37才にして遂に「剣神」の称号を得ましたが、20年前に自分を振った勇者のパーティのエルフの女剣士に今更求婚されました。

カタナヅキ

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レオの決断

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――バルカン王国のマリアが遂にレオの下へ向かい始めた頃、レオの方はギルドマスターに呼び出され、彼の口から遂にアリアとマリアが自分との結婚を望んでいる事を知る。


「レオ、すまない……本当はお前に黙っているように言われたんだが、これ以上にお前に隠し事は出来ない。もっと早く伝えるべきだった」
「……その話、本当なのか?」
「お前の初恋の人であるアリア、それにバルカン王国のマリア様がお前との結婚を望んでいる。場合によっては二人との結婚も考えて欲しいそうだが……どうする?」
「いや、どうするといわれても……」


レオとしてはアリアとマリアが未だに自分を想い、しかもこの年齢になって結婚して欲しいと言われても反応に困り、真っ先に思いついた言葉を告げる。


「結婚……今更か?」
「うん、まあ……お前がそう思うのは当たり前だよな。せめて20年、いや10年ぐらい前に言ってくれればな……」


レオは外見は若々しいとはいえ、今年で37歳を迎え、その一方でアリアとマリアは年上である。アリアは森人族なので寿命から考えればまだ若いと言えるが、マリアの方は外見はともかく、実年齢を考えるともう結婚適齢期ぎりぎりである。


「レオ、正直に言ってくれ。ずっとあっていないマリア様はともかく、アリアの方は本当に恋愛対象に見れないのか?アリアは今でもお前の事を好きだと言ってくれるんだぞ」
「だが、俺は20年前に振られたんだ。それに俺がアリアに振られたのは彼女が剣の道で生きると言っていたからだ。つまり、彼女は俺よりも剣を選んだからだが……」
「え、そうなのか……?」


ギルドマスターは20年前にアリアがレオを振った理由を知らず、てっきり何らかのすれ違いで二人は別れたと思い込んでいたが、アリアの方からはっきりと告白を断ったというのであれば話は別である。


「それに前にも言ったが、俺は20年前に振られたんだ。20年だぞ?流石にそれだけ時間が経てばアリアへの未練は断ち切れる」
「そ、そうだよな……20年は流石にな」


死別ならばともかく、告白して振られた相手の事を想い続けるなど普通はあり得ず、大抵の人間ならば新しい恋を見つけるかきっぱりと諦めてしまうだろう。そう考えるとレオがアリアに恋愛感情を抱けないのは無理はない。


「それに話を聞く限りではアリアは自分の意思というよりも母親の命で俺と結婚しようとしているように思う。だからこそ彼女は俺との結婚を心の底から望んでいるとは思えない。母親に命じられて仕方なく俺と結婚しようとしているようにしか思えないんだ」
「そ、そうか?俺の目から見たらアリアは本当にお前に恋していると思うんだが……」
「それでも彼女は俺よりも剣の道を選んだ。その意思は俺も尊重したいと思っている。アリアが俺に結婚を求めた理由が母親の指示だというのなら俺は素直に受け入れる事は出来ない」
「けど、それだとアリアは母親の命じた男と無理やり結婚させられることになるんだぞ!?」
「それはそうだが……だからといって俺も誰かに指示されて結婚を求めてくるような相手と恋仲になりたいとは思わん」
「うっ……それは一理あるが」


アリアの事情はあくまでもアリア本人の問題であり、レオとしても彼女の立場には同情するが、だからといって同情で彼女と結婚するわけにはいかない。アリアが困っているのならば力になりたいとは思うが、それで結婚を承諾するというのは理にかなっていないように思えた。


「それとマリアに関しても同じことだ。彼女に至ってはそもそも俺は20年も会っていない、いきなり結婚と言われても承諾出来るはずがないだろう?」
「そ、そうだよな。確かにお前の言うとおりだ」


マリアに関してはそもぞもレオは彼女とは20年以上も顔を合わせた事がなく、唐突に結婚しろと言われても納得できるはずがない。結局、アリアもマリアも今のレオにとっては結婚対象の相手にはならなかった。


「ギルドマスター、今まで俺の事で苦労を掛けていたようですまない。だから二人がここへ来るというのであればすぐに俺に会わせてくれ」
「え!?ど、どうする気だ?」
「とりあえずは話し合ってみるしかないな。二人の本当の気持ちも知っておきたいし、俺からもいろいろと話したいことがある」
「そ、そうか……分かった、ならすぐに準備する!!」


ギルドマスターはレオの言葉に頷き、早速この事を両国の王に報告するために手紙をしたためた――




※新年初めての投稿です!!待たせてしまって申し訳ございません(;´・ω・)
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