最強の職業は付与魔術師かもしれない

カタナヅキ

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ゴブリンキング編

聖女

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「どういう事ですか?魔力が少ないと聖水を生み出す事が出来ないんですか?」
「正確に言えば生み出す事は可能ですが、教会が常に求められる量の聖水を生みだせないのです」
「そもそもどうやって聖水を作り出すんですか?そこが一番の謎ですけど」
「……聖光石という魔石を御存じですか?」


ミキの言葉に全員が顔を見合わせ、アイリィだけは心当たりがあるのか表情を変化させる。


「聖光石……伝説の聖剣の素材としても扱われている聖属性の魔石の中でも最高級の魔石ですね」
「その通りです。世界に存在する全ての聖剣には必ず聖光石の素材が使用されており、現在ではこの聖光石を所有しているのは陽光教会だけです」
「その聖光石を利用して聖水を生み出しているんですか?一体どうやって……」
「申し訳ありませんが流石にそこまでは……ですが、巫女姫様はこの聖光石を利用して聖水を生み出せる唯一の存在……のはずでしたが、どういう事なのか巫女姫様以外に聖水を生み出している人間がいると報告があったので調査をさせていたのですが……」
「それで私達の存在に気付いたんですね」


彼女の説明にレナは納得し、今の代の巫女姫は魔力容量が少ない事が原因で聖水の大量生産が出来ないらしく、代わりにミキはレナが偶然にも発見した聖水の生産方法を聞き出し、彼女の負担を少しでも減らすために聖水を製造法を聞き出すためにレナ達を招き寄せたという。


「私が話せるのはここまでです。それでは本題に入りたいのですが、どうか皆様の聖水の生産方法をお教えください。もちろん、それ相応の謝礼は行いますし、今後も皆様方が聖水を生成する事に関しては口出ししません。お望みならば皆様の希望を出来る限りお受けします」
「どうしますか?製造法はレノさんが見つけ出したんだからレノさんに任せますよ」
「こういう時に限って俺に丸投げするなよ……あの、1つ聞きたいんですけどその巫女姫様は魔力容量が少ないんですよね?それならレベルを上げる事で魔力容量を伸ばす事は……」
「確かにその方法も考えました。ですが、大勢の人間が反対しています。レベルを上げるには魔物との戦闘が一番効率的なのですが、巫女姫様は教会にとって最も大切な存在……迂闊に危険な目に遭わせる訳にはいかないのです」
「そうですか……」
「魔道具とかで魔力容量を拡張する事は出来ないんですか?教会ならそういう魔道具も所持していそうですけど……」
「確かに魔道具の中には魔力容量を拡張する物も存在します。ですが大半の魔道具は装備し続け成れば効果はありませんし、根本的な解決は出来ません」
「なるほど……」


レナは深く考え込み、実際の所は聖水の製造法を教えても彼自身は特に問題はない。現状では聖水はアイリィとコトミンのために用意しているだけであり、2人が自分のいない間に肉体を維持させる魔力を補給できるように作り出しただけに過ぎない。今の所は他人に販売する予定はなく、ここで陽光教会に恩を売る事も悪くはなく、それに相手側もレナ達の希望を出来る限り聞くと言っており、素直に引き受ける方が得策だろう。


「分かりました。でも、先に俺達の願いを聞いてくれませんか?」
「当然です。私達に出来る事ならば何でもします」
「じゃあ、早速ですけど具体的にどれくらいの謝礼金を貰えますかね。いやらしい話ですけど、実は私達もお金が必要でして……市場で回復薬を売り続けるのも限界がありますから」
「……金貨100枚でどうでしょうか?」
『100枚!?』


ミキの発言に全員が驚愕し、日本円に換算すると「1000万円」を支払うと宣言した。あまりの金額に全員が動揺する中、アイリィは冷静にミキと向かい合う。


「金貨100枚とは太っ腹ですね……そんなに追い詰められているのですか?」
「……正直に申し上げますと、今の巫女姫様は教会から疎まれています。先代の巫女姫様と比べ、聖水を大量に生みだせない事から教会の信用も揺らいでいます。恥ずかしい話ですが、聖水こそが陽光教会の大きな収入源ですから……」
「ですけど私達の製造法が聖水を大量に生みだせるとは限りませんよ?」
「それでも少しでもあの御方の助けになるのならば……」
「随分と巫女姫様を慕っているんですね。実は特別な関係とか?」
「……今の巫女姫様は私が小さい頃から面倒を見ていました。先代がいなくなり、唐突に新しい巫女姫に選ばれた事により、彼女は戸惑っています。だから力になって上げたいのですが……昔と違い、立場に差が生じてしまい、昔のように接する事は出来ません」
「本当に巫女姫様の事を大切に想っているんですね」


ミキの言葉にレナは「嘘」が感じず、彼女が本当に巫女姫と呼ばれる存在を大切に考えている事を知り、正直に彼女に自分が偶然にも発見した聖水の製造法を教える事にした。
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