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6、ゲームのスタート
57、音楽室、ピアノ、コードをなおして
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「結局、イベントは妖精陣営と竜陣営、どっちも選ばなかった……どっちも選んだ? って感じで終わったのかな」
訪問者の二人を帰した後、ヘレナがつぶやいた。
「ゲームは選択肢を選ぶしかできないけど、私達は選択肢以外の行動もできるんだよね。それは大きな違いだよ」
ネネツィカは気になっていた事を聞いてみた。
「妖精陣営と竜陣営とかは、なんですの?」
ヘレナがゲームの知識を思い出すようにして、教えてくれる。
「今から話すのはゲームの設定なんだけど、私が調べた歴史書とかの知識だと、少しこっちのリアルと違う部分もあるよ」
元々、この世界は妖精の庭だった。
妖精界から遊びに来た妖精たちは、抗う力のない人間たちを気まぐれに好き勝手からかい、いたずらし放題。
しかしある時、創造主――神々に選ばれた勇者が生まれる。異世界の記憶を持つという設定のキャラが。
彼は妖精に反抗した。最初は、身近な家族や友を守るため。手の届く範囲が少しずつ増えて、やがて竜に会う。
竜は勇者の味方をした。『神に選ばれた勇者』と絆を結んだ事で、元々強かった竜の力はさらに増した。勇者は、竜の力を使い妖精を弱体化した。
「ゲームの主人公は『神に選ばれた聖女』。勇者のせいで庭が狭くなって遊びにくくなった妖精たちは、彼女に近づいてお願いするの。人間に悪い事をしないから自分達を好きになって! 自分たちの味方をして! って。
一方の竜は、そんな妖精の動きを許さないって感じで。聖女が味方した陣営は、好感度も揃って上がるし強くなるのよ。そして、いろんなイベントが起きたりする……」
ネネツィカは冬うさぎを思い出した。
「イベント……」
「例えば……デミルの記憶が戻ったり。エリック様が王太子になったり……」
ネネツィカは耳を疑った。
「えっ、それは……」
どのようにして? それは聞きたいような、聞くのが恐ろしいような話だった。なぜなら、エリック王子は第二王子で、王太子は現在兄のシリル王子だから――。
「国の運命が左右されちゃうんだよ。ゲームなら、ゲームだから面白いで済むけど。リアルでそれは、怖いよね」
ヘレナはそう言って困ったように苦笑した。
「私は、ごめんだわって思った」
◇◇◇
講義スケジュールを埋めたり同人図書ルームを開設したり。慌ただしく数日を過ごし。
ネネツィカはピアノの講義で使う楽譜を手に音楽室に向かっていた。
こっそりと足元をひょこひょこ歩いてついてくるのは、自称マスコットのクロ。
「ボク、ピアノが好きなんだ」
と。そう言う目が期待の色を濃く浮かべているから、ネネツィカは張り切っていた。
クロは魔法が使える、というのがネネツィカが最近知った事だ。本人は、呪術とか言ってたけれど。今も姿を透明に変えて、ネネツィカ以外にはその姿が見えないようにしている。
「ボクたちが使うコレを、勇者がそう名前をつけたんだよね」
ポロッとそう言ったから、ネネツィカはクロが勇者の知り合いで、たぶん妖精か竜なのかなと思った。
曲がり角でなんとなく窓を見る。
明るい空。白い雲が、目も眩むような青の中をゆったり流れている。
――ああ、風が吹いて、流しているのね。
ふと、ネネツィカは伯爵家が恋しくなった。
――お母様。お父様。お兄様……、ティミオス。
「アタクシ、そろそろ一度おうちに帰ろうかしら」
方向転換――、
クロが、首を傾げた。
「ネネ。音楽室に行かないの?」
「……なんだか、気が変わりましたの」
たまに、こんな気分になる時がある。楽しく何かしようとしてたのに、ふっと萎えてしまって、やっぱりやめようと思い直すのだ。
「きっとホームシックですわ」
クロはそんなネネツィカをじっと見上げて、羽をパタパタ羽ばたかせながら鼻に皺を寄せた。
「コードがいじられてる……あいつだ」
「クロ?」
透徹とした赤い瞳がとても澄んでいて、ネネツィカは見とれた。そして、急に視界がひらけたように気分が戻ってきた。
「音楽室に行くんだよね? ネネ」
ネネツィカはパチパチと瞬きをして、頷いた。
「そうでしたわね? アタクシ、なんでやめようと思ったのかしら」
音楽室の前に行き、扉に手をかけて――ネネツィカは一瞬静止した。扉の向こうで誰かがピアノを弾いている。
そっと開けた扉の隙間から、中を見る。耳に聞こえてくるのは、高く軽やかに、子犬が駆け回るみたいにはしゃいでから、低く叙情的に、ほろほろポロポロと雨垂れのように心に訴えかけるような、ほかに聞くもののいないピアノの旋律。
(あ……)
誰もいない、陽光差し込む白い室内の隅。締め切った窓は明るい緑揺れる外が覗くけれど、風一つ入ることなく孤立していた。上品な黒いピアノの前に座るのは、見知った少年――あまり遭遇しないと思っていた、茶髪の公爵家令息。
「クレイ」
声が溢れると、少年の瞳が驚いたようにこちらを見た。
青と赤のあわいの色、夜明けの空みたいなアメジストの瞳が輝いて見えて、なんだか吸い込まれそうだった。
「やあ。……久しぶりだね?」
少年が演奏を止めると、部屋の空気が少し味気なくなったみたいで、ネネツィカはそっと頷いた。
「演奏のお邪魔をしてしまったみたい。ごめんなさい」
少年が首を傾げる。
「別に、謝ることないよ。謝るならもっと違う事かな?」
「何かしら……アッ、」
ネネツィカは入学式を思い出した。
「えっと、入学式のスピーチ……邪魔してごめんなさいですわ……」
「え?」
不思議そうに瞬く瞳が居心地悪くて、ネネツィカはソワソワした。
「いや、ぼくが言ってるのは、ずっときみがぼくを避けてて、手紙を渡しても返事をくれなかったことだけど。入学式は、助けてくれたじゃないか。ありがとう。ぼくは、嬉しかったよ」
「……避けてた? 返事をくれなかった?」
ネネツィカは仰天した。そんなこと、全く心当たりがなかったからだ。
「アタクシ、クレイを避けたりしてませんわ? それに、手紙もいただいてません」
「そうなの? ぼくはてっきり、きみに嫌われたかと」
思わせぶりな顔をする少年に、ネネツィカは必死に身の潔白を訴えたのだった。
「あなたもしかして――アタクシが首位になれなかったから悔しーって思って避けてると勘違いなさってないでしょうね!」
「悔しくないの?」
「悔しいですわ!」
クレイがおかしそうに笑う声が室内に響く。ネネツィカはファーッと赤くなった。
「次はアタクシが一位を取って高笑いしてあげますからね!」
「ふ、あはは……、楽しみにしてるね!」
風のない室内にさらりと風が吹いたみたいで、すこしドキドキしたけれど、少年が楽しそうに笑って誤解がとけたようだったから、ネネツィカも悪い気はしなかった。
訪問者の二人を帰した後、ヘレナがつぶやいた。
「ゲームは選択肢を選ぶしかできないけど、私達は選択肢以外の行動もできるんだよね。それは大きな違いだよ」
ネネツィカは気になっていた事を聞いてみた。
「妖精陣営と竜陣営とかは、なんですの?」
ヘレナがゲームの知識を思い出すようにして、教えてくれる。
「今から話すのはゲームの設定なんだけど、私が調べた歴史書とかの知識だと、少しこっちのリアルと違う部分もあるよ」
元々、この世界は妖精の庭だった。
妖精界から遊びに来た妖精たちは、抗う力のない人間たちを気まぐれに好き勝手からかい、いたずらし放題。
しかしある時、創造主――神々に選ばれた勇者が生まれる。異世界の記憶を持つという設定のキャラが。
彼は妖精に反抗した。最初は、身近な家族や友を守るため。手の届く範囲が少しずつ増えて、やがて竜に会う。
竜は勇者の味方をした。『神に選ばれた勇者』と絆を結んだ事で、元々強かった竜の力はさらに増した。勇者は、竜の力を使い妖精を弱体化した。
「ゲームの主人公は『神に選ばれた聖女』。勇者のせいで庭が狭くなって遊びにくくなった妖精たちは、彼女に近づいてお願いするの。人間に悪い事をしないから自分達を好きになって! 自分たちの味方をして! って。
一方の竜は、そんな妖精の動きを許さないって感じで。聖女が味方した陣営は、好感度も揃って上がるし強くなるのよ。そして、いろんなイベントが起きたりする……」
ネネツィカは冬うさぎを思い出した。
「イベント……」
「例えば……デミルの記憶が戻ったり。エリック様が王太子になったり……」
ネネツィカは耳を疑った。
「えっ、それは……」
どのようにして? それは聞きたいような、聞くのが恐ろしいような話だった。なぜなら、エリック王子は第二王子で、王太子は現在兄のシリル王子だから――。
「国の運命が左右されちゃうんだよ。ゲームなら、ゲームだから面白いで済むけど。リアルでそれは、怖いよね」
ヘレナはそう言って困ったように苦笑した。
「私は、ごめんだわって思った」
◇◇◇
講義スケジュールを埋めたり同人図書ルームを開設したり。慌ただしく数日を過ごし。
ネネツィカはピアノの講義で使う楽譜を手に音楽室に向かっていた。
こっそりと足元をひょこひょこ歩いてついてくるのは、自称マスコットのクロ。
「ボク、ピアノが好きなんだ」
と。そう言う目が期待の色を濃く浮かべているから、ネネツィカは張り切っていた。
クロは魔法が使える、というのがネネツィカが最近知った事だ。本人は、呪術とか言ってたけれど。今も姿を透明に変えて、ネネツィカ以外にはその姿が見えないようにしている。
「ボクたちが使うコレを、勇者がそう名前をつけたんだよね」
ポロッとそう言ったから、ネネツィカはクロが勇者の知り合いで、たぶん妖精か竜なのかなと思った。
曲がり角でなんとなく窓を見る。
明るい空。白い雲が、目も眩むような青の中をゆったり流れている。
――ああ、風が吹いて、流しているのね。
ふと、ネネツィカは伯爵家が恋しくなった。
――お母様。お父様。お兄様……、ティミオス。
「アタクシ、そろそろ一度おうちに帰ろうかしら」
方向転換――、
クロが、首を傾げた。
「ネネ。音楽室に行かないの?」
「……なんだか、気が変わりましたの」
たまに、こんな気分になる時がある。楽しく何かしようとしてたのに、ふっと萎えてしまって、やっぱりやめようと思い直すのだ。
「きっとホームシックですわ」
クロはそんなネネツィカをじっと見上げて、羽をパタパタ羽ばたかせながら鼻に皺を寄せた。
「コードがいじられてる……あいつだ」
「クロ?」
透徹とした赤い瞳がとても澄んでいて、ネネツィカは見とれた。そして、急に視界がひらけたように気分が戻ってきた。
「音楽室に行くんだよね? ネネ」
ネネツィカはパチパチと瞬きをして、頷いた。
「そうでしたわね? アタクシ、なんでやめようと思ったのかしら」
音楽室の前に行き、扉に手をかけて――ネネツィカは一瞬静止した。扉の向こうで誰かがピアノを弾いている。
そっと開けた扉の隙間から、中を見る。耳に聞こえてくるのは、高く軽やかに、子犬が駆け回るみたいにはしゃいでから、低く叙情的に、ほろほろポロポロと雨垂れのように心に訴えかけるような、ほかに聞くもののいないピアノの旋律。
(あ……)
誰もいない、陽光差し込む白い室内の隅。締め切った窓は明るい緑揺れる外が覗くけれど、風一つ入ることなく孤立していた。上品な黒いピアノの前に座るのは、見知った少年――あまり遭遇しないと思っていた、茶髪の公爵家令息。
「クレイ」
声が溢れると、少年の瞳が驚いたようにこちらを見た。
青と赤のあわいの色、夜明けの空みたいなアメジストの瞳が輝いて見えて、なんだか吸い込まれそうだった。
「やあ。……久しぶりだね?」
少年が演奏を止めると、部屋の空気が少し味気なくなったみたいで、ネネツィカはそっと頷いた。
「演奏のお邪魔をしてしまったみたい。ごめんなさい」
少年が首を傾げる。
「別に、謝ることないよ。謝るならもっと違う事かな?」
「何かしら……アッ、」
ネネツィカは入学式を思い出した。
「えっと、入学式のスピーチ……邪魔してごめんなさいですわ……」
「え?」
不思議そうに瞬く瞳が居心地悪くて、ネネツィカはソワソワした。
「いや、ぼくが言ってるのは、ずっときみがぼくを避けてて、手紙を渡しても返事をくれなかったことだけど。入学式は、助けてくれたじゃないか。ありがとう。ぼくは、嬉しかったよ」
「……避けてた? 返事をくれなかった?」
ネネツィカは仰天した。そんなこと、全く心当たりがなかったからだ。
「アタクシ、クレイを避けたりしてませんわ? それに、手紙もいただいてません」
「そうなの? ぼくはてっきり、きみに嫌われたかと」
思わせぶりな顔をする少年に、ネネツィカは必死に身の潔白を訴えたのだった。
「あなたもしかして――アタクシが首位になれなかったから悔しーって思って避けてると勘違いなさってないでしょうね!」
「悔しくないの?」
「悔しいですわ!」
クレイがおかしそうに笑う声が室内に響く。ネネツィカはファーッと赤くなった。
「次はアタクシが一位を取って高笑いしてあげますからね!」
「ふ、あはは……、楽しみにしてるね!」
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