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真・最終章 七魔将編
ダイン、君に決めた!!(ダイン「(;´・ω・)!?」)
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「同行者は……ダイン、君に決めた!!」
「えっ!?な、何で僕だよ!?」
ダインは自分が指定された事に驚愕し、他の者達もレナの言葉に唖然とした。この面子の中でダインは下手をしたら一番身体能力が低いかもしれず、もしも転移した先に危険な魔物が存在すれば一番危ないのはダインのように思われた。
「レナ君、どうしてダイン君と一緒に行くの?」
「私かミナさんがご一緒した方がいいのでは……」
「あ、もしかして男の子同士の方が気が楽だから誘ったの?」
「それもあるけど、ちゃんとした理由があるんだよ」
「理由って何だよ!?言っておくけど僕は危ない目に遭うのは御免だからな!?」
「どうどう」
「「ぷるぷるっ」」
興奮するダインをコトミンが落ち着かせ、スライム達もダインが逃げないように足に張り付く。そんな怯え切っているダインにレナは説明を行う。
「ダインと一緒に行きたいのはもしも魔物が襲ってきた場合、ダインの影魔法が一番役立つからだよ」
「ぼ、僕の影魔法が?」
「ダインの影魔法は物理攻撃を完全に無効化するでしょ?だから襲われた時に影魔法で自分を守れば危なくないし、それに色々と応用できるから便利じゃん」
「それはそうだけどさ……」
「そっか、ダイン君の影魔法って意外と便利なんだよね」
「そういえばダインさん、闘技祭でも勝ち残っていましたね……もしかしたら本当は凄い方なのでは」
「え~私じゃ駄目なのレナたん?」
「ティナが一緒だと落ち着いて戦えないから……」
魔物との戦闘においてはダインの影魔法の援護は心強く、仮にゴブリンキングやゴーレムなどの怪力を誇る相手であろうとダインの影魔法で拘束すれば逆らう事はできない。ダインの影魔法は強い光を浴びなければ破られる事はなく、光を放つ魔物でもない限りは彼が襲われても平気だと判断した上でレナはダインの同行を願う。
この場にいる人間の中で援護に特化しているのは回復役のコトミンやティナよりもダインの方が上だった。戦闘においては彼の影魔法は非常に心強く、何よりもここへ来た目的は勇者の訓練場で聖剣の所有者を鍛えるためである。
「ダイン、怖いかもしれないけどダインだって聖痕の継承者なんだからいずれは聖剣を使って戦わないといけない。だからこの機会に頑張ろうよ」
「そ、そんな事を言われても……だいたい僕は魔術師なんだぞ!?剣なんて扱えるかよ!!」
「大丈夫だよ。俺も魔術師だけど剣で戦ってるし……」
「お前の場合は小さい頃から剣で戦ってきたんだろ!?だいたいお前の家系は化物だらけじゃないか、それに比べたら僕の家系の人間なんて根暗でどうしようもない奴しかいなかったんだぞ!!」
「悲しい事を堂々と言ってる」
「ううっ……何だか涙が出てきたよ」
「同情すんなっ!!」
ダインの家系は代々呪術師だったが、その中でも彼は闇魔導士の才能を持って生まれた。そのせいで小さい頃から見下されて虐待も受けていたが、家を飛び出してからは自分の影魔法の才能を生かして生きてきた。彼は聖痕や聖剣の継承者と言われても他の聖剣所有者と違って戦える自信はない。
「それなら無理に聖剣を使わなくてもいいよ。いつも通りに俺を援護してくれるだけで十分だよ」
「それぐらいなら……で、でも本当にいいのか?」
「いいって、無理に使い慣れない武器で戦えなんて言われても困るよね」
「分かった……なら、頑張るよ」
聖剣を使って戦わなくてもいい事を聞くとダインは安堵し、彼は黒杖を握りしめた。レナと違って生粋の魔術師であるダインが聖剣を使うのは無理があり、彼は今まで通りに魔術師として援護する事に決めた。
『アイリス、ダインに聖剣の練習させないとまずいかな?』
『別に無理に聖剣を使わせる必要なんてありませんよ。重要なのはダインが聖剣を求める時を待つ事です。剣の技術がなくても聖痕所有者が力を望めば聖剣は必ず応えてくれます』
『そういうもんなの?』
『そういうものです』
アイリスに一応は相談したが、彼女もダインに無理に聖剣を使わせるのは賛成せず、これまで通りにダインは聖剣を無しで戦う事にさせた。しかし、いずれダインが聖剣を求める時が訪れれば聖剣は必ず力を貸す日が来る。
「じゃあ、とりあえずはさっきの場所に戻ろうか」
「そうだな……はあっ、こんな事なら付いてくるんじゃなかったよ。冒険都市で留守番してればよかった」
「ダインは聖痕の所有者なんだから嫌手でも連れ出されたと思うよ」
「う、忘れてた……くそ、あの爺!!余計な置き土産を残しやがって!!」
ダインは自分の闇の聖痕を睨みつけ、彼としては別にこんな聖痕など望んでもいなかった。しかし、いくら文句を言おうとダインが闇の聖痕に選ばれた事は間違いなく、レナと共に黒門がある空間へ向かう。
海の空間に繋がる黒門を通り抜けた後、レナは氷塊の魔法を利用して氷の足場を作り出す。そして海底から浮上した黒門へと接近し、ダインと共に扉に手をかけた。
「よし、準備はいいね?一、二、三で開けるよ」
「わ、分かったよ……一、二、三!!」
二人は覚悟を決めて扉を開いた瞬間、今回は今までと違って扉が開かれた途端に強烈な光が放たれ、二人の身体を包み込む。
「えっ!?な、何で僕だよ!?」
ダインは自分が指定された事に驚愕し、他の者達もレナの言葉に唖然とした。この面子の中でダインは下手をしたら一番身体能力が低いかもしれず、もしも転移した先に危険な魔物が存在すれば一番危ないのはダインのように思われた。
「レナ君、どうしてダイン君と一緒に行くの?」
「私かミナさんがご一緒した方がいいのでは……」
「あ、もしかして男の子同士の方が気が楽だから誘ったの?」
「それもあるけど、ちゃんとした理由があるんだよ」
「理由って何だよ!?言っておくけど僕は危ない目に遭うのは御免だからな!?」
「どうどう」
「「ぷるぷるっ」」
興奮するダインをコトミンが落ち着かせ、スライム達もダインが逃げないように足に張り付く。そんな怯え切っているダインにレナは説明を行う。
「ダインと一緒に行きたいのはもしも魔物が襲ってきた場合、ダインの影魔法が一番役立つからだよ」
「ぼ、僕の影魔法が?」
「ダインの影魔法は物理攻撃を完全に無効化するでしょ?だから襲われた時に影魔法で自分を守れば危なくないし、それに色々と応用できるから便利じゃん」
「それはそうだけどさ……」
「そっか、ダイン君の影魔法って意外と便利なんだよね」
「そういえばダインさん、闘技祭でも勝ち残っていましたね……もしかしたら本当は凄い方なのでは」
「え~私じゃ駄目なのレナたん?」
「ティナが一緒だと落ち着いて戦えないから……」
魔物との戦闘においてはダインの影魔法の援護は心強く、仮にゴブリンキングやゴーレムなどの怪力を誇る相手であろうとダインの影魔法で拘束すれば逆らう事はできない。ダインの影魔法は強い光を浴びなければ破られる事はなく、光を放つ魔物でもない限りは彼が襲われても平気だと判断した上でレナはダインの同行を願う。
この場にいる人間の中で援護に特化しているのは回復役のコトミンやティナよりもダインの方が上だった。戦闘においては彼の影魔法は非常に心強く、何よりもここへ来た目的は勇者の訓練場で聖剣の所有者を鍛えるためである。
「ダイン、怖いかもしれないけどダインだって聖痕の継承者なんだからいずれは聖剣を使って戦わないといけない。だからこの機会に頑張ろうよ」
「そ、そんな事を言われても……だいたい僕は魔術師なんだぞ!?剣なんて扱えるかよ!!」
「大丈夫だよ。俺も魔術師だけど剣で戦ってるし……」
「お前の場合は小さい頃から剣で戦ってきたんだろ!?だいたいお前の家系は化物だらけじゃないか、それに比べたら僕の家系の人間なんて根暗でどうしようもない奴しかいなかったんだぞ!!」
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ダインの家系は代々呪術師だったが、その中でも彼は闇魔導士の才能を持って生まれた。そのせいで小さい頃から見下されて虐待も受けていたが、家を飛び出してからは自分の影魔法の才能を生かして生きてきた。彼は聖痕や聖剣の継承者と言われても他の聖剣所有者と違って戦える自信はない。
「それなら無理に聖剣を使わなくてもいいよ。いつも通りに俺を援護してくれるだけで十分だよ」
「それぐらいなら……で、でも本当にいいのか?」
「いいって、無理に使い慣れない武器で戦えなんて言われても困るよね」
「分かった……なら、頑張るよ」
聖剣を使って戦わなくてもいい事を聞くとダインは安堵し、彼は黒杖を握りしめた。レナと違って生粋の魔術師であるダインが聖剣を使うのは無理があり、彼は今まで通りに魔術師として援護する事に決めた。
『アイリス、ダインに聖剣の練習させないとまずいかな?』
『別に無理に聖剣を使わせる必要なんてありませんよ。重要なのはダインが聖剣を求める時を待つ事です。剣の技術がなくても聖痕所有者が力を望めば聖剣は必ず応えてくれます』
『そういうもんなの?』
『そういうものです』
アイリスに一応は相談したが、彼女もダインに無理に聖剣を使わせるのは賛成せず、これまで通りにダインは聖剣を無しで戦う事にさせた。しかし、いずれダインが聖剣を求める時が訪れれば聖剣は必ず力を貸す日が来る。
「じゃあ、とりあえずはさっきの場所に戻ろうか」
「そうだな……はあっ、こんな事なら付いてくるんじゃなかったよ。冒険都市で留守番してればよかった」
「ダインは聖痕の所有者なんだから嫌手でも連れ出されたと思うよ」
「う、忘れてた……くそ、あの爺!!余計な置き土産を残しやがって!!」
ダインは自分の闇の聖痕を睨みつけ、彼としては別にこんな聖痕など望んでもいなかった。しかし、いくら文句を言おうとダインが闇の聖痕に選ばれた事は間違いなく、レナと共に黒門がある空間へ向かう。
海の空間に繋がる黒門を通り抜けた後、レナは氷塊の魔法を利用して氷の足場を作り出す。そして海底から浮上した黒門へと接近し、ダインと共に扉に手をかけた。
「よし、準備はいいね?一、二、三で開けるよ」
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