雲を散らして、お風呂に入って、今が三時。……怒涛の一日だ。
どうして何かが起こる日ってこんなに忙しんだろう。とは言っても今回は明らかに私が悪いので文句はない。だけどお昼ご飯くらいは食べたかったと思ってもいいだろう。……陛下とのお話し中にお腹が鳴ったらどうしよう。
「こちらです」
案内をしてくれていた男の人がそのままノックする。中からは「入れ」と男の人の声が聞こえた。
王様でどんな人なんだろう。ゲームでは出てきた記憶がない。いや、出てきたかも。でも覚えていない。
怖い人じゃなかったらいいな。
カイの後に続いて執務室へと入り、下を向いたまま机の正面で膝をつく。クリスも私の後ろで同じようにする気配があった。ちなみにアリアは部屋の前でお留守番だ。
ああ、緊張するよー!
「父上、人払いを」
カイの言葉で、少し経ってぞろぞろと、人が出て行った。私は頭を下げたまま待つ。背後でドアが閉まる音がした後、陛下が言った。
「カイ、今回の件の当事者を連れてくると聞いていたが?」
おお、渋いおじさまの声。カイのお父さんなんだからやっぱりかっこいいんだろうな。それにしては声が若くない気がする。遅くにできた子なのかな。ああ、もしかしてカイって第一皇子とだいぶ年が離れているのかな。
この状況でそんなことを考えることができるあたり、やっぱり私は神経が図太いのかもしれない。
「はい、父上、彼女です」
「……ふむ。片方はクリスだな。二人とも顔を上げろ」
よし、ここで令嬢パワーは出し惜しみしない! ……もう既に意味がないかもしれないけど。
顔を上げてにっこりと笑ったその時だった。
「っ……!」
皇帝陛下の机の横に控えていた人が息をのんだ気配がした。
うん? 私のことを知っている人?
特に気にせず、ちらっとそっちを見て、私も息をのんだ。
……嘘でしょ。
口を開けたままかたまってしまう。そんな私たちを見た皇帝陛下が不思議そうに言った。
「ヘルムート、そなたの知り合いか?」
ヘルムート――お父様はすごい勢いで膝をついて頭を下げた。
「も、申し訳ございません! 私の娘でございます」
はっとして私はにっこりと笑みを浮かべる。
どうしてお父様がここにいるの! 何、お父様実は偉い人だったの!? いつも忙しそうで家にいなかったのは偉い人だったから!? 下っ端だからかと思っていたよ、ごめん!
改めて陛下へと視線を向ける。うん、五十歳くらいかな。おひげの似合うおじさま。これは若い頃は絶対かっこよかった!
「取り乱してしまい申し訳ありません、陛下。フィオーレ家長女、エレナでございます。この度は、大変なご迷惑をおかけ致しました」
「そうか、エレナか」
「はい」
陛下の呟きにカイが返事をした。
なんか親子で分かり合っているんだけど! 何、私皇帝陛下にも名前覚えられているの!? 待って、すごい想像と違うんだけど!
陛下は少し考えて言った。
「そなたには借りがある。悪いようにはせぬ。詳しい話を聞かせて欲しい」
「はい」
「ヘルムート頭を上げろ。そなたは仕事だ。父親ではなく宰相としてこの場におれ」
「……はっ!」
皇帝陛下がさっと手を振ると、どこからかメイドさんが出てきた、隣の部屋への扉が開かれた。
「どうぞ」とメイドさんに促されてそちらへと移動する。
……すんごい豪華な部屋! すごいさすが皇帝陛下! 見慣れたお城の装飾ですらすごいのにもう一段上をいっている。
クリスは嬉しそうにさっさと座った。
「ここで出るお菓子は美味しいんだよ」
はいぃ!? クリス初めてじゃないの!? え、何、ここでのお茶会経験あり? もしかしてカイだけじゃなくて皇帝陛下とも付き合いがあるの!? クリス何者よ!!
心の中で一通り叫んで、クリスの隣へと座る。正面には皇帝陛下が座り、カイが私の隣。そして、お父様は皇帝陛下の後ろへと立った。
すぐにお茶とお菓子が出されてお茶会が始まる。
うん? お茶会? 違うよね、私事情聴取されに来たんだよ。これどういう状況!?
皇帝陛下も呑気にお茶飲んでるし! それでいいの!? 私テロまがいのことしたんだよ! 今頃いろんなところで被害続出だよ!!
とりあえず私はよく分からない、こののんびりとした空気になじむためにお茶を一口すすった。
とても高級なお茶は、もはや味など分からなかった。
といってもあれから色々あった。まずカイに根掘り葉掘り聞かれて、クリスが面倒そうに答えた。そして、びしょびしょになった私とクリスは怒ったアリアにお風呂へと放り込まれた。お城はお風呂が何か所もあるらしく、順番を待たなくても入れて早かった。そして、髪は魔法で乾かした。ドライヤーをイメージした温風。魔法って超便利!!
そして、私達のお風呂の間にカイが皇帝陛下への面会申し込みを終わらせてくれていて、今向かっている。
……展開が早い。
だって雪を降らせたのが朝でしょ。それで目が覚めたのがお昼前。それから雲を散らして、お風呂に入って、今が三時。……怒涛の一日だ。
どうして何かが起こる日ってこんなに忙しんだろう。とは言っても今回は明らかに私が悪いので文句はない。だけどお昼ご飯くらいは食べたかったと思ってもいいだろう。……陛下とのお話し中にお腹が鳴ったらどうしよう。
「こちらです」
案内をしてくれていた男の人がそのままノックする。中からは「入れ」と男の人の声が聞こえた。
王様でどんな人なんだろう。ゲームでは出てきた記憶がない。いや、出てきたかも。でも覚えていない。
怖い人じゃなかったらいいな。
カイの後に続いて執務室へと入り、下を向いたまま机の正面で膝をつく。クリスも私の後ろで同じようにする気配があった。ちなみにアリアは部屋の前でお留守番だ。
ああ、緊張するよー!
「父上、人払いを」
カイの言葉で、少し経ってぞろぞろと、人が出て行った。私は頭を下げたまま待つ。背後でドアが閉まる音がした後、陛下が言った。
「カイ、今回の件の当事者を連れてくると聞いていたが?」
おお、渋いおじさまの声。カイのお父さんなんだからやっぱりかっこいいんだろうな。それにしては声が若くない気がする。遅くにできた子なのかな。ああ、もしかしてカイって第一皇子とだいぶ年が離れているのかな。
この状況でそんなことを考えることができるあたり、やっぱり私は神経が図太いのかもしれない。
「はい、父上、彼女です」
「……ふむ。片方はクリスだな。二人とも顔を上げろ」
よし、ここで令嬢パワーは出し惜しみしない! ……もう既に意味がないかもしれないけど。
顔を上げてにっこりと笑ったその時だった。
「っ……!」
皇帝陛下の机の横に控えていた人が息をのんだ気配がした。
うん? 私のことを知っている人?
特に気にせず、ちらっとそっちを見て、私も息をのんだ。
……嘘でしょ。
口を開けたままかたまってしまう。そんな私たちを見た皇帝陛下が不思議そうに言った。
「ヘルムート、そなたの知り合いか?」
ヘルムート――お父様はすごい勢いで膝をついて頭を下げた。
「も、申し訳ございません! 私の娘でございます」
はっとして私はにっこりと笑みを浮かべる。
どうしてお父様がここにいるの! 何、お父様実は偉い人だったの!? いつも忙しそうで家にいなかったのは偉い人だったから!? 下っ端だからかと思っていたよ、ごめん!
改めて陛下へと視線を向ける。うん、五十歳くらいかな。おひげの似合うおじさま。これは若い頃は絶対かっこよかった!
「取り乱してしまい申し訳ありません、陛下。フィオーレ家長女、エレナでございます。この度は、大変なご迷惑をおかけ致しました」
「そうか、エレナか」
「はい」
陛下の呟きにカイが返事をした。
なんか親子で分かり合っているんだけど! 何、私皇帝陛下にも名前覚えられているの!? 待って、すごい想像と違うんだけど!
陛下は少し考えて言った。
「そなたには借りがある。悪いようにはせぬ。詳しい話を聞かせて欲しい」
「はい」
「ヘルムート頭を上げろ。そなたは仕事だ。父親ではなく宰相としてこの場におれ」
「……はっ!」
皇帝陛下がさっと手を振ると、どこからかメイドさんが出てきた、隣の部屋への扉が開かれた。
「どうぞ」とメイドさんに促されてそちらへと移動する。
……すんごい豪華な部屋! すごいさすが皇帝陛下! 見慣れたお城の装飾ですらすごいのにもう一段上をいっている。
クリスは嬉しそうにさっさと座った。
「ここで出るお菓子は美味しいんだよ」
はいぃ!? クリス初めてじゃないの!? え、何、ここでのお茶会経験あり? もしかしてカイだけじゃなくて皇帝陛下とも付き合いがあるの!? クリス何者よ!!
心の中で一通り叫んで、クリスの隣へと座る。正面には皇帝陛下が座り、カイが私の隣。そして、お父様は皇帝陛下の後ろへと立った。
すぐにお茶とお菓子が出されてお茶会が始まる。
うん? お茶会? 違うよね、私事情聴取されに来たんだよ。これどういう状況!?
皇帝陛下も呑気にお茶飲んでるし! それでいいの!? 私テロまがいのことしたんだよ! 今頃いろんなところで被害続出だよ!!
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