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蛇足編
ホムラ登場 ※コミカライズ版の更新日です
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「お前等……何を騒いでいる」
「えっ!?その声は……ホムラ!?」
「どうして貴女がここに!?」
レナ達の前にホムラが姿を現わし、どうしてヨツバ王国の西聖将であるホムラが和国にいるのかとレナ達は驚く。ヨシテルも彼女が居る事に驚いており、どうやら本当に偶然に遭遇したらしい。
「ホムラ!!どうして西聖将の貴女がここにいるのですか!?西の地の守備は貴女の役目でしょう!!」
「黙れ、私に指図するな」
「そんなわけにはいきません!!貴女の立場は理解していますが、西聖将の役目を放棄しているのであれば許しませんよ!!」
六聖将の中でも西聖将は特別な立ち位置であり、時にはヨツバ王国の王族の命令さえも拒否できる。西聖将は王族に忠誠を誓うのではなく、国家に尽くす存在であって他の六聖将と違って王族の言いなりにはならない。
だが、西聖将の本来の役目はヨツバ王国に生息する大地龍の監視であり、その役目を放棄しているホムラにリンダは王国四騎士として見逃せない。彼女はホムラと向かい合うと、ホムラは面倒そうな表情を浮かべた。
「……壊れた武器を直すためにここへ来た。噂によるとこの国は良い武器が手に入ると聞いている」
「なるほど、そういう事でしたか。確かに我が国の武器は世界一ですからね」
「え、そうなの?」
「あながち嘘とは言い切れないわね……和国産の武器は人気が高いのは本当よ」
和国には優秀な鍛冶師を取り揃えており、世界中の国の中でも武器の質の高さは一、二を誇る。そのために武器を目当てに訪れる観光客も多く、ホムラは壊れた自分の薙刀の代わりとなる武器の製作のために訪れたらしい。
西聖将の立場を放棄しているのはまずいがホムラは自分の武器のために和国に訪れた事を知り、一応はリンダは拳を下げた。武人にとっては武器は命その物であり、その武器を手に入れるための行動であるのならば理解はできる。
「なるほど、そういう事情でしたか。ですが無断でここへ来たわけではないでしょうね?」
「……大地龍の監視なら里の連中だけで十分だ。それにこの時期は大地龍は大人しいからな」
「ならば私からいう事は何もありません。武器が手に入り次第、ヨツバ王国にお戻りくださるのであれば……」
「相変わらずうるさい女だ」
ホムラとリンダは昔からの知り合いらしいがあまり仲は良くなく、お互いに顔を反らす。その様子を見てヨシテルはにこやかな表情を浮かべた。
「こんな場所でホムラさんに会えるとは思いませんでしたが、これも運命かもしれません。どうでしょうか?皆さん、私の城まで来られませんか?」
「えっ!?城に!?」
「和国の城に入れるのですか!?」
「はい。その通りです」
和国に存在する城は大昔の日本の城と瓜二つであり、滅多に他国の人間が入れる場所ではない。ヨシテルは全員を城に招き入れる事を告げる――
――ヨシテルが暮らす城は和国の領地内に存在し、彼の城は都から少し離れた場所に建てられている。この国で城を持つ事が許されるのは将軍だけであり、ヨシテルの城は戦国時代に消失した「安土城」と酷似していた。
「どうですか皆さん?我が城は素晴らしいでしょう」
「わあ~不思議な感じがする城だね」
「バルトロス王国やヨツバ王国の城とは根本的に違うのね」
「噂には聞いてましたが、まさかこれほど大きいとは……」
「……意外と雰囲気は悪くないな」
「なんで天辺に金色の魚がいるんだ?」
「あれは鯱だよ」
「むうっ……金色じゃなければ美味しそうなのに」
「「ぷるぷるっ(食べるの!?)」」
城に招かれたレナ達はヨシテルの案内で色々な場所を周り、初めて訪れる城にティナ達は興味津々だった。レナもこの世界で日本の城と全く同じ造りの建物を見る日が来るとは夢にも思わなかった。和国は大昔の日本人が作り出した国だとは聞いていたが、まさか城まで再現するとは驚きだった。
ヨシテルの城は代々将軍に受け継がれているらしく、和国が創設された時代から存在する。この城に外国人が立ち寄るのは滅多になく、彼は自慢げに語る。
「他の国々の城も素晴らしいとは思いますが、やはり我が国の城が一番でしょう。バルトロス王国の城は一見は豪華に見えますが、実際は機能的ではありません。あの城では簡単に侵入者を許してしまいます」
「ヨシテル様、レナ様の前でそのような発言は……!!」
「いや、その通りだと思うよ。あの城は何度も厄介事が起きてるから言い返せない」
バルトロス王国の王城も立派ではあるが侵入者対策に関してはいまいちであり、過去に何度も王城内で揉め事が起きている。尤もレナは王城に対して思い入れがないために何と言われようと気にしない。彼にとって王城は自分の家ではなく、ただの自国の城でしかない。
ヨシテルは自分の国の城を小馬鹿にされても全く動じないレナに眉をひそめるが、彼は何か思いついたのか城の中にある鍛錬場に案内した。そこには城の警備を任されている兵士達が鍛えており、その中には闘技祭で見かけた顔もあった。
※本日はコミカライズ版の更新日です!!それと新作「収納大魔導士と呼ばれたい少年」も投稿しました!!
カタナヅキ「誰だこの美少女は!?」←パソコンでコミカライズ版のバルの若い頃の姿を見た作者
アイリス「漫画版は150%美化されてますね」←おまいう
ダイン「この頃のバルと出会っていれば……(´;ω;`)」
「えっ!?その声は……ホムラ!?」
「どうして貴女がここに!?」
レナ達の前にホムラが姿を現わし、どうしてヨツバ王国の西聖将であるホムラが和国にいるのかとレナ達は驚く。ヨシテルも彼女が居る事に驚いており、どうやら本当に偶然に遭遇したらしい。
「ホムラ!!どうして西聖将の貴女がここにいるのですか!?西の地の守備は貴女の役目でしょう!!」
「黙れ、私に指図するな」
「そんなわけにはいきません!!貴女の立場は理解していますが、西聖将の役目を放棄しているのであれば許しませんよ!!」
六聖将の中でも西聖将は特別な立ち位置であり、時にはヨツバ王国の王族の命令さえも拒否できる。西聖将は王族に忠誠を誓うのではなく、国家に尽くす存在であって他の六聖将と違って王族の言いなりにはならない。
だが、西聖将の本来の役目はヨツバ王国に生息する大地龍の監視であり、その役目を放棄しているホムラにリンダは王国四騎士として見逃せない。彼女はホムラと向かい合うと、ホムラは面倒そうな表情を浮かべた。
「……壊れた武器を直すためにここへ来た。噂によるとこの国は良い武器が手に入ると聞いている」
「なるほど、そういう事でしたか。確かに我が国の武器は世界一ですからね」
「え、そうなの?」
「あながち嘘とは言い切れないわね……和国産の武器は人気が高いのは本当よ」
和国には優秀な鍛冶師を取り揃えており、世界中の国の中でも武器の質の高さは一、二を誇る。そのために武器を目当てに訪れる観光客も多く、ホムラは壊れた自分の薙刀の代わりとなる武器の製作のために訪れたらしい。
西聖将の立場を放棄しているのはまずいがホムラは自分の武器のために和国に訪れた事を知り、一応はリンダは拳を下げた。武人にとっては武器は命その物であり、その武器を手に入れるための行動であるのならば理解はできる。
「なるほど、そういう事情でしたか。ですが無断でここへ来たわけではないでしょうね?」
「……大地龍の監視なら里の連中だけで十分だ。それにこの時期は大地龍は大人しいからな」
「ならば私からいう事は何もありません。武器が手に入り次第、ヨツバ王国にお戻りくださるのであれば……」
「相変わらずうるさい女だ」
ホムラとリンダは昔からの知り合いらしいがあまり仲は良くなく、お互いに顔を反らす。その様子を見てヨシテルはにこやかな表情を浮かべた。
「こんな場所でホムラさんに会えるとは思いませんでしたが、これも運命かもしれません。どうでしょうか?皆さん、私の城まで来られませんか?」
「えっ!?城に!?」
「和国の城に入れるのですか!?」
「はい。その通りです」
和国に存在する城は大昔の日本の城と瓜二つであり、滅多に他国の人間が入れる場所ではない。ヨシテルは全員を城に招き入れる事を告げる――
――ヨシテルが暮らす城は和国の領地内に存在し、彼の城は都から少し離れた場所に建てられている。この国で城を持つ事が許されるのは将軍だけであり、ヨシテルの城は戦国時代に消失した「安土城」と酷似していた。
「どうですか皆さん?我が城は素晴らしいでしょう」
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「……意外と雰囲気は悪くないな」
「なんで天辺に金色の魚がいるんだ?」
「あれは鯱だよ」
「むうっ……金色じゃなければ美味しそうなのに」
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城に招かれたレナ達はヨシテルの案内で色々な場所を周り、初めて訪れる城にティナ達は興味津々だった。レナもこの世界で日本の城と全く同じ造りの建物を見る日が来るとは夢にも思わなかった。和国は大昔の日本人が作り出した国だとは聞いていたが、まさか城まで再現するとは驚きだった。
ヨシテルの城は代々将軍に受け継がれているらしく、和国が創設された時代から存在する。この城に外国人が立ち寄るのは滅多になく、彼は自慢げに語る。
「他の国々の城も素晴らしいとは思いますが、やはり我が国の城が一番でしょう。バルトロス王国の城は一見は豪華に見えますが、実際は機能的ではありません。あの城では簡単に侵入者を許してしまいます」
「ヨシテル様、レナ様の前でそのような発言は……!!」
「いや、その通りだと思うよ。あの城は何度も厄介事が起きてるから言い返せない」
バルトロス王国の王城も立派ではあるが侵入者対策に関してはいまいちであり、過去に何度も王城内で揉め事が起きている。尤もレナは王城に対して思い入れがないために何と言われようと気にしない。彼にとって王城は自分の家ではなく、ただの自国の城でしかない。
ヨシテルは自分の国の城を小馬鹿にされても全く動じないレナに眉をひそめるが、彼は何か思いついたのか城の中にある鍛錬場に案内した。そこには城の警備を任されている兵士達が鍛えており、その中には闘技祭で見かけた顔もあった。
※本日はコミカライズ版の更新日です!!それと新作「収納大魔導士と呼ばれたい少年」も投稿しました!!
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【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
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