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8-1.君はヒーロー
しおりを挟むそれから数日経ち、私はレオと共に私の実家に来ていた。
初めてうちに来た時同様、レオは終始緊張していた。
「お父様お母様、アンドリュー。私、騎士団に騎士として入団したい!自分の能力を人々のために役立てたいのよ。」
「シシル…。」「姉さん!」
お父様はずっと悩んでいる様子で、アンドリューはずっと反対している。
「私、実際に学園を火竜から守れて自分の可能性を感じたの!お願い!騎士として入団させてください!」
私はソファに座ったまま頭を下げた。
「…シシルの爆破の能力は戦時下での攻撃として使用するのではなく、魔獣から人々を守るためや鉱山の採掘などに使われる予定です。ぜひご検討いただきたい。」
レオがフォローしてくれるも、お母様は今にも泣き出しそうだった。
「もし、もしこの子が後遺症が残るような大怪我をしてしまったらどうするんです?!一生お嫁には行けないんですよ?!」
お母様がハンカチで目尻を拭うと、お父様がその背中をさすった。
確かに、もし大怪我を負えば、仕事もできなくなるし嫁ぐこともできなくなるだろう。やっぱり両親に理解してもらうのはなかなか難しそうだ。
でも私が諦めかけたその時だった。レオが深呼吸をする。
「その時は、俺が一生面倒を見ると約束します。…俺の、妻として。」
お父様とお母様、そして私が驚いた顔をして、アンドリューは鬼の形相になった。
「本当??本当に、あなたがシシルのことを貰ってくれるのね?!!」
「本当か?!言ったな?!本当だな?!後から契約書にサインして貰うからな?!」
急に両親の目の色が変わった。少し話が変わってきた気もするけれど、その日、2人は私の騎士としての入団を許可してくれた。
でも家の前で家族と別れる時、アンドリューだけレオに向かって塩を撒いていた。
馬車の中でほっと心の底から安心したように息をつくレオ。
「レオ…本当に何から何までありがとう。私、あなたがいなかったらきっと今頃ミレーヌに殺されてたわ。」
「物騒なこと言うなよ。」
「私、何で前世でヤマトは私のことを離さなかったのか考えてみたんだけど、きっと都合が良かっただけなのよ。私はヤマトに執着するわけでもない、会合に出させてもらえなくても文句をいうわけじゃない、きっとヤマトにとって楽な女だったんだわ。」
「…結局未練たらたらかよ。ずっとヤマトとゾイのことばっか言ってるよなあんた。」
急にレオがつまらなさそうに窓の外を見始めた。また嫌味ですか?
「違うって。そんなんじゃない。」
「…俺の方が長いのに。」
「…え?」
「俺のがゾイよりも、ヤマトよりもずっと前からあんたのこと好きなのに。」
今、"好き"って言った…??
「…どういうこと?」
「…昔、まだ小学生だった頃、俺、人見知りでさ、根暗で学校じゃいじめられることもよくあったんだ。」
「う、うそ…、リオが?!!」
「うちの母親が病気がちで家からなかなか出れないってのもあって、何かあった時には救急車呼ばなきゃなんないし、友達もいなかったんだ。」
レオは少しぎこちなさそうに、揺れる馬車の中で話してくれた。
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