不遇職とバカにされましたが、実際はそれほど悪くありません?

カタナヅキ

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真・最終章 七魔将編

ジャンヌの確保

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――時は遡り、レナとハヤテの一撃によって風圧が発生した後、地面に叩きつけられたレナは頭を抑えながらも起き上がる。この時に手にしている岩砕剣が完全に折れた事に気付き、仕方なく手放す。


「くっ……皆、生きてる?」
「か、辛うじて……」
「ううっ……」


レナは周囲にいるはずの人間達に声を掛けると、ハンゾウとミレトが瓦礫を押し退けて起き上がり、少し離れた場所にはジャンヌが倒れていた。ハヤテの姿は見えず、気配もない。どうやら先ほどの一撃で吹き飛ばされたか、あるいは逃走したらしい。

頭を抑えながらもレナは起き上がると、とりあえずは急いで避難する必要があった。先の戦闘尾で知らず知らずに相当な魔力を消耗していたらしく、頭を抑えながらもハンゾウとミレトの元に向かう。


「急いでここを避難しよう。時間がないから、ここは一旦遺跡まで引き返すしかない」
「そ、そうでござるな……」
「分かりました。でも、この人はどうするんですか?」
「うっ……」


気絶しているジャンヌにミレトは視線を向けると、今の所は気を失ってはいるがこのまま放置すれば彼女が何を仕出かすかは分からず、レナはジャンヌの身体を持ち上げると一緒に連れて行く事にした。


「一緒に連れて行くよ。放ってはおけないし、味方は一人でも多い方がいいからね」
「味方って……でも、その人は操られているんですよね」
「その点はこっちにも考えがある。さあ、引き返そう」
「そうでござるな、大分気配も近付いて来たでござる」


ハンゾウは周囲を振り返り、気配が接近している事に気付くと撤退に賛成する。残念ではあるが冒険都市内部の侵入はここまでであり、レナは意識が途切れる前に空間魔法を発動させ、避難を行う。

しかし、この時に瓦礫の隙間から彼等を伺う人物が存在し、その人物の正体はハヤテだった。ハヤテはレナが空間魔法を使用して逃げる姿を確認すると、彼女は瓦礫を押し退け、悔し気な表情を浮かべる。


「…………」


ハヤテは何事か口にするが、いつも身に付けている拡音石と呼ばれる魔石のペンダントがない事に気付き、先ほどの戦闘で落とした事に気付く。これではレナ達がどのような手段で逃げているのか話す事が出来ず、ハヤテは困り果てた――





――その頃、レナ達は遺跡に帰還するとジャンヌを連れ帰ったレナ達を見て他の者は驚くが、すぐにジャンヌは拘束され、洗脳を解くためにレナは精霊薬を取り出す。


「そいつで本当に洗脳を解く事が出来るのかい?」
「伝説の秘薬だからね。多分、大丈夫だとは思うけど……ほら、ジャンヌ。これを飲んで」
「んぐぅっ……!?」


まだ完全に意識が覚醒していないジャンヌにレナは精霊薬を飲ませると、彼女は苦し気な表情を浮かべながらも飲み干し、やがて目を覚ます。その目はもう操られている人間の瞳の色ではなく、元の状態に戻っていた。


「貴方は……レナ様!?どうして……それにここはいったい!?」
「どうやら元に戻ったようだね……」
「へえ、本当にこんな薬で元に戻せるのか」
「うわっ、ハルナ……いたのか」


最近は姿を見せていなかったハルナが現れ、彼女は何故か猪の毛皮で作った毛布を被っていた。ここ最近はレナが戻って来た時は姿を見せていなかったが、どうやら狩猟に専念していたらしい。


「ハルナのお陰で大量の魔物を確保できたよ。これでしばらくの間は食料には困らないだろうね」
「へへっ、皆でご飯を食べる方が楽しいもんな。だから頑張ったんだぜ?」
「へえ、そんな事をしてたのか……あ、そういえばカノンはどうなった?」
「今も捜索中だよ。まあ、シノビがいるんだから何とかしてくれるよ」


カノンは現在も見つかっておらず、シノビたちが捜索を行っているという。その話を聞いてレナは少し不安を抱いたが、いくら彼女でも深淵の森を簡単に抜け出す事は出来ない。

それよりも問題なのはジャンヌであり、アルドラの血から解放された彼女に色々と話しを聞く必要がある。今まで何をしていたのか、現在の都市はどうなっているのかを問い質す。しかし、ここで予想外の出来事が発生した。


「ジャンヌ、操られていた時の事を覚えている」
「……申し訳ありません、おぼろげにしか覚えていません。確かに私は誰かに命じられていた事は覚えているのですが……その顔もはっきりとは思い出せません」
「何だい、それならアルドラの顔も分からないのかい?」
「す、すいません……」
「そっか……仕方ないか」


どうやら洗脳から解放された人間は操られている期間の記憶は曖昧になるらしく、まるでもやがかかったように記憶が上手く思い出せないらしい。それならば仕方がなく、レナは改めてジャンヌの様子を伺う。


「ジャンヌ、色々と説明しないといけないけど……大丈夫?」
「……はい、お願いします」


ジャンヌはレナの言葉に頷き、これまでの出来事をレナから聞き取り、現状を把握した。まさか自分が操られ、しかも他の剣聖たちまでアルドラの配下に加わっていたと知って彼女は衝撃を隠せなかった。
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