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9、裏切りの勇者と妖精王の復活
127、俺の家が剣とラスボスでカオスなんだけど
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次々と荷物が届く。毎日、毎朝起きると扉の前に置かれている。出勤して帰宅するとまた新しい荷物が置かれている。飯を食っていると届く音がする。なんなら窓から投げ込まれたりもする。寝ている時までたまに来る。
――荷物の中身はことごとく剣で、どこで入手したのかどれも魔剣やら聖剣やら、およそ剣の使い手ならば涎を垂らしてしげしげと眺めてしまうような絶品ばかりなのだ。
「でもね、ごめんね、全部ハズレ。武器ガチャでゴミばかり掴まされる気分だよ……」
学院教師エイヴン・フィーリーはウンザリした様子でふふふと笑って、足の踏みどころもなく名剣業剣に囲まれた自室で、「このハズレの山引き取ってってよ」と扉の向こうの届け人に向かってクレームを呈するのだった。
「せんせい、封印解いて」
デミルが天井付近でふわふわしながらオーダーしてくる。
この元ラスボス君はすっかり記憶は戻ったようで、ただし力の封印は解けてない……というわけで、「あの劇では解いてくれたのに」という顔でエイヴンに付き纏うようになっていた。
「マジェス君おはよう。人のお家に来る時はね、天井に湧くんじゃなくて扉の外から来ようか」
あと、この剣なんとかしてくんない?
エイヴンはふにゃりと笑って、ふっくらしたご飯が盛られた東洋風の茶碗にカリーのルーを垂らした。
一晩寝かしたカリーの良い匂いがする。デミルが新しい荷物と新聞を取ってきてくれた。まるで家族――「俺たち二人とも、なにやら色々変わったもんだねえ」覚えてるんだよね、と呟けば、デミルはウンウンと首肯した。
「せんせい、薄い本!」
「先生は薄い本じゃないよ」
剣の山に埋もれた部屋の隅の本棚を勝手に発掘される。ベッドの下のエロ本を探られるよりかはマシか……「せんせい、エロ本!」「うんうん、見なかったことにしてね」
新聞をパラリと捲れば、西方で反乱やら第二王妃が王都を離れて療養するやら、北で妖精の輪が見つかったやら、商会が大貴族に買収されたやら、勇者グッズ博覧会やら、聖女と王子のデートやら、そこに伯爵令嬢が加わる三角関係やら、世間ってなんでこんなに毎日どんどんニュースが出てくるんだろねって情報が集まっていた。
「せんせい、勇者の剣取ってきたら封印解いてくれるの?」
「あ、そうそう。それ持ってきたらバッチぐうよ。先生、ばりっと解いちゃうよ」
味噌汁を啜りながら頷く。ネギがね、シャキッとして美味しいんだ。素朴な日常を感じるんだよね。周りの剣とか元ラスボスを見たら日常感ナニソレ状態になるけどね。
ゴトッ。
「お届けものでえす」
野太い声が扉の向こうに新しい荷物を置いていく。
「あの、迷惑してますう。贈り主に伝えといてくださあい」
扉の向こうにクレームして、エイヴンは新しい荷物を部屋に入れた。そうしないとどんどん積み上がって下手すると扉が開かなくなるんだ。バリケードみたいになっちゃうんだ。
名剣、妖剣、魔剣、聖剣。
どれもとても高価な品で、値がつかないほどの凄い剣もある。ハズレだけど。
――お金使いすぎじゃない? いくら実家が金持ちだからって、君。
そろそろ親に怒られた方がいいんじゃない?
「先生、お家の人に言いつけちゃうよ……」
だって、迷惑してるんだもん。
それにほら、俺は先生なわけだし――生活指導するべき立場なんだよね。
――荷物の中身はことごとく剣で、どこで入手したのかどれも魔剣やら聖剣やら、およそ剣の使い手ならば涎を垂らしてしげしげと眺めてしまうような絶品ばかりなのだ。
「でもね、ごめんね、全部ハズレ。武器ガチャでゴミばかり掴まされる気分だよ……」
学院教師エイヴン・フィーリーはウンザリした様子でふふふと笑って、足の踏みどころもなく名剣業剣に囲まれた自室で、「このハズレの山引き取ってってよ」と扉の向こうの届け人に向かってクレームを呈するのだった。
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デミルが天井付近でふわふわしながらオーダーしてくる。
この元ラスボス君はすっかり記憶は戻ったようで、ただし力の封印は解けてない……というわけで、「あの劇では解いてくれたのに」という顔でエイヴンに付き纏うようになっていた。
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あと、この剣なんとかしてくんない?
エイヴンはふにゃりと笑って、ふっくらしたご飯が盛られた東洋風の茶碗にカリーのルーを垂らした。
一晩寝かしたカリーの良い匂いがする。デミルが新しい荷物と新聞を取ってきてくれた。まるで家族――「俺たち二人とも、なにやら色々変わったもんだねえ」覚えてるんだよね、と呟けば、デミルはウンウンと首肯した。
「せんせい、薄い本!」
「先生は薄い本じゃないよ」
剣の山に埋もれた部屋の隅の本棚を勝手に発掘される。ベッドの下のエロ本を探られるよりかはマシか……「せんせい、エロ本!」「うんうん、見なかったことにしてね」
新聞をパラリと捲れば、西方で反乱やら第二王妃が王都を離れて療養するやら、北で妖精の輪が見つかったやら、商会が大貴族に買収されたやら、勇者グッズ博覧会やら、聖女と王子のデートやら、そこに伯爵令嬢が加わる三角関係やら、世間ってなんでこんなに毎日どんどんニュースが出てくるんだろねって情報が集まっていた。
「せんせい、勇者の剣取ってきたら封印解いてくれるの?」
「あ、そうそう。それ持ってきたらバッチぐうよ。先生、ばりっと解いちゃうよ」
味噌汁を啜りながら頷く。ネギがね、シャキッとして美味しいんだ。素朴な日常を感じるんだよね。周りの剣とか元ラスボスを見たら日常感ナニソレ状態になるけどね。
ゴトッ。
「お届けものでえす」
野太い声が扉の向こうに新しい荷物を置いていく。
「あの、迷惑してますう。贈り主に伝えといてくださあい」
扉の向こうにクレームして、エイヴンは新しい荷物を部屋に入れた。そうしないとどんどん積み上がって下手すると扉が開かなくなるんだ。バリケードみたいになっちゃうんだ。
名剣、妖剣、魔剣、聖剣。
どれもとても高価な品で、値がつかないほどの凄い剣もある。ハズレだけど。
――お金使いすぎじゃない? いくら実家が金持ちだからって、君。
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だって、迷惑してるんだもん。
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