38 / 68
エルフの師弟
第38話 師との別れ
しおりを挟む
「師匠が助けてくれないなら俺一人でも行くよ!!」
「ま、待つんだ!!村に来た盗賊は……」
「お前は黙っていろ!!」
ダテムネが止めようとしたが、それを制してクロウはナイの前に立つ。
「ナイ……儂の言う事が聞けんというのか?」
「聞かない、俺は村を助けに行きたいんだ!!」
「儂は許さんぞ!!お前を見捨てた人間を助けに行くなど……」
「もういい!!師匠の分からず屋!!あんぽんたん!!」
「あ、兄貴!?」
話の途中でナイは馬車を下りると、両足に魔力を込めて黒輪を形成する。それを見てクロウは杖を構えるが、それを見たマリアが彼の肩に手を置く。
「止めなさい、大人げないわよ」
「マリア、邪魔をするな!!」
「あなたの方こそ自分が何をしようとしているのか分かっているの?自分の弟子に魔法を撃ちこむつもり?」
「そ、それは……」
意外なことにマリアがクロウを止めてくれたお陰でナイは準備を整え、黒輪を加速させてその場を離れる。クロウは去っていくナイを大声で呼び止めようとした。
「待て!!ナイ、戻ってくるんだ!!」
「行かせてあげなさい。師として弟子の気持ちを汲み取らないでどうするの?」
「兄貴……」
「ナ、ナイ君……」
後ろから声が聞こえてもナイは決して振り返らず、山を下りるために黒輪を加速させた――
――しばらくの間は山道を下りていたが、後方から聞き覚えのある鳴き声を耳にしてナイは振り返ると、自分の後を追いかけるビャクに気が付く。
「ウォンッ!!」
「ビャク!?どうしてお前まで……」
黒輪で加速したナイと並走し、自分も付いて行くとばかりに速度を緩めない。ナイは彼の行動に嬉しく思い、共に村へ向かう事にした。
「分かったよ。一緒に行こう相棒!!」
「ウォオオンッ!!」
山道をビャクと共に駆け下りながらナイは遂に山の麓まで辿り着く。山に訪れてから四年、ナイは外の世界へ遂に戻ってきた。まずは村に向かって一直線に移動を行う。
村に戻るためには山を二つほど乗り越えなければならず、黒輪を利用して山道を駆け上がる。黒輪は坂道だろうと問題なく駆け上がれるが、その代わりに発動中は魔力を常に消費する欠点がある。しかし、移動の際中にナイは黒輪の使い道を改善していく。
(黒輪は渦が小さいほど回転力を高められるけど、逆に大きくすれば速度を落として小回りが利かせられる。それにいざという時は……)
黒輪の出力を調整しながらナイは坂道を登り切って一つ目の山の頂上に到着すると、後から付いてきたビャクに確認を行う。
「ビャク、大丈夫か?」
「ハフハフッ……」
流石のビャクも山を越えるのはきついらしく、大分疲れている様子だった。ナイも相当な魔力を消費したが、思っていたよりも余裕はあった。毎日の訓練を欠かさなかったお陰で四年前と比べてもナイの魔力量は伸びていた。
(この調子ならすぐに山を越えられそうだ。でも、下り道だと一気に速度が増す。動物が出てきたら気を付けないとな……)
ナイは坂道を見下ろし、ここから先の移動は細心の注意を払わねばならない。自分の右手に視線を向け、いざという時のために準備を行う。
「ビャク、もう平気か?」
「ウォンッ!!」
「よし、流石だな……行くぞ!!」
白狼種の回復力は動物の比ではなく、少し休んだだけでビャクは体力を完全回復させ、一緒に坂道を駆け下りる。しかし、あまりに速く移動すると障害物と衝突する危険性があるため、常に周囲の警戒は怠らない。
山の中腹まで辿り着くと、坂道を下りる途中で右側の茂みから猪が出現した。それを見たナイは咄嗟に右手を構えて甲の部分に黒渦を展開し、速度を落とさぬまま突っ込む。
「ビャク!!跳び越えろ!!」
「ウォンッ!!」
「フゴォッ!?」
後から追いかけて来るビャクに指示を出しながらナイは右腕を構えると、坂道を駆け下りて来るナイを見て猪は驚愕するが、そんな猪に目掛けてナイは右腕を振り払う。
進路方向に存在した猪に対してナイは右手で形成した黒渦を利用し、高速回転させた黒渦を押し当てて方向転換を行う。猪の横を素通りするとビャクもその後に続いて猪を跳び越える。
「フゴォッ!?」
「ごめんね、急いでるから!!」
「ウォンッ!!」
黒渦を押し当てられた猪は戸惑うが、この時に猪に振り返ってナイは謝罪を行うのと同時に確認を行う。右手に発現した黒渦のお陰でどうにか衝突は免れたが、ある事実に気が付く。
(相当な勢いで回転させてたけど、怪我は無しか……やっぱり黒渦は傷つける事はできないみたいだな)
黒渦を高速回転させた状態で生物に押し当てたとしても、相手の体勢を崩すのがやっとで敵を倒す事はできない事を再確認する。ミノタウロスとの戦闘でも拳を反らす事はできたが、拳自体は怪我は負っていなかった。だから盗賊との戦闘に陥った際、黒渦を利用して傷つけることはできない。
(まあいいや、ただの人間が相手なら石礫だけで十分か)
これまで戦ってきた魔物とは違い、人間が相手だとしたらナイは「石礫」だけで十分に対処できると考えていた。石弾や岩砲などの技は殺傷能力が高過ぎるので魔物以外には使えない。
(よし、もっと早く行くぞ!!)
黒輪を加速させ、障害物と衝突しそうな時は右手に黒渦を形成して対処を行う。そして遂にナイは山々を乗り越えると、草原地帯へ辿り着く。あと少しで村に到着するという所で、流石に魔力を使いすぎて限界を迎える。
「はあっ、はあっ……さ、流石に疲れた」
「ハフハフッ……」
ビャクも走り続けて疲れたらしく、山を下りた途端にナイと共に地面に横たわる。飲み物と食料を異空間から取り出して休憩を挟む。
「ほら、お前も食えよ。しっかり食べて戦いに備えるんだぞ」
「ガツガツッ……」
ナイは水筒を取り出して水を飲むと、ビャクには干し肉を与える。異空間に保管していた食料と水を全て喰らいつくす勢いで食べると、体力が戻った二人は立ち上がった。
「よし、行くぞ!!」
「ウォンッ……」
「って、食いすぎだろ!!遅くなってるぞ!?」
ビャクは食べ過ぎたせいか足が遅くなり、それを見てナイは仕方なく抱き上げて連れて行こうとした。だが、ナイも急に力が抜けて膝を着く。
「あ、あれ?何でこんな時に……」
「ウォンッ?」
体力はしっかりと回復したはずだが、緊張感が抜けたせいか疲労が一気に襲い掛かる。両足が震えてまともに立てず、今更になってナイは不安に襲われる。
(そうか、俺は怖がってるんだな……)
村を救うためにクロウの元を飛び出したが、自分の仕出かした行為を冷静に理解する。これまでにナイはクロウと喧嘩した事は一度もなかったわけではないが、今回ばかりは仲直りできる自信はない。
もしかしたらクロウに破門を言い付けられるかもしれず、下手をしたら山から追い出されるかもしれない。叔父から逃げたナイにとってはクロウしか頼りはおらず、そのクロウから見捨てられたらどうしようと考える。
(師匠に嫌われたかな……いや、いつまでも師匠に頼りっぱなしじゃ駄目だ)
昔のナイならば不安に押し潰されたかもしれない。しかし、数々の苦難を乗り越えて成長したナイはいつまでもクロウに甘えるのではなく、自分の力で生きていく事を決意する。
「もうすぐ村だ……行くぞ、相棒!!」
「ウォンッ!!」
気を取り直したナイは身体の震えが止まり、食休みを終えて元気を取り戻したビャクと共に草原を駆け抜ける。しかし、二人は気付いていなかった。彼等の様子を伺う人物が居た事を――
「ま、待つんだ!!村に来た盗賊は……」
「お前は黙っていろ!!」
ダテムネが止めようとしたが、それを制してクロウはナイの前に立つ。
「ナイ……儂の言う事が聞けんというのか?」
「聞かない、俺は村を助けに行きたいんだ!!」
「儂は許さんぞ!!お前を見捨てた人間を助けに行くなど……」
「もういい!!師匠の分からず屋!!あんぽんたん!!」
「あ、兄貴!?」
話の途中でナイは馬車を下りると、両足に魔力を込めて黒輪を形成する。それを見てクロウは杖を構えるが、それを見たマリアが彼の肩に手を置く。
「止めなさい、大人げないわよ」
「マリア、邪魔をするな!!」
「あなたの方こそ自分が何をしようとしているのか分かっているの?自分の弟子に魔法を撃ちこむつもり?」
「そ、それは……」
意外なことにマリアがクロウを止めてくれたお陰でナイは準備を整え、黒輪を加速させてその場を離れる。クロウは去っていくナイを大声で呼び止めようとした。
「待て!!ナイ、戻ってくるんだ!!」
「行かせてあげなさい。師として弟子の気持ちを汲み取らないでどうするの?」
「兄貴……」
「ナ、ナイ君……」
後ろから声が聞こえてもナイは決して振り返らず、山を下りるために黒輪を加速させた――
――しばらくの間は山道を下りていたが、後方から聞き覚えのある鳴き声を耳にしてナイは振り返ると、自分の後を追いかけるビャクに気が付く。
「ウォンッ!!」
「ビャク!?どうしてお前まで……」
黒輪で加速したナイと並走し、自分も付いて行くとばかりに速度を緩めない。ナイは彼の行動に嬉しく思い、共に村へ向かう事にした。
「分かったよ。一緒に行こう相棒!!」
「ウォオオンッ!!」
山道をビャクと共に駆け下りながらナイは遂に山の麓まで辿り着く。山に訪れてから四年、ナイは外の世界へ遂に戻ってきた。まずは村に向かって一直線に移動を行う。
村に戻るためには山を二つほど乗り越えなければならず、黒輪を利用して山道を駆け上がる。黒輪は坂道だろうと問題なく駆け上がれるが、その代わりに発動中は魔力を常に消費する欠点がある。しかし、移動の際中にナイは黒輪の使い道を改善していく。
(黒輪は渦が小さいほど回転力を高められるけど、逆に大きくすれば速度を落として小回りが利かせられる。それにいざという時は……)
黒輪の出力を調整しながらナイは坂道を登り切って一つ目の山の頂上に到着すると、後から付いてきたビャクに確認を行う。
「ビャク、大丈夫か?」
「ハフハフッ……」
流石のビャクも山を越えるのはきついらしく、大分疲れている様子だった。ナイも相当な魔力を消費したが、思っていたよりも余裕はあった。毎日の訓練を欠かさなかったお陰で四年前と比べてもナイの魔力量は伸びていた。
(この調子ならすぐに山を越えられそうだ。でも、下り道だと一気に速度が増す。動物が出てきたら気を付けないとな……)
ナイは坂道を見下ろし、ここから先の移動は細心の注意を払わねばならない。自分の右手に視線を向け、いざという時のために準備を行う。
「ビャク、もう平気か?」
「ウォンッ!!」
「よし、流石だな……行くぞ!!」
白狼種の回復力は動物の比ではなく、少し休んだだけでビャクは体力を完全回復させ、一緒に坂道を駆け下りる。しかし、あまりに速く移動すると障害物と衝突する危険性があるため、常に周囲の警戒は怠らない。
山の中腹まで辿り着くと、坂道を下りる途中で右側の茂みから猪が出現した。それを見たナイは咄嗟に右手を構えて甲の部分に黒渦を展開し、速度を落とさぬまま突っ込む。
「ビャク!!跳び越えろ!!」
「ウォンッ!!」
「フゴォッ!?」
後から追いかけて来るビャクに指示を出しながらナイは右腕を構えると、坂道を駆け下りて来るナイを見て猪は驚愕するが、そんな猪に目掛けてナイは右腕を振り払う。
進路方向に存在した猪に対してナイは右手で形成した黒渦を利用し、高速回転させた黒渦を押し当てて方向転換を行う。猪の横を素通りするとビャクもその後に続いて猪を跳び越える。
「フゴォッ!?」
「ごめんね、急いでるから!!」
「ウォンッ!!」
黒渦を押し当てられた猪は戸惑うが、この時に猪に振り返ってナイは謝罪を行うのと同時に確認を行う。右手に発現した黒渦のお陰でどうにか衝突は免れたが、ある事実に気が付く。
(相当な勢いで回転させてたけど、怪我は無しか……やっぱり黒渦は傷つける事はできないみたいだな)
黒渦を高速回転させた状態で生物に押し当てたとしても、相手の体勢を崩すのがやっとで敵を倒す事はできない事を再確認する。ミノタウロスとの戦闘でも拳を反らす事はできたが、拳自体は怪我は負っていなかった。だから盗賊との戦闘に陥った際、黒渦を利用して傷つけることはできない。
(まあいいや、ただの人間が相手なら石礫だけで十分か)
これまで戦ってきた魔物とは違い、人間が相手だとしたらナイは「石礫」だけで十分に対処できると考えていた。石弾や岩砲などの技は殺傷能力が高過ぎるので魔物以外には使えない。
(よし、もっと早く行くぞ!!)
黒輪を加速させ、障害物と衝突しそうな時は右手に黒渦を形成して対処を行う。そして遂にナイは山々を乗り越えると、草原地帯へ辿り着く。あと少しで村に到着するという所で、流石に魔力を使いすぎて限界を迎える。
「はあっ、はあっ……さ、流石に疲れた」
「ハフハフッ……」
ビャクも走り続けて疲れたらしく、山を下りた途端にナイと共に地面に横たわる。飲み物と食料を異空間から取り出して休憩を挟む。
「ほら、お前も食えよ。しっかり食べて戦いに備えるんだぞ」
「ガツガツッ……」
ナイは水筒を取り出して水を飲むと、ビャクには干し肉を与える。異空間に保管していた食料と水を全て喰らいつくす勢いで食べると、体力が戻った二人は立ち上がった。
「よし、行くぞ!!」
「ウォンッ……」
「って、食いすぎだろ!!遅くなってるぞ!?」
ビャクは食べ過ぎたせいか足が遅くなり、それを見てナイは仕方なく抱き上げて連れて行こうとした。だが、ナイも急に力が抜けて膝を着く。
「あ、あれ?何でこんな時に……」
「ウォンッ?」
体力はしっかりと回復したはずだが、緊張感が抜けたせいか疲労が一気に襲い掛かる。両足が震えてまともに立てず、今更になってナイは不安に襲われる。
(そうか、俺は怖がってるんだな……)
村を救うためにクロウの元を飛び出したが、自分の仕出かした行為を冷静に理解する。これまでにナイはクロウと喧嘩した事は一度もなかったわけではないが、今回ばかりは仲直りできる自信はない。
もしかしたらクロウに破門を言い付けられるかもしれず、下手をしたら山から追い出されるかもしれない。叔父から逃げたナイにとってはクロウしか頼りはおらず、そのクロウから見捨てられたらどうしようと考える。
(師匠に嫌われたかな……いや、いつまでも師匠に頼りっぱなしじゃ駄目だ)
昔のナイならば不安に押し潰されたかもしれない。しかし、数々の苦難を乗り越えて成長したナイはいつまでもクロウに甘えるのではなく、自分の力で生きていく事を決意する。
「もうすぐ村だ……行くぞ、相棒!!」
「ウォンッ!!」
気を取り直したナイは身体の震えが止まり、食休みを終えて元気を取り戻したビャクと共に草原を駆け抜ける。しかし、二人は気付いていなかった。彼等の様子を伺う人物が居た事を――
34
あなたにおすすめの小説
散々利用されてから勇者パーティーを追い出された…が、元勇者パーティーは僕の本当の能力を知らない。
アノマロカリス
ファンタジー
僕こと…ディスト・ランゼウスは、経験値を倍増させてパーティーの成長を急成長させるスキルを持っていた。
それにあやかった剣士ディランは、僕と共にパーティーを集めて成長して行き…数々の魔王軍の配下を討伐して行き、なんと勇者の称号を得る事になった。
するとディランは、勇者の称号を得てからというもの…態度が横柄になり、更にはパーティーメンバー達も調子付いて行った。
それからと言うもの、調子付いた勇者ディランとパーティーメンバー達は、レベルの上がらないサポート役の僕を邪険にし始めていき…
遂には、役立たずは不要と言って僕を追い出したのだった。
……とまぁ、ここまでは良くある話。
僕が抜けた勇者ディランとパーティーメンバー達は、その後も活躍し続けていき…
遂には、大魔王ドゥルガディスが収める魔大陸を攻略すると言う話になっていた。
「おやおや…もう魔大陸に上陸すると言う話になったのか、ならば…そろそろ僕の本来のスキルを発動するとしますか!」
それから数日後に、ディランとパーティーメンバー達が魔大陸に侵攻し始めたという話を聞いた。
なので、それと同時に…僕の本来のスキルを発動すると…?
2月11日にHOTランキング男性向けで1位になりました。
皆様お陰です、有り難う御座います。
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
転生者は力を隠して荷役をしていたが、勇者パーティーに裏切られて生贄にされる。
克全
ファンタジー
第6回カクヨムWeb小説コンテスト中間選考通過作
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門日間ランキング51位
2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門週間ランキング52位
転生者のブルーノは絶大な力を持っていたが、その力を隠してダンジョンの荷役として暮らしていた。だが、教会の力で勇者を騙る卑怯下劣な連中に、レットドラゴンから逃げるための生贄として、ボス部屋に放置された。腐敗した教会と冒険者ギルドが結託て偽の勇者パーティーを作り、ぼろ儲けしているのだ。ブルーノは誰が何をしていても気にしないし、自分で狩った美味しいドラゴンを食べて暮らせればよかったのだが、殺されたブルーノの為に教会や冒険者ギルドのマスターを敵対した受付嬢が殺されるのを見過ごせなくて・・・・・・
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
辺境貴族ののんびり三男は魔道具作って自由に暮らします
雪月夜狐
ファンタジー
書籍化決定しました!
(書籍化にあわせて、タイトルが変更になりました。旧題は『辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~』です)
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる