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一章 夕凪モラトリアム
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「…………暑くないか、この家」
「いや、それが暑いんだよ。冷房壊れてるみたいでさあ。風は出るんだけど、冷たくならないんよ」
「室外機の不調か? この台風だと、確かめようもないが……」
ありものの服を着て一階の和室に足を踏み入れた凪は、むあっとした空気に顔を歪めた。
「風で物でも詰まったかなあ? もうちょっと雨止んだら見に行くか」
やれやれと友哉は畳に腰を下ろした。叔父の日頃執筆に使っている和室は、前の家から持ってきた座卓以外に何もない。本棚や大量の書籍の類は、隣のフローリングの部屋に押し込んで、実質そこは物置と化している。
いっそ書斎にして引きこもれば良いのに、叔父はいつも居間だとか、それに類する部屋で執筆をしたがった。篭もりきりになるより適度に人目がないと仕事に手が着かないらしい。つくづく繊細で厄介な人だ。
普段使いのノートパソコンや筆記具の類は叔父が持って行っているので、今や和室は本気で殺風景だ。
所在なさげな凪は、窓際に座り込む友哉とは少し距離を取り、卓の前に腰掛けた。深刻な話を適度な日常で包んでやり過ごす、友哉の習性にももう慣れたか、凪ももういつもの様子である。
首から掛けたタオルで細い金糸を拭う。色白の顔色はそれでもここへやって来た時よりは遥かにマシになっていた。
凪よりもたっぱのある友哉のTシャツは、細身の凪には少し大きい。ぶかぶかのグレーのシャツを着る凪をまじまじと見やると、凪は困ったように汗を拭いながら視線を逸らした。
「……何であんたは、自分からはそうやって……」
「うん?」
「無自覚なら尚更性質が悪い……まあ、いい」
「いいなら、いいけどさ。あ、そういや、凪宿題終わった?」
「何だ唐突に。まだ数学の問題集は終わってないが」
「なら一緒にやろうぜ」
いそいそと言う友哉に、凪は胡乱な目つきになる。
「宿題なんて持ってきてないが」
「だからー、俺の一緒にやろうぜ」
「……俺のメリットは?」
「終わったページLINEで送るからさあ。それ写せばちょっと手間だけど、凪も一人で問題やるより早いだろ? それでど?」
釈然としなさそうに、それでも凪は渋々頷く。
「よっしゃ、アイス食いながらやろうぜ」
「行儀が悪いだろう、それは」
「いいからいいから、夏休みなんだし、だらだらすんのが醍醐味だろ」
特にこんな台風で、外に出られなくて、蒸し暑い日は。
未だ窓の外はごうごうと嵐が吹き荒れている。 洗濯が終わるのと台風が行くのと、どちらが早いだろうか。そんなことを思いながら、友哉は宿題を取るべく、二階への階段を上がった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「そういや凪って、誕生日いつだ?」
「だから何でそう、藪から棒なんだあんたは……八月だ」
ずっと問題集に向かっているのも息が詰まる。特に友哉も凪もそれなりに成績は良いので、微分だの積分だのやり方さえ分かれば後は黙々と解くだけだ。淡々とした勉強は味気なく、友哉はついついアイスの棒を咥えながら、真面目に問題集に鉛筆を走らせる凪にちょっかいを掛けたくなるのである。
「八月? 今月じゃん! いつだよ!?」
「……明後日」
「明後日?! おま、水臭いなあ!」
「別に、誕生日なんて、特に何もないだろ」
「まあ、ないけど。ちな俺五月生まれね」
放っておけば誕生日だろうがクリスマスだろうが何もない叔父に、自分からねだるのにももう慣れた。金銭は惜しまない叔父のこと、好きなものを買いなさいと先日渡された金は、特になにを買うでもなく貯めてある。
「…………家では鯛が出る」
「鯛?」
「鯛」
「めでたい?」
「まあ……そういう。鯛の煮付けなんて子供の頃は好きでもなかったし、骨も綺麗に取らないと叱られるしで、嬉しくも何ともないんだが」
苦笑する凪の手からシャーペンがノートに落ちる。誕生日はハンバーグだとか、ケーキだとか、好きなものを食べて好きな玩具を買って貰える誕生日とは、お互いに縁遠い。
「分かった、あれだろ、プレゼントは図鑑とか文房具とかドリルとか勝手に用意されてんだろ」
「ご明察。去年は参考書だったが……今年は……どうだろうな……」
凪の伏せられた目が問題集に落ちる。微分積分、三角関数に因数分解。現実もそのくらい簡単に割り切れれば良いのに。
「あー、そういや弟っていくつ?」
「五歳だとか」
「げ、ってことはお前がまだ中学入りたての頃に、お前の父親余所でよろしくやってた訳だろ? 気持ち悪!」
他人様の家庭のことではあるが、曲がりなりにも思春期の友哉には鳥肌ものだ。嫌悪を隠しもしない友哉に、思わずと言った風に、凪は喉の奥で笑った。
「本当にな、気色が悪い」
「で、その弟やらには会ったのか?」
「いや、後日改めて、こっちに来るそうだ」
「ほーん、そんで、外人でも金髪でもない跡取り息子とやらが出て来たから、じいさんばあさんは万々歳で、凪と母親が追い出されることになった、ってか?」
「まあ、概ねそんな感じだ」
「やー、それは胸くそだなあ」
「とはいえ、悪いことばかりじゃないんだ。俺は……元々、あの家に居たかった訳じゃないから」
苦く笑う凪の額にじわりと汗が滲んでいる。代謝の良い友哉などはじっとしているだけで汗だくだ。
「自分で居なくなるのと、追い出されるのとじゃ違うだろ」
「何だ……真壁は、今日はやけに……いや、何でもない」
「あんだよ、言えって」
「…………やけに、優しい」
虚を突かれて、友哉は黙り込んだ。卓を挟んで向かいに座る凪を、まじまじと見る。
余計なことを言ったと思っていそうに、凪は口元に手を当て視線を逸らした。
優しくなどしたつもりはない。こんなものは優しさなどではない。動揺する友哉の前で、凪は罰が悪そうに瞳を伏せた。
「いや、優しいというと語弊があるが」
「何だよ、急に褒められるとビビるわ」
「褒めている訳じゃ……只、あんた、こういうの、いつもまともに取り合わないだろ。無神経なんだか、わざとそうしてるのか知らないが、……深入りしないようにしてるのに。今日は、俺の事情に突っ込んでくるから……珍しいなと」
そうだろうか。そうかも知れない。
今度は友哉が口元を押さえて黙り込んだ。
優しくしたつもりなどなかった。いつもなあなあにやり過ごして、真正面から向き合わないようにして、無神経と言われようとも流して、決して深入りはしないようにして。
同情だとか慰めだとか、憤りだとか。そうした感情は自分とは縁遠いものだと思っていた。
だっていずれ離れることになるのだし。それなのに凪の方から離れると知って、追い縋るだなんて、こんなに身勝手なことはない。
「……誕生日の凪ちゃんに、優しくしない程、俺は人でなしなつもりもないけど?」
動揺を押し殺して、結局混ぜっ返すような言葉で誤魔化す。つくづく終わっている自分の性格に嫌気がさした。
何かを言いたげな凪だったが、諦めたのか呆れたのか、小さな吐息を吐いた。
「まあ、明後日だがな」
「ん、じゃあさ、遊ぶか」
「ああ?」
「遊んで、祝うか。折角だし。どっか行きたいとこあるか?」
「……もう突っ込む気すら起きないな……なら…………水族館」
唐突な友哉の提案に、凪もいい加減慣れたのか、呆れながらもぽつりと応じた。
「小学生の頃の遠足で、熱を出して行けなかったのが……ずっと引っかかっていた」
最寄り駅からバスで十数分の所にある水族館の存在は、友哉も知っていた。海に面していることが売りで、ショーに力を入れているのが面白そうではあるが、結局寄ることなくまたこの地を去ることになると思っていた。
遠足で行けなかったからと、家族や友達と行くような凪でないことは知っている。そして友哉も、転校に次ぐ転校で、満足に行事に参加出来たことは少ない。
「じゃあ、やるか……遠足」
「遠足なのか」
「デートの方がいい?」
「バカかあんたは……」
「明後日、朝九時、駅前のバス停集合な」
「早すぎるだろ。ガチ遠足じゃないか」
呆れた凪の口元が緩む。汗で濡れた前髪が貼り付いて、表情は幼げなのに妙な艶やかさがあり、友哉は誤魔化すようにシャーペンを握りノートの空いたページに走らせる。
「持ち物はー弁当とー水筒とーおやつは三百円までな」
「ちょっと待て、弁当は困る」
「確かに、俺も作れんわ。昼飯は適当にコンビニで買ってくか」
「というか、そんなに広い水族館でもないから、午後までいられるか?」
「ま、その辺は臨機応変に」
ノートに持ち物を綴り、最後にえんそくのしおり、とふざけて記す。
「あ、そういや……シャチっている? 俺好きなんだけど」
「いる訳がないだろう」
小さいって言ったろう。渋面を作りながらも、友哉の汚い字を眺める凪の目が、確かに期待に輝いて見えた。
「いや、それが暑いんだよ。冷房壊れてるみたいでさあ。風は出るんだけど、冷たくならないんよ」
「室外機の不調か? この台風だと、確かめようもないが……」
ありものの服を着て一階の和室に足を踏み入れた凪は、むあっとした空気に顔を歪めた。
「風で物でも詰まったかなあ? もうちょっと雨止んだら見に行くか」
やれやれと友哉は畳に腰を下ろした。叔父の日頃執筆に使っている和室は、前の家から持ってきた座卓以外に何もない。本棚や大量の書籍の類は、隣のフローリングの部屋に押し込んで、実質そこは物置と化している。
いっそ書斎にして引きこもれば良いのに、叔父はいつも居間だとか、それに類する部屋で執筆をしたがった。篭もりきりになるより適度に人目がないと仕事に手が着かないらしい。つくづく繊細で厄介な人だ。
普段使いのノートパソコンや筆記具の類は叔父が持って行っているので、今や和室は本気で殺風景だ。
所在なさげな凪は、窓際に座り込む友哉とは少し距離を取り、卓の前に腰掛けた。深刻な話を適度な日常で包んでやり過ごす、友哉の習性にももう慣れたか、凪ももういつもの様子である。
首から掛けたタオルで細い金糸を拭う。色白の顔色はそれでもここへやって来た時よりは遥かにマシになっていた。
凪よりもたっぱのある友哉のTシャツは、細身の凪には少し大きい。ぶかぶかのグレーのシャツを着る凪をまじまじと見やると、凪は困ったように汗を拭いながら視線を逸らした。
「……何であんたは、自分からはそうやって……」
「うん?」
「無自覚なら尚更性質が悪い……まあ、いい」
「いいなら、いいけどさ。あ、そういや、凪宿題終わった?」
「何だ唐突に。まだ数学の問題集は終わってないが」
「なら一緒にやろうぜ」
いそいそと言う友哉に、凪は胡乱な目つきになる。
「宿題なんて持ってきてないが」
「だからー、俺の一緒にやろうぜ」
「……俺のメリットは?」
「終わったページLINEで送るからさあ。それ写せばちょっと手間だけど、凪も一人で問題やるより早いだろ? それでど?」
釈然としなさそうに、それでも凪は渋々頷く。
「よっしゃ、アイス食いながらやろうぜ」
「行儀が悪いだろう、それは」
「いいからいいから、夏休みなんだし、だらだらすんのが醍醐味だろ」
特にこんな台風で、外に出られなくて、蒸し暑い日は。
未だ窓の外はごうごうと嵐が吹き荒れている。 洗濯が終わるのと台風が行くのと、どちらが早いだろうか。そんなことを思いながら、友哉は宿題を取るべく、二階への階段を上がった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「そういや凪って、誕生日いつだ?」
「だから何でそう、藪から棒なんだあんたは……八月だ」
ずっと問題集に向かっているのも息が詰まる。特に友哉も凪もそれなりに成績は良いので、微分だの積分だのやり方さえ分かれば後は黙々と解くだけだ。淡々とした勉強は味気なく、友哉はついついアイスの棒を咥えながら、真面目に問題集に鉛筆を走らせる凪にちょっかいを掛けたくなるのである。
「八月? 今月じゃん! いつだよ!?」
「……明後日」
「明後日?! おま、水臭いなあ!」
「別に、誕生日なんて、特に何もないだろ」
「まあ、ないけど。ちな俺五月生まれね」
放っておけば誕生日だろうがクリスマスだろうが何もない叔父に、自分からねだるのにももう慣れた。金銭は惜しまない叔父のこと、好きなものを買いなさいと先日渡された金は、特になにを買うでもなく貯めてある。
「…………家では鯛が出る」
「鯛?」
「鯛」
「めでたい?」
「まあ……そういう。鯛の煮付けなんて子供の頃は好きでもなかったし、骨も綺麗に取らないと叱られるしで、嬉しくも何ともないんだが」
苦笑する凪の手からシャーペンがノートに落ちる。誕生日はハンバーグだとか、ケーキだとか、好きなものを食べて好きな玩具を買って貰える誕生日とは、お互いに縁遠い。
「分かった、あれだろ、プレゼントは図鑑とか文房具とかドリルとか勝手に用意されてんだろ」
「ご明察。去年は参考書だったが……今年は……どうだろうな……」
凪の伏せられた目が問題集に落ちる。微分積分、三角関数に因数分解。現実もそのくらい簡単に割り切れれば良いのに。
「あー、そういや弟っていくつ?」
「五歳だとか」
「げ、ってことはお前がまだ中学入りたての頃に、お前の父親余所でよろしくやってた訳だろ? 気持ち悪!」
他人様の家庭のことではあるが、曲がりなりにも思春期の友哉には鳥肌ものだ。嫌悪を隠しもしない友哉に、思わずと言った風に、凪は喉の奥で笑った。
「本当にな、気色が悪い」
「で、その弟やらには会ったのか?」
「いや、後日改めて、こっちに来るそうだ」
「ほーん、そんで、外人でも金髪でもない跡取り息子とやらが出て来たから、じいさんばあさんは万々歳で、凪と母親が追い出されることになった、ってか?」
「まあ、概ねそんな感じだ」
「やー、それは胸くそだなあ」
「とはいえ、悪いことばかりじゃないんだ。俺は……元々、あの家に居たかった訳じゃないから」
苦く笑う凪の額にじわりと汗が滲んでいる。代謝の良い友哉などはじっとしているだけで汗だくだ。
「自分で居なくなるのと、追い出されるのとじゃ違うだろ」
「何だ……真壁は、今日はやけに……いや、何でもない」
「あんだよ、言えって」
「…………やけに、優しい」
虚を突かれて、友哉は黙り込んだ。卓を挟んで向かいに座る凪を、まじまじと見る。
余計なことを言ったと思っていそうに、凪は口元に手を当て視線を逸らした。
優しくなどしたつもりはない。こんなものは優しさなどではない。動揺する友哉の前で、凪は罰が悪そうに瞳を伏せた。
「いや、優しいというと語弊があるが」
「何だよ、急に褒められるとビビるわ」
「褒めている訳じゃ……只、あんた、こういうの、いつもまともに取り合わないだろ。無神経なんだか、わざとそうしてるのか知らないが、……深入りしないようにしてるのに。今日は、俺の事情に突っ込んでくるから……珍しいなと」
そうだろうか。そうかも知れない。
今度は友哉が口元を押さえて黙り込んだ。
優しくしたつもりなどなかった。いつもなあなあにやり過ごして、真正面から向き合わないようにして、無神経と言われようとも流して、決して深入りはしないようにして。
同情だとか慰めだとか、憤りだとか。そうした感情は自分とは縁遠いものだと思っていた。
だっていずれ離れることになるのだし。それなのに凪の方から離れると知って、追い縋るだなんて、こんなに身勝手なことはない。
「……誕生日の凪ちゃんに、優しくしない程、俺は人でなしなつもりもないけど?」
動揺を押し殺して、結局混ぜっ返すような言葉で誤魔化す。つくづく終わっている自分の性格に嫌気がさした。
何かを言いたげな凪だったが、諦めたのか呆れたのか、小さな吐息を吐いた。
「まあ、明後日だがな」
「ん、じゃあさ、遊ぶか」
「ああ?」
「遊んで、祝うか。折角だし。どっか行きたいとこあるか?」
「……もう突っ込む気すら起きないな……なら…………水族館」
唐突な友哉の提案に、凪もいい加減慣れたのか、呆れながらもぽつりと応じた。
「小学生の頃の遠足で、熱を出して行けなかったのが……ずっと引っかかっていた」
最寄り駅からバスで十数分の所にある水族館の存在は、友哉も知っていた。海に面していることが売りで、ショーに力を入れているのが面白そうではあるが、結局寄ることなくまたこの地を去ることになると思っていた。
遠足で行けなかったからと、家族や友達と行くような凪でないことは知っている。そして友哉も、転校に次ぐ転校で、満足に行事に参加出来たことは少ない。
「じゃあ、やるか……遠足」
「遠足なのか」
「デートの方がいい?」
「バカかあんたは……」
「明後日、朝九時、駅前のバス停集合な」
「早すぎるだろ。ガチ遠足じゃないか」
呆れた凪の口元が緩む。汗で濡れた前髪が貼り付いて、表情は幼げなのに妙な艶やかさがあり、友哉は誤魔化すようにシャーペンを握りノートの空いたページに走らせる。
「持ち物はー弁当とー水筒とーおやつは三百円までな」
「ちょっと待て、弁当は困る」
「確かに、俺も作れんわ。昼飯は適当にコンビニで買ってくか」
「というか、そんなに広い水族館でもないから、午後までいられるか?」
「ま、その辺は臨機応変に」
ノートに持ち物を綴り、最後にえんそくのしおり、とふざけて記す。
「あ、そういや……シャチっている? 俺好きなんだけど」
「いる訳がないだろう」
小さいって言ったろう。渋面を作りながらも、友哉の汚い字を眺める凪の目が、確かに期待に輝いて見えた。
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