文字の大きさ
大
中
小
133 / 207
ゴブリンキング編
帝都襲撃
「はあ?ゴブリン?」
「一体何を言って……」
「ほ、本当っすよ!!街の外にゴブリンが現れたんです!!」
「そんな馬鹿な……ここは帝都だぞ?」
エリナの発言に食堂の客は呆れた表情を浮かべ、この帝都の警備はヴァンパイア、サキュバスの件が起きて以来さらに警備兵が増員されており、しかもゴブリンキングが草原に現れた事で最高レベルの警備が敷かれている。それにも関わらずに街中にゴブリンが現れたと報告するエリナに対し、レナ達だけが反応する。
「どういう事ですか?本当にゴブリンが現れたんですか?」
「あたしは嘘なんか言わないっす!!本当にゴブリンが街のあちこちで暴れてるんですよ!!しかもあいつら、王城の方から現れたんですっ!!」
「王城……まさかっ!?」
「……地下水路!?」
レナ達の脳裏に帝都を抜け出す際に利用した地下水路が思い浮かび、王城の地下牢と帝都の外に繋がる隠し通路であり、もしもエリナの言葉通りにゴブリンが街中に現れたとしたら外の堀に繋がる地下水路から王城に侵入したとしか考えられない。
「外は大変っすよ!!王城から沢山のゴブリンが出てきますし、今は兵士と冒険者が対応してますけど……」
「おい!!いい加減にしろっ!!ゴブリン如きが街の中に入り込むはずが……」
彼女の言葉に男性の1人が食事を邪魔された事で気分を害したのか文句を告げようとしたが、彼の席は窓の傍であり、レナ達が視線を向けた時には窓の外から赤色の物体が飛び出してきた。
「ギィイイイイッ!!」
「えっ……ぎゃあぁあああっ!?」
「なっ!?」
窓から現れたレッドゴブリンが立ち上がった男性に噛みつき、床に押し倒す。確実に首元の急所に牙を喰いこませ、皮膚を食い千切る。その光景に食堂内の人間が悲鳴を上げ、レナ達が動き出す。
「弾撃!!」
「グゲェッ!?」
最初にレナが全身を回転させながら拳をレッドゴブリンの顔面に食らわせ、相手を吹き飛ばす。その後ろからコトミンが掌を喉元を食い千切られた男性に差し出し、回復液で治療を行う。
「がはっ……だ、だすげて……」
「大丈夫……傷は浅い」
「いや、致命傷ですよね……念のために私も……治癒」
男性の治療をアイリィも手伝い、その間にレナは窓の外に近づき、外の光景を確認する。先ほど殴り飛ばしたレッドゴブリンが街道で倒れており、周囲は既に混乱の渦と化しており、あちこちから悲鳴や魔物の鳴き声が彼の耳に聞こえて来た。
「不味い……このままだと街がやばい」
「一体どうなってるんだ……!?」
窓枠にゴンゾウも覗き込み、何が起きているのかは誰も理解できないが、1つだけ分かる事はゴブリン達が帝都に襲撃を仕掛けたという事だけである。どうしてゴブリン達が地下水路の存在を知ったのかは不明だが、レナ達は陽光教会に向かう事にする。
「教会に行きましょう。このままだと不味いですよ」
「そうだな……でもここの人達は……」
「皆さんは今は部屋の中に戻ってください!!もしくは冒険者ギルドに向かってください!!冒険者の方なら魔物にも対抗できますから!!」
アイリィの発言に食堂内の人間達が慌てて行動を開始し、彼女の言葉に従って準備を進める。一方でレナ達も破壊された窓を乗り越えて外に移動を行い、まずは陽光教会に移動して現状を確かめる事にした。
「あ、しまった!!ゴンゾウの武器は……」
「問題ない……俺にはこの筋肉がある」
「おおう……」
レナ達は装備品は身に着けたままなので問題はないが、ゴンゾウはレナが宿泊している部屋に彼の鍬を忘れてしまい、武器は持っていない。それでも彼は素手の状態でも戦う覚悟は出来ており、前方の街道で徘徊するレッドゴブリンを発見すると彼は両腕を伸ばす。
「ぬんっ!!」
「ギィアッ!?」
「ぬおおっ!!」
彼は片腕でレッドゴブリンの首を掴み、勢いをつけて投げ飛ばす。通常のゴブリンよりも強い力を所有しているはずのレッドゴブリンを軽々と吹き飛ばすゴンゾウの戦闘力に驚かされながらもレナ達は教会に続く道を移動する。
「ぎゃああっ!?」
「うわぁああっ!!」
「た、助けてくれぇっ!?」
「くそっ……何が起きてやがる!!」
街の至る箇所で悲鳴が響き渡り、既に火事が起きている場所も存在した。その光景を確認しながらレナ達は遭遇したレッドゴブリンは出来る限り討伐を行い、一般人を救い出す。
「ひぃいっ!?」
「ギィイイッ!!」
「させるかっ!!」
地面に倒れ込んだ女性に襲い掛かろうとしたレッドゴブリンにレナは白銀拳を振り翳し、後方から背中を叩きつける。相手は悲鳴を上げて倒れ込み、今更ながらにレナは先ほどから遭遇するゴブリン達が王国軍の鎧を身に着けていない事に気付く。
「一体何を言って……」
「ほ、本当っすよ!!街の外にゴブリンが現れたんです!!」
「そんな馬鹿な……ここは帝都だぞ?」
エリナの発言に食堂の客は呆れた表情を浮かべ、この帝都の警備はヴァンパイア、サキュバスの件が起きて以来さらに警備兵が増員されており、しかもゴブリンキングが草原に現れた事で最高レベルの警備が敷かれている。それにも関わらずに街中にゴブリンが現れたと報告するエリナに対し、レナ達だけが反応する。
「どういう事ですか?本当にゴブリンが現れたんですか?」
「あたしは嘘なんか言わないっす!!本当にゴブリンが街のあちこちで暴れてるんですよ!!しかもあいつら、王城の方から現れたんですっ!!」
「王城……まさかっ!?」
「……地下水路!?」
レナ達の脳裏に帝都を抜け出す際に利用した地下水路が思い浮かび、王城の地下牢と帝都の外に繋がる隠し通路であり、もしもエリナの言葉通りにゴブリンが街中に現れたとしたら外の堀に繋がる地下水路から王城に侵入したとしか考えられない。
「外は大変っすよ!!王城から沢山のゴブリンが出てきますし、今は兵士と冒険者が対応してますけど……」
「おい!!いい加減にしろっ!!ゴブリン如きが街の中に入り込むはずが……」
彼女の言葉に男性の1人が食事を邪魔された事で気分を害したのか文句を告げようとしたが、彼の席は窓の傍であり、レナ達が視線を向けた時には窓の外から赤色の物体が飛び出してきた。
「ギィイイイイッ!!」
「えっ……ぎゃあぁあああっ!?」
「なっ!?」
窓から現れたレッドゴブリンが立ち上がった男性に噛みつき、床に押し倒す。確実に首元の急所に牙を喰いこませ、皮膚を食い千切る。その光景に食堂内の人間が悲鳴を上げ、レナ達が動き出す。
「弾撃!!」
「グゲェッ!?」
最初にレナが全身を回転させながら拳をレッドゴブリンの顔面に食らわせ、相手を吹き飛ばす。その後ろからコトミンが掌を喉元を食い千切られた男性に差し出し、回復液で治療を行う。
「がはっ……だ、だすげて……」
「大丈夫……傷は浅い」
「いや、致命傷ですよね……念のために私も……治癒」
男性の治療をアイリィも手伝い、その間にレナは窓の外に近づき、外の光景を確認する。先ほど殴り飛ばしたレッドゴブリンが街道で倒れており、周囲は既に混乱の渦と化しており、あちこちから悲鳴や魔物の鳴き声が彼の耳に聞こえて来た。
「不味い……このままだと街がやばい」
「一体どうなってるんだ……!?」
窓枠にゴンゾウも覗き込み、何が起きているのかは誰も理解できないが、1つだけ分かる事はゴブリン達が帝都に襲撃を仕掛けたという事だけである。どうしてゴブリン達が地下水路の存在を知ったのかは不明だが、レナ達は陽光教会に向かう事にする。
「教会に行きましょう。このままだと不味いですよ」
「そうだな……でもここの人達は……」
「皆さんは今は部屋の中に戻ってください!!もしくは冒険者ギルドに向かってください!!冒険者の方なら魔物にも対抗できますから!!」
アイリィの発言に食堂内の人間達が慌てて行動を開始し、彼女の言葉に従って準備を進める。一方でレナ達も破壊された窓を乗り越えて外に移動を行い、まずは陽光教会に移動して現状を確かめる事にした。
「あ、しまった!!ゴンゾウの武器は……」
「問題ない……俺にはこの筋肉がある」
「おおう……」
レナ達は装備品は身に着けたままなので問題はないが、ゴンゾウはレナが宿泊している部屋に彼の鍬を忘れてしまい、武器は持っていない。それでも彼は素手の状態でも戦う覚悟は出来ており、前方の街道で徘徊するレッドゴブリンを発見すると彼は両腕を伸ばす。
「ぬんっ!!」
「ギィアッ!?」
「ぬおおっ!!」
彼は片腕でレッドゴブリンの首を掴み、勢いをつけて投げ飛ばす。通常のゴブリンよりも強い力を所有しているはずのレッドゴブリンを軽々と吹き飛ばすゴンゾウの戦闘力に驚かされながらもレナ達は教会に続く道を移動する。
「ぎゃああっ!?」
「うわぁああっ!!」
「た、助けてくれぇっ!?」
「くそっ……何が起きてやがる!!」
街の至る箇所で悲鳴が響き渡り、既に火事が起きている場所も存在した。その光景を確認しながらレナ達は遭遇したレッドゴブリンは出来る限り討伐を行い、一般人を救い出す。
「ひぃいっ!?」
「ギィイイッ!!」
「させるかっ!!」
地面に倒れ込んだ女性に襲い掛かろうとしたレッドゴブリンにレナは白銀拳を振り翳し、後方から背中を叩きつける。相手は悲鳴を上げて倒れ込み、今更ながらにレナは先ほどから遭遇するゴブリン達が王国軍の鎧を身に着けていない事に気付く。
感想 263
あなたにおすすめの小説
荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明
主人公はダンジョンに向かう冒険者の荷物を持つポーターと言う職業、その職業に必須の収納魔法を持っていないことで悲惨な毎日を過ごしていました。
そんなある時仕事中に前世の記憶がよみがえり、ステータスを確認するとユニークスキルを持っていました。
その中に前世で好きだったゲームに似た空間魔法があり街づくりを始めます、そしてそこから人生が思わぬ方向に変わります。
ダンジョンに捨てられた私 奇跡的に不老不死になれたので村を捨てます
私の名前はファム
前世は日本人、とても幸せな最期を迎えてこの世界に転生した
記憶を持っていた私はいいように使われて5歳を迎えた
村の代表だった私を拾ったおじさんはダンジョンが枯渇していることに気が付く
ダンジョンには栄養、マナが必要。人もそのマナを持っていた
そう、おじさんは私を栄養としてダンジョンに捨てた
私は捨てられたので村をすてる
巻き込まれ召喚・途中下車~幼女神の加護でチート?
商社勤務の社会人一年生リューマが、偶然、勇者候補のヤンキーな連中の近くに居たことから、一緒に巻き込まれて異世界へ強制的に召喚された。万が一そのまま召喚されれば勇者候補ではないために何の力も与えられず悲惨な結末を迎える恐れが多分にあったのだが、その召喚に気づいた被召喚側世界(地球)の神様と召喚側世界(異世界)の神様である幼女神のお陰で助けられて、一旦狭間の世界に留め置かれ、改めて幼女神の加護等を貰ってから、異世界ではあるものの召喚場所とは異なる場所に無事に転移を果たすことができた。リューマは、幼女神の加護と付与された能力のおかげでチートな成長が促され、紆余曲折はありながらも異世界生活を満喫するために生きて行くことになる。
*この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。
**週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**
S級冒険者の子どもが進む道
【12/26完結】
とある小さな村、元冒険者の両親の下に生まれた子、ヨハン。
父親譲りの剣の才能に母親譲りの魔法の才能は両親の想定の遥か上をいく。
そうして王都の冒険者学校に入学を決め、出会った仲間と様々な学生生活を送っていった。
その中で魔族の存在にエルフの歴史を知る。そして魔王の復活を聞いた。
魔王とはいったい?
※感想に盛大なネタバレがあるので閲覧の際はご注意ください。
収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。
追放される理由はよく分からなかった。
彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。
結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。
しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。
たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。
ケイトは彼らを失いたくなかった。
勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。
しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。
「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」
これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。
異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。
飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい?
自重して目立たないようにする?
無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ!
お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は?
主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。
(実践出来るかどうかは別だけど)
はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~
10歳になると、誰もがもらえるスキル。
キネーシス公爵家の長男、エルクがもらったスキルは『念動力』……ちょっとした物を引き寄せるだけの、はずれスキルだった。
弟のロシュオは『剣聖』、妹のサリッサは『魔聖』とレアなスキルをもらい、エルクの居場所は失われてしまう。そんなある日、後継者を決めるため、ロシュオと決闘をすることになったエルク。だが……その決闘は、エルクを除いた公爵家が仕組んだ『処刑』だった。
偶然の『事故』により、エルクは生死の境をさまよう。死にかけたエルクの魂が向かったのは『生と死の狭間』という不思議な空間で、そこにいた『神様』の気まぐれにより、エルクは自分を鍛えなおすことに。
二千年という長い時間、エルクは『念動力』を鍛えまくる。
現世に戻ったエルクは、十六歳になって目を覚ました。
はずれスキル『念動力』……ただしレベルMAXの力で無双する!!
公爵家次男はちょっと変わりモノ? ~ここは乙女ゲームの世界だから、デブなら婚約破棄されると思っていました~
異世界に転生した俺は、婚約破棄をされるため誰も成し得なかったデブに進化する。
なぜそんな事になったのか……目が覚めると、ローバン公爵家次男のアレスという少年の姿に変わっていた。
生まれ変わったことで、異世界を満喫していた俺は冒険者に憧れる。訓練中に、魔獣に襲われていたミーアを助けることになったが……。
しかし俺は、失敗をしてしまう。責任を取らされる形で、ミーアを婚約者として迎え入れることになった。その婚約者に奇妙な違和感を感じていた。
二人である場所へと行ったことで、この異世界が乙女ゲームだったことを理解した。
婚約破棄されるためのデブとなり、陰ながらミーアを守るため奮闘する日々が始まる……はずだった。
カクヨム様 小説家になろう様でも掲載してます。