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第7話 力の行方
変化 Episode:05
しおりを挟む「移動の連続になりそうだから、覚悟しておいてね。けっこうスケジュールが詰まってるのよ」
エレニア先輩が、用紙をめくりながら言う。
「明日の夕方のレセプションを皮切りに、式典が目白押しなの。もっとも殿下は全部に出席なさるわけじゃないから、それだけは助かるんだけど」
「そんなに……凄いんですか?」
そう訊くと、先輩が予定表をテーブルの上に置いてくれた。
確かにかなり詰まっている。ほぼ毎日、何かに出席する感じだ。
「先輩、これもしかして……片っ端からパーティーって言いません?」
妙に嬉しそうな調子で、ナティエスが訊いた。
「そう、言うだろうな」
けどよく見てみると、嬉しそうなのはナティエスとエレニア先輩だけだ。
ミルは平然――まぁこれはいつもだけど――としてるし、シルファ先輩とシーモアなんて、なんだか嫌がってる感じさえする。
「ドレスとか、どうするんですか♪」
シルファ先輩が、あたしのほうを見た。いま言っていいかどうか悩んでるみたいだ。
あたしがうなずくと、先輩がちょっとほっとした表情でナティエスに答えた。
「いちおう、借りる当てはある。連絡済みだ」
「あん、買えるわけじゃないんだ」
ナティエス……。
公式の晩餐会や何かに、すぐ買えるような出来合いの物を着て行ったらかえって目立つのに。
「けど先輩、大丈夫なんですか? 学院でも間に合わないって、さっき言ってたじゃありませんか」
「えっと、あの」
当事者じゃないシルファ先輩じゃ答えられない気がして、口をはさむ。
「当てがあるの、あたしです」
「あなたが?」
エレニア先輩が、信じられないという表情をした。
「まぁルーフェイアが言うなら、嘘ってことはないでしょうけど。でも大丈夫なの?」
よっぽど心配らしくて、また確認される。
「その、連絡したので……用意は、もうしてるはずです。あと日時を言えば、すぐここへ届きます」
このアヴァンの近郊には、小さいながらシュマー家の施設がある。
しかも本拠地よりずっと交通の便がいいので、あたしをはじめかなりの人数がよくここを利用していた。
そんなわけでシュマーの面々が使うための服が、そこにはかなりの数置いてある。
そしてその中には、あたしたち総領家の物も、けっこうあった。
「そんなにすぐ、用意できるの?」
「はい」
このくらいのスピードがなければ、戦闘集団の要望には応えきれない。
まぁ「正装をありったけ用意して持ってこい」っていうのは、珍しい要望だろうけど……。
「ねぇ、ルーフェイア」
エレニア先輩が、鋭く訊いてきた。
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