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戦姫編
魔弓
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「これ、もしかして魔弓じゃないですか?エルフ族の紋様も刻まれていますし……」
「良く知ってるね。確かにこれは魔弓だよ」
「魔弓?」
アイリィが木箱の中身を覗き込み、弓矢を確かめると驚いた声を上げる。レナは「魔弓」という言葉にミキが装備している「魔槍」を思い出し、名前の響きから同じ系統の武器なのかと考えているとホノカが説明を行う。
「魔弓は基本的にはエルフ族だけが扱う弓矢でね……この魔弓に刻まれている紋様はルーン文字と呼ばれる文字で描かれている魔術紋の一種だよ」
「魔術紋……?」
「魔法陣のように魔法の力を強化させる特別な術式ですよ。前にミキさんがゴンゾウさんと戦った時に結界石を発動した時に現れた魔法陣も「防御魔法陣」と呼ばれる魔術紋ですよ」
「へえ……」
レナは魔弓に刻まれた紋様を確認し、翻訳スキルを所持している彼でも文字の内容を読み取ることは出来ず、現在の翻訳スキルの熟練度が足りないので内容を理解できない事が判明する。
「この魔弓は所有者の魔力を吸い上げて飛距離と威力を伸ばす事が出来るから、レナ君のように魔力容量が大きい人間向けだよ。使い方は弦に指を触れるだけで魔力を吸収するから複雑に考えないで普通の弓矢のように扱うといいよ」
「え?いや、さらっと説明しましたけど要は弦の部分に触れるだけで魔力を勝手に吸収されるという事ですよね?それはかなり不良品じゃないですか?」
「ちょ、アイリィ……」
「分かっているさ。だからこれも一緒に渡そうと思っていてね」
ホノカは再び収納石のブレスレットを発動して異空間から小袋を取り出し、レナに差し出す。彼は不思議に思いながらも受け取ると、中身は魔法腕輪に装着する大量の魔水晶が入っていた。
「僕としてはこっちが本命だよ。レナ君が魔法腕輪を持っているから予備の魔水晶も必要になると思ってね」
「おおっ……でもこんなに沢山良いんですか?」
「構わないさ。僕が最後に送るお別れの品だと思って受け取ってくれ」
「最後?」
「僕は魔法都市の本店に戻る事にしたよ。元々、この都市にはそれほど長居する気はなかったからね」
「えっ!?」
唐突な彼女の発言に全員が驚くが、ホノカは魔法都市と呼ばれる帝都から遠く離れた場所に存在する都市に本店を建てており、本日中に帝都を出発して魔法都市に向かう予定であり、別れの挨拶を行う為に親交のあったレナ達の元に訪れ、命の恩人であるレナに選別の品として魔弓と魔水晶を渡すために治療院に訪れたという。
「君には色々と世話になったね。もしも魔法都市に訪れる機会があったら僕の店に遊びに来てくれ。君達なら全商品5パーセント割引するよ」
「微妙な数字ですね……ちなみに私達には何かないんですか?」
「そうだな……アイリィ君にはこのカルシウムが大量に摂取できるモウギュウ(牛型の魔獣)の牛乳をあげよう」
「なんでですかっ」
「コトミン君には特別製の回復薬を渡して置こう」
「……わぁいっ」
アイリィとコトミンにも硝子瓶を手渡し、ホノカは別れの言葉を告げると食堂から立ち去る。レナ達は彼女には色々と世話になり、ホノカがいなければ身分証の発行も出来ず、下手をしたら生活費を稼げずにスラム街の住民になっていた可能性もあり、教会の入口までレナ達は見送り、立ち去り際の彼女にレナは深く頭を下げる。
「今までありがとうございました」
「またね」
「さらばでござる!!」
――新たな護衛のカゲマルを引き連れ、ホノカは教会の前に待たせていた馬車に乗り込み、皆に手を振りながら従者に馬を走らせる。走り去る馬車にレナは寂しさを感じながらもホノカから受け取った木箱に視線を向け、早速魔弓の性能を確かめる事にした。
レナは治療院の訓練場に移動を行い、アイリィとコトミンも同行する。聖魔導士のミキは仕事があるので執務室に向い、ワルキューレ騎士団の副団長のテンはポチ子を含めた団員を率いて王城の帝国兵との共同訓練を行うために出発し、巫女姫のヨウカは今日の分の聖水を生産するために聖者の間に向かう。久しぶりに三人だけの行動となり、レナは2人の前で20メートル程離れた場所から的に向けて魔弓を構える。
「よし……じゃあ、行くよ」
「もうちょっと離れてもいいんじゃないですか?」
「この距離で試したい事があるんだよ……よっと」
「おおっ」
魔弓の弦に指を添えた瞬間、レナは自分の魔力が指先を通して吸収される感覚が広がり、魔弓に刻まれたルーン文字が光り輝く。その様子を見たアイリィとコトミンは声を上げ、傍から見ると弓矢が光り輝いており、更にレナは弦に矢を番えて撃ち抜く。
「ふっ!!」
弦を離した瞬間、通常の弓矢よりも素早く矢が移動を行い、見事に木造の的の中心を貫く。その光景を見ていたアイリィとコトミンは拍手を行い、レナは魔弓の具合を確かめると自分のステータス画面を開き、最近の訓練で覚えたスキルを確認する。
「良く知ってるね。確かにこれは魔弓だよ」
「魔弓?」
アイリィが木箱の中身を覗き込み、弓矢を確かめると驚いた声を上げる。レナは「魔弓」という言葉にミキが装備している「魔槍」を思い出し、名前の響きから同じ系統の武器なのかと考えているとホノカが説明を行う。
「魔弓は基本的にはエルフ族だけが扱う弓矢でね……この魔弓に刻まれている紋様はルーン文字と呼ばれる文字で描かれている魔術紋の一種だよ」
「魔術紋……?」
「魔法陣のように魔法の力を強化させる特別な術式ですよ。前にミキさんがゴンゾウさんと戦った時に結界石を発動した時に現れた魔法陣も「防御魔法陣」と呼ばれる魔術紋ですよ」
「へえ……」
レナは魔弓に刻まれた紋様を確認し、翻訳スキルを所持している彼でも文字の内容を読み取ることは出来ず、現在の翻訳スキルの熟練度が足りないので内容を理解できない事が判明する。
「この魔弓は所有者の魔力を吸い上げて飛距離と威力を伸ばす事が出来るから、レナ君のように魔力容量が大きい人間向けだよ。使い方は弦に指を触れるだけで魔力を吸収するから複雑に考えないで普通の弓矢のように扱うといいよ」
「え?いや、さらっと説明しましたけど要は弦の部分に触れるだけで魔力を勝手に吸収されるという事ですよね?それはかなり不良品じゃないですか?」
「ちょ、アイリィ……」
「分かっているさ。だからこれも一緒に渡そうと思っていてね」
ホノカは再び収納石のブレスレットを発動して異空間から小袋を取り出し、レナに差し出す。彼は不思議に思いながらも受け取ると、中身は魔法腕輪に装着する大量の魔水晶が入っていた。
「僕としてはこっちが本命だよ。レナ君が魔法腕輪を持っているから予備の魔水晶も必要になると思ってね」
「おおっ……でもこんなに沢山良いんですか?」
「構わないさ。僕が最後に送るお別れの品だと思って受け取ってくれ」
「最後?」
「僕は魔法都市の本店に戻る事にしたよ。元々、この都市にはそれほど長居する気はなかったからね」
「えっ!?」
唐突な彼女の発言に全員が驚くが、ホノカは魔法都市と呼ばれる帝都から遠く離れた場所に存在する都市に本店を建てており、本日中に帝都を出発して魔法都市に向かう予定であり、別れの挨拶を行う為に親交のあったレナ達の元に訪れ、命の恩人であるレナに選別の品として魔弓と魔水晶を渡すために治療院に訪れたという。
「君には色々と世話になったね。もしも魔法都市に訪れる機会があったら僕の店に遊びに来てくれ。君達なら全商品5パーセント割引するよ」
「微妙な数字ですね……ちなみに私達には何かないんですか?」
「そうだな……アイリィ君にはこのカルシウムが大量に摂取できるモウギュウ(牛型の魔獣)の牛乳をあげよう」
「なんでですかっ」
「コトミン君には特別製の回復薬を渡して置こう」
「……わぁいっ」
アイリィとコトミンにも硝子瓶を手渡し、ホノカは別れの言葉を告げると食堂から立ち去る。レナ達は彼女には色々と世話になり、ホノカがいなければ身分証の発行も出来ず、下手をしたら生活費を稼げずにスラム街の住民になっていた可能性もあり、教会の入口までレナ達は見送り、立ち去り際の彼女にレナは深く頭を下げる。
「今までありがとうございました」
「またね」
「さらばでござる!!」
――新たな護衛のカゲマルを引き連れ、ホノカは教会の前に待たせていた馬車に乗り込み、皆に手を振りながら従者に馬を走らせる。走り去る馬車にレナは寂しさを感じながらもホノカから受け取った木箱に視線を向け、早速魔弓の性能を確かめる事にした。
レナは治療院の訓練場に移動を行い、アイリィとコトミンも同行する。聖魔導士のミキは仕事があるので執務室に向い、ワルキューレ騎士団の副団長のテンはポチ子を含めた団員を率いて王城の帝国兵との共同訓練を行うために出発し、巫女姫のヨウカは今日の分の聖水を生産するために聖者の間に向かう。久しぶりに三人だけの行動となり、レナは2人の前で20メートル程離れた場所から的に向けて魔弓を構える。
「よし……じゃあ、行くよ」
「もうちょっと離れてもいいんじゃないですか?」
「この距離で試したい事があるんだよ……よっと」
「おおっ」
魔弓の弦に指を添えた瞬間、レナは自分の魔力が指先を通して吸収される感覚が広がり、魔弓に刻まれたルーン文字が光り輝く。その様子を見たアイリィとコトミンは声を上げ、傍から見ると弓矢が光り輝いており、更にレナは弦に矢を番えて撃ち抜く。
「ふっ!!」
弦を離した瞬間、通常の弓矢よりも素早く矢が移動を行い、見事に木造の的の中心を貫く。その光景を見ていたアイリィとコトミンは拍手を行い、レナは魔弓の具合を確かめると自分のステータス画面を開き、最近の訓練で覚えたスキルを確認する。
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