【R18】俺は変身ヒーローが好きだが、なったのは同級生の女子でした。一方の俺は悪の組織に捕らえられマッドサイエンティストにされた

第四話

新たなる怪人レパードウーマン

「新たな怪人」

  現れた見たことのない怪人をレッドは警戒した。
　際どいハイレグカットのヒョウ柄スーツに同じ柄のロングのブーツにグローブ。
　腰の部分からは尻尾が出てクネクネと揺らし、頭から生えた毛も耳がレッドに向かって動く。
　贅肉のないスレンダーな身体は引き締まっており、精悍で鋭く、俊敏なイメージを与える。
　冷徹な雰囲気がありながらも、どことなく優雅で気品が漏れ出るような佇まい。
　だが、薄い唇を舐める舌の動きが獲物を狙う肉食獣を彷彿とさせる。
　しかし、一番驚いたのは身体能力だった。
　突然、レッドの視界内に、レッドが気がつかないほどの素早さで現れたのだ。

「驚いた？　アセンデッドが生み出した新たな怪人レパードウーマンよ」

　驚くレッドにヴァレリーは自慢げに言う。

「これまでの怪人とはひと味違うのよ」

「人々を改造して作ったのだろう。なんて酷い事を」

　レッドは厳しい口調で糾弾する。
　尻尾やケモ耳を生やした生物などいない。
　そして、人型の生き物も人間以外いない。
　アセンデッドが人間から怪人レパードウーマンを生み出したことは明らかだ。

「人類の進化のためには必要な犠牲よ。これまでの研究と実験の積み重ねで作り出した傑作よ。見なさい、この素晴らしい姿を。普通の人間にこんなプロポーションは出来ないでしょう」

「あうっ」

　ヴァレリーがレパードウーマンの背後に回り、後ろから身体を撫でると、レパードウーマンは嬉しそうな声を上げる。