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バルトロス帝国編
スキル種類
「色々あるんだな……どう違うんだろ」
レナは自分の視界の画面上に表示されているスキルの数と種類を確認し、項目には「職業」「技能」「戦技」「固有」の4つに分かれている。一つ目の職業スキルは王城でデキンが少し説明されたが、自分のステータスに表示されている「主職」や「副職」に選択できる。説明文によるとスキルの中には専用の職業を修得してステータスに設定していないと発動できないスキルも存在し、現在の彼は「付与魔術師」だけが主職として選択されている。しかも隣には「固定」という文字が描かれており、彼の意思では変更できない。
技能スキルに関してはスキルの中で最も数が豊富で種類が多く、例えば「狙撃」のスキルを身に着ける事で弓矢や銃などの武器を使用する際は高い命中力を誇れるようになる。他にも「鑑定」や「絶対音感」といった物も存在し、要はあらゆる分野の「才能」を修得できる。
戦技に関してはRPGではお馴染みの「魔法」や「技」の事であり、主に戦闘に役立つスキルの総称である。レナは付与魔術師の職業の影響で現時点で覚えている以外の魔法は覚えられないようだが、剣士や格闘家等が扱う「技」は覚えられるらしく、魔術師ではあるが剣士の剣技を覚える事も出来る。但し、こちらのスキルは使用の度に体力や魔力を消耗するため、あまりに多用し過ぎると肉体に大きな負荷が掛かる。
最後の固有スキルに関しては特別な条件で修得する事が可能であり、技能のように多方面に役立つスキルのようだが、技能と違う点は常にスキルが発動する事である。例えば先の技能スキルの「鑑定」をレナが覚えた場合、彼は自分の意思で自由に「鑑定」の能力を扱えるが、固有スキルの場合は覚えた時点で常時発動状態となる。現在のレナが覚えられるスキルの中に「陽光(太陽を肉体に浴びている時、ステータスが向上)」や「月光(月の光を浴びている時、ステータスが向上)」が存在するが、どちらも時間帯によって大きく能力が変化するスキルだった。
「どれを覚えればいいのかな……」
数が多すぎるため、どの能力を身に付ければいいのか悩み処であり、レナの「SP」は1しか存在しないので現時点ではスキルは1つしか覚えられない事になる。ちなみにSPの習得方法はレベルが上昇すると自動的に蓄積され、他にも特別な薬や魔物の中でも「亜種」と呼ばれる特別な個体を倒す事で獲得できるとステータスの説明文に表示されている。
「戦える術も持っていないと困るな……だけど、そもそも今のステータスで戦えるのかな?」
レナのレベルは1であり、ステータス画面には表示されていないが恐らくは身体能力も魔力も一番低い状態だろう。この状態では悪党に襲われたり、あるいは魔物と遭遇した場合は抵抗する事もできないかも知れない。
「というより、本当にこの世界って魔物がいるのか……」
あまりにもファンタジーの世界に送り込まれたのであまり気にしていなかったが、レナは冷静に考えるとこの世界には魔物と呼ばれる存在が実在し、しかも画面の説明文によると「人間に害を与える猛獣」と表示され、異世界から召喚された只の一般人の自分が戦える相手なのか不安を抱く(実際に王城に居た時に「白銀竜」を目撃しているので魔物が実在するのは知っていたが)。
「仕方ない……考えていてもしょうがないし、役立つスキルを身に付けないとな……あれ?他にも覚えているスキルもあったのか」
もう一度レナはステータスを確認すると先ほどは見落としたのか既に習得しているスキルも存在し、魅了耐性の他にもSPを使用した覚えはないが「幸運」や「直感」といったスキルも身に着けており、どちらも技能スキルとして表示されていた。
「この世界に来る前に最初から持っていたスキルかな……今の所は役立ちそうにないけど」
そもそも「幸運」というのが技能として表示されている事にレナは疑問を抱くが、どうやらSPを使用しなくてもスキルは覚える事は可能らしく、訓練等を重ねれば覚えられるスキルもあると彼は確信した。
「戦闘手段を身に着ける前にまずは自分の身の安全を確保しないとな……」
今の時点でレナが取るべき行動はこの世界で生きていく手段を身に着ける事であり、慎重に未修得のスキル一覧を確認して自分が何を覚えるべきか考える。よくある漫画やゲームなどでは序盤に一見は役に立たそうな覚えたスキルが役立つ展開が多いが、実際に自分が覚えなければならない立場になるとどんなスキルを選択すればいいのか真剣に思い悩んでしまう。
「捕食……相手を食す事でスキルを手に入れる。これって魔物の肉を食い散らすのか?いや、そもそも魔物って食べられるのかな……」
こちらの世界の生態系は把握していないが、もしかしたらレナが知っている動物は存在せず、この世界だけにしか存在しない動物が存在しても何も可笑しくない。もしも魔物の肉を食べる事でスキルを得られるとしても、現段階ではレナが魔物に対抗する力を身に着けていなければどうしようもなく、捕食する以前に自分が捕食されるのではないかと不安を抱く。
「強奪……相手のスキルを奪う。これ、明らかに悪役のスキルじゃん。しかも発動条件が難しいし……」
名前の響きから危険そうな能力は予想通りと言うべきか能力の内容も危険であり、しかも発動条件が存在する。こちらの強奪のスキルは標的に対して30分間肉体に触れ続けるという条件であり、相手から奪える能力は一つだけだった。
「無難に鑑定を覚えるかな……」
地味に役立ちそうなのは技能スキルの「鑑定」であり、生物に使用すると相手のステータスを読み取る事も可能であり、更に鉱石などの無機物に対して使用すると名前やどのような用途で扱われるのかも画面で表示される。この世界の知識が無いレナにとっては有難い能力であり、早速SPを使用して覚える。
「鑑定……おおっ」
無事にスキルを習得するとレナは自分が身に着けていた学生手帳を取り出し、鑑定のスキルを発動させる。すると視界に画面が表示され、鑑定した学生手帳の内容が表示される。
『霧崎レナの学生手帳――白鐘学園の学生証であり、メモ用紙以外にも校則が書き込まれている』
恐らくはこの世界には存在しない代物のはずだが、特に問題なく「鑑定」の能力が発動し、簡素な説明文が表示される。今度は自分が知らないこの世界の物に試そうと周囲を見渡すと、すぐ傍の建物の傍に木箱が積まれており、蓋の部分が開いている事に気付いて中身を覗き見る。
「何が入って……えっ!?」
「……ん~っ!!」
――資材でも積まれているのかと思ったが、レナが木箱の中を覗き込んで発見したのは手足がロープで縛られ、口元を布で猿轡された自分と同世代ぐらいの少女であり、彼女はレナの顔に気付いて助けを求めるようにもがく。
レナは自分の視界の画面上に表示されているスキルの数と種類を確認し、項目には「職業」「技能」「戦技」「固有」の4つに分かれている。一つ目の職業スキルは王城でデキンが少し説明されたが、自分のステータスに表示されている「主職」や「副職」に選択できる。説明文によるとスキルの中には専用の職業を修得してステータスに設定していないと発動できないスキルも存在し、現在の彼は「付与魔術師」だけが主職として選択されている。しかも隣には「固定」という文字が描かれており、彼の意思では変更できない。
技能スキルに関してはスキルの中で最も数が豊富で種類が多く、例えば「狙撃」のスキルを身に着ける事で弓矢や銃などの武器を使用する際は高い命中力を誇れるようになる。他にも「鑑定」や「絶対音感」といった物も存在し、要はあらゆる分野の「才能」を修得できる。
戦技に関してはRPGではお馴染みの「魔法」や「技」の事であり、主に戦闘に役立つスキルの総称である。レナは付与魔術師の職業の影響で現時点で覚えている以外の魔法は覚えられないようだが、剣士や格闘家等が扱う「技」は覚えられるらしく、魔術師ではあるが剣士の剣技を覚える事も出来る。但し、こちらのスキルは使用の度に体力や魔力を消耗するため、あまりに多用し過ぎると肉体に大きな負荷が掛かる。
最後の固有スキルに関しては特別な条件で修得する事が可能であり、技能のように多方面に役立つスキルのようだが、技能と違う点は常にスキルが発動する事である。例えば先の技能スキルの「鑑定」をレナが覚えた場合、彼は自分の意思で自由に「鑑定」の能力を扱えるが、固有スキルの場合は覚えた時点で常時発動状態となる。現在のレナが覚えられるスキルの中に「陽光(太陽を肉体に浴びている時、ステータスが向上)」や「月光(月の光を浴びている時、ステータスが向上)」が存在するが、どちらも時間帯によって大きく能力が変化するスキルだった。
「どれを覚えればいいのかな……」
数が多すぎるため、どの能力を身に付ければいいのか悩み処であり、レナの「SP」は1しか存在しないので現時点ではスキルは1つしか覚えられない事になる。ちなみにSPの習得方法はレベルが上昇すると自動的に蓄積され、他にも特別な薬や魔物の中でも「亜種」と呼ばれる特別な個体を倒す事で獲得できるとステータスの説明文に表示されている。
「戦える術も持っていないと困るな……だけど、そもそも今のステータスで戦えるのかな?」
レナのレベルは1であり、ステータス画面には表示されていないが恐らくは身体能力も魔力も一番低い状態だろう。この状態では悪党に襲われたり、あるいは魔物と遭遇した場合は抵抗する事もできないかも知れない。
「というより、本当にこの世界って魔物がいるのか……」
あまりにもファンタジーの世界に送り込まれたのであまり気にしていなかったが、レナは冷静に考えるとこの世界には魔物と呼ばれる存在が実在し、しかも画面の説明文によると「人間に害を与える猛獣」と表示され、異世界から召喚された只の一般人の自分が戦える相手なのか不安を抱く(実際に王城に居た時に「白銀竜」を目撃しているので魔物が実在するのは知っていたが)。
「仕方ない……考えていてもしょうがないし、役立つスキルを身に付けないとな……あれ?他にも覚えているスキルもあったのか」
もう一度レナはステータスを確認すると先ほどは見落としたのか既に習得しているスキルも存在し、魅了耐性の他にもSPを使用した覚えはないが「幸運」や「直感」といったスキルも身に着けており、どちらも技能スキルとして表示されていた。
「この世界に来る前に最初から持っていたスキルかな……今の所は役立ちそうにないけど」
そもそも「幸運」というのが技能として表示されている事にレナは疑問を抱くが、どうやらSPを使用しなくてもスキルは覚える事は可能らしく、訓練等を重ねれば覚えられるスキルもあると彼は確信した。
「戦闘手段を身に着ける前にまずは自分の身の安全を確保しないとな……」
今の時点でレナが取るべき行動はこの世界で生きていく手段を身に着ける事であり、慎重に未修得のスキル一覧を確認して自分が何を覚えるべきか考える。よくある漫画やゲームなどでは序盤に一見は役に立たそうな覚えたスキルが役立つ展開が多いが、実際に自分が覚えなければならない立場になるとどんなスキルを選択すればいいのか真剣に思い悩んでしまう。
「捕食……相手を食す事でスキルを手に入れる。これって魔物の肉を食い散らすのか?いや、そもそも魔物って食べられるのかな……」
こちらの世界の生態系は把握していないが、もしかしたらレナが知っている動物は存在せず、この世界だけにしか存在しない動物が存在しても何も可笑しくない。もしも魔物の肉を食べる事でスキルを得られるとしても、現段階ではレナが魔物に対抗する力を身に着けていなければどうしようもなく、捕食する以前に自分が捕食されるのではないかと不安を抱く。
「強奪……相手のスキルを奪う。これ、明らかに悪役のスキルじゃん。しかも発動条件が難しいし……」
名前の響きから危険そうな能力は予想通りと言うべきか能力の内容も危険であり、しかも発動条件が存在する。こちらの強奪のスキルは標的に対して30分間肉体に触れ続けるという条件であり、相手から奪える能力は一つだけだった。
「無難に鑑定を覚えるかな……」
地味に役立ちそうなのは技能スキルの「鑑定」であり、生物に使用すると相手のステータスを読み取る事も可能であり、更に鉱石などの無機物に対して使用すると名前やどのような用途で扱われるのかも画面で表示される。この世界の知識が無いレナにとっては有難い能力であり、早速SPを使用して覚える。
「鑑定……おおっ」
無事にスキルを習得するとレナは自分が身に着けていた学生手帳を取り出し、鑑定のスキルを発動させる。すると視界に画面が表示され、鑑定した学生手帳の内容が表示される。
『霧崎レナの学生手帳――白鐘学園の学生証であり、メモ用紙以外にも校則が書き込まれている』
恐らくはこの世界には存在しない代物のはずだが、特に問題なく「鑑定」の能力が発動し、簡素な説明文が表示される。今度は自分が知らないこの世界の物に試そうと周囲を見渡すと、すぐ傍の建物の傍に木箱が積まれており、蓋の部分が開いている事に気付いて中身を覗き見る。
「何が入って……えっ!?」
「……ん~っ!!」
――資材でも積まれているのかと思ったが、レナが木箱の中を覗き込んで発見したのは手足がロープで縛られ、口元を布で猿轡された自分と同世代ぐらいの少女であり、彼女はレナの顔に気付いて助けを求めるようにもがく。
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