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蛇足編
ミヤの野望
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「これからどうすればいいのだ……いくらミヤ様が奴等を始末したとしても奪われた神器を取り返さなければ我々の計画に大きな支障が出るぞ!!」
「神器を奪い返しに行くべきか?」
「しかし、いったい何者が我々を……」
「どうやらあの王国の王子と巨人国が手を結んだようだね」
ミヤの言葉を聞いて集まった者達は絶句した。巨人国でもレナの名前は知れ渡っており、旧帝国を壊滅に追いやるどころかあの王妃を打ち倒した存在として有名だった。
「ば、馬鹿な!!そんな話は聞いていませんぞ!?」
「まさかバルトロス王国に我々の存在が知られたということですか!?」
「そ、そんな……あの王子が関わっているなんて聞いていない!!」
「落ち着きな」
レナが自分達の存在に勘付いたと知って新帝国の構成員は恐怖を抱くが、その中でミヤだけは冷静さを保っていた。確かにレナという存在は新帝国にとっては一番に恐れるべき存在だが、ミヤにはレナを始末する秘策があった。
「安心しな、あの王子のお人好しで有名だからね。奴の仲間を一人でも捕まえて脅せばのこのことやってくるさ」
「で、ですがあの王子の周りには厄介な連中が……」
「今更怖気づくんじゃないよ。あたし達の計画を完遂させるにはどちらにしろあの王子は消さなければならない。王子が死ねば私達を止められる存在はいなくなる」
「そ、そうだ!!我々にはミヤ様がおられる!!ミヤ様の呪術ならばいくら相手が剣聖だろうと剣鬼だろうと勝てる!!」
呪術師であるミヤは対人戦においては全ての職業の中でも一番厄介な能力を持っており、いくらレナが強いといってもミヤの術にかかれば確実に仕留められる。しかし、ミヤはレナを殺すためには念入りに作戦を立てる必要があった。
「王子は私が確実に始末する。だが、奴を殺すとなると今の肉体では不安がある……つまり、生贄が必要ということさ」
「い、生贄!?」
「ま、まさか我々を!?」
「そんな!?どうか考え直してください!!」
ミヤの発言に集まった5人の配下は顔色を青くするが、そんな彼等に対してミヤは不機嫌そうに言い放つ。
「お前等がいなくなったら誰が死んだ奴等の代わりに働くと思ってるんだい?」
「そ、そうですよね……」
「では生贄となる人間を捕まえてきますか?」
「そうなると誰が相応しいか……」
「勿論、高レベルで若い人間が一番さ……特にあたしと同じ血筋の人間が一番だね」
部下達はミヤの発言を聞いて顔を見合わせる。ミヤはシャドウ家の一員であり、王国から逃げ出した後は子供を生んでいない。そうなると彼女の唯一の肉親はたった一人しか残されていない。
「我が曾孫ダインを捕まえてきな。例の神器の使用を許可するよ」
「例の……ま、まさかあの神器を!?」
自分の血を継ぐダインこそが生贄に相応しいと判断したミヤは彼を連れ去るように命じた。ダインを捕縛するために彼女は自分達が保有する最後の神器の使用を命じた――
――同時刻、バルトロス王国の冒険都市にてダインはミイネとゴンゾウと共に黒虎のギルドに訪れていた。本来ならば冒険者は自分の所属するギルドで依頼を引き受けるのが一般的だが、別のギルドでも許可が下りれば依頼を引き受けることができる。
「う~ん……雑用ばっかだな。やっぱり黒虎じゃなくて牙竜や氷雨の方に行けば良かったかな」
「わがまま言ってんじゃないよ!!だいたい他所も似たようなもんだよ、まだ冒険都市の復興は終わってないんだからね」
「七魔将の奴等が暴れたせいでまだ街は完全に復興していないからな……」
「噂には聞いてましたけど大変なんですね」
冒険都市は未だに復興作業が続いており、冒険者の依頼の殆どは魔物の討伐ではなく街の復興に関わる雑用ばかりだった。七魔将のアルドラやオウガのせいで冒険都市は酷い被害を受けており、完全復興までもうしばらく時間が掛かりそうだった。
牙竜も氷雨も黒虎と同じく現在は殆どの冒険者が復興作業に取り組んでおり、先日に騒ぎを起こして謹慎処分を受けていた剣聖組も現在は復帰して活動を再開している。こんな状況で王都で新しい騎士団の創設のために人材が募集されたせいで腕利きの冒険者は王都に出向いており、現在冒険都市に残った冒険者の殆どは低い階級の冒険者ばかりである。
「はあっ……しょうがない、とりあえずは報酬金が一番高そうな依頼を選ぶか」
「全く、ダインさんがギャンブルで負けなければこんな面倒なことにならなかったんですよ」
「う、うるさいな!!あと少しで大勝ちできたんだよ!!最後のルーレットで赤を選んでいれば……」
「何だいあんた、またギャンブルに負けたのかい?あれだけあんたには才能がないから止めときなと言ったのに……」
「ちょっと待てよ!!僕にギャンブルを教えたのはバルだろ!?何を他人事みたいに言ってんだよ!!」
「あれ?そ、そうだったかい?」
「似た者親子ならぬ似た者師弟だな……」
バルの発言にダインは食ってかかり、そもそもダインがギャンブルに嵌まったのは子供のころにバルがダインを連れて賭博場に連れて行ったのが原因だった。そのことをすっかり忘れていたバルは誤魔化すように掲示板の中から依頼書を一枚剥ぎ取ってダインに渡す。
「神器を奪い返しに行くべきか?」
「しかし、いったい何者が我々を……」
「どうやらあの王国の王子と巨人国が手を結んだようだね」
ミヤの言葉を聞いて集まった者達は絶句した。巨人国でもレナの名前は知れ渡っており、旧帝国を壊滅に追いやるどころかあの王妃を打ち倒した存在として有名だった。
「ば、馬鹿な!!そんな話は聞いていませんぞ!?」
「まさかバルトロス王国に我々の存在が知られたということですか!?」
「そ、そんな……あの王子が関わっているなんて聞いていない!!」
「落ち着きな」
レナが自分達の存在に勘付いたと知って新帝国の構成員は恐怖を抱くが、その中でミヤだけは冷静さを保っていた。確かにレナという存在は新帝国にとっては一番に恐れるべき存在だが、ミヤにはレナを始末する秘策があった。
「安心しな、あの王子のお人好しで有名だからね。奴の仲間を一人でも捕まえて脅せばのこのことやってくるさ」
「で、ですがあの王子の周りには厄介な連中が……」
「今更怖気づくんじゃないよ。あたし達の計画を完遂させるにはどちらにしろあの王子は消さなければならない。王子が死ねば私達を止められる存在はいなくなる」
「そ、そうだ!!我々にはミヤ様がおられる!!ミヤ様の呪術ならばいくら相手が剣聖だろうと剣鬼だろうと勝てる!!」
呪術師であるミヤは対人戦においては全ての職業の中でも一番厄介な能力を持っており、いくらレナが強いといってもミヤの術にかかれば確実に仕留められる。しかし、ミヤはレナを殺すためには念入りに作戦を立てる必要があった。
「王子は私が確実に始末する。だが、奴を殺すとなると今の肉体では不安がある……つまり、生贄が必要ということさ」
「い、生贄!?」
「ま、まさか我々を!?」
「そんな!?どうか考え直してください!!」
ミヤの発言に集まった5人の配下は顔色を青くするが、そんな彼等に対してミヤは不機嫌そうに言い放つ。
「お前等がいなくなったら誰が死んだ奴等の代わりに働くと思ってるんだい?」
「そ、そうですよね……」
「では生贄となる人間を捕まえてきますか?」
「そうなると誰が相応しいか……」
「勿論、高レベルで若い人間が一番さ……特にあたしと同じ血筋の人間が一番だね」
部下達はミヤの発言を聞いて顔を見合わせる。ミヤはシャドウ家の一員であり、王国から逃げ出した後は子供を生んでいない。そうなると彼女の唯一の肉親はたった一人しか残されていない。
「我が曾孫ダインを捕まえてきな。例の神器の使用を許可するよ」
「例の……ま、まさかあの神器を!?」
自分の血を継ぐダインこそが生贄に相応しいと判断したミヤは彼を連れ去るように命じた。ダインを捕縛するために彼女は自分達が保有する最後の神器の使用を命じた――
――同時刻、バルトロス王国の冒険都市にてダインはミイネとゴンゾウと共に黒虎のギルドに訪れていた。本来ならば冒険者は自分の所属するギルドで依頼を引き受けるのが一般的だが、別のギルドでも許可が下りれば依頼を引き受けることができる。
「う~ん……雑用ばっかだな。やっぱり黒虎じゃなくて牙竜や氷雨の方に行けば良かったかな」
「わがまま言ってんじゃないよ!!だいたい他所も似たようなもんだよ、まだ冒険都市の復興は終わってないんだからね」
「七魔将の奴等が暴れたせいでまだ街は完全に復興していないからな……」
「噂には聞いてましたけど大変なんですね」
冒険都市は未だに復興作業が続いており、冒険者の依頼の殆どは魔物の討伐ではなく街の復興に関わる雑用ばかりだった。七魔将のアルドラやオウガのせいで冒険都市は酷い被害を受けており、完全復興までもうしばらく時間が掛かりそうだった。
牙竜も氷雨も黒虎と同じく現在は殆どの冒険者が復興作業に取り組んでおり、先日に騒ぎを起こして謹慎処分を受けていた剣聖組も現在は復帰して活動を再開している。こんな状況で王都で新しい騎士団の創設のために人材が募集されたせいで腕利きの冒険者は王都に出向いており、現在冒険都市に残った冒険者の殆どは低い階級の冒険者ばかりである。
「はあっ……しょうがない、とりあえずは報酬金が一番高そうな依頼を選ぶか」
「全く、ダインさんがギャンブルで負けなければこんな面倒なことにならなかったんですよ」
「う、うるさいな!!あと少しで大勝ちできたんだよ!!最後のルーレットで赤を選んでいれば……」
「何だいあんた、またギャンブルに負けたのかい?あれだけあんたには才能がないから止めときなと言ったのに……」
「ちょっと待てよ!!僕にギャンブルを教えたのはバルだろ!?何を他人事みたいに言ってんだよ!!」
「あれ?そ、そうだったかい?」
「似た者親子ならぬ似た者師弟だな……」
バルの発言にダインは食ってかかり、そもそもダインがギャンブルに嵌まったのは子供のころにバルがダインを連れて賭博場に連れて行ったのが原因だった。そのことをすっかり忘れていたバルは誤魔化すように掲示板の中から依頼書を一枚剥ぎ取ってダインに渡す。
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