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エルフ王国
勝利 〈毒耐性→毒無効 腕力強化→怪力→剛力〉
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――十数分後、ナオはすっかり冷めてしまったシチューを口にしながら周囲に散らばる緑鼠に視線を向け、こんな場所で食事を行って大丈夫なのかと不安を抱きながらもステータス画面を確認する。
「うわ、ちゃんと倒した数だけでレベルが上がってるよ。鼠相手にどれだけレベルを上げるんだろう……」
ステータス画面には倒した緑鼠の数の分だけ上昇したレベルが表示されており、シチューを食べきったナオは改めて能力値に視線を向けた。
―――――――――――――
レベル:15
SP:13
攻撃力:15
防御力:15
移動速度:15
魔法威力:15
魔法耐性:15
魔力容量:15
―――――――――――――
戦技(攻撃スキル)
・指弾――指で弾いた物で相手を攻撃する 熟練度:5(限界値)
連射(技術スキル)――指弾を連続で撃ち抜く
跳弾(技術スキル)――標的物以外の物体に指弾を当てて跳弾させる
―――――――――――――
技能スキル(才能)
・翻訳――あらゆる言語・文字を理解できる
・観察眼――観察能力を高める
・遠視――遠くの光景を見渡せる
・暗視――暗闇でも視界が効く
・毒耐性――毒に対する耐性を身に着ける
・聴覚強化――聴覚を研ぎ澄ます
・速射――弓矢・拳銃などの遠距離用の道具の攻撃速度を上昇
・狙撃――集中力を高め、命中精度を上昇
―――――――――――――
SPを消費して覚えたスキルは「指弾」と「毒耐性」だけだが、普通の生活や訓練を行うだけでも相当な数のスキルを習得していた。これはこちらの人間なら普通の事なのか、あるいは「勇者」として召喚されたナオが特別なのかは不明だが、彼はSPを使用すれば新しいスキルだけではなく、既存の能力の強化を行えることを思い出す。
「どうやって強化するんだ?」
ナオはSPと表示された文字を押すと、視界に未収得のスキルの一覧が画面に表示される一方、自分の所持しているいくつかのスキルが赤文字に変色した事に気付く。どうやら色違いのスキルだけが強化されるらしく、彼は「指弾」と「毒耐性」が強化できる事に気付く。
「SPは十分に余ってるし、まずは指弾から試すか」
指弾の文字に指が触れた瞬間、視界に『戦技「指弾」を強化しますか?』という警告文が表示され、どうして未収得のスキルを覚えるときには警告文が出なかったのかと疑問を抱きながらもナオは再び文字を押すと、熟練度の項目に表示されていた「限界値」が消失した。
『熟練度が更新されました。指弾の限界値が「10」に変更されます』
「おおっ、強化は熟練度の限界値が伸びるのか。それなら技能スキルの場合はどうなるんだろ?」
次にナオは毒耐性の文字に触れると、再び警告文が表示されるが彼は面倒ながらも文字を二回押すと、毒耐性の文字が消え去り、代わりに新しい文字が浮かび上がった。
『毒耐性の強化を確認「毒無効」を習得しました』
「おおっ」
名前の響きから察するに毒を無効化するスキルを習得したらしく、実際にステータス画面にも「完全に毒を無効化する」と表示されていた。そうそうに毒を完全に無効化するスキルを得られたのは幸いであり、続いてナオは新しいスキルを習得するために未収得のスキルの一覧リストを確認する。
「まだSPは11も残ってる。でも、慎重に選ばないとな……攻撃力とかを強化するスキルはないかな?」
リストを確認しながらナオは能力値を引き延ばすようなスキルが存在しないのかを探していると、それらしき名前のスキルを幾つか発見し、試しに「怪力」という名前の技能スキルを選択する。
「これはどうかな、強そうだけど……」
『技能スキル「腕力強化」を習得しました』
『腕力強化――攻撃力が増加する』
迷わずにSPを消費してスキルを習得すると、予想通りというべきか攻撃力に関する能力だったらしく、試しにナオは攻撃力を確認すると大幅に能力値の数値が上昇していた。
―――――――――――――
レベル:15
SP:10
攻撃力:115
防御力:15
移動速度:15
魔法威力:15
魔法耐性:15
魔力容量:15
―――――――――――――
「やった!!」
思わず声が出てしまい、遂に攻撃力だけとはいえ数値が三桁になった事にナオは喜び、試しにナオは硬貨を取り出して「指弾」の戦技を発動させる。標的は壁際に並べてある木造人形の1つであり、狙いを定めて撃ち抜く。
「ここっ!!」
硬貨が凄まじい勢いで射出され、木造人形の頭部に突き刺さり、10円玉が眉間の部分に減り込む。あまりの威力にナオは呆気に取られ、同時にこれならば十分に鼠以外の魔物が相手でも通用すると確信する。
「これは凄いな……!!しかもまだ強化出来るんだ!!」
覚えたばかりの「腕力強化」もSPを消費すれば強化が出来る事が判明し、ナオは迷わずにSPを消費して強化する。そしてステータス画面の「腕力強化」が消え去り、代わりに新しい文字が表示された。
『怪力――攻撃力が大幅に増加』
「やった!!300を超えた!?」
強化した途端、ナオの攻撃力が「315」に変化し、ここまでくると一般人の男性を上回る筋力を得た事になる。しかもまだSPを消費して強化する事が判明し、調子に乗ったナオはさらに強化を施す。
『剛力――腕力が倍加』
「おおっ……あれ!?」
だが、3回目の強化を施した瞬間にナオの攻撃力の数値が「30」にまで下がり、調子に乗り過ぎて強化したせいで効果が変化してしまったらしく、折角三桁まで上昇させた数値が10分の1以下に落ちてしまう。
「ちょ、取り消し!!」
『これ以上の強化は出来ません』
「ああっ……」
一度強化したスキルは元には戻せないらしく、更に剛力はこれ以上の強化が出来ないという画面が発生した。普通の人間ならば能力値は元から高いので能力値が倍加すれば大きな力になるのだろうが、ナオの場合は元の能力値が低すぎるのが仇になった。
「くそぅっ、やっと300まで上がったと思ったのに……まあ、仕方ないか」
後戻りは出来ない以上は諦めるしかなく、ナオは次に覚えるスキルを選択する。
「うわ、ちゃんと倒した数だけでレベルが上がってるよ。鼠相手にどれだけレベルを上げるんだろう……」
ステータス画面には倒した緑鼠の数の分だけ上昇したレベルが表示されており、シチューを食べきったナオは改めて能力値に視線を向けた。
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レベル:15
SP:13
攻撃力:15
防御力:15
移動速度:15
魔法威力:15
魔法耐性:15
魔力容量:15
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戦技(攻撃スキル)
・指弾――指で弾いた物で相手を攻撃する 熟練度:5(限界値)
連射(技術スキル)――指弾を連続で撃ち抜く
跳弾(技術スキル)――標的物以外の物体に指弾を当てて跳弾させる
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技能スキル(才能)
・翻訳――あらゆる言語・文字を理解できる
・観察眼――観察能力を高める
・遠視――遠くの光景を見渡せる
・暗視――暗闇でも視界が効く
・毒耐性――毒に対する耐性を身に着ける
・聴覚強化――聴覚を研ぎ澄ます
・速射――弓矢・拳銃などの遠距離用の道具の攻撃速度を上昇
・狙撃――集中力を高め、命中精度を上昇
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SPを消費して覚えたスキルは「指弾」と「毒耐性」だけだが、普通の生活や訓練を行うだけでも相当な数のスキルを習得していた。これはこちらの人間なら普通の事なのか、あるいは「勇者」として召喚されたナオが特別なのかは不明だが、彼はSPを使用すれば新しいスキルだけではなく、既存の能力の強化を行えることを思い出す。
「どうやって強化するんだ?」
ナオはSPと表示された文字を押すと、視界に未収得のスキルの一覧が画面に表示される一方、自分の所持しているいくつかのスキルが赤文字に変色した事に気付く。どうやら色違いのスキルだけが強化されるらしく、彼は「指弾」と「毒耐性」が強化できる事に気付く。
「SPは十分に余ってるし、まずは指弾から試すか」
指弾の文字に指が触れた瞬間、視界に『戦技「指弾」を強化しますか?』という警告文が表示され、どうして未収得のスキルを覚えるときには警告文が出なかったのかと疑問を抱きながらもナオは再び文字を押すと、熟練度の項目に表示されていた「限界値」が消失した。
『熟練度が更新されました。指弾の限界値が「10」に変更されます』
「おおっ、強化は熟練度の限界値が伸びるのか。それなら技能スキルの場合はどうなるんだろ?」
次にナオは毒耐性の文字に触れると、再び警告文が表示されるが彼は面倒ながらも文字を二回押すと、毒耐性の文字が消え去り、代わりに新しい文字が浮かび上がった。
『毒耐性の強化を確認「毒無効」を習得しました』
「おおっ」
名前の響きから察するに毒を無効化するスキルを習得したらしく、実際にステータス画面にも「完全に毒を無効化する」と表示されていた。そうそうに毒を完全に無効化するスキルを得られたのは幸いであり、続いてナオは新しいスキルを習得するために未収得のスキルの一覧リストを確認する。
「まだSPは11も残ってる。でも、慎重に選ばないとな……攻撃力とかを強化するスキルはないかな?」
リストを確認しながらナオは能力値を引き延ばすようなスキルが存在しないのかを探していると、それらしき名前のスキルを幾つか発見し、試しに「怪力」という名前の技能スキルを選択する。
「これはどうかな、強そうだけど……」
『技能スキル「腕力強化」を習得しました』
『腕力強化――攻撃力が増加する』
迷わずにSPを消費してスキルを習得すると、予想通りというべきか攻撃力に関する能力だったらしく、試しにナオは攻撃力を確認すると大幅に能力値の数値が上昇していた。
―――――――――――――
レベル:15
SP:10
攻撃力:115
防御力:15
移動速度:15
魔法威力:15
魔法耐性:15
魔力容量:15
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「やった!!」
思わず声が出てしまい、遂に攻撃力だけとはいえ数値が三桁になった事にナオは喜び、試しにナオは硬貨を取り出して「指弾」の戦技を発動させる。標的は壁際に並べてある木造人形の1つであり、狙いを定めて撃ち抜く。
「ここっ!!」
硬貨が凄まじい勢いで射出され、木造人形の頭部に突き刺さり、10円玉が眉間の部分に減り込む。あまりの威力にナオは呆気に取られ、同時にこれならば十分に鼠以外の魔物が相手でも通用すると確信する。
「これは凄いな……!!しかもまだ強化出来るんだ!!」
覚えたばかりの「腕力強化」もSPを消費すれば強化が出来る事が判明し、ナオは迷わずにSPを消費して強化する。そしてステータス画面の「腕力強化」が消え去り、代わりに新しい文字が表示された。
『怪力――攻撃力が大幅に増加』
「やった!!300を超えた!?」
強化した途端、ナオの攻撃力が「315」に変化し、ここまでくると一般人の男性を上回る筋力を得た事になる。しかもまだSPを消費して強化する事が判明し、調子に乗ったナオはさらに強化を施す。
『剛力――腕力が倍加』
「おおっ……あれ!?」
だが、3回目の強化を施した瞬間にナオの攻撃力の数値が「30」にまで下がり、調子に乗り過ぎて強化したせいで効果が変化してしまったらしく、折角三桁まで上昇させた数値が10分の1以下に落ちてしまう。
「ちょ、取り消し!!」
『これ以上の強化は出来ません』
「ああっ……」
一度強化したスキルは元には戻せないらしく、更に剛力はこれ以上の強化が出来ないという画面が発生した。普通の人間ならば能力値は元から高いので能力値が倍加すれば大きな力になるのだろうが、ナオの場合は元の能力値が低すぎるのが仇になった。
「くそぅっ、やっと300まで上がったと思ったのに……まあ、仕方ないか」
後戻りは出来ない以上は諦めるしかなく、ナオは次に覚えるスキルを選択する。
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