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戦姫編
浮揚術の実験
話し合いを終えてレナは執務室を後にすると、彼は自分の部屋に戻る。部屋の中にはトランプを行うコトミンとアイリィの姿があり、今回はアイリィがコトミンの身体を押し倒していた。
「ちょっと!!スライムの分裂能力を利用してカードの絵柄を変えましたね!?何時からそんな器用な真似を出来るようになったんですか!!」
「むぐぐっ……人は日々成長する。あ、私はスライムだった……」
「人が突っ込む前に自分で突っ込みましたよこの人!!」
「なにやってんねん」
今回はコトミンの方がトランプにイカサマを仕掛けたらしく、彼女はカードの表面に自分のスライムを張り付かせ、カードの絵柄を変化させていたが、普通のカードとコトミンのスライムが付着したカードは規模が微妙に異なり、アイリィに見抜かれたらしい。以前のコトミンは自分の分裂体を細かな存在に変化させる事は出来なかったが、彼女曰く成長したらしく、現在では自分の分裂体を自在に変化させる事が出来る。
「このスライム酷いんですよ!!レナさんが居る時はイカサマしなかったくせに私と二人の時は堂々と全部のカードにイカサマ仕掛けたんですよ」
「アイリィに言われたくない……その袖に隠しているトランプを使ってイカサマしてた」
「な、何故それを!?はっ……まさか私の身体のスライムを利用して気付きましたね!?」
「いや、普通に遊べよ……なんで高等なイカサマ合戦を繰り広げてるんだ」
レナは2人の頭に拳骨を食らわし、両者とも痛がる素振りを見せるがレナは地面に落ちたトランプを拾い上げ、彼は無意識に魔道具店の魔法書から学んだ「浮揚術」を試したくなり、一枚のカードに土属性の付与魔法を発動させ、重力を操作して浮揚させる。
「おっとと……結構調整が難しいな」
「どうしたんですか……あれ?なんでこれ浮いてるんですか?」
「……新しい魔法?」
2人は空中に浮かんだがカードに気付き、不思議そうに指を触れる。特にカードに触れたところでカードに付与された土属性の魔力が反応する事はなく、2人の指が重力によって潰される事はない。レナは続けて別のカードに付与を行い、空中に浮揚させる。
「あ、なるほど……土属性の応用ですか。でも、何をしてるんですか?」
「実験だよ。ほら、ペットは離れてなさい」
「にゃあっ……」
「誰がペットですか……がうっ」
コトミンとアイリィを部屋の隅に移動させ、レナはベッドの上に散乱していたカードに土属性の付与魔法を施し、全てのカードを浮揚させる。流石に数が多いほど操作は難しくなるが、レナの意思によって全てのカードを同時に動かせる事が可能だが、複雑な操作は不可能だった。
「う~ん……別々の動作を行う事は出来ないのか」
「なるほど……面白い方法を考えましたね」
「むしゃむしゃ……」
「ちょっと!?何を食べて……ああ、分裂体を吸収しているだけですか」
空中に浮揚したカードにコトミンが噛みつき、彼女は事前に自分のスライムを張り付かせていたカードだけを選び、肉体に吸収する。その様子にアイリィは呆れるが、その一方でレナは浮揚術の性能を試す。現時点で判明した事は複数の物体を浮揚させる事は出来るが、1つだけ選択して操作するという事は不可能であり、カードを操作する時は全てのカードが連動して動き出す。
カードの向きを変更する事は可能であり、前後左右上下どちらの方角にも移動可能。速度に関しては狭い室内では実験は危険であり、仕方なくレナは付与魔法の効果時間が切れる前で待ち続け、やがて次々とカードが床に落ちる。
「効果時間は……」
「10分ぐらいですね。物体の質量によって効果時間とかも変わるかも知れませんよ」
「そっか……コトミンに付与させたらどうなるかな」
「……空を飛べるなら別にやってもいい」
アイリィの助言にレナは頷き、今度は生物にも利用できるのか疑問を抱き、コトミンに頼んで彼女の分裂体で試す事にした。彼女は掌を差し出し、指の部分が溶解させて野球ボール程の分裂体を生み出し、レナは試しに付与魔法を施す。
「よっと……おお、浮いた」
「あれ?今の詠唱しませんでしたよね。土属性の熟練度が上がったんですか」
「さっき限界値を迎えたよ……おお、空中でスラミンがプルプルしてる」
「勝手に名前付けられた……でも可愛いから許す」
空中に浮かんだ分裂体が震え出し、レナは掌を差し出して受け止めると、小さなスライムはレナに甘えるように擦り寄る。その光景にアイリィは指先を差し出し、コトミンに問い質す。
「小さくてもコトミンさんの分裂体ですね……この状態でもレナさんに懐いているんですか?」
「この子に意思はない……単純にレナの魔力に惹かれてるだけだと思う」
「本能で動いているというわけですか……あ、柔らかい。枕とかに使えそうですね……あいたっ!?今、噛みつきましたよ!?スライムなのにっ!!」
「何してるんだよ……」
コトミンの指先に分裂体が張り付き、彼女は慌てて振り払おうとするが離れず、仕方なくレナが彼女の指先から剥がす。この実験によって土属性の付与魔法は無機物だけではなく、生物にも利用が可能だと判明し、今後の活躍が期待される。
「ちょっと!!スライムの分裂能力を利用してカードの絵柄を変えましたね!?何時からそんな器用な真似を出来るようになったんですか!!」
「むぐぐっ……人は日々成長する。あ、私はスライムだった……」
「人が突っ込む前に自分で突っ込みましたよこの人!!」
「なにやってんねん」
今回はコトミンの方がトランプにイカサマを仕掛けたらしく、彼女はカードの表面に自分のスライムを張り付かせ、カードの絵柄を変化させていたが、普通のカードとコトミンのスライムが付着したカードは規模が微妙に異なり、アイリィに見抜かれたらしい。以前のコトミンは自分の分裂体を細かな存在に変化させる事は出来なかったが、彼女曰く成長したらしく、現在では自分の分裂体を自在に変化させる事が出来る。
「このスライム酷いんですよ!!レナさんが居る時はイカサマしなかったくせに私と二人の時は堂々と全部のカードにイカサマ仕掛けたんですよ」
「アイリィに言われたくない……その袖に隠しているトランプを使ってイカサマしてた」
「な、何故それを!?はっ……まさか私の身体のスライムを利用して気付きましたね!?」
「いや、普通に遊べよ……なんで高等なイカサマ合戦を繰り広げてるんだ」
レナは2人の頭に拳骨を食らわし、両者とも痛がる素振りを見せるがレナは地面に落ちたトランプを拾い上げ、彼は無意識に魔道具店の魔法書から学んだ「浮揚術」を試したくなり、一枚のカードに土属性の付与魔法を発動させ、重力を操作して浮揚させる。
「おっとと……結構調整が難しいな」
「どうしたんですか……あれ?なんでこれ浮いてるんですか?」
「……新しい魔法?」
2人は空中に浮かんだがカードに気付き、不思議そうに指を触れる。特にカードに触れたところでカードに付与された土属性の魔力が反応する事はなく、2人の指が重力によって潰される事はない。レナは続けて別のカードに付与を行い、空中に浮揚させる。
「あ、なるほど……土属性の応用ですか。でも、何をしてるんですか?」
「実験だよ。ほら、ペットは離れてなさい」
「にゃあっ……」
「誰がペットですか……がうっ」
コトミンとアイリィを部屋の隅に移動させ、レナはベッドの上に散乱していたカードに土属性の付与魔法を施し、全てのカードを浮揚させる。流石に数が多いほど操作は難しくなるが、レナの意思によって全てのカードを同時に動かせる事が可能だが、複雑な操作は不可能だった。
「う~ん……別々の動作を行う事は出来ないのか」
「なるほど……面白い方法を考えましたね」
「むしゃむしゃ……」
「ちょっと!?何を食べて……ああ、分裂体を吸収しているだけですか」
空中に浮揚したカードにコトミンが噛みつき、彼女は事前に自分のスライムを張り付かせていたカードだけを選び、肉体に吸収する。その様子にアイリィは呆れるが、その一方でレナは浮揚術の性能を試す。現時点で判明した事は複数の物体を浮揚させる事は出来るが、1つだけ選択して操作するという事は不可能であり、カードを操作する時は全てのカードが連動して動き出す。
カードの向きを変更する事は可能であり、前後左右上下どちらの方角にも移動可能。速度に関しては狭い室内では実験は危険であり、仕方なくレナは付与魔法の効果時間が切れる前で待ち続け、やがて次々とカードが床に落ちる。
「効果時間は……」
「10分ぐらいですね。物体の質量によって効果時間とかも変わるかも知れませんよ」
「そっか……コトミンに付与させたらどうなるかな」
「……空を飛べるなら別にやってもいい」
アイリィの助言にレナは頷き、今度は生物にも利用できるのか疑問を抱き、コトミンに頼んで彼女の分裂体で試す事にした。彼女は掌を差し出し、指の部分が溶解させて野球ボール程の分裂体を生み出し、レナは試しに付与魔法を施す。
「よっと……おお、浮いた」
「あれ?今の詠唱しませんでしたよね。土属性の熟練度が上がったんですか」
「さっき限界値を迎えたよ……おお、空中でスラミンがプルプルしてる」
「勝手に名前付けられた……でも可愛いから許す」
空中に浮かんだ分裂体が震え出し、レナは掌を差し出して受け止めると、小さなスライムはレナに甘えるように擦り寄る。その光景にアイリィは指先を差し出し、コトミンに問い質す。
「小さくてもコトミンさんの分裂体ですね……この状態でもレナさんに懐いているんですか?」
「この子に意思はない……単純にレナの魔力に惹かれてるだけだと思う」
「本能で動いているというわけですか……あ、柔らかい。枕とかに使えそうですね……あいたっ!?今、噛みつきましたよ!?スライムなのにっ!!」
「何してるんだよ……」
コトミンの指先に分裂体が張り付き、彼女は慌てて振り払おうとするが離れず、仕方なくレナが彼女の指先から剥がす。この実験によって土属性の付与魔法は無機物だけではなく、生物にも利用が可能だと判明し、今後の活躍が期待される。
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