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第8話 言葉ではなく
尋ね人 Episode:02
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「おかしいわねぇ。確かにここへ来たはずなんだけど。それになんたって、すぐ噂になる子だし」
さてこの男、あたしの表情が変わったのに気が付いたかしら?
「まぁいいじゃねぇか。そのうち見つかるさ」
「そのうちじゃ遅いのよ」
言いながらあたし、手にした太刀を半分抜いて見せた。
「物騒だなぁ。
けどスラムったって広いんだ。そう簡単には見つからねぇことくらい、あんただって分かるだろ?」
「普通ならね」
同時に一閃。
男の前髪がひと房宙に舞う。
「さぁ、白状してもらいましょうか? 昼間あの子に会ったわね」
太刀を付きつける。
「な……」
――慌ててる、慌ててる。
こっちも無造作に片手で構えてるだけだけど、この男ってば自分がそこそこ出来るだけあって、すくみ上がってる。
「あたしね、嘘はキライなのよ」
そう。
この男、ルーフェイアに会ってる。
だってあたしが「金髪の美少女」ったときに、何か思い当たってたもの。
それでもまだ、会ったんなら会ったってちゃんと言ってくれれば、考えなくもなかったんだけど……。
「い、いや、そりゃ確かに……けど、あんたの言ってる子かどうか分からんし……」
必死に言い訳してるけど、聞いてやる気なんて無い。
だいたい、「太刀持った金髪の美少女」なんてもの、そうそう世間に転がってるワケないし。
「金髪碧眼の太刀持った美少女で、通りすがりのもめごとに頭突っ込んで、挙句に借金をいきなり肩代わりするような子は、あたしの娘くらいよ」
「む、娘っ!」
あらなによ。
あたしに娘がいちゃ、おかしいみたいな言い方じゃない。
「ともかく会った場所まで案内してもらうわ。
それとそうね、他にも何か役に立ってくれたら、命だけは助けてあげる」
「ひでぇ……」
チンピラ束ねてる割に、この男ってば情けない声、出すし。
やっぱり前言撤回、失格だわ。思ったほどじゃなかった。
「あら、別にいいのよ。別にここで殺してあげたって。
嘘ついたんだもの、そのくらいしてもいいわよねぇ?」
そう言って、頬に紅い線を引いてあげる。
「あたしのお願い、聞いてくれるかしら?」
「……は、はい」
「よろしい」
とりあえずこの男を連れてれば、ヘンなのに煩わされることも、なさそうだしね♪
さてこの男、あたしの表情が変わったのに気が付いたかしら?
「まぁいいじゃねぇか。そのうち見つかるさ」
「そのうちじゃ遅いのよ」
言いながらあたし、手にした太刀を半分抜いて見せた。
「物騒だなぁ。
けどスラムったって広いんだ。そう簡単には見つからねぇことくらい、あんただって分かるだろ?」
「普通ならね」
同時に一閃。
男の前髪がひと房宙に舞う。
「さぁ、白状してもらいましょうか? 昼間あの子に会ったわね」
太刀を付きつける。
「な……」
――慌ててる、慌ててる。
こっちも無造作に片手で構えてるだけだけど、この男ってば自分がそこそこ出来るだけあって、すくみ上がってる。
「あたしね、嘘はキライなのよ」
そう。
この男、ルーフェイアに会ってる。
だってあたしが「金髪の美少女」ったときに、何か思い当たってたもの。
それでもまだ、会ったんなら会ったってちゃんと言ってくれれば、考えなくもなかったんだけど……。
「い、いや、そりゃ確かに……けど、あんたの言ってる子かどうか分からんし……」
必死に言い訳してるけど、聞いてやる気なんて無い。
だいたい、「太刀持った金髪の美少女」なんてもの、そうそう世間に転がってるワケないし。
「金髪碧眼の太刀持った美少女で、通りすがりのもめごとに頭突っ込んで、挙句に借金をいきなり肩代わりするような子は、あたしの娘くらいよ」
「む、娘っ!」
あらなによ。
あたしに娘がいちゃ、おかしいみたいな言い方じゃない。
「ともかく会った場所まで案内してもらうわ。
それとそうね、他にも何か役に立ってくれたら、命だけは助けてあげる」
「ひでぇ……」
チンピラ束ねてる割に、この男ってば情けない声、出すし。
やっぱり前言撤回、失格だわ。思ったほどじゃなかった。
「あら、別にいいのよ。別にここで殺してあげたって。
嘘ついたんだもの、そのくらいしてもいいわよねぇ?」
そう言って、頬に紅い線を引いてあげる。
「あたしのお願い、聞いてくれるかしら?」
「……は、はい」
「よろしい」
とりあえずこの男を連れてれば、ヘンなのに煩わされることも、なさそうだしね♪
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