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巨人国 侵攻編
四柱将パワード
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「じゃあ、巨人軍の兵士の皆さんは家作りが得意なんですね」
「家作りという表現はあれだが……まあ、そういう解釈で間違いない」
「意外と巨人族は器用な奴が多いのはそういう理由があったのかい。その割には戦の時の戦法は力任せが多いけどね」
「我々は小手先の技を身に着けるくらいなれば力を磨く。お前達のように非力な種族とは違う」
「はん!!その台詞をこの坊主の前で言うとは言い度胸だね。あんたはこいつに力で負けたんだろうが?」
「ぐっ……」
サムカの言葉にギルスは言い返せず、魔法を使われたとはいえ、ルノに降伏した時点でギルスは彼の力に敗北した事に等しい。戦う力を重視する巨人族がよりにもよって最も非力な種族の人間に敗北する事はこの上ない屈辱だが、何故かルノの場合は負けても仕方がないと思ってしまう。
そもそも竜種を屠る人間を普通の人間と認識する事自体が疑問であり、ギルスは自分が敗北したのはルノがこの世界の人間ではなく、異世界人である事が原因だと考えていた。もしもルノがこちらの世界の人間ならばこれ程までの力を身に着けているはずがなく、自分が負けるはずがないと考えていた。だが、幾ら考えようとギルスがルノに敗北した事実は覆せず、敗者は敗者らしく勝者に従う。
「どうやらあっちも気づいたようだね。お~お~……わんさか出迎えが来たよ」
「うわぁっ……凄い光景」
氷車が要塞の上空に浮上すると、慌てて建設作業中の兵士達が頂上に集まり、警戒するように武器を身構える。中には投石機を用意する巨人も存在し、ルノはもしも攻撃された時のために何時でも魔法を発動させる準備をしながら接近した。
「止まってくれ、俺が彼等に説明する……四柱将パワード!!居るなら姿を見せてくれ!!ギルスが戻って来たぞ!!」
氷車の上からギルスが大声を張り上げると、武器を構えていた兵士達が戸惑いの表情を浮かべ、視力に自信のある巨人や「遠視」のスキルを備えている者は氷車から身を乗り出しているギルスの姿を確認して本物だと見抜く。慌てて兵士達は警戒態勢を解き、浮上している氷車に話しかける。
「ぎ、ギルス将軍!?本当にギルス将軍ですか!!」
「どうしてギルス将軍がここに……」
「あの乗り物は何だ?」
「おい、一緒に乗っているのはサムカだぞ!?それにあの少年は一体……」
「悪いが事情を説明する前にここに滞在している四柱将を呼び出してほしい!!パワード!!居るのなら出てきてくれ!!」
自分の姿を見て混乱する兵士達にギルスが再び話しかけると、兵士達を掻き分けて一際大柄な巨人族の大男が現れ、片手に酒瓶を掲げながらギルスに怒鳴りつける。
「ひっく……おいおい、これはどういう事だぁっ!?そこにいるのはギルスか?久しぶりだなおい!!」
「パワード……貴様、また職務中に酒を飲んでいるのか!!呆れた奴だ……」
「おお、その頭の固さは間違いない!!我が親友のギルスじゃねえか!!ぶははははっ!!」
「あの人が……四柱将?」
「ただの飲んだくれじゃないかい」
パワードと呼ばれた大男は何が楽しいのか大笑いしながら酒瓶を口に含み、氷車を見上げて笑い声をあげる。そんな彼の態度にギルスは頭を抑え、ルノに着地するように促す。
「すまないがあの男の元まで運んでくれ。どうやらあの様子では他の四柱将はここにいないようだ……」
「あ、はい」
「ん?なんだその人間達は……捕虜でも連れて来たのか?」
ギルスの傍に座っているルノとサムカを確認した途端、パワードは表情を険しくさせ、酒瓶を地面に置いて睨みつけた。いきなり雰囲気が変化したパワードにルノ達は驚くと、パワードは酔いを醒ますように頬を叩き、接近する氷車を目にしながらも起き上がる。
「パワード、話を聞いてくれ彼等は……」
「おいおい、待て待て。話をする前にまずは言う事があるだろ?何で任務中のお前が連絡も無しに戻って来やがった?それに女の方は見覚えがあるぞ……確か手配書に記されていた人間の国の将軍だな」
「おや、あたしの事を知っているのかい?」
「ああ、よく知ってるよ……てめえのせいでうちの国の兵士がどれだけ被害を被ったのかもな!!」
「なっ!?落ち着けパワード!!」
サムカの正体に気付いたパワードは酒瓶を振り翳し、氷車に乗り込んでいるサムカの頭に叩きつけようとした。それを見たギルスとルノは咄嗟に止めようとしたが、その前にサムカは笑みを浮かべて立ち上がり、右足を突き出してパワードの顎を撃ち抜く。
「ふんっ!!」
「うぐっ!?」
「ぱ、パワード将軍!?」
顎を的確に撃ち抜かれたパワードは標的を外してしまい、酒瓶が氷車に衝突して中身が砕け散り、液体がルノ達に降りかかる。顎を蹴り上げたサムカは獰猛な笑みを浮かべてパワードに飛び掛かり、逆に彼を押し倒して頭を掴みかかる。
「なめんじゃないよ木偶の坊……こちとら、あんたみたいなデカブツの相手を何年もしてんだよ」
「ぐえっ……こ、このアマぁっ!!」
「止めろっ!!落ち着け二人とも!!」
ギルスは今にも戦闘を始めそうな二人の間に割って入り、パワードを抑えつける。それを見たサムカは周囲を兵士達に取り囲まれているにも関わらずに中指を突き立て、挑発するように舌を出す。
「家作りという表現はあれだが……まあ、そういう解釈で間違いない」
「意外と巨人族は器用な奴が多いのはそういう理由があったのかい。その割には戦の時の戦法は力任せが多いけどね」
「我々は小手先の技を身に着けるくらいなれば力を磨く。お前達のように非力な種族とは違う」
「はん!!その台詞をこの坊主の前で言うとは言い度胸だね。あんたはこいつに力で負けたんだろうが?」
「ぐっ……」
サムカの言葉にギルスは言い返せず、魔法を使われたとはいえ、ルノに降伏した時点でギルスは彼の力に敗北した事に等しい。戦う力を重視する巨人族がよりにもよって最も非力な種族の人間に敗北する事はこの上ない屈辱だが、何故かルノの場合は負けても仕方がないと思ってしまう。
そもそも竜種を屠る人間を普通の人間と認識する事自体が疑問であり、ギルスは自分が敗北したのはルノがこの世界の人間ではなく、異世界人である事が原因だと考えていた。もしもルノがこちらの世界の人間ならばこれ程までの力を身に着けているはずがなく、自分が負けるはずがないと考えていた。だが、幾ら考えようとギルスがルノに敗北した事実は覆せず、敗者は敗者らしく勝者に従う。
「どうやらあっちも気づいたようだね。お~お~……わんさか出迎えが来たよ」
「うわぁっ……凄い光景」
氷車が要塞の上空に浮上すると、慌てて建設作業中の兵士達が頂上に集まり、警戒するように武器を身構える。中には投石機を用意する巨人も存在し、ルノはもしも攻撃された時のために何時でも魔法を発動させる準備をしながら接近した。
「止まってくれ、俺が彼等に説明する……四柱将パワード!!居るなら姿を見せてくれ!!ギルスが戻って来たぞ!!」
氷車の上からギルスが大声を張り上げると、武器を構えていた兵士達が戸惑いの表情を浮かべ、視力に自信のある巨人や「遠視」のスキルを備えている者は氷車から身を乗り出しているギルスの姿を確認して本物だと見抜く。慌てて兵士達は警戒態勢を解き、浮上している氷車に話しかける。
「ぎ、ギルス将軍!?本当にギルス将軍ですか!!」
「どうしてギルス将軍がここに……」
「あの乗り物は何だ?」
「おい、一緒に乗っているのはサムカだぞ!?それにあの少年は一体……」
「悪いが事情を説明する前にここに滞在している四柱将を呼び出してほしい!!パワード!!居るのなら出てきてくれ!!」
自分の姿を見て混乱する兵士達にギルスが再び話しかけると、兵士達を掻き分けて一際大柄な巨人族の大男が現れ、片手に酒瓶を掲げながらギルスに怒鳴りつける。
「ひっく……おいおい、これはどういう事だぁっ!?そこにいるのはギルスか?久しぶりだなおい!!」
「パワード……貴様、また職務中に酒を飲んでいるのか!!呆れた奴だ……」
「おお、その頭の固さは間違いない!!我が親友のギルスじゃねえか!!ぶははははっ!!」
「あの人が……四柱将?」
「ただの飲んだくれじゃないかい」
パワードと呼ばれた大男は何が楽しいのか大笑いしながら酒瓶を口に含み、氷車を見上げて笑い声をあげる。そんな彼の態度にギルスは頭を抑え、ルノに着地するように促す。
「すまないがあの男の元まで運んでくれ。どうやらあの様子では他の四柱将はここにいないようだ……」
「あ、はい」
「ん?なんだその人間達は……捕虜でも連れて来たのか?」
ギルスの傍に座っているルノとサムカを確認した途端、パワードは表情を険しくさせ、酒瓶を地面に置いて睨みつけた。いきなり雰囲気が変化したパワードにルノ達は驚くと、パワードは酔いを醒ますように頬を叩き、接近する氷車を目にしながらも起き上がる。
「パワード、話を聞いてくれ彼等は……」
「おいおい、待て待て。話をする前にまずは言う事があるだろ?何で任務中のお前が連絡も無しに戻って来やがった?それに女の方は見覚えがあるぞ……確か手配書に記されていた人間の国の将軍だな」
「おや、あたしの事を知っているのかい?」
「ああ、よく知ってるよ……てめえのせいでうちの国の兵士がどれだけ被害を被ったのかもな!!」
「なっ!?落ち着けパワード!!」
サムカの正体に気付いたパワードは酒瓶を振り翳し、氷車に乗り込んでいるサムカの頭に叩きつけようとした。それを見たギルスとルノは咄嗟に止めようとしたが、その前にサムカは笑みを浮かべて立ち上がり、右足を突き出してパワードの顎を撃ち抜く。
「ふんっ!!」
「うぐっ!?」
「ぱ、パワード将軍!?」
顎を的確に撃ち抜かれたパワードは標的を外してしまい、酒瓶が氷車に衝突して中身が砕け散り、液体がルノ達に降りかかる。顎を蹴り上げたサムカは獰猛な笑みを浮かべてパワードに飛び掛かり、逆に彼を押し倒して頭を掴みかかる。
「なめんじゃないよ木偶の坊……こちとら、あんたみたいなデカブツの相手を何年もしてんだよ」
「ぐえっ……こ、このアマぁっ!!」
「止めろっ!!落ち着け二人とも!!」
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