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ゴブリンキング編
ゴンゾウの実力
「ゴンゾウ君!!」
「おおっ……!!ありがとうレノ……」
遂に檻の中からゴンゾウを救い出し、すぐにレナは彼に聖属性の付与魔法を発動させて回復させる。更に彼の為に用意した回復薬と食料を収納袋から取り出し、最後にゴンゾウのために用意して置いた武器を渡す。
「遅れてごめん……これは返すね」
「これは……俺の鍬か!?」
以前にレナ達が炭鉱に侵入した際、奪われていた冒険者の武器と道具は既に回収していた。その時にゴンゾウが装備していた彼の農具用の鍬も存在し、ゴンゾウは檻から抜け出すと鍬を握りしめ、満足そうに頷く。彼は檻の中から出てきた事に気付いたレッドゴブリン達に動揺が走り、流石に巨人族の巨体を前にすると獰猛な魔物も一瞬怖気づいてしまう。
「グギィイイイッ!!」
それでも勇気ある一体のレッドゴブリンがゴンゾウの正面から接近し、手に握りしめている人間の槍を突き刺すが、それを見た彼は左手で槍の柄を握りしめ、片手でレッドゴブリンの槍を受け止める。
「ギ、ギィイッ!?」
「型がなっていない……それとこの程度の武器で、俺は倒せん!!」
『ギィアアアアアアッ!?』
ゴンゾウは槍を振り払い、レッドゴブリンの身体を掴み取ると片腕で2メートル近くのゴブリンの肉体を振り回し、他の個体に投げ飛ばす。その光景に炭鉱内の誰もが唖然となり、更にゴンゾウは鍬を両手で握りしめて振り回す。
「ふんっ!!」
「ギィイイイッ!?」
「ギャウッ!?」
「おおっ……!!」
「うわ、凄いですね……」
彼が鍬を振る度に最低でも2体以上のレッドゴブリンが吹き飛び、岩壁や地面に叩きつけられて血飛沫が舞う。幾ら肉体を回復させたとは言え、病み上がりの状態で凄まじい怪力を発揮し、ゴンゾウは鍬だけでは満足できないのか自らの肉体を使ってレッドゴブリンを薙ぎ払う。
「うおおおおおおっ!!」
「ギィイイイイッ!?」
「グギャアッ!?」
両手でレッドゴブリンを掴みながらブルドーザーのように突進し、他の個体を蹴散らす光景は痛快であり、今まで痛みつけられていた鬱憤を晴らすようにレッドゴブリンを薙ぎ倒す。前回の襲撃の時に彼がゴブリンに敗北したのはクド草の毒矢が原因であり、もしも身体に毒を犯されなければゴブリンの群れなど軽く蹴散らせただろう。
――数十秒後、炭鉱内には無数のレッドゴブリンの死体が地面に横たわり、残されたのはゴンゾウの元に駆け寄るレナ達だけだった。流石に無理をし過ぎたのか荒く息を上げているゴンゾウにレナが回復薬を差し出し、彼は有難く受け取る。
「ふうっ……すっきりした」
「いや、本当に凄かったですね……まさか1人で殆ど倒しちゃうなんて」
「格好良かった」
「むうっ……照れるな」
「じゃあ、帰ろうか。アイリィ?」
「はいはい……転移石ですね」
レナは出発前にゴンゾウを救出した時のために転移石を購入しており、これで帰りは草原を通過せずに帝都に帰還できる。アイリィが転移石を使用しようとすると、彼女は足元に落ちている物に気付く。
「あっ、駄目ですよレノさん。まだ落とした吸魔石を回収していないじゃないですか」
「あ、やべっ……」
アイリィの言葉にレナは戦闘中に使用した吸魔石を幾つか地面に落したままである事を思い出し、慌てて拾い上げる。普通の魔石と違って吸魔石は魔力を封じ込めれば何度でも使用できるため、慌てて回収を行う。
「レナ、こっちにもある」
「ありがとうコトミン……あれ?これ俺の奴じゃないな」
コトミンが拾い上げた魔石を受け取ろうとした時、レナは彼女の所持しているのが自分の吸魔石ではない事に気付き、彼女が拾い上げたのは緑色に光り輝く水晶玉であり、アイリィが驚愕の声を上げる。
「えっ!?それは結界石じゃないですかっ!?しかもこの大きさ……結界石の原石じゃないですか!?何処で拾ったんですか?」
「それは俺のだ。さっきの戦闘で落したようだな……」
「ええっ!?」
ゴンゾウの発言に全員が彼に視線を向け、コトミンから結界石を拾い上げると彼はレナに差し出す。
「村を出る時にお守り代わりに貰った。この石は不思議な力を持っている……俺がゴブリンに殺されそうになった時、これを持っている事を奴等の親玉に知られたら殺されずに済んだ」
「親玉……ゴブリンキングに?」
「ああ……何度か奪われそうになったが、何故か奴等はこのお守りに触れる事が出来なかった。それにゴブリンキングは何故か執拗にこのお守りをどうやって手に入れたのか俺に聞き出そうとしてきたが、俺は答えなかった」
「……どういう事だろう?」
「分かりません……もう少し詳しく話を聞かせてくれませんか?」
「問題ない……だが、少し休ませてもらっていいか?」
ゴンゾウの言葉にレナ達は承諾し、まずは先に安全な場所に移動するために転移石を使用して帝都に戻る事にした――
「おおっ……!!ありがとうレノ……」
遂に檻の中からゴンゾウを救い出し、すぐにレナは彼に聖属性の付与魔法を発動させて回復させる。更に彼の為に用意した回復薬と食料を収納袋から取り出し、最後にゴンゾウのために用意して置いた武器を渡す。
「遅れてごめん……これは返すね」
「これは……俺の鍬か!?」
以前にレナ達が炭鉱に侵入した際、奪われていた冒険者の武器と道具は既に回収していた。その時にゴンゾウが装備していた彼の農具用の鍬も存在し、ゴンゾウは檻から抜け出すと鍬を握りしめ、満足そうに頷く。彼は檻の中から出てきた事に気付いたレッドゴブリン達に動揺が走り、流石に巨人族の巨体を前にすると獰猛な魔物も一瞬怖気づいてしまう。
「グギィイイイッ!!」
それでも勇気ある一体のレッドゴブリンがゴンゾウの正面から接近し、手に握りしめている人間の槍を突き刺すが、それを見た彼は左手で槍の柄を握りしめ、片手でレッドゴブリンの槍を受け止める。
「ギ、ギィイッ!?」
「型がなっていない……それとこの程度の武器で、俺は倒せん!!」
『ギィアアアアアアッ!?』
ゴンゾウは槍を振り払い、レッドゴブリンの身体を掴み取ると片腕で2メートル近くのゴブリンの肉体を振り回し、他の個体に投げ飛ばす。その光景に炭鉱内の誰もが唖然となり、更にゴンゾウは鍬を両手で握りしめて振り回す。
「ふんっ!!」
「ギィイイイッ!?」
「ギャウッ!?」
「おおっ……!!」
「うわ、凄いですね……」
彼が鍬を振る度に最低でも2体以上のレッドゴブリンが吹き飛び、岩壁や地面に叩きつけられて血飛沫が舞う。幾ら肉体を回復させたとは言え、病み上がりの状態で凄まじい怪力を発揮し、ゴンゾウは鍬だけでは満足できないのか自らの肉体を使ってレッドゴブリンを薙ぎ払う。
「うおおおおおおっ!!」
「ギィイイイイッ!?」
「グギャアッ!?」
両手でレッドゴブリンを掴みながらブルドーザーのように突進し、他の個体を蹴散らす光景は痛快であり、今まで痛みつけられていた鬱憤を晴らすようにレッドゴブリンを薙ぎ倒す。前回の襲撃の時に彼がゴブリンに敗北したのはクド草の毒矢が原因であり、もしも身体に毒を犯されなければゴブリンの群れなど軽く蹴散らせただろう。
――数十秒後、炭鉱内には無数のレッドゴブリンの死体が地面に横たわり、残されたのはゴンゾウの元に駆け寄るレナ達だけだった。流石に無理をし過ぎたのか荒く息を上げているゴンゾウにレナが回復薬を差し出し、彼は有難く受け取る。
「ふうっ……すっきりした」
「いや、本当に凄かったですね……まさか1人で殆ど倒しちゃうなんて」
「格好良かった」
「むうっ……照れるな」
「じゃあ、帰ろうか。アイリィ?」
「はいはい……転移石ですね」
レナは出発前にゴンゾウを救出した時のために転移石を購入しており、これで帰りは草原を通過せずに帝都に帰還できる。アイリィが転移石を使用しようとすると、彼女は足元に落ちている物に気付く。
「あっ、駄目ですよレノさん。まだ落とした吸魔石を回収していないじゃないですか」
「あ、やべっ……」
アイリィの言葉にレナは戦闘中に使用した吸魔石を幾つか地面に落したままである事を思い出し、慌てて拾い上げる。普通の魔石と違って吸魔石は魔力を封じ込めれば何度でも使用できるため、慌てて回収を行う。
「レナ、こっちにもある」
「ありがとうコトミン……あれ?これ俺の奴じゃないな」
コトミンが拾い上げた魔石を受け取ろうとした時、レナは彼女の所持しているのが自分の吸魔石ではない事に気付き、彼女が拾い上げたのは緑色に光り輝く水晶玉であり、アイリィが驚愕の声を上げる。
「えっ!?それは結界石じゃないですかっ!?しかもこの大きさ……結界石の原石じゃないですか!?何処で拾ったんですか?」
「それは俺のだ。さっきの戦闘で落したようだな……」
「ええっ!?」
ゴンゾウの発言に全員が彼に視線を向け、コトミンから結界石を拾い上げると彼はレナに差し出す。
「村を出る時にお守り代わりに貰った。この石は不思議な力を持っている……俺がゴブリンに殺されそうになった時、これを持っている事を奴等の親玉に知られたら殺されずに済んだ」
「親玉……ゴブリンキングに?」
「ああ……何度か奪われそうになったが、何故か奴等はこのお守りに触れる事が出来なかった。それにゴブリンキングは何故か執拗にこのお守りをどうやって手に入れたのか俺に聞き出そうとしてきたが、俺は答えなかった」
「……どういう事だろう?」
「分かりません……もう少し詳しく話を聞かせてくれませんか?」
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