不遇職とバカにされましたが、実際はそれほど悪くありません?

カタナヅキ

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蛇足編

特別編 《不遇職の最大の矛盾設定》

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※コミカライズ版の更新が延期になったのでこちらの方を久々に更新します。

不遇職の主人公であるレナは生まれた時に母親のアイラと共に追放され、深淵の森に存在する屋敷に閉じ込められた。たった一人の王子という事もあって処刑は免れたが、一生屋敷の外に出る事はないはずだった。深淵の森には危険種指定されている魔物が多数生息しており、一般人は立ち寄る事もできない。しかし、屋敷の中で一人だけ深淵の森の魔物を物ともせずに出入りできる人間が一人居た。


「ふんっ!!」
「アガァッ!?」


森の中で赤毛熊の悲鳴が響き渡り、深淵の森の中でも一、二の危険度を誇る魔獣が地面に倒れる。赤毛熊を倒したのは子供のレナを抱えたアイラだった。彼女は今は引退したが元S級冒険者にして「剣姫」と「拳鬼」の二つの異名を持つ女戦士だった。


「嫌だわ。屋敷の近くにこんな魔物がいたなんて……早々に始末できて良かったわね」
「は、母上……」
「うふふ、そんなに怖がらなくて大丈夫よ。お母さんが傍にいる限り安心だからね」


戦技も使用せずにたった一発の掌底で赤毛熊を始末したアイラはレナに笑いかけ、返り血を顔面に浴びた彼女の笑顔にレナは震え上がる。今日はレナの誕生日であり、アイラは彼のために屋敷の外へ連れ出す。


『ど、どうしよう……冗談で外に出てみたいと言っただけなのにこんな事になるなんて』
『いや、この展開は私も予想できませんでしたね。まさかこんなにも早く外に出られるなんて』


誕生日に何が欲しいのか聞かれたレナは冗談交じりに街に行きたいと答えたのだが、アイラはそれを聞いてレナを連れて屋敷の外へ抜け出す。使用人は反対したがアイラはレナのために外へ飛び出し、森の中で遭遇する魔物を片っ端から蹴散らしていく。

全盛期と比べたら実力は衰えたが、冒険者の頂点であるS級にまで辿り着いたアイラならば多少は力が衰えようと並大抵の魔物に後れを取るはずがなかった。赤毛熊を一撃で倒した彼女はレナを連れて森から抜け出す。


「さあ、外に着いたわよ。ここからは本気で走るからレナちゃんはしっかり掴まっててね」
「え、それってどういう……どひゃあっ!?」
『レナさん!?しっかりしがみつかないと死にますよ!!』


子供のレナを抱えた状態でアイラは草原を全速力で駆け抜け、馬よりも早く駆け抜ける。彼女の背中にレナは必死にしがみつき、振り落とされない様に耐えるのが精いっぱいだった。


「ここから近い街と言えば冒険都市ね。そうだわ、あの年にお母さんの妹がいるの。レナちゃんにとっては叔母さんに当たる人だから会うのを楽しみにしてちょうだい」
「ひいいっ!?」


アイラの言葉に返事をする余裕もなく、レナは振り落とされない様にするのがやっとだった――



※その頃の屋敷

とある暗殺者メイド「ど、どうしましょう。王妃様に報告するべきか……いや、でも戻ってくると言ってたし」(;´・ω・)オロオロ


※その頃の冒険都市

マリア「何故かしら、急に姉さんの顔が思い浮かんだわ。元気にしてるかしら」←この一時間後に衝撃的な再会を果たす。




こんな感じでアイラの実力ならレナを連れてマリアの元に会いに行けたはずです。まあ、実際の所は夫を愛しているアイラが無断で屋敷を抜け出すのは有り得ないと思いますが、こんな未来もあったのかなと思って急遽書きました。
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