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真・最終章 七魔将編
潜水船を動かすには……
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「貴女、よくこれを見つけたわね。いったいどうやったのかしら?」
「えっと……前にこの船が隠されている古文書を読んだ事があるんですよ」
「古文書……ね」
マリアはホネミンが潜水船の位置を特定した事に疑問を抱き、ホネミンの言い訳を聞いて訝しむ。マリアがこれ以上に彼女に質問する前にレナが話題を反らす。
「叔母様、それよりも早く助けに行こうよ」
「そうね、恐らく敵はまだ辿り着いていないはずよ」
「で、でもさ……海底王国というぐらいなんだから海の底にあるんだろ?船でその場所に行けたとしても僕達じゃどうしようもないんじゃないのか?」
「……一理あるわね」
これから赴く場所は海の底となると人魚族以外の存在には非常に厳しい環境であり、船で国に辿り着けたとしても船の外に出る事はできない。もしも船に乗っている時に攻撃を受けた場合はどうする事もできないように想われたが、マリアは地震の身体に浮かんだ風の聖痕に手を伸ばす。
「大丈夫よ、海中でも私達が行動できる方法があるわ」
「え、どうやって!?」
「シズネ、貴女の力も必要よ」
「私の?」
シズネはマリアに呼び出されて驚いた表情を浮かべるが、ここには風属性と水属性の聖痕の使い手が存在する(※おまけで闇属性も含む)。マリアによれば自分の力とシズネの力を合わせればレナ達が海の中でも生きていける魔法を使えるという――
――準備を終えたレナ達はそれぞれがマリアが急遽作り出した「水晶札」を身に着け、絶対に話さないように肌身離さず持っておく。この水晶札を使えば海中でもある程度の行動ができるようになり、準備を整えたレナ達は潜水船を動かす準備を行う。
潜水船は長らく放置されていたが綺麗な状態のまま保管され、動力源を軌道すれば何時でも動ける事は確認した。この潜水船を動かすには本来ならば大量の魔石を必要とするが、今回は時間がないという事でマリアとレナが協力して魔力を送り込むになった。
「これが動力源?」
「ええ、そうですよ。オリハルコン製の水晶です。これに魔力をぶちこめば潜水船が動かせるはずです」
「美しいわね」
「綺麗です……」
潜水船の動力源は操縦室から一番近い部屋に存在し、そこには台座が存在した。台座には魔法金属のオリハルコンで構成された巨大な水晶が浮かんでおり、この水晶に魔力を送り込めば動かす事ができるらしい。台座には様々な形の窪みが存在し、かつて潜水船を動かす時はこの窪みに魔石を嵌め込む事で魔力を吸収し、動いていたという。
「これに魔力を注ぎ込めばいいのね。レナ、やってみなさい」
「え、俺が?」
「マリア様が動かした方が……」
「いいえ、魔力を送り込む技術はレナの方が優れているわ」
マリアの言葉にレナは驚いたが、彼女によると普段から「付与強化」などの魔法で武器や他者に魔力を送り込む行為に慣れているレナの方が彼女よりも魔力を外部に送り込む技術は優れているらしい。無論、マリアもレナばかりに面倒をかけさせるわけではなく、彼女もいざという時は代わってくれる事を約束した。
「そうですね、レナさんの魔力量ならきっと大丈夫なはずです。いざという時は私の薬で回復できますし……」
「怪しい薬じゃないだろうな……」
「それよりも潜水船を外へ出すにはこの洞窟を抜けなければなりません。ここに封じられたときは船が出入りする穴はあったようですが、長年放置されていたせいで崩落して穴が塞がれてしまったようですね」
『なるほど!!そういう事ならば吾輩の出番だな!!要は岩壁を破壊して外に出ればいいんだな?』
「簡単に言うけどさ……それってかなり大変なんじゃないか?」
潜水船を外に出すには岩壁を破壊する必要があり、その話を聞いたゴウライが真っ先に自分がその役割を担う事を告げる。しかし、それに対してホネミンが首を振る。
「いいえ、潜水船が動かす事ができれば岩壁自体はどうにでもできます」
「そうなの?」
「そもそもこの船は竜種と戦うために作り出された兵器なんです。それはつまり、竜種に対抗するための機能もあるという事です」
『えっ』
ホネミンの言葉に全員が呆気に取られ、彼女によれば船を起動させれば潜水船に内蔵された対竜種用の兵器を作動する事ができる事を伝えた――
――レナはホネミンの指示通りに台座に浮かぶオリハルコン製の水晶に手を伸ばすと、傍にはマリアが控えていた。彼女はいざという時のためにレナの手助けを行うために待機を行い、他にもシズネとダインの姿があった。この3人は聖痕の所有者であるため、並の魔術師よりも魔力を有している。
もしもレナがきつくなれば他の人間が魔力を送り込み、交代を行いながら魔力の供給を行う。休憩を挟めば魔力を回復させる薬も飲む事ができるため、この4人がいれば潜水船を動かす事に問題はない。逆に言えばこの4人はもしも潜水船が襲われても動けない事を意味していた。
「えっと……前にこの船が隠されている古文書を読んだ事があるんですよ」
「古文書……ね」
マリアはホネミンが潜水船の位置を特定した事に疑問を抱き、ホネミンの言い訳を聞いて訝しむ。マリアがこれ以上に彼女に質問する前にレナが話題を反らす。
「叔母様、それよりも早く助けに行こうよ」
「そうね、恐らく敵はまだ辿り着いていないはずよ」
「で、でもさ……海底王国というぐらいなんだから海の底にあるんだろ?船でその場所に行けたとしても僕達じゃどうしようもないんじゃないのか?」
「……一理あるわね」
これから赴く場所は海の底となると人魚族以外の存在には非常に厳しい環境であり、船で国に辿り着けたとしても船の外に出る事はできない。もしも船に乗っている時に攻撃を受けた場合はどうする事もできないように想われたが、マリアは地震の身体に浮かんだ風の聖痕に手を伸ばす。
「大丈夫よ、海中でも私達が行動できる方法があるわ」
「え、どうやって!?」
「シズネ、貴女の力も必要よ」
「私の?」
シズネはマリアに呼び出されて驚いた表情を浮かべるが、ここには風属性と水属性の聖痕の使い手が存在する(※おまけで闇属性も含む)。マリアによれば自分の力とシズネの力を合わせればレナ達が海の中でも生きていける魔法を使えるという――
――準備を終えたレナ達はそれぞれがマリアが急遽作り出した「水晶札」を身に着け、絶対に話さないように肌身離さず持っておく。この水晶札を使えば海中でもある程度の行動ができるようになり、準備を整えたレナ達は潜水船を動かす準備を行う。
潜水船は長らく放置されていたが綺麗な状態のまま保管され、動力源を軌道すれば何時でも動ける事は確認した。この潜水船を動かすには本来ならば大量の魔石を必要とするが、今回は時間がないという事でマリアとレナが協力して魔力を送り込むになった。
「これが動力源?」
「ええ、そうですよ。オリハルコン製の水晶です。これに魔力をぶちこめば潜水船が動かせるはずです」
「美しいわね」
「綺麗です……」
潜水船の動力源は操縦室から一番近い部屋に存在し、そこには台座が存在した。台座には魔法金属のオリハルコンで構成された巨大な水晶が浮かんでおり、この水晶に魔力を送り込めば動かす事ができるらしい。台座には様々な形の窪みが存在し、かつて潜水船を動かす時はこの窪みに魔石を嵌め込む事で魔力を吸収し、動いていたという。
「これに魔力を注ぎ込めばいいのね。レナ、やってみなさい」
「え、俺が?」
「マリア様が動かした方が……」
「いいえ、魔力を送り込む技術はレナの方が優れているわ」
マリアの言葉にレナは驚いたが、彼女によると普段から「付与強化」などの魔法で武器や他者に魔力を送り込む行為に慣れているレナの方が彼女よりも魔力を外部に送り込む技術は優れているらしい。無論、マリアもレナばかりに面倒をかけさせるわけではなく、彼女もいざという時は代わってくれる事を約束した。
「そうですね、レナさんの魔力量ならきっと大丈夫なはずです。いざという時は私の薬で回復できますし……」
「怪しい薬じゃないだろうな……」
「それよりも潜水船を外へ出すにはこの洞窟を抜けなければなりません。ここに封じられたときは船が出入りする穴はあったようですが、長年放置されていたせいで崩落して穴が塞がれてしまったようですね」
『なるほど!!そういう事ならば吾輩の出番だな!!要は岩壁を破壊して外に出ればいいんだな?』
「簡単に言うけどさ……それってかなり大変なんじゃないか?」
潜水船を外に出すには岩壁を破壊する必要があり、その話を聞いたゴウライが真っ先に自分がその役割を担う事を告げる。しかし、それに対してホネミンが首を振る。
「いいえ、潜水船が動かす事ができれば岩壁自体はどうにでもできます」
「そうなの?」
「そもそもこの船は竜種と戦うために作り出された兵器なんです。それはつまり、竜種に対抗するための機能もあるという事です」
『えっ』
ホネミンの言葉に全員が呆気に取られ、彼女によれば船を起動させれば潜水船に内蔵された対竜種用の兵器を作動する事ができる事を伝えた――
――レナはホネミンの指示通りに台座に浮かぶオリハルコン製の水晶に手を伸ばすと、傍にはマリアが控えていた。彼女はいざという時のためにレナの手助けを行うために待機を行い、他にもシズネとダインの姿があった。この3人は聖痕の所有者であるため、並の魔術師よりも魔力を有している。
もしもレナがきつくなれば他の人間が魔力を送り込み、交代を行いながら魔力の供給を行う。休憩を挟めば魔力を回復させる薬も飲む事ができるため、この4人がいれば潜水船を動かす事に問題はない。逆に言えばこの4人はもしも潜水船が襲われても動けない事を意味していた。
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