不遇職とバカにされましたが、実際はそれほど悪くありません?

カタナヅキ

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真・最終章 七魔将編

連絡役

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「なるほど、確かにアインなら問題はなさそうだな。けど、アインだけだと王都に入るだけで門番に止められそうだから誰かが同行しないと……」
「それならば私が共に行きましょう!!仮に王都に敵の魔の手が迫っていた場合は私が対処します!!」
「レミアか、確かにそれが妥当かな」
「じゃあ、アインちゃん。レミアさんを王都まで運んでね」
「キュロロッ」


ティナの言葉にアインは頷き、王都への連絡役はレミアに任せる事が決まった。ちなみに屋敷に存在する転移魔法陣は王都から転移する事は出来てもこちらから転移する事は出来ない。そのため、王都までは乗り物の類で移動するしかない。


「王都の連絡役はレミアに任せて……その間、俺達はどうすればいいかな」
「どうしようもなにもあたし達に出来る事なんてあるのかね……仮にここにいる全員で出向いても王都の奴等に勝てるかどうかも怪しいよ」
「そうだ、お父さんに協力してもらおうよ!!私が頼めばきっとお父さんも力を貸してくれるよ?」
「なるほど、ヨツバ王国から援軍か……」


ヨツバ王国の王女でもあるティナは自分が頼めばデブリ国王は援軍を派遣してくれるのではないかと提案するが、ヨツバ王国の領地まで移動するのに時間が掛かり過ぎる。六聖将が味方に付けば心強いのは確かだが、援軍が派遣されるまでの間は冒険都市の者達が何も行動を起こさないとは限らない。


「ティナ様の要望であれば国王陛下も援軍を派遣して下さると思いますが……最短でもここから王都まで移動するだけでも二週間は掛かります。さらに援軍を派遣するとなるともっと時間が掛かるでしょう」
「二週間以上か……けど、やってみる価値はあるかな」
「そういう事情ならばあたしが行きます!!こう見えても結構偉い立場に昇格したので!!」


ヨツバ王国への援軍派遣の連絡はエリナが向かう事を伝えると、隣に立っていたリンダも頷き、ティナの護衛役はリンダだけでも務まる。ティナから手紙を書いてもらえば王都の国王もすぐに援軍を派遣すると考えられる。

王都はレミアに任せ、ヨツバ王国の援軍はエリナに任せると、残された者は今後どのように行動するべきかを考える。とりあえずはこの隠れ家も何時までも安全とは言い切れず、この場所の秘密はシズネは知っている。勘の鋭い彼女ならばここにレナ達が非難している可能性を考慮しているだろう。


「ここも何時までも安全かは分からないし、別の隠れ家を探す必要があると思う」
「けど、ここ以上の隠れ家なんてあるのかい?」
「心当たりはあるよ。魔物が滅多に近づいてこない場所がある」
「へえ、そんな場所があるのかい?」


レナはこの屋敷にシズネ達が攻め入る前に別の場所に隠れ家を用意しておくことを提案し、都合がいい事に絶好の隠れ場所は存在した。その場所に関してはシズネ達も居場所を知らないはずであり、探し出したとしてもより安全な場所に転移が出来る。


「何処にあるんだい、その隠れ家とやらは?」
「遺跡だよ……この森には遺跡がある。そこには人が暮らせる建物は残ってるし、それにいざという時は安全な場所に避難できる」
「レナ王子、まさか……!?」
「あの島に避難するのか!?」
「そうだよ、あそこなら見つからないでしょ?」


レナの言葉にレミアとハルナは驚き、言われてみれば確かにこれ以上にないほどに安全な場所だった。まさか敵も大陸の外にまでレナ達が逃げ込んでいるとは思いもよらず、追いかける手段はない。古代遺跡の転移装置を起動する手段はレナ達しか持ち合わせておらず、最悪の場合はレナ達は大陸の外に避難すれば安全は確保される。

すぐにレナはシズネ達が動き出す前に古代遺跡までの道のりを地図に書き記し、全員が非難させる準備を行う。屋敷と比べれば古代遺跡は快適な環境とは言えないが、それでも万が一の場合に備える必要はあった――





――その日の晩、レナは自分の部屋にて横になり、彼の隣にはコトミンとティナが眠っていた。夫婦なので同じ部屋に眠る事は不自然ではないが、その中には何故かヒトミンを枕にして眠りこけるハルナの姿もあった。


「う~んっ……この饅頭、変な味だな」
「ぷるるっ……(びくんっ)」
「こらこら、それはヒトミンだよ。寝ぼけて齧り付くな」


枕代わりにしているヒトミンに噛みついたハルナは眉をしかめ、噛みつかれたヒトミンは身体を震わせる。そんな彼女にレナは呆れながらも毛布を掛けてやり、一方でスラミンを枕にするティナに対してコトミンは胸に顔を突っ込む。


「やん、駄目だよレナたん……おっぱいを独り占めにしたら赤ちゃんが嫉妬しちゃうよ、えへへ……」
「あむあむ……この肉まん、牛乳みたいな味がする」
「何してんねんっ」


二人で抱き合うように眠るティナとコトミンに対してレナは毛布を掛け直し、改めて全員が寝静まったのを確認するとアイリスと交信を行う。今日の所はシズネ達もまだ訪れる様子はなく、この際にアイリスと交信して情報交換を行う。
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