文字の大きさ
大
中
小
130 / 207
ゴブリンキング編
火炎槍
「何だ今の……」
「呆けている場合じゃないですよ!!右から近づいてます!!」
「ギィイッ!!」
今までの吸魔石の使用した時と明らかに異なる現象にレナは呆然としたが、すぐにアイリィが声を掛ける。彼女の言葉に反応して彼は右側を振り向くと、そこには戦斧を構えたレッドゴブリンが存在し、レナに向けて振り下ろす姿があった。
「このっ!!」
「グギィッ!?」
即座に回避と反撃のスキルを発動させ、戦斧の刃を回避したレナは白銀拳の拳を相手の顔面に叩き込み、地面に沈ませる。すぐに距離を取って鞄から新しい吸魔石を取り出し、もう一度先ほどの現象を確かめるためにレナは火属性の吸魔石を左手で握りしめ、付与魔法を発動する。
「火属性……うわっ!?」
「グガァアアアアッ……!?」
「おおっ……」
左手に構えた方向に吸魔石の魔力が発動し、今度は火炎放射というよりは「炎の槍」のように一直線に火炎が放たれ、地面に倒れたレッドゴブリンの頭部を兜ごと焼却する。その光景に降りの中に居たゴンゾウが驚愕の声を上げ、一方でレナは吸魔石の魔力を自分の意思で操作した事に驚きを隠せない。今までは付与魔法を発動すると魔石の魔力が暴発して周囲に拡散すると思い込んでいたが、自分の手で握りしめている状態ならば爆発の規模や方向を操れる事が発覚した。
「やった……と言っている場合じゃないよね!!」
『ギィイイイイッ!!』
遂に遠距離攻撃を覚えることが出来たレナだが現在は戦闘中であり、新しい攻撃法を入手した事に感動する暇もなく敵が襲い掛かる。彼は両手に付与魔法を発動させ、今度は雷属性で対抗する。
「いい加減にしつこいんだよ!!」
「ギィアッ!?」
「……水圧砲」
「ギャアッ!?」
「私もさり気に……ていっ!!」
「ギィッ?」
魔術師なのに格闘家のように相手を殴りつけるレノ、後方から水圧砲で援護射撃を行うコトミン、そして遂にアイリィも弓矢を構えて矢を放つが、彼女の射た矢はレッドゴブリンの真横を素通りしてしまう。弓矢の腕に関してはまだ技量が足りず、彼女は何事もなかったようにコトミンの援護に徹する事にした。
「はいは~い。おかわりですよ」
「あむっ……もうちょっと純度の高い魔石が欲しい」
「わがままを言うんじゃないですよ!!うちの家計は厳しいんです!!」
「……アイリィが売り上げを誤魔化して、自分だけ大目にお金を入手しているのは知ってる」
「どきっ……な、何故それを……」
「ちょっと!!こっちは真剣に戦ってるんだけど!?」
レナが1人だけレッドゴブリンの群れで奮闘している中、アイリィとコトミンは緊張感を感じさせない会話を行いながら援護を行う。しかし、流石にレッドゴブリン達も彼女達の存在を厄介に感じたのか数体が2人の元に向かう。
『ギィイッ!!』
「うわ、やばいですよ!!流石にやりすぎましたね!!」
「……ぷるぷる、私は無害なスライム」
「いや、幾ら何でもそれで許してくれませんよ!?」
2人は魔物からはスライムと認識されているので襲われる可能性は低いが、流石に派手にレッドゴブリン達を倒し過ぎた事で排除すべき敵だと認識されたらしく、5体のレッドゴブリンが2人の元に移動する。だが、全身に鎧と武器を身に着けているので速度自体は遅く、その間にアイリィが複数の硝子瓶を取り出す。
「しょうがないですね……こいつの出番です!!」
「……それは?」
「皆さんお待ちかねの腐敗剤ですよ!!」
彼女は派手に叫び声を上げながら灰色の液体を放り投げ、接近してくるレッドゴブリンの鎧に衝突する。その瞬間、中身の液体が飛び出して鎧の中の肉体に入り込み、異臭と悲鳴が混じり合う。
『ギィアァアアアアアアッ……!?』
腐敗剤を受けたレッドゴブリンは悲鳴を上げながらその場に転がり込み、苦痛の表情を浮かべる。鎧の表面に付着した液体から煙が上がり、鋼鉄の鎧を溶解させる。しかもゴミの埋め立て地のような腐臭が周囲に広がり、嗅覚が人間よりもするおぢ他のレッドゴブリン達も口元を抑える。
「グギィイイイッ……!?」
「ギィイッ……!?」
「ゲボォッ!!」
「うわっ!?」
異臭に耐え切れずに吐き出してしまった個体も存在し、レナは腐敗剤が予想以上にレッドゴブリン達に効果的である事に気付き、この隙にゴンゾウの元に近づく。
「ゴンゾウ君!!」
「レノ……俺を助けに……着てくれたのか?」
「そうだよ……少し待っててね」
ゴンゾウを捕縛する檻の鍵にレナは水属性の付与魔法を発動させ、まずは金属を凍結させて硬度を低下させ、続いて火属性の付与魔法で一気に過熱する事で熱疲労を起こして破壊する。
「呆けている場合じゃないですよ!!右から近づいてます!!」
「ギィイッ!!」
今までの吸魔石の使用した時と明らかに異なる現象にレナは呆然としたが、すぐにアイリィが声を掛ける。彼女の言葉に反応して彼は右側を振り向くと、そこには戦斧を構えたレッドゴブリンが存在し、レナに向けて振り下ろす姿があった。
「このっ!!」
「グギィッ!?」
即座に回避と反撃のスキルを発動させ、戦斧の刃を回避したレナは白銀拳の拳を相手の顔面に叩き込み、地面に沈ませる。すぐに距離を取って鞄から新しい吸魔石を取り出し、もう一度先ほどの現象を確かめるためにレナは火属性の吸魔石を左手で握りしめ、付与魔法を発動する。
「火属性……うわっ!?」
「グガァアアアアッ……!?」
「おおっ……」
左手に構えた方向に吸魔石の魔力が発動し、今度は火炎放射というよりは「炎の槍」のように一直線に火炎が放たれ、地面に倒れたレッドゴブリンの頭部を兜ごと焼却する。その光景に降りの中に居たゴンゾウが驚愕の声を上げ、一方でレナは吸魔石の魔力を自分の意思で操作した事に驚きを隠せない。今までは付与魔法を発動すると魔石の魔力が暴発して周囲に拡散すると思い込んでいたが、自分の手で握りしめている状態ならば爆発の規模や方向を操れる事が発覚した。
「やった……と言っている場合じゃないよね!!」
『ギィイイイイッ!!』
遂に遠距離攻撃を覚えることが出来たレナだが現在は戦闘中であり、新しい攻撃法を入手した事に感動する暇もなく敵が襲い掛かる。彼は両手に付与魔法を発動させ、今度は雷属性で対抗する。
「いい加減にしつこいんだよ!!」
「ギィアッ!?」
「……水圧砲」
「ギャアッ!?」
「私もさり気に……ていっ!!」
「ギィッ?」
魔術師なのに格闘家のように相手を殴りつけるレノ、後方から水圧砲で援護射撃を行うコトミン、そして遂にアイリィも弓矢を構えて矢を放つが、彼女の射た矢はレッドゴブリンの真横を素通りしてしまう。弓矢の腕に関してはまだ技量が足りず、彼女は何事もなかったようにコトミンの援護に徹する事にした。
「はいは~い。おかわりですよ」
「あむっ……もうちょっと純度の高い魔石が欲しい」
「わがままを言うんじゃないですよ!!うちの家計は厳しいんです!!」
「……アイリィが売り上げを誤魔化して、自分だけ大目にお金を入手しているのは知ってる」
「どきっ……な、何故それを……」
「ちょっと!!こっちは真剣に戦ってるんだけど!?」
レナが1人だけレッドゴブリンの群れで奮闘している中、アイリィとコトミンは緊張感を感じさせない会話を行いながら援護を行う。しかし、流石にレッドゴブリン達も彼女達の存在を厄介に感じたのか数体が2人の元に向かう。
『ギィイッ!!』
「うわ、やばいですよ!!流石にやりすぎましたね!!」
「……ぷるぷる、私は無害なスライム」
「いや、幾ら何でもそれで許してくれませんよ!?」
2人は魔物からはスライムと認識されているので襲われる可能性は低いが、流石に派手にレッドゴブリン達を倒し過ぎた事で排除すべき敵だと認識されたらしく、5体のレッドゴブリンが2人の元に移動する。だが、全身に鎧と武器を身に着けているので速度自体は遅く、その間にアイリィが複数の硝子瓶を取り出す。
「しょうがないですね……こいつの出番です!!」
「……それは?」
「皆さんお待ちかねの腐敗剤ですよ!!」
彼女は派手に叫び声を上げながら灰色の液体を放り投げ、接近してくるレッドゴブリンの鎧に衝突する。その瞬間、中身の液体が飛び出して鎧の中の肉体に入り込み、異臭と悲鳴が混じり合う。
『ギィアァアアアアアアッ……!?』
腐敗剤を受けたレッドゴブリンは悲鳴を上げながらその場に転がり込み、苦痛の表情を浮かべる。鎧の表面に付着した液体から煙が上がり、鋼鉄の鎧を溶解させる。しかもゴミの埋め立て地のような腐臭が周囲に広がり、嗅覚が人間よりもするおぢ他のレッドゴブリン達も口元を抑える。
「グギィイイイッ……!?」
「ギィイッ……!?」
「ゲボォッ!!」
「うわっ!?」
異臭に耐え切れずに吐き出してしまった個体も存在し、レナは腐敗剤が予想以上にレッドゴブリン達に効果的である事に気付き、この隙にゴンゾウの元に近づく。
「ゴンゾウ君!!」
「レノ……俺を助けに……着てくれたのか?」
「そうだよ……少し待っててね」
ゴンゾウを捕縛する檻の鍵にレナは水属性の付与魔法を発動させ、まずは金属を凍結させて硬度を低下させ、続いて火属性の付与魔法で一気に過熱する事で熱疲労を起こして破壊する。
感想 263
あなたにおすすめの小説
収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?
木塚麻弥収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。
追放される理由はよく分からなかった。
彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。
結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。
しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。
たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。
ケイトは彼らを失いたくなかった。
勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。
しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。
「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」
これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
死に戻り勇者は二度目の人生を穏やかに暮らしたい ~殺されたら過去に戻ったので、今度こそ失敗しない勇者の冒険~
白い彗星世界を救った勇者、彼はその力を危険視され、仲間に殺されてしまう。無念のうちに命を散らした男ロア、彼が目を覚ますと、なんと過去に戻っていた!
もうあんなヘマはしない、そう誓ったロアは、二度目の人生を穏やかに過ごすことを決意する!
とはいえ世界を救う使命からは逃れられないので、世界を救った後にひっそりと暮らすことにします。勇者としてとんでもない力を手に入れた男が、死の原因を回避するために苦心する!
ロアが死に戻りしたのは、いったいなぜなのか……一度目の人生との分岐点、その先でロアは果たして、穏やかに過ごすことが出来るのだろうか?
過去へ戻った勇者の、ひっそり冒険談
小説家になろうでも連載しています!
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
転生者は冒険者となって教会と国に復讐する!
克全東洋医学従事者でアマチュア作家でもあった男が異世界に転生した。リアムと名付けられた赤子は、生まれて直ぐに極貧の両親に捨てられてしまう。捨てられたのはメタトロン教の孤児院だったが、この世界の教会孤児院は神官達が劣情のはけ口にしていた。神官達に襲われるのを嫌ったリアムは、3歳にして孤児院を脱走して大魔境に逃げ込んだ。前世の知識と創造力を駆使したリアムは、スライムを従魔とした。スライムを知識と創造力、魔力を総動員して最強魔獣に育てたリアムは、前世での唯一の後悔、子供を作ろうと10歳にして魔境を出て冒険者ギルドを訪ねた。
アルファポリスオンリー
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさんパーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。