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真・闘技祭 本選編
拳鬼VS拳聖
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「嬉しいわ、リンダちゃん……貴方とは是非一度戦ってみたいと思っていたの」
「私もです……拳鬼の名前はヨツバ王国にも届いています。しかし、大丈夫なのですか?もう現役を引退していると聞きましたが……」
「うふふ、ここ最近はレナちゃん達の相手をしていたお陰で勘は取り戻したわ。身体の調子も絶好調だし、遠慮しなくていいわ」
「そうですか、それを聞いて安心しました」
二人は試合場にて握手を行い、表面上は穏やかに話し合う。しかし、もしも仮に二人の傍に誰かがいたとしたら彼女達の放つ気迫で圧倒され、常人ならば気絶していただろう。観客席の観衆の目から二人はこれから戦うとは思えないほどに和やかな表情を浮かべていたが、ここで放送が入る。
『本選開始まで30分を切りました!!これより、エキシビジョンマッチを開始致します!!』
『あの、ホネミンさん。エキシビジョンマッチというのはなんですか?』
『分かりやすく言えば前座試合という感じです!!今回は試合場も大幅に改築が施されましたからね、これから戦う選手の皆さんや観客の皆さんのために実際に試合場で戦ってもらい、どんな風に戦えるのかを実際に見て貰います!!』
『な、なるほど……よく意味は分かりませんが、とりあえずは必要な事なんですね?分かりました、ではエキシビジョンマッチ……開始ぃっ!!』
ホネミンの説明にラビットは戸惑いながらも試合開始の合図を行い、既に握手を終えて距離を取っていたアイラとリンダは向かい合う。リンダはいつも通りに構えるのに対し、一方のアイラの方は構えもせずにリンダの方へと歩み寄る。
『おおっ!?アイラ選手、構えもせずにリンダ選手の方へと歩いて近づきます!!まるで散歩でもするかのような歩き方ですね!!』
『これはどういう事でしょうか?アイラ選手、いったい何を……』
解説役のホネミンとラビットはアイラの行動に驚くが、一方でリンダの方は接近してくるアイラに対して警戒を解かず、黙って自分の間合いに入るまでは動かない。相手の方から近づいてくるのならば好都合であり、彼女は万全の態勢で待ち構えた。
一方でアイラの方は微笑を浮かべながら歩む速度は落とさず、遂にはリンダの間合いの一歩手前まで移動すると、彼女は拳を握りしめた。その光景を見てリンダは危険を察知し、自ら踏み込んでアイラを間合いの圏内に捉えると、拳を繰り出す。
「崩拳!!」
先に仕掛けたのはリンダであり、アイラに向けて彼女は中段突きを放つ。迫りくる拳に対してアイラは表情を崩さないまま、円を描くように両手を動かす。
「回し受け」
リンダの放った拳はアイラが円を描くように繰り出した腕によって攻撃が受け流され、逆にリンダがアイラに懐に潜り込まれる。彼女はリンダの顔面に手を伸ばすと、足払いを行い、そのまま地面にリンダを叩きつけようとした。
「はあっ!!」
「がはぁっ!?」
『おおっと!?何が起きたのでしょうか、拳を繰り出したはずのリンダ選手が逆に地面に押し付けられています!!これはいったいどういうことでしょうか!?』
リンダを地面に叩き落したアイラの姿に観客席はざわつき、一方で控室でリンダの姿を見ていたヨツバ王国の選手達は騒ぎ出す。彼等はリンダの実力を高く買っており、そんな彼女がアイラに倒された光景を見て信じられない表情を浮かべる。
「おいおい、マジかよ!!アイラの嬢ちゃん、リンダよりも強いのか!?」
『強い……拳鬼の異名も伊達ではないか』
「いいえ、この程度でリンダは終わりません」
昔からアイラの事を知っているシュンとハヤテですらも驚く中、ツバサは表情を崩さずにリンダの様子を伺う。一見はアイラがリンダを地面に叩きつけた様に見えるが、実際の所はリンダは頭の下に片腕を伸ばし、最低限の受身を取っていた。
アイラに地面に倒されたリンダではあったが、彼女は自分の頭を掴むアイラの腕を逆に掴むと、彼女は倒れた状態からアイラの腕に絡みつき、プロレスの「腕十字固め」の体勢に入って逆にアイラを地面に落とそうとした。
「隙あり!!」
「あらっ!?」
リンダに左腕を奪われたアイラは立つ事も維持できず、今度は逆に自分が地面に倒される形となった。片腕を封じられた状態で地面に倒されたアイラは苦痛の表情を浮かべ、一気に形成は逆転した。
『おおっと!!ここでリンダ選手の反撃です!!一瞬の隙を突いた見事な腕十字固めです!!』
『これは決まりましたかね!?』
完璧に決まった腕十字固めによってアイラは動きを封じられ、リンダは容赦なく彼女の腕に体重をかけてへし折ろうとした。しかし、そんなリンダに対してアイラは右腕の親指を立てると、リンダの足に叩き込む。次の瞬間、リンダは足が痺れる感覚に襲われ、咄嗟に腕を離してしまう。
「うぐっ!?」
「くっ……ツボを突いたわ。しばらくは左足は痺れて動けないと思うわ」
「……問題ありません、貴女の左腕もまともに動かないはず」
リンダから引き剥がす事には成功したが、アイラの左腕も無事では済まず、折れてはいないがかなり傷んでしまった。どちらも感覚を取り戻すのに時間が掛かると考えられ、リンダは左足、アイラは左腕が封じられた状態で構える。
※本日2話目!!なんか刃牙的な展開になってきてるような気がします(;´・ω・)
「私もです……拳鬼の名前はヨツバ王国にも届いています。しかし、大丈夫なのですか?もう現役を引退していると聞きましたが……」
「うふふ、ここ最近はレナちゃん達の相手をしていたお陰で勘は取り戻したわ。身体の調子も絶好調だし、遠慮しなくていいわ」
「そうですか、それを聞いて安心しました」
二人は試合場にて握手を行い、表面上は穏やかに話し合う。しかし、もしも仮に二人の傍に誰かがいたとしたら彼女達の放つ気迫で圧倒され、常人ならば気絶していただろう。観客席の観衆の目から二人はこれから戦うとは思えないほどに和やかな表情を浮かべていたが、ここで放送が入る。
『本選開始まで30分を切りました!!これより、エキシビジョンマッチを開始致します!!』
『あの、ホネミンさん。エキシビジョンマッチというのはなんですか?』
『分かりやすく言えば前座試合という感じです!!今回は試合場も大幅に改築が施されましたからね、これから戦う選手の皆さんや観客の皆さんのために実際に試合場で戦ってもらい、どんな風に戦えるのかを実際に見て貰います!!』
『な、なるほど……よく意味は分かりませんが、とりあえずは必要な事なんですね?分かりました、ではエキシビジョンマッチ……開始ぃっ!!』
ホネミンの説明にラビットは戸惑いながらも試合開始の合図を行い、既に握手を終えて距離を取っていたアイラとリンダは向かい合う。リンダはいつも通りに構えるのに対し、一方のアイラの方は構えもせずにリンダの方へと歩み寄る。
『おおっ!?アイラ選手、構えもせずにリンダ選手の方へと歩いて近づきます!!まるで散歩でもするかのような歩き方ですね!!』
『これはどういう事でしょうか?アイラ選手、いったい何を……』
解説役のホネミンとラビットはアイラの行動に驚くが、一方でリンダの方は接近してくるアイラに対して警戒を解かず、黙って自分の間合いに入るまでは動かない。相手の方から近づいてくるのならば好都合であり、彼女は万全の態勢で待ち構えた。
一方でアイラの方は微笑を浮かべながら歩む速度は落とさず、遂にはリンダの間合いの一歩手前まで移動すると、彼女は拳を握りしめた。その光景を見てリンダは危険を察知し、自ら踏み込んでアイラを間合いの圏内に捉えると、拳を繰り出す。
「崩拳!!」
先に仕掛けたのはリンダであり、アイラに向けて彼女は中段突きを放つ。迫りくる拳に対してアイラは表情を崩さないまま、円を描くように両手を動かす。
「回し受け」
リンダの放った拳はアイラが円を描くように繰り出した腕によって攻撃が受け流され、逆にリンダがアイラに懐に潜り込まれる。彼女はリンダの顔面に手を伸ばすと、足払いを行い、そのまま地面にリンダを叩きつけようとした。
「はあっ!!」
「がはぁっ!?」
『おおっと!?何が起きたのでしょうか、拳を繰り出したはずのリンダ選手が逆に地面に押し付けられています!!これはいったいどういうことでしょうか!?』
リンダを地面に叩き落したアイラの姿に観客席はざわつき、一方で控室でリンダの姿を見ていたヨツバ王国の選手達は騒ぎ出す。彼等はリンダの実力を高く買っており、そんな彼女がアイラに倒された光景を見て信じられない表情を浮かべる。
「おいおい、マジかよ!!アイラの嬢ちゃん、リンダよりも強いのか!?」
『強い……拳鬼の異名も伊達ではないか』
「いいえ、この程度でリンダは終わりません」
昔からアイラの事を知っているシュンとハヤテですらも驚く中、ツバサは表情を崩さずにリンダの様子を伺う。一見はアイラがリンダを地面に叩きつけた様に見えるが、実際の所はリンダは頭の下に片腕を伸ばし、最低限の受身を取っていた。
アイラに地面に倒されたリンダではあったが、彼女は自分の頭を掴むアイラの腕を逆に掴むと、彼女は倒れた状態からアイラの腕に絡みつき、プロレスの「腕十字固め」の体勢に入って逆にアイラを地面に落とそうとした。
「隙あり!!」
「あらっ!?」
リンダに左腕を奪われたアイラは立つ事も維持できず、今度は逆に自分が地面に倒される形となった。片腕を封じられた状態で地面に倒されたアイラは苦痛の表情を浮かべ、一気に形成は逆転した。
『おおっと!!ここでリンダ選手の反撃です!!一瞬の隙を突いた見事な腕十字固めです!!』
『これは決まりましたかね!?』
完璧に決まった腕十字固めによってアイラは動きを封じられ、リンダは容赦なく彼女の腕に体重をかけてへし折ろうとした。しかし、そんなリンダに対してアイラは右腕の親指を立てると、リンダの足に叩き込む。次の瞬間、リンダは足が痺れる感覚に襲われ、咄嗟に腕を離してしまう。
「うぐっ!?」
「くっ……ツボを突いたわ。しばらくは左足は痺れて動けないと思うわ」
「……問題ありません、貴女の左腕もまともに動かないはず」
リンダから引き剥がす事には成功したが、アイラの左腕も無事では済まず、折れてはいないがかなり傷んでしまった。どちらも感覚を取り戻すのに時間が掛かると考えられ、リンダは左足、アイラは左腕が封じられた状態で構える。
※本日2話目!!なんか刃牙的な展開になってきてるような気がします(;´・ω・)
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