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戦姫編
魔術痕の効果
「バイコーンが……!?」
「レナ……魔術痕を使って」
目の前でバジリスクに拘束されたバイコーンにレナ達は呆然とするが、コトミンはすぐに彼の左腕を掴み、バイコーンに刻まれた魔術痕を発動するように指示を出す。レナは彼女の言葉に正気を取り戻し、慌てて闇属性の魔石の鏃の矢を構え、魔弓に番える。その間にバジリスクは細長い胴体で拘束したバイコーンに頭部を接近させ、残された左目の魔眼を見せつける。
『フシュウウウウッ……!!』
『ッ……!?』
バジリスクの魔眼が怪しく光り輝き、ワルキューレ騎士団は咄嗟に瞼を抑えて直視を避けるが、全身を拘束されたバイコーンは逃れることは出来ず、力尽くで瞳を交わされてしまう。やがてバイコーンの肉体に異変が生じ、身体が硬直すると徐々に全身が灰色に変色し、数秒後には完全な石像に変化を果たす。バジリスクは自分を追い詰めたバイコーンが完全に動かなくなったのを確認すると、拘束を解除して周囲を伺う。
『シャアァッ……!!』
「ちっ……気付かれたか」
「く、くそっ……まさか、バイコーンが敗れるとは……!!」
「レナ……まだ見ちゃ駄目」
「分かってる……」
遂にバジリスクはワルキューレ騎士団の存在に気付き、全員が瞼を閉じた状態で身構える。バジリスクの石化の魔眼は瞳を交じわせた瞬間に発動するため、レナ達は動くことが出来ない。
「うわっ!?」
「きゃあっ!?」
「な、何……!?」
「どうした!?」
「う、馬が……!?」
レナの耳元に女騎士達の悲鳴が上がり、テンが何が起きたのかを確かめると、混乱した様子の女騎士達の返事が届き、即座にレナは騎士団の白馬達がバジリスクと瞳を合わせた事で石化した事を悟る。生物ならばバジリスクの「石化の魔眼」の能力からは逃れられず、次々と騎乗した状態の女騎士が愛馬が石像と化し、悲鳴が上げる。
「くそっ……!!おい、誰でもいいからなんとかしな!!」
「そ、そう言われても……」
「せめて位置だけでも掴めれば……」
テンが瞼を閉じた状態で苛立ちの声を上げるが、この状況では為す術がなく、バジリスクは相手が自分よりも遥かに小さな存在にも関わらずに慎重に近づき、視線を反らさずに様子を伺いながら接近する。徐々にバジリスクの漏らす声が聞こえ、レナは魔弓を構えたまま相手の位置を探る。
「くそっ……いや、待てよ?」
「ど、どうした?」
「ちょっと待ってて……」
レナは両目を片手で抑えた状態で視線を地面に向け、ステータス画面を開いて副職の項目を「格闘家」から「暗殺者」に変更させ、暗殺者専用スキルを発動する。彼の習得している職業の中でも暗殺に特化した能力であり、レナは「気配感知」のスキルを発動する。
気配感知のスキルは視界を塞がれた状態でも発動は可能であり、彼はバジリスクの気配を感じ取り、相手の位置を把握すると手裏剣を引き抜き、浮揚魔術を発動した。
「喰らえっ!!」
『シャアッ……!?』
腰に吊り下げていた手裏剣が高速回転しながらバジリスクの頭部に放たれ、相手は自分に近づいてくる手裏剣に意識を奪われ、石化の魔眼は生物にしか発動しないので手裏剣が石化される事はなく、バジリスクの額を掠める。
『シャアアアッ……!?』
「やったのかい!?」
「まだ!!だから目を開けないで!!」
バジリスクの動揺した鳴き声が上がり、テンは興奮したように問い質すがレナは即座に魔弓を構え、バジリスクの意識が手裏剣に向けられている間に弦を引き搾り、付与魔法を発動して矢を放つ。
「行けっ!!」
矢を射る瞬間、レナの左腕に刻まれた魔術痕が輝き、鏃に付与された闇属性の魔力が強化され、空に向けて射抜かれる。放たれた矢の鏃から大量の黒煙が生み出され、バジリスクの前方に煙幕のように煙が広がり、石化の魔眼の効果を封じた。
『シャアッ!?』
「よし、今だっ!!」
「いや、そう言わてもこれでは我々も見えないのでは!?」
「情けないね!!暗視のスキルぐらい習得していないのかいっ!!」
「……真っ暗」
バジリスクが煙幕で覆われた事で石化の魔眼の脅威から逃れたが、同時にレナ達の目の前も黒煙で覆われてしまう。リノンは煙でバジリスクの位置を掴めない事に動揺するが、暗視のスキルを習得しているレナとテンには黒煙の中でも相手の行動は筒抜けであり、同時に動き出す。
「先に左目を潰す!!他の皆は下がってて!!」
「おらっ!!今度はこっちの番だよ!!」
『シャアアッ……!!』
浮揚魔術を発動して次々と短剣と手裏剣を放ち、テンも野球選手のように手頃な石を拾い上げると大剣をバットの代わりに叩きつけ、バジリスクの右目に向けて打ち込む。黒煙から次々と自分に向けて的確に攻撃を加えてくる2人にバジリスクは困惑した悲鳴を上げるが、その一方で石像と化したバイコーンの方にも異変が起きていた。
「レナ……魔術痕を使って」
目の前でバジリスクに拘束されたバイコーンにレナ達は呆然とするが、コトミンはすぐに彼の左腕を掴み、バイコーンに刻まれた魔術痕を発動するように指示を出す。レナは彼女の言葉に正気を取り戻し、慌てて闇属性の魔石の鏃の矢を構え、魔弓に番える。その間にバジリスクは細長い胴体で拘束したバイコーンに頭部を接近させ、残された左目の魔眼を見せつける。
『フシュウウウウッ……!!』
『ッ……!?』
バジリスクの魔眼が怪しく光り輝き、ワルキューレ騎士団は咄嗟に瞼を抑えて直視を避けるが、全身を拘束されたバイコーンは逃れることは出来ず、力尽くで瞳を交わされてしまう。やがてバイコーンの肉体に異変が生じ、身体が硬直すると徐々に全身が灰色に変色し、数秒後には完全な石像に変化を果たす。バジリスクは自分を追い詰めたバイコーンが完全に動かなくなったのを確認すると、拘束を解除して周囲を伺う。
『シャアァッ……!!』
「ちっ……気付かれたか」
「く、くそっ……まさか、バイコーンが敗れるとは……!!」
「レナ……まだ見ちゃ駄目」
「分かってる……」
遂にバジリスクはワルキューレ騎士団の存在に気付き、全員が瞼を閉じた状態で身構える。バジリスクの石化の魔眼は瞳を交じわせた瞬間に発動するため、レナ達は動くことが出来ない。
「うわっ!?」
「きゃあっ!?」
「な、何……!?」
「どうした!?」
「う、馬が……!?」
レナの耳元に女騎士達の悲鳴が上がり、テンが何が起きたのかを確かめると、混乱した様子の女騎士達の返事が届き、即座にレナは騎士団の白馬達がバジリスクと瞳を合わせた事で石化した事を悟る。生物ならばバジリスクの「石化の魔眼」の能力からは逃れられず、次々と騎乗した状態の女騎士が愛馬が石像と化し、悲鳴が上げる。
「くそっ……!!おい、誰でもいいからなんとかしな!!」
「そ、そう言われても……」
「せめて位置だけでも掴めれば……」
テンが瞼を閉じた状態で苛立ちの声を上げるが、この状況では為す術がなく、バジリスクは相手が自分よりも遥かに小さな存在にも関わらずに慎重に近づき、視線を反らさずに様子を伺いながら接近する。徐々にバジリスクの漏らす声が聞こえ、レナは魔弓を構えたまま相手の位置を探る。
「くそっ……いや、待てよ?」
「ど、どうした?」
「ちょっと待ってて……」
レナは両目を片手で抑えた状態で視線を地面に向け、ステータス画面を開いて副職の項目を「格闘家」から「暗殺者」に変更させ、暗殺者専用スキルを発動する。彼の習得している職業の中でも暗殺に特化した能力であり、レナは「気配感知」のスキルを発動する。
気配感知のスキルは視界を塞がれた状態でも発動は可能であり、彼はバジリスクの気配を感じ取り、相手の位置を把握すると手裏剣を引き抜き、浮揚魔術を発動した。
「喰らえっ!!」
『シャアッ……!?』
腰に吊り下げていた手裏剣が高速回転しながらバジリスクの頭部に放たれ、相手は自分に近づいてくる手裏剣に意識を奪われ、石化の魔眼は生物にしか発動しないので手裏剣が石化される事はなく、バジリスクの額を掠める。
『シャアアアッ……!?』
「やったのかい!?」
「まだ!!だから目を開けないで!!」
バジリスクの動揺した鳴き声が上がり、テンは興奮したように問い質すがレナは即座に魔弓を構え、バジリスクの意識が手裏剣に向けられている間に弦を引き搾り、付与魔法を発動して矢を放つ。
「行けっ!!」
矢を射る瞬間、レナの左腕に刻まれた魔術痕が輝き、鏃に付与された闇属性の魔力が強化され、空に向けて射抜かれる。放たれた矢の鏃から大量の黒煙が生み出され、バジリスクの前方に煙幕のように煙が広がり、石化の魔眼の効果を封じた。
『シャアッ!?』
「よし、今だっ!!」
「いや、そう言わてもこれでは我々も見えないのでは!?」
「情けないね!!暗視のスキルぐらい習得していないのかいっ!!」
「……真っ暗」
バジリスクが煙幕で覆われた事で石化の魔眼の脅威から逃れたが、同時にレナ達の目の前も黒煙で覆われてしまう。リノンは煙でバジリスクの位置を掴めない事に動揺するが、暗視のスキルを習得しているレナとテンには黒煙の中でも相手の行動は筒抜けであり、同時に動き出す。
「先に左目を潰す!!他の皆は下がってて!!」
「おらっ!!今度はこっちの番だよ!!」
『シャアアッ……!!』
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