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ゴブリンキング編
教会の異変
「こいつらどれだけいるんだよ!!」
「分かりませんけど、このままだと一般人に大きな被害が生まれますね」
「くっ……俺達が地下水路を使ったから気付かれたのか?」
「どうですかね……少なくともあの時に誰かに尾行されたり、見つかった覚えはありませんけど……」
レナ達は街中に出現したレッドゴブリンを倒しながら陽光教会に向かうが、目的地に接近する程にレッドゴブリンの遭遇率が増す。4人は教会に辿り着くまで既に数十体の個体と対峙しており、しかも普通のゴブリンも加わっており、街中で騒動を引き起こす。一般人にも被害が生まれており、このまま放置すれば大勢の死傷者が生まれるのは間違いない。
「ふんっ!!」
「グゲェッ!?」
ゴンゾウがレッドゴブリンと通常のゴブリンを掴み上げて地面に叩き込み、流石に病み上がりなので疲労の色を隠せず、全身から汗を流す。そんな彼の様子を見たレナは聖水を取り出して差し出すが、彼は首を振る。
「ゴンゾウ!!」
「いや……俺は平気だ。先を急ごう」
「無茶はしないで下さいね。回復魔法では体力までは回復出来ませんから」
「そうだな……いざという時はコトミンにかじりつくか」
「……いやんっ」
薬品を使い切った場合、回復液を生み出せるコトミンが最後の希望であり、レナは出来る限り彼女を守りながら先に進む。現在の戦力で真面にゴブリンと戦えるのはレナとゴンゾウであり、アイリィとコトミンは後方支援しか行えない。
水圧砲を扱えるコトミンなら戦力として数える事も出来るが、彼女の水圧砲は魔石を使用しなければ体内の水分を多量に消費してしまうため、回復液を生成できない状態に陥る可能性もある。だからこそレナはコトミンにゴブリンを近づけさせないように注意しながら先を急ぐ。
「あっ!!見えてきましたよ!!教会の建物……えっ?」
「なっ!?」
「……凄い数」
「どうなっている!?」
――遂に4人は目的地の陽光教会の建物に辿り着くが、既に教会は無数のレッドゴブリンとゴブリンの群れが建物を取り囲んでおり、壁を乗り越えて入り込もうとするが建物の四方には緑色の障壁が張られており、レナ達も以前に訓練場で見かけた「結界石」を発動した時に生じる魔法の防護壁であり、建物に入り込もうとするゴブリンの侵入を拒んでいた。
一般では治療院と呼ばれる陽光教会の建物には外部の侵入を阻む仕掛けが幾つか施されており、その内の1つが敷地内の各所に設置された結界石である。結界石を発動する事で建物全体を防護壁で覆いこみ、外部の侵入を防ぐ事が出来る。ゴブリン達は防護壁に阻まれて内部に侵入出来ず、結界に弾き飛ばされながらも執念深く入り込もうとしてくる。
『ギィイイイイイッ!!』
100体を超えるゴブリンの群れが防護壁に張り付くが、侵入を試みようとする存在を全て弾き返す魔法の防壁を突破できず、弾き返される。それでも相手に損傷を与えるわけではないので弾き飛ばされたゴブリンは即座に起き上がり、防護壁の元に戻る。あまりの異様な光景にレナ達は呆然とするが、すぐにアイリィが思い出したように言葉を呟く。
「確か……前にゴブリンキングが盗賊の人間に陽光教会の建物から白銀製の道具を奪うように命令をした事がありましたよね」
「まさか……あいつら直接奪いに来たのか?」
「それにしてもこれだけの規模のゴブリンを送り込むなんて……皆さん下がってください。迂闊に近づけば殺されますよ」
「だが、中にまだ人が……」
「いいから下がってください!!今はゴブリン達の意識は教会だけに向けられていますけど、もしもこの数を相手に一度に襲われたら殺されますよ!!」
「……分かった」
レナ達はアイリィの指示が従い、陽光教会の建物から距離を取る。建物内の人間が危険に晒された状態なのは間違いないが、現在の彼等に100体以上のゴブリンを打ち倒す方法はない。
「どうします?教会に向かってワルキューレ騎士団に救援を求めようと考えましたけど、この様子だと無理そうですね」
「くそっ……帝国の警備兵はどうしたんだよ」
「きっと街中に現れたゴブリンの対処で精一杯なんでしょうね。そもそも草原にゴブリンキングが出現したという報告が届いた時点で外壁の方にばかり警備を高めていたのかも知れません。先日に派遣された討伐隊も敗走したばかりですし、この帝都の兵士の数も通常時より少ない可能性もありますが……」
「だが、どうしてワルキューレ騎士団が出てこない?彼女達は帝国内でも最強の騎士団と聞いていたが……」
「それは私にも分かりませんね。彼女達が無事だとしたらこの数のゴブリンでも対処できると思うんですけど……」
アイリィの推測ではワルキューレ騎士団が健在ならばレッドゴブリンの群れであろうと蹴散らす事が出来るが、何故か教会が危険に晒されているにも関わらずに騎士団が現れる様子が無い。
「分かりませんけど、このままだと一般人に大きな被害が生まれますね」
「くっ……俺達が地下水路を使ったから気付かれたのか?」
「どうですかね……少なくともあの時に誰かに尾行されたり、見つかった覚えはありませんけど……」
レナ達は街中に出現したレッドゴブリンを倒しながら陽光教会に向かうが、目的地に接近する程にレッドゴブリンの遭遇率が増す。4人は教会に辿り着くまで既に数十体の個体と対峙しており、しかも普通のゴブリンも加わっており、街中で騒動を引き起こす。一般人にも被害が生まれており、このまま放置すれば大勢の死傷者が生まれるのは間違いない。
「ふんっ!!」
「グゲェッ!?」
ゴンゾウがレッドゴブリンと通常のゴブリンを掴み上げて地面に叩き込み、流石に病み上がりなので疲労の色を隠せず、全身から汗を流す。そんな彼の様子を見たレナは聖水を取り出して差し出すが、彼は首を振る。
「ゴンゾウ!!」
「いや……俺は平気だ。先を急ごう」
「無茶はしないで下さいね。回復魔法では体力までは回復出来ませんから」
「そうだな……いざという時はコトミンにかじりつくか」
「……いやんっ」
薬品を使い切った場合、回復液を生み出せるコトミンが最後の希望であり、レナは出来る限り彼女を守りながら先に進む。現在の戦力で真面にゴブリンと戦えるのはレナとゴンゾウであり、アイリィとコトミンは後方支援しか行えない。
水圧砲を扱えるコトミンなら戦力として数える事も出来るが、彼女の水圧砲は魔石を使用しなければ体内の水分を多量に消費してしまうため、回復液を生成できない状態に陥る可能性もある。だからこそレナはコトミンにゴブリンを近づけさせないように注意しながら先を急ぐ。
「あっ!!見えてきましたよ!!教会の建物……えっ?」
「なっ!?」
「……凄い数」
「どうなっている!?」
――遂に4人は目的地の陽光教会の建物に辿り着くが、既に教会は無数のレッドゴブリンとゴブリンの群れが建物を取り囲んでおり、壁を乗り越えて入り込もうとするが建物の四方には緑色の障壁が張られており、レナ達も以前に訓練場で見かけた「結界石」を発動した時に生じる魔法の防護壁であり、建物に入り込もうとするゴブリンの侵入を拒んでいた。
一般では治療院と呼ばれる陽光教会の建物には外部の侵入を阻む仕掛けが幾つか施されており、その内の1つが敷地内の各所に設置された結界石である。結界石を発動する事で建物全体を防護壁で覆いこみ、外部の侵入を防ぐ事が出来る。ゴブリン達は防護壁に阻まれて内部に侵入出来ず、結界に弾き飛ばされながらも執念深く入り込もうとしてくる。
『ギィイイイイイッ!!』
100体を超えるゴブリンの群れが防護壁に張り付くが、侵入を試みようとする存在を全て弾き返す魔法の防壁を突破できず、弾き返される。それでも相手に損傷を与えるわけではないので弾き飛ばされたゴブリンは即座に起き上がり、防護壁の元に戻る。あまりの異様な光景にレナ達は呆然とするが、すぐにアイリィが思い出したように言葉を呟く。
「確か……前にゴブリンキングが盗賊の人間に陽光教会の建物から白銀製の道具を奪うように命令をした事がありましたよね」
「まさか……あいつら直接奪いに来たのか?」
「それにしてもこれだけの規模のゴブリンを送り込むなんて……皆さん下がってください。迂闊に近づけば殺されますよ」
「だが、中にまだ人が……」
「いいから下がってください!!今はゴブリン達の意識は教会だけに向けられていますけど、もしもこの数を相手に一度に襲われたら殺されますよ!!」
「……分かった」
レナ達はアイリィの指示が従い、陽光教会の建物から距離を取る。建物内の人間が危険に晒された状態なのは間違いないが、現在の彼等に100体以上のゴブリンを打ち倒す方法はない。
「どうします?教会に向かってワルキューレ騎士団に救援を求めようと考えましたけど、この様子だと無理そうですね」
「くそっ……帝国の警備兵はどうしたんだよ」
「きっと街中に現れたゴブリンの対処で精一杯なんでしょうね。そもそも草原にゴブリンキングが出現したという報告が届いた時点で外壁の方にばかり警備を高めていたのかも知れません。先日に派遣された討伐隊も敗走したばかりですし、この帝都の兵士の数も通常時より少ない可能性もありますが……」
「だが、どうしてワルキューレ騎士団が出てこない?彼女達は帝国内でも最強の騎士団と聞いていたが……」
「それは私にも分かりませんね。彼女達が無事だとしたらこの数のゴブリンでも対処できると思うんですけど……」
アイリィの推測ではワルキューレ騎士団が健在ならばレッドゴブリンの群れであろうと蹴散らす事が出来るが、何故か教会が危険に晒されているにも関わらずに騎士団が現れる様子が無い。
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