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戦姫編
廃都
陽光教会の治療院に引き返したレナ達はゴンゾウの提案で訓練場に赴き、バジリスクとの戦闘の前に少しでも力を身に着ける為、ワルキューレ騎士団の訓練に参加させて貰う為に訪れたが、どういう事なのか訓練場には騎士の姿はなく、現在の時間帯ならば訓練を行っているはずだが副団長のテンも他の女騎士達の姿が見えなかった。
「あれ?おかしいですね……いつもならうるさいぐらいに騒いで訓練しているのに誰もいませんね」
「確かに……訓練器具も片付けられているし、何か用事があったのかな?」
「むう……これでは訓練は受けられないな」
「……私とアイリィは身体を鍛えても意味ないと思う」
「そうですね。というか、私達に筋肉とかの概念がないから身体を鍛えても意味ないと思いますね……」
「……?」
コトミンはスライムであり、アイリィも生身の骨に彼女の分裂体が張り付いているため、2人は人間のような筋肉は存在しない。正確に言えば身体のスライムが筋肉の役割を担っており、幾ら身体を鍛える動作を行っても筋力が増加するはずがなく、体を鍛える行為は2人に無意味である。
最も2人が強くなるというよりは現時点の能力を伸ばす方法は存在し、レナから直接魔力を受け取る事でアイリィの場合は回復魔法の使用回数、そしてコトミンの場合は擬態能力の発動時間と回復液の生産が増加できる。また、コトミンだけは魔石から直接魔力を吸収する術も存在し、実際に既に水属性の魔石を吸収する事で水圧砲の強化も行っている。
レナとゴンゾウの場合は体を鍛える行為は無意味ではなく、地道に訓練や実戦を重ねる事で成長する事が出来る。だが、短期間で力を身に着ける方法があるとすればレベルを上昇させる事であり、経験値を得るには魔物との戦闘を繰り返す事が効率的であり、レナはゴンゾウに問い質す。
「そう言えばゴンちゃんのレベルは幾つ?」
「俺は27だ……一応は言っておくが年齢じゃないぞ」
「あ、そういえばこの人レナさんよりも年下でしたね……」
「忘れてた……」
ゴンゾウのレベルは27というのは彼の年齢を考えても巨人族の中でも高い方であり、基本的に人間と違って巨人族はレベルが上がりにくく、その反面にレベルの成長値は高い。ゴンゾウは子供の頃から魔物との戦闘を行っており、実際に彼と同じレベルの人間が居たとしても筋力という点では彼に勝る人間は存在しない。但し、巨人族は魔法を苦手としており、実際にゴンゾウも魔法は覚えていない。
レナ達が相手にするバジリスクは先のゴブリンロードと同じく「超級危険種」であり、厄介な能力も幾つか有している。対抗するには相応の実力を身に着ける必要があり、レナは自分が魔物との戦闘経験が少ない事を自覚しており、この際に帝都を抜け出して魔物との戦闘経験を積む事を考える。
「あのさ……ここの草原はオークとファングしか現れないの?」
「そうでもないですよ。確かに帝都近辺はオークとファングの住処ですけど、帝都から離れれば他の魔物も普通に出現しますよ。その分に危険性が増しますけど……」
「例えばどんなのがいるの?」
「コボルト……まあ、狼人間とかですかね?他には最近ではゴブリンも出現するそうですよ」
「あれ?ゴブリンは山岳地帯にしか生息しないんじゃ……」
「ゴブリンロードの一件でアラン炭鉱のゴブリン達が草原まで進出するようになったんですよ。どうやら帝都から逃れた個体も多かったみたいです。他には以前に私達もワルキューレ騎士団と訪れた事がある森の方にはサイクロプスやファングの亜種の白牙と呼ばれる魔物も存在しますよ」
「なるほど……そう言えばゴンちゃんは魔物の討伐依頼を受けてたよね。アイリィが知っている場所以外に魔物が出現する場所は知らない?」
「基本的に俺が引き受けた依頼は帝都から離れた村や町からの依頼書が多かったからな……そうだな、帝都の東側に存在する「廃都」にも良く訪れたな」
「廃都?」
初めて聞く単語にレナは聞き返すとゴンゾウの代わりにアイリィが説明を行う。
「帝国は遷都する前の都の事ですよ。現在の帝都から東側に存在しますが、現在は都というよりは遺跡のような扱いですね。実際に遷都を行ったのは数百年前らしいですし、未だに当時の貴族や王族の財宝が眠っていると噂されていますよ」
「俺は廃都に何度か赴いたことがあるが、あそこには無数の魔物が生息している。修行する場所には打って付けの場所だが、かなり距離があるから日帰りでは戻れないぞ」
「そっか……でも転移石があればすぐに戻れるよね?ちょっと行ってみようか?」
「俺は構わないが……どうやって移動する?」
「じゃあ、この際に私達用の馬車を購入しましょうか。あ、でもゴンゾウさんは乗り込むサイズの馬車があるといいですけど……最悪の場合は荷車で構いませんかね」
「……ゴンゾがアイリィに売られる」
「何?俺は売られるのか?」
「ちょっと!!変な事を言わないで下さいよ!!私は人身販売なんてしませんから!!」
「突っ込むところはそこなんだ……」
コトミンの冗談に真面目なゴンゾウは本気で驚愕し、アイリィが即座に否定する。レナは馬車の購入に関しては彼女に任せ、他の者は準備を行う。
「あれ?おかしいですね……いつもならうるさいぐらいに騒いで訓練しているのに誰もいませんね」
「確かに……訓練器具も片付けられているし、何か用事があったのかな?」
「むう……これでは訓練は受けられないな」
「……私とアイリィは身体を鍛えても意味ないと思う」
「そうですね。というか、私達に筋肉とかの概念がないから身体を鍛えても意味ないと思いますね……」
「……?」
コトミンはスライムであり、アイリィも生身の骨に彼女の分裂体が張り付いているため、2人は人間のような筋肉は存在しない。正確に言えば身体のスライムが筋肉の役割を担っており、幾ら身体を鍛える動作を行っても筋力が増加するはずがなく、体を鍛える行為は2人に無意味である。
最も2人が強くなるというよりは現時点の能力を伸ばす方法は存在し、レナから直接魔力を受け取る事でアイリィの場合は回復魔法の使用回数、そしてコトミンの場合は擬態能力の発動時間と回復液の生産が増加できる。また、コトミンだけは魔石から直接魔力を吸収する術も存在し、実際に既に水属性の魔石を吸収する事で水圧砲の強化も行っている。
レナとゴンゾウの場合は体を鍛える行為は無意味ではなく、地道に訓練や実戦を重ねる事で成長する事が出来る。だが、短期間で力を身に着ける方法があるとすればレベルを上昇させる事であり、経験値を得るには魔物との戦闘を繰り返す事が効率的であり、レナはゴンゾウに問い質す。
「そう言えばゴンちゃんのレベルは幾つ?」
「俺は27だ……一応は言っておくが年齢じゃないぞ」
「あ、そういえばこの人レナさんよりも年下でしたね……」
「忘れてた……」
ゴンゾウのレベルは27というのは彼の年齢を考えても巨人族の中でも高い方であり、基本的に人間と違って巨人族はレベルが上がりにくく、その反面にレベルの成長値は高い。ゴンゾウは子供の頃から魔物との戦闘を行っており、実際に彼と同じレベルの人間が居たとしても筋力という点では彼に勝る人間は存在しない。但し、巨人族は魔法を苦手としており、実際にゴンゾウも魔法は覚えていない。
レナ達が相手にするバジリスクは先のゴブリンロードと同じく「超級危険種」であり、厄介な能力も幾つか有している。対抗するには相応の実力を身に着ける必要があり、レナは自分が魔物との戦闘経験が少ない事を自覚しており、この際に帝都を抜け出して魔物との戦闘経験を積む事を考える。
「あのさ……ここの草原はオークとファングしか現れないの?」
「そうでもないですよ。確かに帝都近辺はオークとファングの住処ですけど、帝都から離れれば他の魔物も普通に出現しますよ。その分に危険性が増しますけど……」
「例えばどんなのがいるの?」
「コボルト……まあ、狼人間とかですかね?他には最近ではゴブリンも出現するそうですよ」
「あれ?ゴブリンは山岳地帯にしか生息しないんじゃ……」
「ゴブリンロードの一件でアラン炭鉱のゴブリン達が草原まで進出するようになったんですよ。どうやら帝都から逃れた個体も多かったみたいです。他には以前に私達もワルキューレ騎士団と訪れた事がある森の方にはサイクロプスやファングの亜種の白牙と呼ばれる魔物も存在しますよ」
「なるほど……そう言えばゴンちゃんは魔物の討伐依頼を受けてたよね。アイリィが知っている場所以外に魔物が出現する場所は知らない?」
「基本的に俺が引き受けた依頼は帝都から離れた村や町からの依頼書が多かったからな……そうだな、帝都の東側に存在する「廃都」にも良く訪れたな」
「廃都?」
初めて聞く単語にレナは聞き返すとゴンゾウの代わりにアイリィが説明を行う。
「帝国は遷都する前の都の事ですよ。現在の帝都から東側に存在しますが、現在は都というよりは遺跡のような扱いですね。実際に遷都を行ったのは数百年前らしいですし、未だに当時の貴族や王族の財宝が眠っていると噂されていますよ」
「俺は廃都に何度か赴いたことがあるが、あそこには無数の魔物が生息している。修行する場所には打って付けの場所だが、かなり距離があるから日帰りでは戻れないぞ」
「そっか……でも転移石があればすぐに戻れるよね?ちょっと行ってみようか?」
「俺は構わないが……どうやって移動する?」
「じゃあ、この際に私達用の馬車を購入しましょうか。あ、でもゴンゾウさんは乗り込むサイズの馬車があるといいですけど……最悪の場合は荷車で構いませんかね」
「……ゴンゾがアイリィに売られる」
「何?俺は売られるのか?」
「ちょっと!!変な事を言わないで下さいよ!!私は人身販売なんてしませんから!!」
「突っ込むところはそこなんだ……」
コトミンの冗談に真面目なゴンゾウは本気で驚愕し、アイリィが即座に否定する。レナは馬車の購入に関しては彼女に任せ、他の者は準備を行う。
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