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戦姫編
ゴンゾウの武器
帝都の武具店の中でも最大の規模を誇る「ウェポン」は冒険者がよく愛用する店であり、レナ達以外にも大勢の客で賑わっていた。老若男女、種族問わずに様々な人間が存在し、レナ達はまずは防具のコーナーに移動する。こちらの店では全て商品が硝子棚に収められており、試着の際は店員に告げる必要があった。
「へえ……色々あるね。だけど、俺はローブぐらいしか着ないかな……」
「基本的に魔術師の職業は運動能力が低いですからね。動きやすい服装の方が向いていると思いますよ」
「むうっ……レナは鎧姿でも格好いい」
「ありがとね……この退魔のローブより良いのはあるかな?」
「まずは一通り回ってみましょうか。気になるのがあれば私に……あれ?あの大きい人はゴンゾウさんじゃないですか?」
アイリィの言葉にレナとコトミンは視線を向けると巨人族用の防具のコーナーに見知った顔が存在し、ゴンゾウが羨ましそうに大盾が収められた硝子棚を覗き込んでおり、彼は財布用の小袋を取り出して中身を除くと溜息を吐きだし、残念そうにその場を立ち去ろうとするとレナ達に気付く。
「む?そこにいるのは……レナか」
「久しぶりゴンちゃん!!ゴンちゃんも買い物?」
「いや……俺の合う防具がないのか探していたんだが、どれも高くて買えない」
「そうなんだ……」
レナはゴンゾウが覗き込んでいた大盾の値段を確認すると確かに中級冒険者が購入できるような代物ではなく、あまり金銭に余裕がないゴンゾウは仕方ないので防具を諦めて新しい武具を買う為に移動する。そんな彼にレナは咄嗟にお金を貸そうかと声を掛けようとしたが、ある名案を思い付いた。
「あ、そうだ……待ってゴンちゃん!!」
「ん?何か用か?」
「あのさ、冒険者ギルドに頼まずに冒険者に依頼を申し込む事は出来るかな?」
「……何故だ?」
唐突なレナの質問にゴンゾウは呆気に取られるが、アイリィが彼の考えを察し、代わりに答える。
「基本的に冒険者はギルドが発注した依頼しか受けませんが、指定依頼なら話は別です。冒険者を依頼者側が指定し、相手側も承諾した場合はギルドを通さずとも依頼を引き受けられますよ。但し、その場合は完全に自己責任になりますけど」
「そうなのか……知らなかった」
「何で冒険者の貴方が知らないんですか……」
ゴンゾウの言葉にアイリィは呆れるが、彼女の話を聞いたレナは先ほど魔道具店で購入した収納石のブレスレットに掌を翳し、早速ジャンヌから受け取った謝礼金を小分けした金貨袋を取り出し、中身を確認してゴンゾウに取引を行う。
「じゃあ、今からゴンちゃんに指定依頼を申し込むよ。俺達と一緒にちょっと伝説の大蛇を一狩りしてくれない?」
「……?」
――レナの言葉にゴンゾウは首を傾げるが、詳しい話を聞いた彼は非常に驚愕し、他種族とは言え、他国でも有名だった戦姫が毒に侵され、それでも自分の配下の青竜騎士団を救うために人員を集め、伝説の大蛇であるバジリスクの討伐を行おうとしている話に彼は感動し、進んで自分も討伐隊の面子に咥えて欲しい事を伝える。
だが、ゴンゾウは冒険者なのでレナは依頼という形で彼を雇い、先に褒賞金の前金を手渡す。この資金で彼に防具と武具を整えるように告げると、最初はゴンゾウも断ろうとしたが、これからバジリスクという化物と共に戦う人間の装備が頼りなかったら困るのはレナ達の方であり、彼を説得して装備を整えるように助言を行う。
結局、ゴンゾウは仕方なく前金を受け取り、レナ達に感謝しながら新しい装備を整える。巨人族用の武器と防具は限られており、店を出てきた時には彼は背中にいつもの鍬ではなく、純銀製の棍棒を掲げて出て来た。
「すまない……待たせたな」
「お帰り……なんだか外見はあんまり変わっていないように見えるけど」
「そうでもない。銀製の鎖帷子と丈夫なブーツを購入した」
「鎧とかは買わなかったんですか?」
「武器を振る時、重すぎる装備は負担になる。今の俺にはこれぐらいが丁度良い」
装備を整えたゴンゾウは満足そうに頷き、これで農具の鍬を使用して戦う必要は無くなり、レナ達も装備を整える。アイリィは防具の代わりに新しい魔術師のローブを購入し、コトミンは念のために結界石が取り付けられた腕輪を装着し、レナの方は幸運のスキルを強化するペンダントを身に着ける。
これで新しい仲間と装備を入手した事になり、レナ達はバジリスクの討伐のために準備を行っているジャンヌから連絡が訪れるまで治療院に待機する事に決めた。
「へえ……色々あるね。だけど、俺はローブぐらいしか着ないかな……」
「基本的に魔術師の職業は運動能力が低いですからね。動きやすい服装の方が向いていると思いますよ」
「むうっ……レナは鎧姿でも格好いい」
「ありがとね……この退魔のローブより良いのはあるかな?」
「まずは一通り回ってみましょうか。気になるのがあれば私に……あれ?あの大きい人はゴンゾウさんじゃないですか?」
アイリィの言葉にレナとコトミンは視線を向けると巨人族用の防具のコーナーに見知った顔が存在し、ゴンゾウが羨ましそうに大盾が収められた硝子棚を覗き込んでおり、彼は財布用の小袋を取り出して中身を除くと溜息を吐きだし、残念そうにその場を立ち去ろうとするとレナ達に気付く。
「む?そこにいるのは……レナか」
「久しぶりゴンちゃん!!ゴンちゃんも買い物?」
「いや……俺の合う防具がないのか探していたんだが、どれも高くて買えない」
「そうなんだ……」
レナはゴンゾウが覗き込んでいた大盾の値段を確認すると確かに中級冒険者が購入できるような代物ではなく、あまり金銭に余裕がないゴンゾウは仕方ないので防具を諦めて新しい武具を買う為に移動する。そんな彼にレナは咄嗟にお金を貸そうかと声を掛けようとしたが、ある名案を思い付いた。
「あ、そうだ……待ってゴンちゃん!!」
「ん?何か用か?」
「あのさ、冒険者ギルドに頼まずに冒険者に依頼を申し込む事は出来るかな?」
「……何故だ?」
唐突なレナの質問にゴンゾウは呆気に取られるが、アイリィが彼の考えを察し、代わりに答える。
「基本的に冒険者はギルドが発注した依頼しか受けませんが、指定依頼なら話は別です。冒険者を依頼者側が指定し、相手側も承諾した場合はギルドを通さずとも依頼を引き受けられますよ。但し、その場合は完全に自己責任になりますけど」
「そうなのか……知らなかった」
「何で冒険者の貴方が知らないんですか……」
ゴンゾウの言葉にアイリィは呆れるが、彼女の話を聞いたレナは先ほど魔道具店で購入した収納石のブレスレットに掌を翳し、早速ジャンヌから受け取った謝礼金を小分けした金貨袋を取り出し、中身を確認してゴンゾウに取引を行う。
「じゃあ、今からゴンちゃんに指定依頼を申し込むよ。俺達と一緒にちょっと伝説の大蛇を一狩りしてくれない?」
「……?」
――レナの言葉にゴンゾウは首を傾げるが、詳しい話を聞いた彼は非常に驚愕し、他種族とは言え、他国でも有名だった戦姫が毒に侵され、それでも自分の配下の青竜騎士団を救うために人員を集め、伝説の大蛇であるバジリスクの討伐を行おうとしている話に彼は感動し、進んで自分も討伐隊の面子に咥えて欲しい事を伝える。
だが、ゴンゾウは冒険者なのでレナは依頼という形で彼を雇い、先に褒賞金の前金を手渡す。この資金で彼に防具と武具を整えるように告げると、最初はゴンゾウも断ろうとしたが、これからバジリスクという化物と共に戦う人間の装備が頼りなかったら困るのはレナ達の方であり、彼を説得して装備を整えるように助言を行う。
結局、ゴンゾウは仕方なく前金を受け取り、レナ達に感謝しながら新しい装備を整える。巨人族用の武器と防具は限られており、店を出てきた時には彼は背中にいつもの鍬ではなく、純銀製の棍棒を掲げて出て来た。
「すまない……待たせたな」
「お帰り……なんだか外見はあんまり変わっていないように見えるけど」
「そうでもない。銀製の鎖帷子と丈夫なブーツを購入した」
「鎧とかは買わなかったんですか?」
「武器を振る時、重すぎる装備は負担になる。今の俺にはこれぐらいが丁度良い」
装備を整えたゴンゾウは満足そうに頷き、これで農具の鍬を使用して戦う必要は無くなり、レナ達も装備を整える。アイリィは防具の代わりに新しい魔術師のローブを購入し、コトミンは念のために結界石が取り付けられた腕輪を装着し、レナの方は幸運のスキルを強化するペンダントを身に着ける。
これで新しい仲間と装備を入手した事になり、レナ達はバジリスクの討伐のために準備を行っているジャンヌから連絡が訪れるまで治療院に待機する事に決めた。
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