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ゴブリンキング編
不調の原因
執務室に移動したレナはソファの上に身体を横たわせ、コトミンに膝枕させながら身体を休ませる。久々に魔力枯渇の状態に陥り、意識は失ってはいないが疲労感が抜けきらず、人目があるので流石にコトミンから回復液を与えて貰う訳にはいかず、体調が戻るまで身体を休める事にした。
「ううっ……頭が痛い。アイリィ、薬を寄越せぇっ……」
「いや、なんかやばい人になってますよ……あ、そうださっきの聖水を分けて貰えませんかね」
「申し訳ありませんが聖水の原液は刺激が強すぎるので……水で薄めていますのでしばらくお待ちください」
「ご、ごめんね……私がレノ君の吸いすぎちゃったんだね」
「その言い方はちょっと不味い気がしますね……ヴァンパイア?」
「平気平気……でもこの体勢だとコトミンの胸しか見えないや」
「……いやんっ」
「結構余裕ありそうですね……あれ?そういえばゴンゾウさんは何処ですか?途中まで一緒に居たのに……」
「あの坊主ならトイレに行ってるよ」
何時の間にかゴンゾウの姿が消えており、テンの話によると聖者の間に尋ねる途中の通路でトイレに向かったらしく、成れない建物なので迷子になっている可能性があるという。レナが休憩を行う間、ミキは聖水が満たされた壺を調べ、感動したように頷く。
「これほどの上質な聖水が取れたのも巫女姫様とレノ様のお蔭です。これならばすぐに聖水の配布も行えます」
「ですけど陽光教会は世界中に存在するんですよね?その壺の分だけで足りるんですか?」
「いえ、先ほども言ったようにこの聖水の原液は水で薄める事で量を増やします。これだけの量ならばきっと100本分の聖水の瓶が生み出せます。後は朝昼晩の3回に分けて巫女姫様が聖光石から聖水を抽出して貰えば問題ありません」
「という事は1日の生産量は300本……1ヶ月で9000本ぐらいですか?」
「ちなみに聖水の値段は幾らぐらいですか?」
「品質によりますが……だいたい金貨単位で販売されます」
「金貨!?」
ミキの発言によると1ヶ月の間に約1万近くの聖水が生成されており、それらを世界各地の教会に送り込み、金貨の単位で販売を行う。もしも全ての聖水を売却した場合、日本円で換算すると1ヶ月の間に10億円近くの利益を生みだしている事になる。
「その値段で購入する人がいるんですか?」
「聖水を求める人は数多く存在します。体力の回復、怪我の治療、更には魔力も補給できます。回復効果は品質によって変化しますが、一般の回復薬よりも様々な効果を生みだす聖水は誰もが求めます」
「その分に価値も高いから値段も高い訳ですね。やっぱり、下手にレノさんの聖水を販売しなくて良かったですね。レノさんの聖水は時間経過で効果が変化しますから不味かったですね」
「そうだな……あれ?という事は普通の聖水は時間経過で効果は失われないんですか?」
「いえ、教会が生産する聖水も時間経過によって品質が低下します。ですが特別な保存方法を行えば効果を維持したまま保つ事が出来ますよ」
「どうやって?」
「それは……企業秘密です」
流石に聖水の保存法までは教えられず、ミキは冗談交じりに口元に人差し指を当てる。どうやらヨウカが無事に聖水を生み出せるようになったので彼女も心の余裕を取り戻し、ヨウカ自身も安堵の息を吐いた。
「あ~……成功して良かった。これもレノ君のお蔭だね」
「良かったですね巫女姫様……だけど今回は随分と大量に手に入れましたね。よっぽど調子が良かったんですかい?」
「その慣れない敬語はどうにかしなさい……ですが、確かに今回の聖水は質量が今までと違いますね。そこが気になりますが……」
「あの……一つ気になったんですけど、本当に巫女姫様は魔力容量が小さいんですか?」
「えっ?」
レナが身体を起き上げ、巫女姫のヨウカと向かい合う。彼は先ほど彼女に聖属性の付与魔法を施した時の違和感を全員に伝える。
「さっき魔力を渡した時、相当量の魔力を吸い上げられたんだけど……もしかしたら巫女姫様の魔力容量は実は少ないんじゃなくて、物凄く大きいんじゃ……」
「そんなはずは……ですが、この聖水の量は確かに……」
「どういう事ですか?魔力容量が少ないから生み出せる聖水の量も少なかったんじゃ……」
「えっと……どういう事?」
「ちょっといいですか?」
ミキ達はレナの発言に全員が戸惑い、どうして今回だけ大量の聖水が生み出された理由が分からずに困惑していると、アイリィが手を上げて全員を注目させる。
「あくまでも私の推論ですけど、もしかして最初の頃はその巫女姫様も大量の聖水を生みだせたんじゃないですか?」
「え?」
「……確かにヨウカ様も最初の頃は一定量の聖水を生み出していました。流石にこれ程の量とまではいきませんが、それでも1日に数十本程の聖水は生み出しました。しかし、最近では徐々に生み出せる聖水の量が減少していましたが……」
「それで薬物耐性のスキルがあるのに魔力回復薬で無理やりに魔力を回復させようとしたんですね。ですけど、私の考えでは問題があるのはヨウカさんの魔力容量ではなく、魔力の回復速度ですよ」
『魔力の回復速度?』
「……すぴぃっ」
彼女の言葉に全員が反応し、1人だけ真面目な話に飽きてきたのかコトミンがレナの代わりにソファで横になって眠っていた。
「ううっ……頭が痛い。アイリィ、薬を寄越せぇっ……」
「いや、なんかやばい人になってますよ……あ、そうださっきの聖水を分けて貰えませんかね」
「申し訳ありませんが聖水の原液は刺激が強すぎるので……水で薄めていますのでしばらくお待ちください」
「ご、ごめんね……私がレノ君の吸いすぎちゃったんだね」
「その言い方はちょっと不味い気がしますね……ヴァンパイア?」
「平気平気……でもこの体勢だとコトミンの胸しか見えないや」
「……いやんっ」
「結構余裕ありそうですね……あれ?そういえばゴンゾウさんは何処ですか?途中まで一緒に居たのに……」
「あの坊主ならトイレに行ってるよ」
何時の間にかゴンゾウの姿が消えており、テンの話によると聖者の間に尋ねる途中の通路でトイレに向かったらしく、成れない建物なので迷子になっている可能性があるという。レナが休憩を行う間、ミキは聖水が満たされた壺を調べ、感動したように頷く。
「これほどの上質な聖水が取れたのも巫女姫様とレノ様のお蔭です。これならばすぐに聖水の配布も行えます」
「ですけど陽光教会は世界中に存在するんですよね?その壺の分だけで足りるんですか?」
「いえ、先ほども言ったようにこの聖水の原液は水で薄める事で量を増やします。これだけの量ならばきっと100本分の聖水の瓶が生み出せます。後は朝昼晩の3回に分けて巫女姫様が聖光石から聖水を抽出して貰えば問題ありません」
「という事は1日の生産量は300本……1ヶ月で9000本ぐらいですか?」
「ちなみに聖水の値段は幾らぐらいですか?」
「品質によりますが……だいたい金貨単位で販売されます」
「金貨!?」
ミキの発言によると1ヶ月の間に約1万近くの聖水が生成されており、それらを世界各地の教会に送り込み、金貨の単位で販売を行う。もしも全ての聖水を売却した場合、日本円で換算すると1ヶ月の間に10億円近くの利益を生みだしている事になる。
「その値段で購入する人がいるんですか?」
「聖水を求める人は数多く存在します。体力の回復、怪我の治療、更には魔力も補給できます。回復効果は品質によって変化しますが、一般の回復薬よりも様々な効果を生みだす聖水は誰もが求めます」
「その分に価値も高いから値段も高い訳ですね。やっぱり、下手にレノさんの聖水を販売しなくて良かったですね。レノさんの聖水は時間経過で効果が変化しますから不味かったですね」
「そうだな……あれ?という事は普通の聖水は時間経過で効果は失われないんですか?」
「いえ、教会が生産する聖水も時間経過によって品質が低下します。ですが特別な保存方法を行えば効果を維持したまま保つ事が出来ますよ」
「どうやって?」
「それは……企業秘密です」
流石に聖水の保存法までは教えられず、ミキは冗談交じりに口元に人差し指を当てる。どうやらヨウカが無事に聖水を生み出せるようになったので彼女も心の余裕を取り戻し、ヨウカ自身も安堵の息を吐いた。
「あ~……成功して良かった。これもレノ君のお蔭だね」
「良かったですね巫女姫様……だけど今回は随分と大量に手に入れましたね。よっぽど調子が良かったんですかい?」
「その慣れない敬語はどうにかしなさい……ですが、確かに今回の聖水は質量が今までと違いますね。そこが気になりますが……」
「あの……一つ気になったんですけど、本当に巫女姫様は魔力容量が小さいんですか?」
「えっ?」
レナが身体を起き上げ、巫女姫のヨウカと向かい合う。彼は先ほど彼女に聖属性の付与魔法を施した時の違和感を全員に伝える。
「さっき魔力を渡した時、相当量の魔力を吸い上げられたんだけど……もしかしたら巫女姫様の魔力容量は実は少ないんじゃなくて、物凄く大きいんじゃ……」
「そんなはずは……ですが、この聖水の量は確かに……」
「どういう事ですか?魔力容量が少ないから生み出せる聖水の量も少なかったんじゃ……」
「えっと……どういう事?」
「ちょっといいですか?」
ミキ達はレナの発言に全員が戸惑い、どうして今回だけ大量の聖水が生み出された理由が分からずに困惑していると、アイリィが手を上げて全員を注目させる。
「あくまでも私の推論ですけど、もしかして最初の頃はその巫女姫様も大量の聖水を生みだせたんじゃないですか?」
「え?」
「……確かにヨウカ様も最初の頃は一定量の聖水を生み出していました。流石にこれ程の量とまではいきませんが、それでも1日に数十本程の聖水は生み出しました。しかし、最近では徐々に生み出せる聖水の量が減少していましたが……」
「それで薬物耐性のスキルがあるのに魔力回復薬で無理やりに魔力を回復させようとしたんですね。ですけど、私の考えでは問題があるのはヨウカさんの魔力容量ではなく、魔力の回復速度ですよ」
『魔力の回復速度?』
「……すぴぃっ」
彼女の言葉に全員が反応し、1人だけ真面目な話に飽きてきたのかコトミンがレナの代わりにソファで横になって眠っていた。
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