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私達が互いの成長を約束しあった後、お祖母様が開始の宣言をして食事会は幕を開けた。
テオやリーン様とも話をして、リュダールとも幼馴染の距離で食事を楽しんだ。
そして、事件は突然巻き起こる。
「ティアラ!!ダメだ!!もう止めてくれ!!」
「うるさいわね!あんただってしてたでしょーが!!」
半べそで追い縋るリュダール。振り払って逃げる私。
「お願いだから止めてくれ!!何でもするからぁ!!」
「何でもするならそこでじっとしてなさい!!」
「それは出来ない!!」
「嘘ついたわね!?」
「これは…っ!!あぁっ!!また!!」
会場は大騒ぎになっていた。大笑いする者、崩れ落ちて蹲る者、走って何処かに消えた者、色々だ。
どうやら私の飲み物がいつの間にか葡萄酒に替わっていたらしく、盛大に酔った私は抱き付き魔に大変身を遂げた。
「あ、リーン様ー!ぎゅー!」
「ティ、ティアラ様!!ちょっ…やばっ…」
「えー?」
「あぁ、もう無理です!すみません!」
「あー、リーン様真っ赤ー」
けらけらと笑う私をそっと支えるリーン様を後ろから追いかけて来たリュダールが威嚇する。
「すみませんが、こちらに渡して頂けますか?」
「ティアラ様は物ではないので渡せませんね」
バチバチと何かが飛び交っているが私はふわふわとした気分で次のターゲットを発見する。
「あ!ハニー!!ぎゅー!」
「え!?お嬢!?」
「あー!蜂蜜掛かった!!」
「あー!!お嬢が急に抱き付くからですよ!!俺の蜂蜜が!!」
わぁわぁと言っているとふわりと身体が浮く。え?と思って上を見上げたら、あまりにも情けない表情のリュダールに抱えられて屋敷の中に連れて行かれた。途中、お母様とお祖母様に挨拶をしていたが二人共が揃って部屋から出すなと言っていたのは覚えている。
「お嬢様、相変わらず弱いですねぇ、お酒」
「…うぅ…頭痛い…」
「起きれそうですか?」
「うー…起きる…リュダールは?」
「もう王都に帰られましたよ。手紙を預かっています。後でお渡ししますね」
「え?もう帰ったの?」
てっきり後数日はここにいるのだと思ったけれど。
あまりの酒癖の悪さに呆れ果てたのかしら。まぁ、いいか。
「というか…私にお酒を飲ませたの、モニカでしょう」
「あ、バレました?」
「モニカしかいないじゃないの!!」
「いや、リュダール様のあの情けない顔で、暫く笑えました」
「もー…あっ!!私、リーン様にも抱き付い…なんて事を…」
思い出してしまった。やってしまった…どうしよう。もう釣り教えてくれなかったらどうしよう…。
「あ、リーン様はリュダール様に宣戦布告してましたから大丈夫です」
「は!?宣戦布告!?」
「はい!ティアラ様が半年後、王都に帰らないと言ったら諦めて下さいと」
「え?どう言う事?」
私が帰らないとリュダールが私を諦める?何で?どこにいても追って来そうじゃない?
「あ、ダメだこれ」
モニカは肩をすくめて笑っている。そして、リュダールからの手紙を渡してくれた。私はそれを開き、久しぶりに見るリュダールの文字に懐かしさを感じる。
ティアラへ
まだ側にいたいけど、もう帰るよ。
お義父さんの所に行って、改めて謝罪と現状報告もするつもりだ。
無くした信頼は戻らないと思うけど、今出来ることをしようと思う。
この半年で、ティアラが惚れるくらい成長するように色んな事に挑戦する。
半年後の卒業パーティーにはドレスを贈る。その時はパートナーとして俺を選んでくれたら嬉しい。
体調に気を付けて。
あと、酒は飲まないでくれ、絶対に。
俺も酒は飲まないようにする。
リュダール・ルダイン
「…随分あっさりしてるわねぇ、半年会わないって言うのに」
言い出した私が寂しくなっちゃうわ。でも、これくらいで良いのよね?
リュダールの執着は時として、大事な物を見落としてしまう原因となる。それが改善されるなら、その方が上だ。
私は手紙を大切にしまい、良く晴れた空を見た。
「モニカ、釣りに行くわよ!」
「はい、準備は万端でございます!」
私の新しい生活が幕を開けた。半年後、お互いにどう変化をしているかはわからないけれどきっと良いように変われると思う。
アリーシャと殿下は少し心配だけれど、お父様の事だ…そう酷い事にもならないだろう、多分。
「今日はスズーキンを釣りますよ!!」
「あはは!!モニカはもう完璧な釣り侍女ね!」
「最近は自分で仕掛けを作っています!」
「よく釣れるのを作ってね!」
「はい!」
今日も元気に釣りをして、思い切り笑う。私の幸せへの第一歩だ。その日の憂いはその日に晴らすを心に掲げて前進あるのみ。
そうして、人は大人になっていくのね。私達はまだ人生の若輩者だから間違ったり失敗する事だらけだけれど、一つずつに真摯に向き合い解決していきたい。
どうか、みんなが幸せになれますように。
テオやリーン様とも話をして、リュダールとも幼馴染の距離で食事を楽しんだ。
そして、事件は突然巻き起こる。
「ティアラ!!ダメだ!!もう止めてくれ!!」
「うるさいわね!あんただってしてたでしょーが!!」
半べそで追い縋るリュダール。振り払って逃げる私。
「お願いだから止めてくれ!!何でもするからぁ!!」
「何でもするならそこでじっとしてなさい!!」
「それは出来ない!!」
「嘘ついたわね!?」
「これは…っ!!あぁっ!!また!!」
会場は大騒ぎになっていた。大笑いする者、崩れ落ちて蹲る者、走って何処かに消えた者、色々だ。
どうやら私の飲み物がいつの間にか葡萄酒に替わっていたらしく、盛大に酔った私は抱き付き魔に大変身を遂げた。
「あ、リーン様ー!ぎゅー!」
「ティ、ティアラ様!!ちょっ…やばっ…」
「えー?」
「あぁ、もう無理です!すみません!」
「あー、リーン様真っ赤ー」
けらけらと笑う私をそっと支えるリーン様を後ろから追いかけて来たリュダールが威嚇する。
「すみませんが、こちらに渡して頂けますか?」
「ティアラ様は物ではないので渡せませんね」
バチバチと何かが飛び交っているが私はふわふわとした気分で次のターゲットを発見する。
「あ!ハニー!!ぎゅー!」
「え!?お嬢!?」
「あー!蜂蜜掛かった!!」
「あー!!お嬢が急に抱き付くからですよ!!俺の蜂蜜が!!」
わぁわぁと言っているとふわりと身体が浮く。え?と思って上を見上げたら、あまりにも情けない表情のリュダールに抱えられて屋敷の中に連れて行かれた。途中、お母様とお祖母様に挨拶をしていたが二人共が揃って部屋から出すなと言っていたのは覚えている。
「お嬢様、相変わらず弱いですねぇ、お酒」
「…うぅ…頭痛い…」
「起きれそうですか?」
「うー…起きる…リュダールは?」
「もう王都に帰られましたよ。手紙を預かっています。後でお渡ししますね」
「え?もう帰ったの?」
てっきり後数日はここにいるのだと思ったけれど。
あまりの酒癖の悪さに呆れ果てたのかしら。まぁ、いいか。
「というか…私にお酒を飲ませたの、モニカでしょう」
「あ、バレました?」
「モニカしかいないじゃないの!!」
「いや、リュダール様のあの情けない顔で、暫く笑えました」
「もー…あっ!!私、リーン様にも抱き付い…なんて事を…」
思い出してしまった。やってしまった…どうしよう。もう釣り教えてくれなかったらどうしよう…。
「あ、リーン様はリュダール様に宣戦布告してましたから大丈夫です」
「は!?宣戦布告!?」
「はい!ティアラ様が半年後、王都に帰らないと言ったら諦めて下さいと」
「え?どう言う事?」
私が帰らないとリュダールが私を諦める?何で?どこにいても追って来そうじゃない?
「あ、ダメだこれ」
モニカは肩をすくめて笑っている。そして、リュダールからの手紙を渡してくれた。私はそれを開き、久しぶりに見るリュダールの文字に懐かしさを感じる。
ティアラへ
まだ側にいたいけど、もう帰るよ。
お義父さんの所に行って、改めて謝罪と現状報告もするつもりだ。
無くした信頼は戻らないと思うけど、今出来ることをしようと思う。
この半年で、ティアラが惚れるくらい成長するように色んな事に挑戦する。
半年後の卒業パーティーにはドレスを贈る。その時はパートナーとして俺を選んでくれたら嬉しい。
体調に気を付けて。
あと、酒は飲まないでくれ、絶対に。
俺も酒は飲まないようにする。
リュダール・ルダイン
「…随分あっさりしてるわねぇ、半年会わないって言うのに」
言い出した私が寂しくなっちゃうわ。でも、これくらいで良いのよね?
リュダールの執着は時として、大事な物を見落としてしまう原因となる。それが改善されるなら、その方が上だ。
私は手紙を大切にしまい、良く晴れた空を見た。
「モニカ、釣りに行くわよ!」
「はい、準備は万端でございます!」
私の新しい生活が幕を開けた。半年後、お互いにどう変化をしているかはわからないけれどきっと良いように変われると思う。
アリーシャと殿下は少し心配だけれど、お父様の事だ…そう酷い事にもならないだろう、多分。
「今日はスズーキンを釣りますよ!!」
「あはは!!モニカはもう完璧な釣り侍女ね!」
「最近は自分で仕掛けを作っています!」
「よく釣れるのを作ってね!」
「はい!」
今日も元気に釣りをして、思い切り笑う。私の幸せへの第一歩だ。その日の憂いはその日に晴らすを心に掲げて前進あるのみ。
そうして、人は大人になっていくのね。私達はまだ人生の若輩者だから間違ったり失敗する事だらけだけれど、一つずつに真摯に向き合い解決していきたい。
どうか、みんなが幸せになれますように。
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