55 / 87
廃墟編
量産化計画
しおりを挟む
――ログハウスから抜け出したレアはアイテムボックスの画面を開き、まずは異空間に収納されている物体のリストを確認して不要な物を判断する。
「結構回収してるな、どれがいいかな?」
――リスト(制限重量:無限)――
・狙撃銃 ×1
・散弾銃 ×1
・弾丸(ハンドガン)×30
・日本刀 ×1
・鍋 ×1
・電灯 ×1
・寝袋 ×1
・スマートフォン ×2
・毛布 ×2
・魔力回復薬 ×10
・鉄貨 ×999
・銅貨 ×999
・銀貨 ×999
・金貨 ×999
―――――――――――――――
リスト画面にはこれまでに文字変換で作り出した物体名と個数が表示されており、その中で一番に不要な物と思われるのは「寝袋」で間違いない。既に家は手に入れており、移動の時もキャンピングカーを用意すれば毛布は必要はなく、これを利用してレアは戦力強化のために文字変換の能力を発動させた。
「こんな感じかな」
――リスト(制限重量:無限)――
・ロボ・ゴーレム ×100体
―――――――――――――――
ハンドガンの弾丸に解析の能力を発動させて画面を改造するよりも、アイテムリストの画面を利用して改造する方が効率的であると判断し、レアは寝袋の項目の文章を変換させると異空間からロボ・ゴーレムの大群を生み出す。
「よし、出てこい!!」
「これは……凄い」
『ゴロロッ!?』
『キュロロッ!?』
シルフィアとゴレム達の目の前でレアは黒色の渦巻きを想像させる異空間への出入口を作り出した瞬間、次元の狭間から列を為したロボ・ゴーレムの大群が続々と姿を現す。出現するロボ・ゴーレムのデザインは統一化されており、ゴレムとは同型のロボ・ゴーレムが街の広間に並ぶ。
「おおっ……凄い光景だな。本当になんでもありだなこの能力」
「素晴らしい!!まさかこれほどのロボ・ゴーレムを量産するなんて……早速、彼等は私の指揮下に入れます」
100体のロボ・ゴーレムを前にしたシルフィアは両手を広げ、掌にアンテナを想像させる紋様を浮かべる。すると全てのロボ・ゴーレムの両目が点滅し、彼女の指揮下に入ったのか跪く。
「……接続を完了しました。これで全てのロボ・ゴーレムはレア様に従います」
「え、もう?凄いなシルフィアは……」
「いえ、これほどのロボ・ゴーレムを生み出すレア様の方が素晴らしいと思います」
『ゴロンッ』
『キュロッ』
シルフィアの言葉に賛同するようにゴレムとマカセは頷き、一方でレアはゴレムと他のロボ・ゴーレムの区別をつきやすいようにするため、シルフィアに相談する。
「でもこれだとゴレムと区別がつかないから困るんだけど……どうにか出来ない?」
「そうですね。では、ゴレムには私が不在の間は他のロボ・ゴーレムの指揮権を与えましょう。外見で判別しにくいのならば常にマカセをゴレムの傍に控えさせるのはどうでしょうか?」
『キュロッ!?』
「あ、それなら分かりやすいね」
勝手にゴレムの目印扱いにされたマカセは驚きの声を上げるが、レアはその提案を採用し、今後は他のロボ・ゴーレムとゴレムを見分けるときはマカセが傍に控えている個体がゴレムだと判別できる。また、他のロボ・ゴーレムにもゴレムと同様に建物の建設や整備を任せる事にした。
「これだけの数がいれば魔王軍にも対抗できるかな?」
「十分だとは思いますが、念のために街を取り囲む防壁の修復を行いましょう。これだけのロボ・ゴーレムがいれば半日で修復は終えるはずです」
「じゃあ、任せるよ。何か必要になったら教えてよ。なんでも用意するから」
「分かりました。では言ってきます」
『ゴロロロロッ!!』
シルフィアが光の翼を生やして飛び立つと、ロボ・ゴーレムは足の裏のキャタピラを作動させ、移動を行う。残されたのはゴレムとマカセだけであり、レアは二人にも指示を与える。
「えっと……じゃあ、二人はイリスの様子を見てくれる?ちょっと心配だし……」
『ゴロンッ!!』
『キュロォッ……』
敬礼を行うゴレムに対してマカセは渋々という感じで頷き、二体も友人の家の様子を見に向かったイリスの元に向かう。一人だけ取り残されたレアはログハウスの中に戻り、一先ずは今後の計画を考える事にした。
「さてと……これで一応は魔王軍の対策は整ったかな。まあ、シルフィアが一人いるだけでなんとかなりそうだけど、いざとなれば俺がどうにかすればいいか」
魔王軍の軍勢の規模は不明だが、レアが文字変換の能力を利用すれば大抵の状況は切り抜けられるのは間違いなく、窮地に追い込まれれば強力な能力や武器を作り出せば良い話である。しかし、問題なのは魔王軍を撃退した後の行動であり、レアは帝国に戻るべきか悩む。
「あの人達が気になるな……無事なのかな」
自分と共にこちらの世界に召喚された高校生達の事を思い出し、レアは彼等の安否を心配する。帝国の大臣は最初は友好的に接していたが、レアが只の巻き込まれた一般人だと知ると態度を一変させて辺境の土地にまで転移させた。その事実を考えると残された彼等も無事である保証はなく、レアは彼等が帝国にどのように扱われているのか心配する。
「結構回収してるな、どれがいいかな?」
――リスト(制限重量:無限)――
・狙撃銃 ×1
・散弾銃 ×1
・弾丸(ハンドガン)×30
・日本刀 ×1
・鍋 ×1
・電灯 ×1
・寝袋 ×1
・スマートフォン ×2
・毛布 ×2
・魔力回復薬 ×10
・鉄貨 ×999
・銅貨 ×999
・銀貨 ×999
・金貨 ×999
―――――――――――――――
リスト画面にはこれまでに文字変換で作り出した物体名と個数が表示されており、その中で一番に不要な物と思われるのは「寝袋」で間違いない。既に家は手に入れており、移動の時もキャンピングカーを用意すれば毛布は必要はなく、これを利用してレアは戦力強化のために文字変換の能力を発動させた。
「こんな感じかな」
――リスト(制限重量:無限)――
・ロボ・ゴーレム ×100体
―――――――――――――――
ハンドガンの弾丸に解析の能力を発動させて画面を改造するよりも、アイテムリストの画面を利用して改造する方が効率的であると判断し、レアは寝袋の項目の文章を変換させると異空間からロボ・ゴーレムの大群を生み出す。
「よし、出てこい!!」
「これは……凄い」
『ゴロロッ!?』
『キュロロッ!?』
シルフィアとゴレム達の目の前でレアは黒色の渦巻きを想像させる異空間への出入口を作り出した瞬間、次元の狭間から列を為したロボ・ゴーレムの大群が続々と姿を現す。出現するロボ・ゴーレムのデザインは統一化されており、ゴレムとは同型のロボ・ゴーレムが街の広間に並ぶ。
「おおっ……凄い光景だな。本当になんでもありだなこの能力」
「素晴らしい!!まさかこれほどのロボ・ゴーレムを量産するなんて……早速、彼等は私の指揮下に入れます」
100体のロボ・ゴーレムを前にしたシルフィアは両手を広げ、掌にアンテナを想像させる紋様を浮かべる。すると全てのロボ・ゴーレムの両目が点滅し、彼女の指揮下に入ったのか跪く。
「……接続を完了しました。これで全てのロボ・ゴーレムはレア様に従います」
「え、もう?凄いなシルフィアは……」
「いえ、これほどのロボ・ゴーレムを生み出すレア様の方が素晴らしいと思います」
『ゴロンッ』
『キュロッ』
シルフィアの言葉に賛同するようにゴレムとマカセは頷き、一方でレアはゴレムと他のロボ・ゴーレムの区別をつきやすいようにするため、シルフィアに相談する。
「でもこれだとゴレムと区別がつかないから困るんだけど……どうにか出来ない?」
「そうですね。では、ゴレムには私が不在の間は他のロボ・ゴーレムの指揮権を与えましょう。外見で判別しにくいのならば常にマカセをゴレムの傍に控えさせるのはどうでしょうか?」
『キュロッ!?』
「あ、それなら分かりやすいね」
勝手にゴレムの目印扱いにされたマカセは驚きの声を上げるが、レアはその提案を採用し、今後は他のロボ・ゴーレムとゴレムを見分けるときはマカセが傍に控えている個体がゴレムだと判別できる。また、他のロボ・ゴーレムにもゴレムと同様に建物の建設や整備を任せる事にした。
「これだけの数がいれば魔王軍にも対抗できるかな?」
「十分だとは思いますが、念のために街を取り囲む防壁の修復を行いましょう。これだけのロボ・ゴーレムがいれば半日で修復は終えるはずです」
「じゃあ、任せるよ。何か必要になったら教えてよ。なんでも用意するから」
「分かりました。では言ってきます」
『ゴロロロロッ!!』
シルフィアが光の翼を生やして飛び立つと、ロボ・ゴーレムは足の裏のキャタピラを作動させ、移動を行う。残されたのはゴレムとマカセだけであり、レアは二人にも指示を与える。
「えっと……じゃあ、二人はイリスの様子を見てくれる?ちょっと心配だし……」
『ゴロンッ!!』
『キュロォッ……』
敬礼を行うゴレムに対してマカセは渋々という感じで頷き、二体も友人の家の様子を見に向かったイリスの元に向かう。一人だけ取り残されたレアはログハウスの中に戻り、一先ずは今後の計画を考える事にした。
「さてと……これで一応は魔王軍の対策は整ったかな。まあ、シルフィアが一人いるだけでなんとかなりそうだけど、いざとなれば俺がどうにかすればいいか」
魔王軍の軍勢の規模は不明だが、レアが文字変換の能力を利用すれば大抵の状況は切り抜けられるのは間違いなく、窮地に追い込まれれば強力な能力や武器を作り出せば良い話である。しかし、問題なのは魔王軍を撃退した後の行動であり、レアは帝国に戻るべきか悩む。
「あの人達が気になるな……無事なのかな」
自分と共にこちらの世界に召喚された高校生達の事を思い出し、レアは彼等の安否を心配する。帝国の大臣は最初は友好的に接していたが、レアが只の巻き込まれた一般人だと知ると態度を一変させて辺境の土地にまで転移させた。その事実を考えると残された彼等も無事である保証はなく、レアは彼等が帝国にどのように扱われているのか心配する。
58
あなたにおすすめの小説
【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。
この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。
ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。
少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。
更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。
そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。
少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。
どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。
少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。
冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。
すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く…
果たして、その可能性とは⁉
HOTランキングは、最高は2位でした。
皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°.
でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
追放された最強賢者は悠々自適に暮らしたい
桐山じゃろ
ファンタジー
魔王討伐を成し遂げた魔法使いのエレルは、勇者たちに裏切られて暗殺されかけるも、さくっと逃げおおせる。魔法レベル1のエレルだが、その魔法と魔力は単独で魔王を倒せるほど強力なものだったのだ。幼い頃には親に売られ、どこへ行っても「貧民出身」「魔法レベル1」と虐げられてきたエレルは、人間という生き物に嫌気が差した。「もう人間と関わるのは面倒だ」。森で一人でひっそり暮らそうとしたエレルだったが、成り行きで狐に絆され姫を助け、更には快適な生活のために行ったことが切っ掛けで、その他色々が勝手に集まってくる。その上、国がエレルのことを探し出そうとしている。果たしてエレルは思い描いた悠々自適な生活を手に入れることができるのか。※小説家になろう、カクヨムでも掲載しています
伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります
竹桜
ファンタジー
武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。
転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。
劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
タブレット片手に異世界転移!〜元社畜、ダウンロード→インストールでチート強化しつつ温泉巡り始めます〜
夢・風魔
ファンタジー
一か月の平均残業時間130時間。残業代ゼロ。そんなブラック企業で働いていた葉月悠斗は、巨漢上司が眩暈を起こし倒れた所に居たため圧死した。
不真面目な天使のせいでデスルーラを繰り返すハメになった彼は、輪廻の女神によって1001回目にようやくまともな異世界転移を果たす。
その際、便利アイテムとしてタブレットを貰った。検索機能、収納機能を持ったタブレットで『ダウンロード』『インストール』で徐々に強化されていく悠斗。
彼を「勇者殿」と呼び慕うどうみても美少女な男装エルフと共に、彼は社畜時代に夢見た「温泉巡り」を異世界ですることにした。
異世界の温泉事情もあり、温泉地でいろいろな事件に巻き込まれつつも、彼は社畜時代には無かったポジティブ思考で事件を解決していく!?
*小説家になろうでも公開しております。
完結【真】ご都合主義で生きてます。-創生魔法で思った物を創り、現代知識を使い世界を変える-
ジェルミ
ファンタジー
魔法は5属性、無限収納のストレージ。
自分の望んだものを創れる『創生魔法』が使える者が現れたら。
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
そして女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
安定した収入を得るために創生魔法を使い生産チートを目指す。
いずれは働かず、寝て暮らせる生活を目指して!
この世界は無い物ばかり。
現代知識を使い生産チートを目指します。
※カクヨム様にて1日PV数10,000超え、同時掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる