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第8話 言葉ではなく
証拠 Episode:03
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「そんなわけで、なぁんか役人街の住人が絡んでるのはわかったんだけどね。
ただそれが、どこの誰で何の目的かはさっぱり」
うんうんとみんなもうなずく。
「ウワサの中にそれ系の話、何かなかった?」
「あったぜ」
にやっとゼロールさんが笑った。
「コーニッシュ大佐がどっかの犯罪組織とつるんでるってウワサが、最近聞こえてきてるそうだ」
「コーニッシュ大佐? あの陸軍の?」
あたしもびっくりして顔を上げる。
ロデスティオ軍のコーニッシュ大佐といえば、軍の中でもトップクラスの実権の持ち主だ。
「ということは、大佐が庇護してるせいでファミリーはやりたい放題、ついでになにをやってもお目こぼし……ってとこかしらね?」
「それなら話の辻褄が合うな」
レニーサさんや切れ者のガルシィさんも納得したみたいだ。
「つまるところファミリー連中はなんやかやと手を回してもらって、大佐はその見返りに大金をもらう。資金源はおおむね麻薬。
ついでにいろいろ邪魔なクリアゾンなんかをファミリーが潰す手助けをして、もう一段双方で甘い汁、と」
「確かにクリアゾンが潰れりゃ、その隙にシティを牛耳れるしな」
「しかも警察やら軍やらは、反抗分子がいなくなって喜ぶってわけだ」
みんな、話の筋道が見えてきたらしい。
「それにしてもこのシティの偉いさんは、やること汚ねぇな」
「汚いと言うよりあれは、気が乗ったかどうかと利益があるかどうかで動いてるな」
誰もが酷評する。
「けどコーニッシュ大佐ったら穏健派だから、ほかとは違うと思ってたのに」
憤懣やるかたないって調子でつぶやいたのは、ナティエスだ。
「でもナティ、あの大佐、昔はワサールのテロ組織を片っ端から潰してたって言うよ」
ここまで軍の信用がない国も、そう多くはないだろう。
「ま、偉いやつなんて誰でも同じってことさ。
そしたら、そのコーニッシュ大佐をどうにか叩きのめして……」
「――ねぇ、そのウワサ、ホントなの?」
怒りに燃えてたみんなに水をさしたのは、母さんだった。
「さぁな。でも、火のないところに煙は立たないとも言うし」
「そりゃそうだけど……」
どうもこの話に納得できないらしくて、顎に手を当てて考えこんでいる。
ただそれが、どこの誰で何の目的かはさっぱり」
うんうんとみんなもうなずく。
「ウワサの中にそれ系の話、何かなかった?」
「あったぜ」
にやっとゼロールさんが笑った。
「コーニッシュ大佐がどっかの犯罪組織とつるんでるってウワサが、最近聞こえてきてるそうだ」
「コーニッシュ大佐? あの陸軍の?」
あたしもびっくりして顔を上げる。
ロデスティオ軍のコーニッシュ大佐といえば、軍の中でもトップクラスの実権の持ち主だ。
「ということは、大佐が庇護してるせいでファミリーはやりたい放題、ついでになにをやってもお目こぼし……ってとこかしらね?」
「それなら話の辻褄が合うな」
レニーサさんや切れ者のガルシィさんも納得したみたいだ。
「つまるところファミリー連中はなんやかやと手を回してもらって、大佐はその見返りに大金をもらう。資金源はおおむね麻薬。
ついでにいろいろ邪魔なクリアゾンなんかをファミリーが潰す手助けをして、もう一段双方で甘い汁、と」
「確かにクリアゾンが潰れりゃ、その隙にシティを牛耳れるしな」
「しかも警察やら軍やらは、反抗分子がいなくなって喜ぶってわけだ」
みんな、話の筋道が見えてきたらしい。
「それにしてもこのシティの偉いさんは、やること汚ねぇな」
「汚いと言うよりあれは、気が乗ったかどうかと利益があるかどうかで動いてるな」
誰もが酷評する。
「けどコーニッシュ大佐ったら穏健派だから、ほかとは違うと思ってたのに」
憤懣やるかたないって調子でつぶやいたのは、ナティエスだ。
「でもナティ、あの大佐、昔はワサールのテロ組織を片っ端から潰してたって言うよ」
ここまで軍の信用がない国も、そう多くはないだろう。
「ま、偉いやつなんて誰でも同じってことさ。
そしたら、そのコーニッシュ大佐をどうにか叩きのめして……」
「――ねぇ、そのウワサ、ホントなの?」
怒りに燃えてたみんなに水をさしたのは、母さんだった。
「さぁな。でも、火のないところに煙は立たないとも言うし」
「そりゃそうだけど……」
どうもこの話に納得できないらしくて、顎に手を当てて考えこんでいる。
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