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ゴブリンキング編
多重人格者
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「アメリア……いや、今はミラと呼べばいいんですか?」
「好きに呼びなっ……まあ、ミラの方が呼び慣れてるけどね」
『オカアサン……オソクナッテスマナイ……』
「気にしなくていいよ。こっちも予想外にあの聖女に手間取ったからね」
レナ達の目の前でミラはゴブリンキングの肩に乗り込み、彼等を見下ろす。一方のレナ達は彼女の行動に動揺を隠せず、どうして彼女がゴブリンキングと行動を共にしているのか理解出来なかった。
「……貴女が今回の事件の……いえ、今までの一連の事件の黒幕と言うことですか?」
「察しがいいね……まあ、あたし一人だけがやった訳じゃないけど、こいつらを呼び込んだのはあんた達のお陰だよ。前から帝都に入り込める抜け道を探していたんだけど、まさか王城の地下牢に存在するとはね!!」
ミラの言葉にレナは歯を食い縛り、自分達を利用した彼女に怒りを抱く一方、今まで彼女の正体に気づけなかった自分の鈍さに苛立ちを抱く。昔から人の声を聞いて嘘を見抜く事が出来る彼だからこそ、彼女の正体を掴めなかったことに悔やむ。
「あんたが人の嘘を見抜く能力を持っている事を知ったときは焦ったよ。だけどこっちは一年以上も真偽眼の能力を持っているあの聖女を騙してきたと思ってるんだい?」
「……確かにその点が気になりますね。どうしてヨウカさんが護衛役の貴女の正体を見抜けなかったんですか?」
「あんた達は真偽眼を過信し過ぎなんだよ。あの能力は嘘を見抜く事は出来ても、真実にを見抜く能力じゃないんだ」
「真実……!?」
「要はあたしが嘘を吐いていると考えなればいいんだろ?だからあたしはアメリアという少女の人格を作り出したのさ!!」
ミラの説明によると彼女はヨウカの真偽眼もレナの声を聴く事で相手の意識を読み取る力は完璧ではなく、相手が自分が嘘を吐いていると思い込んでいなければ発揮しない能力だと告げる。
「あんたらの能力は嘘を吐いている自覚がない人間には効かない……だからあたしは洗脳のスキル持ちの人間に頼んでアメリアという人格を生み出したのさ!!あんた達と接していた時、あたしは本当に自分の事をワルキューレ騎士団の少女だと思い込んでいたんだよ!!」
「そんな……二重人格を生み出して誤魔化していたと言うんですか!?」
「……信じられない」
彼女の言葉に全員が驚愕し、ミラはアメリアを演じた時は本当にワルキューレ騎士団の新人隊員と思い込み、ヨウカと接する時は自分が少女に演じているとは考えておらず、本当に自分がドワーフ族の少女だと信じていた。だから真偽眼やレナの声を聴く能力でも彼女の正体は読み取る事が出来ず、彼女がミラと同一人物だと気づけなかったという。
この二重人格を生み出す方法を考えたのはミラではなく、彼女を陽光教会に送り込んだ依頼人であり、彼女自身が「洗脳」のスキルを発動して「アメリア」という少女の人格を埋め込まれる。この人格はアメリアの状態ではミラの存在を知らないが、ミラは彼女の存在を知っており、アメリアとして過ごしている間はラナは別の場所で彼女の動向を観察するように把握できた。
「正直に言えばガキは嫌いだよ……だけどアメリアは本当にあの聖女を慕っていたからね。お蔭で簡単に他の奴等の信頼を得る事が出来たのさ。ちなみに炭鉱に遭遇した時のあたしも別の人格だよ。他にも冒険者や料理人になりきった人格も存在する……時々、自分が何者なのか忘れてしまいそうになるね」
「多重人格者……」
「そういう事だったのか……」
レナは自分の能力を過信していたつもりはなかったが、それでもミラの存在に気付けなかった事に悔しさを感じる。自分の声で相手の意識を読み取る力が複数の人格を持つ人間には通じない事も判明し、レナは目の前に存在するドワーフ族の女性の正体が掴めない。もしかしたら彼が現在話している相手も他の人格であり、本当の彼女ではない可能性もある。
「おっといけないね……調子に乗るとぺらぺらと喋っちまうのがあたしの悪い癖だね。さあ……長話はここまでだよ。やっちまいな!!」
『ウオォオオオオオオオオッ!!』
『ギィイイイイイイイイイッ!!』
ミラの言葉にゴブリンキングとゴブリンナイトの群れが反応し、レナ達は武器を身構えるが多勢に無勢であり、真面に戦えば全員が殺されてしまう。レナは最後の奥の手を使用するため、元の世界の硬貨を握りしめ、ミラ達の元に投げつけようとした瞬間、先にミラに接近する存在が居た。
「今のは……痛かったかなぁっ!!」
「なっ!?あんたまだ……」
『グゥッ!?』
先ほど片翼を戦斧で切り裂かれたカトレアが両手の爪を突き出し、ゴブリンキングが咄嗟に右腕でミラを庇うが、彼女の本当の目的は相手を傷つける事ではなく、自分の瞳をミラに見せつける事である。
「従えっ!!」
「しまっ……!?」
――カトレアの瞳が遂にミラの瞳を捕え、彼女の「魅了」の能力が発動した。
「好きに呼びなっ……まあ、ミラの方が呼び慣れてるけどね」
『オカアサン……オソクナッテスマナイ……』
「気にしなくていいよ。こっちも予想外にあの聖女に手間取ったからね」
レナ達の目の前でミラはゴブリンキングの肩に乗り込み、彼等を見下ろす。一方のレナ達は彼女の行動に動揺を隠せず、どうして彼女がゴブリンキングと行動を共にしているのか理解出来なかった。
「……貴女が今回の事件の……いえ、今までの一連の事件の黒幕と言うことですか?」
「察しがいいね……まあ、あたし一人だけがやった訳じゃないけど、こいつらを呼び込んだのはあんた達のお陰だよ。前から帝都に入り込める抜け道を探していたんだけど、まさか王城の地下牢に存在するとはね!!」
ミラの言葉にレナは歯を食い縛り、自分達を利用した彼女に怒りを抱く一方、今まで彼女の正体に気づけなかった自分の鈍さに苛立ちを抱く。昔から人の声を聞いて嘘を見抜く事が出来る彼だからこそ、彼女の正体を掴めなかったことに悔やむ。
「あんたが人の嘘を見抜く能力を持っている事を知ったときは焦ったよ。だけどこっちは一年以上も真偽眼の能力を持っているあの聖女を騙してきたと思ってるんだい?」
「……確かにその点が気になりますね。どうしてヨウカさんが護衛役の貴女の正体を見抜けなかったんですか?」
「あんた達は真偽眼を過信し過ぎなんだよ。あの能力は嘘を見抜く事は出来ても、真実にを見抜く能力じゃないんだ」
「真実……!?」
「要はあたしが嘘を吐いていると考えなればいいんだろ?だからあたしはアメリアという少女の人格を作り出したのさ!!」
ミラの説明によると彼女はヨウカの真偽眼もレナの声を聴く事で相手の意識を読み取る力は完璧ではなく、相手が自分が嘘を吐いていると思い込んでいなければ発揮しない能力だと告げる。
「あんたらの能力は嘘を吐いている自覚がない人間には効かない……だからあたしは洗脳のスキル持ちの人間に頼んでアメリアという人格を生み出したのさ!!あんた達と接していた時、あたしは本当に自分の事をワルキューレ騎士団の少女だと思い込んでいたんだよ!!」
「そんな……二重人格を生み出して誤魔化していたと言うんですか!?」
「……信じられない」
彼女の言葉に全員が驚愕し、ミラはアメリアを演じた時は本当にワルキューレ騎士団の新人隊員と思い込み、ヨウカと接する時は自分が少女に演じているとは考えておらず、本当に自分がドワーフ族の少女だと信じていた。だから真偽眼やレナの声を聴く能力でも彼女の正体は読み取る事が出来ず、彼女がミラと同一人物だと気づけなかったという。
この二重人格を生み出す方法を考えたのはミラではなく、彼女を陽光教会に送り込んだ依頼人であり、彼女自身が「洗脳」のスキルを発動して「アメリア」という少女の人格を埋め込まれる。この人格はアメリアの状態ではミラの存在を知らないが、ミラは彼女の存在を知っており、アメリアとして過ごしている間はラナは別の場所で彼女の動向を観察するように把握できた。
「正直に言えばガキは嫌いだよ……だけどアメリアは本当にあの聖女を慕っていたからね。お蔭で簡単に他の奴等の信頼を得る事が出来たのさ。ちなみに炭鉱に遭遇した時のあたしも別の人格だよ。他にも冒険者や料理人になりきった人格も存在する……時々、自分が何者なのか忘れてしまいそうになるね」
「多重人格者……」
「そういう事だったのか……」
レナは自分の能力を過信していたつもりはなかったが、それでもミラの存在に気付けなかった事に悔しさを感じる。自分の声で相手の意識を読み取る力が複数の人格を持つ人間には通じない事も判明し、レナは目の前に存在するドワーフ族の女性の正体が掴めない。もしかしたら彼が現在話している相手も他の人格であり、本当の彼女ではない可能性もある。
「おっといけないね……調子に乗るとぺらぺらと喋っちまうのがあたしの悪い癖だね。さあ……長話はここまでだよ。やっちまいな!!」
『ウオォオオオオオオオオッ!!』
『ギィイイイイイイイイイッ!!』
ミラの言葉にゴブリンキングとゴブリンナイトの群れが反応し、レナ達は武器を身構えるが多勢に無勢であり、真面に戦えば全員が殺されてしまう。レナは最後の奥の手を使用するため、元の世界の硬貨を握りしめ、ミラ達の元に投げつけようとした瞬間、先にミラに接近する存在が居た。
「今のは……痛かったかなぁっ!!」
「なっ!?あんたまだ……」
『グゥッ!?』
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「従えっ!!」
「しまっ……!?」
――カトレアの瞳が遂にミラの瞳を捕え、彼女の「魅了」の能力が発動した。
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