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真・最終章 七魔将編
もしもの話
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「あの頃が懐かしいわね……色々な事があったわ」
「な、なるほど……」
「昔からとんでもない事を仕出かしてたのね……」
アイラの昔話を聞いたナオとカノンは何とも言えない表情を浮かべ、若い頃から彼女とマリアは規格外の存在だったのだと思い知らされる。しかし、あのレナの母親と言えば納得してしまうのだから不思議な話だった。
「ちなみにアイラさんとマリアさんは冒険者になってからどれくらいの期間でS級になったんですか?」
「一年か二年か……レナちゃんとそんなに変わりはないわね」
「そう聞くと息子の方も化物ね……」
「何か言ったかしら?」
「ひっ!?何でもありません!!」
息子を馬鹿にしたのかとアイラは恐ろしい表情を浮かべてカノンを見ると、彼女は冷や汗を流して謝罪する。そんな二人のやり取りを見てナオは苦笑いを浮かべたが、改めてレナの強さの秘密はアイラの血を継いでいるからではないかと思う。
(レナも出会った頃から凄い子供だったが、アイラさんと比べたらそこまでの力はなかった。まあ、あいつは職業が魔術師だったからアイラさんのようになれなかっただけかもしれないが……)
もしも仮にレナが魔法職ではなく、戦士職の職業として生まれていたら人生は大きく変わっていた。レナの父親のバルトロス13世は不遇職として生まれた彼を捨てたが、もしも不遇職でなければ今頃はレナはこの国の第一王子として国の跡継ぎとして育てられていただろう。
但し、その場合は王妃がレナの事を放っておくはずがなく、彼女はレナを始末するかあるいは自分に従う存在として育てるだろう。ナオも実際に彼女に命を狙われたり、あるいは妹たちを利用して味方になるよう迫られた事もある。そう考えるとレナは不遇職として生まれていなければこの国は破滅していた。
(運命とは不思議な物だな……)
世間的には不遇職の人間は冷遇されがちだが、レナの場合は逆境を乗り越えて国を救う英雄と化した。そもそも彼を見ていると不遇職という言葉自体が怪しく思い、本当に何の取柄もない職業などない。
実はレナが有名になった後に支援魔術師や錬金術師の職業を持つ人間達が彼を見習って頑張って能力を磨き、世間の人間に恥じぬ生き方を始めていた。流石にレナのように能力を極めるのは難しいと思われるが、それでも普通の人間と同じぐらいに生きていく事はできるようになった。
「アイラさんも凄いですが、レナも本当に凄い子ですね」
「ええ、何しろレナちゃんは私とあの人の子供なんですもの」
「そうですか……」
アイラの息子という点では納得できなくもないが、レナの父親に関しては流石にナオも納得はできない。彼女にとっては養父であり、王妃の操り人形として利用された先代の国王に関しては人間的にも問題はあった。それでもレナによれば死に際に彼の名前を呟く当たり、ひとかけらの愛情ぐらいはレナにあったかもしれない。
先代の国王は哀れな人間であり、表向きは病気で亡くなっているが実際は王妃が長年仕込んだ毒の影響で死んだ事になっている。ナオの妹たちの方も表に出てくる事は亡くなり、今現在は城の中でひっそりと生活をしていた。アイラが彼女達の相手をしてやっているが、本来ならばナオが彼女達を慰める立場なのだがあの日の事を思い出すと以前のように妹達と接する事ができない。
ナオは妹達の事を愛していたが彼女達にとっては王妃が全てだった。王妃の命令を受けて捕らわれたナオの元へ訪れ、彼女に王位継承権を破棄する様に告げた事は今でも忘れていない。あの時のナオは今まで一番に信じていた妹達にも見捨てられた思いだったが、彼女にはまだレナという存在が居たから心が折れなかった。
(レナ……お前のお陰で)
この国が安泰なのはレナの存在が大きく、もしも彼がいなければ今頃は国は王妃に支配されていた。そう考えると背筋が凍り付き、仮に王妃が国を治めていたら今はどんな風に変わっていたのかは想像もできない。
「ナオちゃん、どうかしたのかしら?」
「あ、いえ……何でもありません。それよりも私は政務があるのでここで失礼します」
「ずるいわよあんた!!一人で行かせないわ!!」
「は、離せっ!!私は女王だぞ!?」
カノンはナオにしがみついて立ち去ろうとする彼女を引き留め、そんな二人を見てアイラは苦笑いを浮かべながら窓の外を見つめた。レナの話をした事で彼に会いたい気持ちがあったが、不意にアイラは違和感を抱く。
「あら……」
「アイラさん?どうかしました?」
「どうしたのよ……ちょ、何よこれ!?」
窓の外を見た瞬間、ナオもカノンも驚愕の表情を浮かべた。窓の外を見ると遠くの方で赤色の光の柱のような物が見えた。何が起きているのかとアイラ達は理解できなかったが、すぐにアイラは異様な不安を感じ取る。
「あれはいったい……!?」
赤色の光の柱の正体を掴めずにアイラは不安を抱くが、後に彼女達が見た物の正体は火山の火口から発生した「火柱」だと判明した――
「な、なるほど……」
「昔からとんでもない事を仕出かしてたのね……」
アイラの昔話を聞いたナオとカノンは何とも言えない表情を浮かべ、若い頃から彼女とマリアは規格外の存在だったのだと思い知らされる。しかし、あのレナの母親と言えば納得してしまうのだから不思議な話だった。
「ちなみにアイラさんとマリアさんは冒険者になってからどれくらいの期間でS級になったんですか?」
「一年か二年か……レナちゃんとそんなに変わりはないわね」
「そう聞くと息子の方も化物ね……」
「何か言ったかしら?」
「ひっ!?何でもありません!!」
息子を馬鹿にしたのかとアイラは恐ろしい表情を浮かべてカノンを見ると、彼女は冷や汗を流して謝罪する。そんな二人のやり取りを見てナオは苦笑いを浮かべたが、改めてレナの強さの秘密はアイラの血を継いでいるからではないかと思う。
(レナも出会った頃から凄い子供だったが、アイラさんと比べたらそこまでの力はなかった。まあ、あいつは職業が魔術師だったからアイラさんのようになれなかっただけかもしれないが……)
もしも仮にレナが魔法職ではなく、戦士職の職業として生まれていたら人生は大きく変わっていた。レナの父親のバルトロス13世は不遇職として生まれた彼を捨てたが、もしも不遇職でなければ今頃はレナはこの国の第一王子として国の跡継ぎとして育てられていただろう。
但し、その場合は王妃がレナの事を放っておくはずがなく、彼女はレナを始末するかあるいは自分に従う存在として育てるだろう。ナオも実際に彼女に命を狙われたり、あるいは妹たちを利用して味方になるよう迫られた事もある。そう考えるとレナは不遇職として生まれていなければこの国は破滅していた。
(運命とは不思議な物だな……)
世間的には不遇職の人間は冷遇されがちだが、レナの場合は逆境を乗り越えて国を救う英雄と化した。そもそも彼を見ていると不遇職という言葉自体が怪しく思い、本当に何の取柄もない職業などない。
実はレナが有名になった後に支援魔術師や錬金術師の職業を持つ人間達が彼を見習って頑張って能力を磨き、世間の人間に恥じぬ生き方を始めていた。流石にレナのように能力を極めるのは難しいと思われるが、それでも普通の人間と同じぐらいに生きていく事はできるようになった。
「アイラさんも凄いですが、レナも本当に凄い子ですね」
「ええ、何しろレナちゃんは私とあの人の子供なんですもの」
「そうですか……」
アイラの息子という点では納得できなくもないが、レナの父親に関しては流石にナオも納得はできない。彼女にとっては養父であり、王妃の操り人形として利用された先代の国王に関しては人間的にも問題はあった。それでもレナによれば死に際に彼の名前を呟く当たり、ひとかけらの愛情ぐらいはレナにあったかもしれない。
先代の国王は哀れな人間であり、表向きは病気で亡くなっているが実際は王妃が長年仕込んだ毒の影響で死んだ事になっている。ナオの妹たちの方も表に出てくる事は亡くなり、今現在は城の中でひっそりと生活をしていた。アイラが彼女達の相手をしてやっているが、本来ならばナオが彼女達を慰める立場なのだがあの日の事を思い出すと以前のように妹達と接する事ができない。
ナオは妹達の事を愛していたが彼女達にとっては王妃が全てだった。王妃の命令を受けて捕らわれたナオの元へ訪れ、彼女に王位継承権を破棄する様に告げた事は今でも忘れていない。あの時のナオは今まで一番に信じていた妹達にも見捨てられた思いだったが、彼女にはまだレナという存在が居たから心が折れなかった。
(レナ……お前のお陰で)
この国が安泰なのはレナの存在が大きく、もしも彼がいなければ今頃は国は王妃に支配されていた。そう考えると背筋が凍り付き、仮に王妃が国を治めていたら今はどんな風に変わっていたのかは想像もできない。
「ナオちゃん、どうかしたのかしら?」
「あ、いえ……何でもありません。それよりも私は政務があるのでここで失礼します」
「ずるいわよあんた!!一人で行かせないわ!!」
「は、離せっ!!私は女王だぞ!?」
カノンはナオにしがみついて立ち去ろうとする彼女を引き留め、そんな二人を見てアイラは苦笑いを浮かべながら窓の外を見つめた。レナの話をした事で彼に会いたい気持ちがあったが、不意にアイラは違和感を抱く。
「あら……」
「アイラさん?どうかしました?」
「どうしたのよ……ちょ、何よこれ!?」
窓の外を見た瞬間、ナオもカノンも驚愕の表情を浮かべた。窓の外を見ると遠くの方で赤色の光の柱のような物が見えた。何が起きているのかとアイラ達は理解できなかったが、すぐにアイラは異様な不安を感じ取る。
「あれはいったい……!?」
赤色の光の柱の正体を掴めずにアイラは不安を抱くが、後に彼女達が見た物の正体は火山の火口から発生した「火柱」だと判明した――
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