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外伝〈転移石を求めて〉
最終話 〈ルノの決意〉
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「どうして地球にこっちの世界の魔物が……一体どうなってるんだろう」
「分かりません。だけど、今言える事があるとすればどうやらこの時代の地球は魔物に滅ぼされたようですね」
「この時代?それってどういう意味なの?」
リーリスの言葉にルノは不思議に思うと、彼女は映像を映し出す水晶壁の上部を指差す。そこには数字が表示されており、どうやら西暦と日付けと時刻を表示しているようだった。
「この数字を見てください。どうやら私やルノさん達が生きていた時代よりも数十年後の世界のようです」
「あ、本当だ!!」
「先ほどの装置に刻まれていた文章を確認する限り、恐らくこの転移魔法陣は空間転移だけではなく、時間打擲も可能とした機械なんです。そして最初からこの時代に設定されていたという事は研究者はこの時代に生まれた人間の可能性が高いです」
「何だか複雑すぎてよく分からないのだが……」
「……王子、今は黙っていた方が良さそう」
デブリとコトネはルノ達の会話が気になるが口を挟めるような雰囲気ではないと判断し、黙っている事にした。二人には後で詳しく説明する事を決めてルノはリモコン型のコントローラーに触れて操作するリーリスに尋ねる。
「ねえ、時代を設定できるという事はもっと前の時間に巻き戻す事は出来るの?」
「えっと……どうやら1年単位でしか時間は戻せないようですね。では、適当に3年程前に遡ってみましょうか。ポチっとな」
「なんか、こうしてるとブルーレイを操作しているみたいな気分になるんだけど……」
リモコンを操作して3年前の西暦まで映像を巻き戻すと、廃墟と化していた都市の風景が一変し、荒廃した世界からまだ人類が栄えていた光景が映し出される。どうやら3年前までは世界は無事だったらしく、都市には人々の姿が存在した。
「あ、見て!!人がいるよ!!それに車が空を飛んでない!?」
「あれってもしかしてロボットかな……うわ、凄い。SF映画みたい」
「科学も相当に進歩しているようですね。なんか、子供の頃に思い描いた未来都市をみているような気分です」
東京の上空には空を飛ぶ車が行き交い、地上には人型のロボットが歩き回り、まるでSFを題材にした映画のような世界が広がっていた。その光景を見てルノ達は若干感動を覚える一方、これほど科学を発達させた人類が後に滅ぼされるという未来を知っているため、素直には喜べない。
「リーリス、この時代はまだ平和のようだから1年後まで飛ばしてくれる?」
「分かりました。では、今から……というのもおかしいですが、とにかく2年前の世界を見て見ましょう」
再びリモコンを操作して今度は3年前から2年前の世界へ飛ばしてみると、一気に東京の風景が変わり果て、都市のあちこちから黒煙が舞い上がっていた。その光景を見たルノ達は戦争でも起きたのかと思ったが、東京の上空に「亀裂」が誕生している事に気付く。
「見てください!!あの亀裂がもう現れていますよ!!どうやらこの時代にこの謎の空間の歪みが発生していたようです!!」
「あ、戦闘機だ!!戦闘機が火竜に追跡されている!?」
「まさか……危ない!!」
「な、何だ!?何が起きているんだ!?」
「……凄い」
空間の亀裂から出現した火竜の群れが都市を破壊し、防衛のために出動した自衛隊の戦闘機と交戦を行う。だが、戦闘機に対して火竜は炎の吐息で破壊し、地上の戦車を踏みつぶす。しかも亀裂から次々と新手の魔物が押し寄せ、東京の人々を駆逐していく。
その光景をルノ達は何も出来ずに見守る事しか出来ず、自分達の故郷が破壊される光景を見てどうしようも出来ない自分達に悔しく感じる。一体何が起きているのかは不明だが、分かっている事は地球が魔物に滅ぼされるという事実である。
「これが……俺たちの地球なの?」
「被害はきっと日本だけには留まりませんね……世界中に魔物が押し寄せてくるでしょう」
「そんな……一体どうしてこんな事に」
地球人であるルノとナオは膝を崩し、転生前は地球人であったリーリスも動揺を隠せない。一体何が原因で地球にこちらの世界の魔物達が押し寄せてきたのかは不明だが、一つだけ言える事は地球は魔物に滅ぼされる運命である事だけだった。
「……いや、待って。リーリス、この装置は時代を設定して転移する事が出来るんだよね?」
「え?ええ、まあ……説明文にはそう書いてありますけど」
「なら、地球が滅ぼされる前の時代に戻る事は出来る?」
「出来ますね……あっ!!」
ルノが言いたいことを理解したリーリスは声を上げ、遅れてナオもルノが何を言い出そうとしているのかを悟り、顔を上げる。
「ま、まさかルノ君……!?」
「うん、戻ろう……俺達の世界へ」
「そういう事ですか……元の世界へ戻って、魔物が現れた原因を突き止めるんですね?そして未来を変えようと考えているんですね?」
「何!?そ、そんな事が出来るのですか師匠!?未来を変える!?」
「……わおっ」
ルノの判断に他の者達は驚愕するが、絶望の未来を受け入れる事が出来るはずがないとルノは決意し、新たなる目標を定めた。
「地球に魔物が訪れた原因を突き止めて、それを阻止する。そして地球の平和な未来を作り出そう」
今度はこの世界ではなく、自分の生まれ育った地球を守るため、ルノ達は世界を滅ぼした原因を突き止めるために地球へ帰還する事を決めた――
※ここで一旦、完結とします。敢えて続きがありそうな終わり方になりましたが、続編を投稿するのかは分かりません。ですが、続編を書くとしたら今度の舞台は地球になると思います。
「分かりません。だけど、今言える事があるとすればどうやらこの時代の地球は魔物に滅ぼされたようですね」
「この時代?それってどういう意味なの?」
リーリスの言葉にルノは不思議に思うと、彼女は映像を映し出す水晶壁の上部を指差す。そこには数字が表示されており、どうやら西暦と日付けと時刻を表示しているようだった。
「この数字を見てください。どうやら私やルノさん達が生きていた時代よりも数十年後の世界のようです」
「あ、本当だ!!」
「先ほどの装置に刻まれていた文章を確認する限り、恐らくこの転移魔法陣は空間転移だけではなく、時間打擲も可能とした機械なんです。そして最初からこの時代に設定されていたという事は研究者はこの時代に生まれた人間の可能性が高いです」
「何だか複雑すぎてよく分からないのだが……」
「……王子、今は黙っていた方が良さそう」
デブリとコトネはルノ達の会話が気になるが口を挟めるような雰囲気ではないと判断し、黙っている事にした。二人には後で詳しく説明する事を決めてルノはリモコン型のコントローラーに触れて操作するリーリスに尋ねる。
「ねえ、時代を設定できるという事はもっと前の時間に巻き戻す事は出来るの?」
「えっと……どうやら1年単位でしか時間は戻せないようですね。では、適当に3年程前に遡ってみましょうか。ポチっとな」
「なんか、こうしてるとブルーレイを操作しているみたいな気分になるんだけど……」
リモコンを操作して3年前の西暦まで映像を巻き戻すと、廃墟と化していた都市の風景が一変し、荒廃した世界からまだ人類が栄えていた光景が映し出される。どうやら3年前までは世界は無事だったらしく、都市には人々の姿が存在した。
「あ、見て!!人がいるよ!!それに車が空を飛んでない!?」
「あれってもしかしてロボットかな……うわ、凄い。SF映画みたい」
「科学も相当に進歩しているようですね。なんか、子供の頃に思い描いた未来都市をみているような気分です」
東京の上空には空を飛ぶ車が行き交い、地上には人型のロボットが歩き回り、まるでSFを題材にした映画のような世界が広がっていた。その光景を見てルノ達は若干感動を覚える一方、これほど科学を発達させた人類が後に滅ぼされるという未来を知っているため、素直には喜べない。
「リーリス、この時代はまだ平和のようだから1年後まで飛ばしてくれる?」
「分かりました。では、今から……というのもおかしいですが、とにかく2年前の世界を見て見ましょう」
再びリモコンを操作して今度は3年前から2年前の世界へ飛ばしてみると、一気に東京の風景が変わり果て、都市のあちこちから黒煙が舞い上がっていた。その光景を見たルノ達は戦争でも起きたのかと思ったが、東京の上空に「亀裂」が誕生している事に気付く。
「見てください!!あの亀裂がもう現れていますよ!!どうやらこの時代にこの謎の空間の歪みが発生していたようです!!」
「あ、戦闘機だ!!戦闘機が火竜に追跡されている!?」
「まさか……危ない!!」
「な、何だ!?何が起きているんだ!?」
「……凄い」
空間の亀裂から出現した火竜の群れが都市を破壊し、防衛のために出動した自衛隊の戦闘機と交戦を行う。だが、戦闘機に対して火竜は炎の吐息で破壊し、地上の戦車を踏みつぶす。しかも亀裂から次々と新手の魔物が押し寄せ、東京の人々を駆逐していく。
その光景をルノ達は何も出来ずに見守る事しか出来ず、自分達の故郷が破壊される光景を見てどうしようも出来ない自分達に悔しく感じる。一体何が起きているのかは不明だが、分かっている事は地球が魔物に滅ぼされるという事実である。
「これが……俺たちの地球なの?」
「被害はきっと日本だけには留まりませんね……世界中に魔物が押し寄せてくるでしょう」
「そんな……一体どうしてこんな事に」
地球人であるルノとナオは膝を崩し、転生前は地球人であったリーリスも動揺を隠せない。一体何が原因で地球にこちらの世界の魔物達が押し寄せてきたのかは不明だが、一つだけ言える事は地球は魔物に滅ぼされる運命である事だけだった。
「……いや、待って。リーリス、この装置は時代を設定して転移する事が出来るんだよね?」
「え?ええ、まあ……説明文にはそう書いてありますけど」
「なら、地球が滅ぼされる前の時代に戻る事は出来る?」
「出来ますね……あっ!!」
ルノが言いたいことを理解したリーリスは声を上げ、遅れてナオもルノが何を言い出そうとしているのかを悟り、顔を上げる。
「ま、まさかルノ君……!?」
「うん、戻ろう……俺達の世界へ」
「そういう事ですか……元の世界へ戻って、魔物が現れた原因を突き止めるんですね?そして未来を変えようと考えているんですね?」
「何!?そ、そんな事が出来るのですか師匠!?未来を変える!?」
「……わおっ」
ルノの判断に他の者達は驚愕するが、絶望の未来を受け入れる事が出来るはずがないとルノは決意し、新たなる目標を定めた。
「地球に魔物が訪れた原因を突き止めて、それを阻止する。そして地球の平和な未来を作り出そう」
今度はこの世界ではなく、自分の生まれ育った地球を守るため、ルノ達は世界を滅ぼした原因を突き止めるために地球へ帰還する事を決めた――
※ここで一旦、完結とします。敢えて続きがありそうな終わり方になりましたが、続編を投稿するのかは分かりません。ですが、続編を書くとしたら今度の舞台は地球になると思います。
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