文字の大きさ
大
中
小
65 / 207
ゴブリンキング編
ワルキューレ騎士団
レナ達はミキの案内によって応接室から移動を行い、建物内に存在する訓練場と呼ばれる場所に案内された。陽光教会は治癒魔導士だけで結成された組織ではなく、女性だけで結成された護衛部隊も存在する。その名前は「ワルキューレ騎士団」であり、聖魔導士のミキは騎士団の団長も兼任しているらしく、どうして女性だけで結成されているのかというと、実は騎士団の人間も治癒魔導士の職業を習得している事が条件であり、この世界の人間の治癒魔導士は女性しか存在しない。
ワルキューレ騎士団は騎士と治癒魔導士の職業を取得した人間だけが入隊を許される騎士団であり、訓練場には数十人の女性が存在した。彼女達の年齢は「10代後半~20代前半」で構成されており、理由としてはこの年代が魔術師としては最も魔力が満ち溢れた時期であり、彼女達は戦地に赴いて怪我人の治療を行う役目も担っている。そのため、武芸だけではなく、魔法の腕も磨かなければ騎士団には入れない。帝国に存在する複数の騎士団ならば武芸の腕だけでも認められれば入隊は可能だが、ワルキューレ騎士団の場合は武芸と魔法をどちも身に付けなければ認められない。
そのような過酷な条件を突破しなければ入団できないワルキューレ騎士団の「団長」を勤めるミキがレナ達を引き連れて訓練場に赴くと、訓練中の鎧姿の騎士達が慌てて出迎える。彼女達の中には修道女の恰好をしたままの人間も存在し、こちらの方は魔法の訓練を行っていたのか杖の類を装備していた。彼女達はミキの登場に慌てふためき、すぐに全員が駆け寄ってくる。
「だ、団長!?どうかされましたか?まだ業務の時間では……まさか、また巫女姫様が……」
「いえ、今回は別件です。私に気にせずに訓練を続けなさい。それと副団長は居ますか?」
「あたしを呼んだかい?」
ミキの元に大柄の体格の女性が現れ、最初は巨人族と見間違える程の高い身長に筋骨隆々の肉体をしており、背中には大剣を所持していた。年齢はこの女性だけが明らかに30代を迎えているが、ワルキューレ騎士団の団員が着こんでいる鎧を少し改造した露出度が多い鎧を身に着けていた。
「皆様に紹介します。こちらはワルキューレ騎士団のテン副団長です」
「あ、どうも……格好いい鎧ですね」
「……大きい」
「お母さんかお父さんが巨人族だったんですか?」
「おおっ……逞しい筋肉だ」
「……団長、なんですかこいつら?」
「その説明の前に試合場を借りますよ」
テンと呼ばれたワルキューレ騎士団の副団長をミキが紹介を行い、レナ達は彼女の外見にそれぞれが感想を告げ、一方のテンは上司のミキに彼等が何者なのかを問い質すが、ミキは訓練場の中央に存在する円形状の石畳が設置された場所に視線を向けて彼等を促す。
「あそこで力試しを行いましょう。よろしかったら他の皆さんも興味があるなら参加しませんか?」
「おっ?もしかして新しい入隊希望者ですかい?それならそうと早く言ってくださいよ。あれ、でもこっちの奴はともかく、このでかい方はどう見ても男にしか見えませんけど……」
「良かったですねレノさん。女の子と間違われましたよ」
「なんでやねん」
「俺は男だ」
「あん?男がどうしてミキ団長と戦うんだい?」
「テン、詳しい話は後にしますから貴女は訓練に戻りなさい」
「はいはい、了解しました」
ミキの言葉にテンと呼ばれた女性はその場を立ち去り、レナ達は試合場に移動を行う。石畳の周囲には堀が存在し、中央部には柱が一本だけ設置されていた。柱の上には緑色の巨大な水晶が取り付けられており、アイリィが説明を行う。
「あれは……結界石のようですね」
「結界石?」
「魔法や物理攻撃を防ぐ魔法障壁を生み出す魔道具です。滅多に発掘されない希少品ですよ」
「へえ……」
アイリィの話を聞いてレナは鑑定のスキルを発動させ、結界石が取り付けられている柱を調べる。どうやら結界石を発動する事で試合場を取り囲む魔法障壁を生み出すらしく、発動すると試合場の外に逃れる事は出来ず、試合場外から邪魔が入る事はない。ミキが先に試合場に移動を行い、ゴンゾウも上がってくるように指示する。
「どうぞこちらへ……遠慮なく掛かってきてください」
「……本当にいいのか?俺は女に一度も負けた事はないぞ」
「では私が貴方に初めて勝利した女性になるという事ですね」
「分かった……なら遠慮はしない」
ゴンゾウはミキの挑発に眉を顰め、背中の農具用の鍬を握りしめて試合場に移動する。レナ達は観戦するために距離を開くと、ミキが試合場の周囲に待機していた女性騎士に指示を出した。
「結界石を発動します!!貴女達も私達の戦いをよく見ておきなさい!!」
『はっ!!』
「こいつは面白そうだね!!」
「うわっ!?いつの間に隣に……」
ミキの宣言に訓練中の団員達が集まり、先ほど立ち去ったはずのテンも何時の間にかレナの横に移動しており、2人の試合の観戦の準備を行う。
ワルキューレ騎士団は騎士と治癒魔導士の職業を取得した人間だけが入隊を許される騎士団であり、訓練場には数十人の女性が存在した。彼女達の年齢は「10代後半~20代前半」で構成されており、理由としてはこの年代が魔術師としては最も魔力が満ち溢れた時期であり、彼女達は戦地に赴いて怪我人の治療を行う役目も担っている。そのため、武芸だけではなく、魔法の腕も磨かなければ騎士団には入れない。帝国に存在する複数の騎士団ならば武芸の腕だけでも認められれば入隊は可能だが、ワルキューレ騎士団の場合は武芸と魔法をどちも身に付けなければ認められない。
そのような過酷な条件を突破しなければ入団できないワルキューレ騎士団の「団長」を勤めるミキがレナ達を引き連れて訓練場に赴くと、訓練中の鎧姿の騎士達が慌てて出迎える。彼女達の中には修道女の恰好をしたままの人間も存在し、こちらの方は魔法の訓練を行っていたのか杖の類を装備していた。彼女達はミキの登場に慌てふためき、すぐに全員が駆け寄ってくる。
「だ、団長!?どうかされましたか?まだ業務の時間では……まさか、また巫女姫様が……」
「いえ、今回は別件です。私に気にせずに訓練を続けなさい。それと副団長は居ますか?」
「あたしを呼んだかい?」
ミキの元に大柄の体格の女性が現れ、最初は巨人族と見間違える程の高い身長に筋骨隆々の肉体をしており、背中には大剣を所持していた。年齢はこの女性だけが明らかに30代を迎えているが、ワルキューレ騎士団の団員が着こんでいる鎧を少し改造した露出度が多い鎧を身に着けていた。
「皆様に紹介します。こちらはワルキューレ騎士団のテン副団長です」
「あ、どうも……格好いい鎧ですね」
「……大きい」
「お母さんかお父さんが巨人族だったんですか?」
「おおっ……逞しい筋肉だ」
「……団長、なんですかこいつら?」
「その説明の前に試合場を借りますよ」
テンと呼ばれたワルキューレ騎士団の副団長をミキが紹介を行い、レナ達は彼女の外見にそれぞれが感想を告げ、一方のテンは上司のミキに彼等が何者なのかを問い質すが、ミキは訓練場の中央に存在する円形状の石畳が設置された場所に視線を向けて彼等を促す。
「あそこで力試しを行いましょう。よろしかったら他の皆さんも興味があるなら参加しませんか?」
「おっ?もしかして新しい入隊希望者ですかい?それならそうと早く言ってくださいよ。あれ、でもこっちの奴はともかく、このでかい方はどう見ても男にしか見えませんけど……」
「良かったですねレノさん。女の子と間違われましたよ」
「なんでやねん」
「俺は男だ」
「あん?男がどうしてミキ団長と戦うんだい?」
「テン、詳しい話は後にしますから貴女は訓練に戻りなさい」
「はいはい、了解しました」
ミキの言葉にテンと呼ばれた女性はその場を立ち去り、レナ達は試合場に移動を行う。石畳の周囲には堀が存在し、中央部には柱が一本だけ設置されていた。柱の上には緑色の巨大な水晶が取り付けられており、アイリィが説明を行う。
「あれは……結界石のようですね」
「結界石?」
「魔法や物理攻撃を防ぐ魔法障壁を生み出す魔道具です。滅多に発掘されない希少品ですよ」
「へえ……」
アイリィの話を聞いてレナは鑑定のスキルを発動させ、結界石が取り付けられている柱を調べる。どうやら結界石を発動する事で試合場を取り囲む魔法障壁を生み出すらしく、発動すると試合場の外に逃れる事は出来ず、試合場外から邪魔が入る事はない。ミキが先に試合場に移動を行い、ゴンゾウも上がってくるように指示する。
「どうぞこちらへ……遠慮なく掛かってきてください」
「……本当にいいのか?俺は女に一度も負けた事はないぞ」
「では私が貴方に初めて勝利した女性になるという事ですね」
「分かった……なら遠慮はしない」
ゴンゾウはミキの挑発に眉を顰め、背中の農具用の鍬を握りしめて試合場に移動する。レナ達は観戦するために距離を開くと、ミキが試合場の周囲に待機していた女性騎士に指示を出した。
「結界石を発動します!!貴女達も私達の戦いをよく見ておきなさい!!」
『はっ!!』
「こいつは面白そうだね!!」
「うわっ!?いつの間に隣に……」
ミキの宣言に訓練中の団員達が集まり、先ほど立ち去ったはずのテンも何時の間にかレナの横に移動しており、2人の試合の観戦の準備を行う。
感想 263
あなたにおすすめの小説
収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?
木塚麻弥収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。
追放される理由はよく分からなかった。
彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。
結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。
しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。
たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。
ケイトは彼らを失いたくなかった。
勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。
しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。
「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」
これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
死に戻り勇者は二度目の人生を穏やかに暮らしたい ~殺されたら過去に戻ったので、今度こそ失敗しない勇者の冒険~
白い彗星世界を救った勇者、彼はその力を危険視され、仲間に殺されてしまう。無念のうちに命を散らした男ロア、彼が目を覚ますと、なんと過去に戻っていた!
もうあんなヘマはしない、そう誓ったロアは、二度目の人生を穏やかに過ごすことを決意する!
とはいえ世界を救う使命からは逃れられないので、世界を救った後にひっそりと暮らすことにします。勇者としてとんでもない力を手に入れた男が、死の原因を回避するために苦心する!
ロアが死に戻りしたのは、いったいなぜなのか……一度目の人生との分岐点、その先でロアは果たして、穏やかに過ごすことが出来るのだろうか?
過去へ戻った勇者の、ひっそり冒険談
小説家になろうでも連載しています!
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
転生者は冒険者となって教会と国に復讐する!
克全東洋医学従事者でアマチュア作家でもあった男が異世界に転生した。リアムと名付けられた赤子は、生まれて直ぐに極貧の両親に捨てられてしまう。捨てられたのはメタトロン教の孤児院だったが、この世界の教会孤児院は神官達が劣情のはけ口にしていた。神官達に襲われるのを嫌ったリアムは、3歳にして孤児院を脱走して大魔境に逃げ込んだ。前世の知識と創造力を駆使したリアムは、スライムを従魔とした。スライムを知識と創造力、魔力を総動員して最強魔獣に育てたリアムは、前世での唯一の後悔、子供を作ろうと10歳にして魔境を出て冒険者ギルドを訪ねた。
アルファポリスオンリー
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさんパーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。