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最終章
第12話 決着2
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昼休み、今日の放課後前のホームルームでクラスメイトたちに配付するプリントを宮田先生から受け取りに、僕は成瀬さんと職員室に向かっていた。
廊下で歩きながら、僕はちらっと成瀬さんの横顔を見る。
すると、成瀬さんも僕を見ていたらしくて、目が合って、僕が目を逸らそうとする前に、あの、優しく見守るような微笑みで僕を包み込んでくれた。
「楽しみだなぁ、私、赤崎君の作詞。赤崎君はどんな歌詞を作るのかな」
その成瀬さんの言葉を聞いた僕は困ってしまって、何とか笑みを浮かべて、頬を指でかきながら言った。
「作詞なんて、やったことないから分からないんだよね。どんな言葉を、どんな気持ちを歌詞に込めればいいのか」
成瀬さんは、そんなことを言う僕に、相変わらず優しく見守るような微笑みを向けてくれる。包み込んでくれる。
だが、僕はもう明確に知っている、成瀬さんの気持ち。
「やっぱり、田口さんも、赤崎君のこと、好きだったんだね?」
「負けないから」
あのとき、オレンジ色に染まりながら、確かに僕は成瀬さんのその言葉を聞いた。その、僕への想いを表した言葉を。
それなのに、田口さんと僕が音楽ユニットを組んでしまったら、成瀬さんは田口さんに嫉妬したりしないのだろうか。
間違いなく、練習の二週間の期間、僕と田口さんは濃密な時間を二人で過ごすことになる。
それなのに、僕の分の仕事まで引き受けるって言ってくれて。
「私、田口さんに嫉妬しているのは、間違いないよ」
思考が顔に出てしまっていたのだろう。
そう言った成瀬さん。
僕はすぐに悔やんで目を閉じて、それからすぐに目を開いて謝った。
「ごめん、成瀬さん、僕は……」
「それでも、私は、それ以上に嬉しいの」
「え?」
職員室の目の前まで来た。
僕らは足を止めて、互いに見つめ合う。僕はその成瀬さんの言葉に呆然としながら、成瀬さんは僕に微笑みながら。
「私には、田口さんや赤崎君のような音楽の才能はないけれど、それでも赤崎君のことをほんの少しでも応援できて、赤崎君の役にほんの少しでも立てて、嬉しいの」
僕は、そう言って僕を包み込むその微笑みが、昨日もそうだったけれど、僕の目の網膜に焼きついて離れないでいた。
心臓が、きゅっと切なくなる。
鼓動が速まる。
きっと、田口さんの影響も大きいだろうけれど。
成瀬さん、君は本当に強く、優しく。
僕を守ろうとしてくれているんだね。
こんな、壊れてしまった、無敵のイエスマンの僕を。
もちろん、今の僕は僕の自慢の傑作品だけど。
だけど。
壊れていることに、違いはないから。
それを、多分、どこかで、この優しい微笑みを浮かべる女の子は見抜いている。
それなのに、僕を想ってくれて。
僕を包み込んでくれて。
ああ、どうしよう。
それでも、それと同じように、無邪気に笑う田口さんの顔も、目の網膜に焼きついて離れてくれない。
何て、不誠実なんだろう。
同時に、二人も好きになってしまったかもしれないだなんて。
それを悟られたくない。
悟られたら、田口さんはともかく、成瀬さんは僕に失望して軽蔑するかもしれない。
そのような事態は、避けなければ。
僕は無敵のイエスマンなんだ。
だから、敵を作るようなことは……。
「ねぇ、赤崎君」
成瀬さんが、相変わらず、その微笑みのままに僕に告げた。
宣言した。
「私は負けない」
僕はその言葉に、微動だにできずにいる。
「だから、私は大丈夫」
その微笑みが、より深く、優しくなる。
「赤崎君、作詞と歌、頑張ってね」
ああ、僕は。
微笑む成瀬さん。
無邪気に笑う田口さん。
そんな二人に心を揺さぶられながら。
果たして、作詞なんて、できるのだろうか。
職員室に入ると、宮田先生が、満面の笑みで僕らを迎えた。
「赤崎、成瀬も、後、田口もか。良くやってくれた。これで、小池が不登校にならずにすんだからな」
相も変わらず、この大人は本当に責任を生徒に背負わせる先生だ。
どうして、こういう大人が先生になったりしたりするのだろう。
上機嫌で僕らにプリントを手渡した宮田先生は、鼻歌を歌いながら、職員室から出て行く僕らを見送った。
「どうして、宮田先生はあんな風な先生になっちゃったんだろうね」
不満そうに、そう呟く成瀬さん。
僕は、ぼんやりと自分がいじめられていたときの担任の山石先生を思い出した。
山石先生は、僕から相談を受けて小学校に乗り込んできた両親に懇願していた。
どうか、大事にしないようにしてくれ、と。
その代わり、できる限り、早く転校の手続きをするからと。
いじめによる僕の心身への負担をできる限り早く減らしたかった両親は、やむを得ずその条件を飲みこんだ。
いや、違うか。
自分の息子がいじめられているだなんて、情けなかったのかもしれない。
父さんと母さんにとっては。
世間体を何よりも気にする、そんな大人たちだから。
「そうだね、どうして、あんな大人たちがいて、僕みたいな少年がいるのかな……」
もうこの国は、そういう風にできあがってしまっている気がして、僕は暗い気持ちで呟いてしまった。
それから、すぐに後悔した。
僕は、無敵のイエスマンだ。
そんな国の大人たちから、そんな大人たちで構成された社会から求められる無敵のイエスマン。
それに対して暗い気持ちで不満を呟くなんてあってはならない。
利用されることを分かっていても、需要は必ずあるのだから。
必ず、必要とされる人材なのだから。
それは、そんなことは、二人っきりのカラオケのとき、あの田口さんでさえ言っていたじゃないか。
だから、このままでいいじゃないか。
まるで、さっきの言葉じゃ。
壊れてしまった僕が、変わりたいみたいじゃないか。
このままでは、田口さんの思い通りだ。
僕は思わず苦笑してしまう。
それでも、やっぱり僕は、今の僕はこの社会で生きていこうとするならば賢明な生き方を選んでいると思えるし、今の自分を傑作品として気に入っている。
この気持ちは、長年培った強固なものだった。
だから、そう簡単には変わらないだろう。
僕は。
きっと、これからも。
「ねぇ、赤崎君」
そう名前を呼ばれて隣を見ると、成瀬さんが微笑んでいた。
優しく、見守るように。
「ほんの少しだけ、赤崎君の弱いところ、見せてくれたね」
「あ、いや、さっきの発言は……」
「いいんだよ、見せてくれて」
成瀬さんは、どんと自分の肩を僕の肩にぶつける。
「すごく嬉しかったんだから」
「成瀬さん……」
駄目だよ、その微笑みは。
また、どきっとしてしまうじゃないか。
「そうだよね、赤崎君だって、ずっと完璧ではいられないよね。きっと、どこかで、不満を持っているよね」
僕は慌てて言葉を紡ぐ。
「あれは……、その、ただ現実は、この社会はどうしてこうなんだろうと思っただけで。でも、小池君の件でも思ったけれど、そんな社会を肯定して、より、そうさせているのは、僕のような存在でもあるんだよね。でも、僕はもう……、戻れないから」
廊下の窓から、曇っている春空を見つめる。
僕はあの曇り空のように、雨を、涙を我慢しているつもりはなかった。
ただ、僕は壊れてしまって、一番、自分が楽になる方向へと生き方の舵を切った。
ただ、それだけなんだ。
そして、選んだその生き方を磨き続け、傑作品に仕上げた。
でも、小池君の一件で、傑作品である今の僕が、誰も傷つけないはずだった無敵のイエスマンであるはずの今の僕が、誰かを間接的にだが傷つけてしまうことがあると分かってしまった。
じゃあ、生き方を変えるかというのも、それはあまりにも安直な結論で。
田口さんのようにノーギャルを、いや、僕の場合はノーマンの生き方をすれば、それはそれで他者を傷つけるだろう。
ただ、田口さんは他者を傷つけてもいいと思っているだけで。
いや、厳密に言えば、僕以外の他者を傷つけてもいいと思っているのだろう。
僕は髪の毛をかきむしって、それから困り果てて苦笑してみせた。
「ははは、今日の僕は、全くどうかしてるね」
「そんな顔もするんだね、赤崎君」
そうして、他の生徒たちが歩いている廊下であるにも関わらず。
成瀬さんは、僕の耳元に口を近づけて、甘い声で囁いた。
「そういう顔も、もっと見せてよ」
他の生徒たちに気づかれないように、すぐに離れた成瀬さんだったが、その響きの甘さが、僕は忘れられず、顔が熱くなるのを感じながら、成瀬さんと教室に戻った。
廊下で歩きながら、僕はちらっと成瀬さんの横顔を見る。
すると、成瀬さんも僕を見ていたらしくて、目が合って、僕が目を逸らそうとする前に、あの、優しく見守るような微笑みで僕を包み込んでくれた。
「楽しみだなぁ、私、赤崎君の作詞。赤崎君はどんな歌詞を作るのかな」
その成瀬さんの言葉を聞いた僕は困ってしまって、何とか笑みを浮かべて、頬を指でかきながら言った。
「作詞なんて、やったことないから分からないんだよね。どんな言葉を、どんな気持ちを歌詞に込めればいいのか」
成瀬さんは、そんなことを言う僕に、相変わらず優しく見守るような微笑みを向けてくれる。包み込んでくれる。
だが、僕はもう明確に知っている、成瀬さんの気持ち。
「やっぱり、田口さんも、赤崎君のこと、好きだったんだね?」
「負けないから」
あのとき、オレンジ色に染まりながら、確かに僕は成瀬さんのその言葉を聞いた。その、僕への想いを表した言葉を。
それなのに、田口さんと僕が音楽ユニットを組んでしまったら、成瀬さんは田口さんに嫉妬したりしないのだろうか。
間違いなく、練習の二週間の期間、僕と田口さんは濃密な時間を二人で過ごすことになる。
それなのに、僕の分の仕事まで引き受けるって言ってくれて。
「私、田口さんに嫉妬しているのは、間違いないよ」
思考が顔に出てしまっていたのだろう。
そう言った成瀬さん。
僕はすぐに悔やんで目を閉じて、それからすぐに目を開いて謝った。
「ごめん、成瀬さん、僕は……」
「それでも、私は、それ以上に嬉しいの」
「え?」
職員室の目の前まで来た。
僕らは足を止めて、互いに見つめ合う。僕はその成瀬さんの言葉に呆然としながら、成瀬さんは僕に微笑みながら。
「私には、田口さんや赤崎君のような音楽の才能はないけれど、それでも赤崎君のことをほんの少しでも応援できて、赤崎君の役にほんの少しでも立てて、嬉しいの」
僕は、そう言って僕を包み込むその微笑みが、昨日もそうだったけれど、僕の目の網膜に焼きついて離れないでいた。
心臓が、きゅっと切なくなる。
鼓動が速まる。
きっと、田口さんの影響も大きいだろうけれど。
成瀬さん、君は本当に強く、優しく。
僕を守ろうとしてくれているんだね。
こんな、壊れてしまった、無敵のイエスマンの僕を。
もちろん、今の僕は僕の自慢の傑作品だけど。
だけど。
壊れていることに、違いはないから。
それを、多分、どこかで、この優しい微笑みを浮かべる女の子は見抜いている。
それなのに、僕を想ってくれて。
僕を包み込んでくれて。
ああ、どうしよう。
それでも、それと同じように、無邪気に笑う田口さんの顔も、目の網膜に焼きついて離れてくれない。
何て、不誠実なんだろう。
同時に、二人も好きになってしまったかもしれないだなんて。
それを悟られたくない。
悟られたら、田口さんはともかく、成瀬さんは僕に失望して軽蔑するかもしれない。
そのような事態は、避けなければ。
僕は無敵のイエスマンなんだ。
だから、敵を作るようなことは……。
「ねぇ、赤崎君」
成瀬さんが、相変わらず、その微笑みのままに僕に告げた。
宣言した。
「私は負けない」
僕はその言葉に、微動だにできずにいる。
「だから、私は大丈夫」
その微笑みが、より深く、優しくなる。
「赤崎君、作詞と歌、頑張ってね」
ああ、僕は。
微笑む成瀬さん。
無邪気に笑う田口さん。
そんな二人に心を揺さぶられながら。
果たして、作詞なんて、できるのだろうか。
職員室に入ると、宮田先生が、満面の笑みで僕らを迎えた。
「赤崎、成瀬も、後、田口もか。良くやってくれた。これで、小池が不登校にならずにすんだからな」
相も変わらず、この大人は本当に責任を生徒に背負わせる先生だ。
どうして、こういう大人が先生になったりしたりするのだろう。
上機嫌で僕らにプリントを手渡した宮田先生は、鼻歌を歌いながら、職員室から出て行く僕らを見送った。
「どうして、宮田先生はあんな風な先生になっちゃったんだろうね」
不満そうに、そう呟く成瀬さん。
僕は、ぼんやりと自分がいじめられていたときの担任の山石先生を思い出した。
山石先生は、僕から相談を受けて小学校に乗り込んできた両親に懇願していた。
どうか、大事にしないようにしてくれ、と。
その代わり、できる限り、早く転校の手続きをするからと。
いじめによる僕の心身への負担をできる限り早く減らしたかった両親は、やむを得ずその条件を飲みこんだ。
いや、違うか。
自分の息子がいじめられているだなんて、情けなかったのかもしれない。
父さんと母さんにとっては。
世間体を何よりも気にする、そんな大人たちだから。
「そうだね、どうして、あんな大人たちがいて、僕みたいな少年がいるのかな……」
もうこの国は、そういう風にできあがってしまっている気がして、僕は暗い気持ちで呟いてしまった。
それから、すぐに後悔した。
僕は、無敵のイエスマンだ。
そんな国の大人たちから、そんな大人たちで構成された社会から求められる無敵のイエスマン。
それに対して暗い気持ちで不満を呟くなんてあってはならない。
利用されることを分かっていても、需要は必ずあるのだから。
必ず、必要とされる人材なのだから。
それは、そんなことは、二人っきりのカラオケのとき、あの田口さんでさえ言っていたじゃないか。
だから、このままでいいじゃないか。
まるで、さっきの言葉じゃ。
壊れてしまった僕が、変わりたいみたいじゃないか。
このままでは、田口さんの思い通りだ。
僕は思わず苦笑してしまう。
それでも、やっぱり僕は、今の僕はこの社会で生きていこうとするならば賢明な生き方を選んでいると思えるし、今の自分を傑作品として気に入っている。
この気持ちは、長年培った強固なものだった。
だから、そう簡単には変わらないだろう。
僕は。
きっと、これからも。
「ねぇ、赤崎君」
そう名前を呼ばれて隣を見ると、成瀬さんが微笑んでいた。
優しく、見守るように。
「ほんの少しだけ、赤崎君の弱いところ、見せてくれたね」
「あ、いや、さっきの発言は……」
「いいんだよ、見せてくれて」
成瀬さんは、どんと自分の肩を僕の肩にぶつける。
「すごく嬉しかったんだから」
「成瀬さん……」
駄目だよ、その微笑みは。
また、どきっとしてしまうじゃないか。
「そうだよね、赤崎君だって、ずっと完璧ではいられないよね。きっと、どこかで、不満を持っているよね」
僕は慌てて言葉を紡ぐ。
「あれは……、その、ただ現実は、この社会はどうしてこうなんだろうと思っただけで。でも、小池君の件でも思ったけれど、そんな社会を肯定して、より、そうさせているのは、僕のような存在でもあるんだよね。でも、僕はもう……、戻れないから」
廊下の窓から、曇っている春空を見つめる。
僕はあの曇り空のように、雨を、涙を我慢しているつもりはなかった。
ただ、僕は壊れてしまって、一番、自分が楽になる方向へと生き方の舵を切った。
ただ、それだけなんだ。
そして、選んだその生き方を磨き続け、傑作品に仕上げた。
でも、小池君の一件で、傑作品である今の僕が、誰も傷つけないはずだった無敵のイエスマンであるはずの今の僕が、誰かを間接的にだが傷つけてしまうことがあると分かってしまった。
じゃあ、生き方を変えるかというのも、それはあまりにも安直な結論で。
田口さんのようにノーギャルを、いや、僕の場合はノーマンの生き方をすれば、それはそれで他者を傷つけるだろう。
ただ、田口さんは他者を傷つけてもいいと思っているだけで。
いや、厳密に言えば、僕以外の他者を傷つけてもいいと思っているのだろう。
僕は髪の毛をかきむしって、それから困り果てて苦笑してみせた。
「ははは、今日の僕は、全くどうかしてるね」
「そんな顔もするんだね、赤崎君」
そうして、他の生徒たちが歩いている廊下であるにも関わらず。
成瀬さんは、僕の耳元に口を近づけて、甘い声で囁いた。
「そういう顔も、もっと見せてよ」
他の生徒たちに気づかれないように、すぐに離れた成瀬さんだったが、その響きの甘さが、僕は忘れられず、顔が熱くなるのを感じながら、成瀬さんと教室に戻った。
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