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第2章 永遠の夏
12.架空の世界
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学校からショッピングモールへつづく道はゆるやかな長い下り坂になっていて、自転車の場合途中でブレーキをかけないと、とんでもないスピードで交差点前の道をコーナリングすることになる。広い道だからついついすっ飛ばしたくなるけど、よい子は絶対に真似してはいけない。直進方向の青信号は点滅したと思うとすぐ赤に変わるし、左右の道から通行人が来ないとも限らないからだ。
それはよくわかっている。あたしは決して危険な運転をしてスリルを味わいたいわけじゃない。ただ、ブレーキが効かないだけなのだ。
「え? 待って、えっ?」
すでに自転車は相当なスピードに達しており、足で止めるのは至難の業だ。前方の信号は赤。通行人がいないことを願って無茶なコーナリングをするか、多少の怪我は覚悟して道のわきに倒れこむか。決心できないまま交差点がどんどん迫ってくる。
と、街路樹の陰からひょっこり、カバンを背負った男の子が現れた。男の子はパッとこちらを振り返り、ぽかんとしてあたしを見つめた。
このままではぶつかる!
あたしは覚悟を決め、植え込みのちょっとでもダメージが少なそうなところめがけて自転車ごと体を倒した。
だけどその寸前、前輪が石ころか何か固いものに乗り上げ、反動で体がふわっと宙に浮かぶ。
学校帰りにアイスクリームを食べに行こうとなんてしなければよかった。小腹が空いてたんです。万里、仕事してたのに抜け駆けしてごめんね。晴夏、あんたが気に入ってた子鹿のマグカップを割ったのは実は姉ちゃんです。ごめん。母さん、この前の数学で赤点とったの黙ってました。ごめんなさい。父さんは、まあいいか……
これが走馬灯ってやつだろうか。一瞬のうちにそんな考えが頭の中を駆け巡った。
最期に思い浮かんだのは、海のちょっとふてくされた横顔。
海、海……お願い助けて!!
「しょうがねえなぁ」っていう海の声が、どこからともなく聞こえた。
車輪がめりこむように着地する感覚の直後、衝撃で体が放り出された。どさりとうつぶせに倒れこんだのは砂の上。痛かったけど、予想してたダメージよりはずっと軽い。横倒しになった自転車の車輪が、敗残兵のようにキコキコと空回りしている。
さっきのまでのパニックが嘘みたいにのどかな波音とカモメの鳴き声。ゆったりと浜に押し寄せる白い波。
海が助けてくれたんだ。
膝をついてゆっくり立ち上がる。
全身、砂だらけ。
制服をパンパンと叩いたら砂ぼこりでむせた。
「これまた、派手にやったな」
ずさずさとスニーカーで砂を蹴りながら近づいてきた海は、あたしのスクールバックを拾い上げ砂を払い落とした。
「軽い。相変わらず置き勉か」
「そこは今どうでもいいでしょ」
口の中でじゃりっと砂をかむ感触があった。
うえっ
「ありがとう。マジで助かった」
「ありがとうって顔じゃないな。すごくいやそうな顔してる」
「口に砂入っちゃったみたい。ちょっとあっち向いてて」
波打ち際で水をすくって軽くうがいをする。透明だけどとても塩辛い。
「俺のプライベートビーチ、汚すなよ」
「あっち向いててって言ったのに!」
海は涼しい顔で、あたしが海水を吐き捨てたあたりに足で砂をかけている。助けておいてもらってなんだけど、ちょっとむかつく。
適当なところに自転車を止め、防波堤に並んで腰を下ろした。ここからだと大きくてなだらかな湾が広く見渡せる。海上は少し雲が厚いけれど、波は穏やか。水平線はどこまでも果てしなく、さえぎるものは何もない。
背景にはぽつぽつ民家や木々が並んでいて、寂しい田舎の海の町っていう雰囲気。
風情のある景色だけれど、これは本当に存在している場所じゃない。海がつくり出した架空の世界だ。
「暑いねえここ。世間はまだ肌寒いくらいなのに。春だよ、春」
「へえ、じゃあ千夏はもう高三になったわけ」
「そうだよ。まったく、まいっちゃうよね。進路希望調査とか、入試対策講座とか、うんざりだよ。あたしはもっと別なことにエネルギーを注ぎたいのに」
「別なことって?」
「友だちと遊んだり、趣味を見つけたり、恋をしたり。まあ、一言でいえば青春だね」
「受験だって青春の一部じゃないか。みんなで励ましあって勉強して志望校合格、とかさ」
「そりゃあ目標がある人はそれでいいのかもしれないけど……」
「迷い悩むこともまた青春だろ。ま、ひきこもりの俺には青春なんて関係ないけど」
海はコンクリの防波堤にごろんとあおむけになった。
小さなカニが海の頭上を横切っていく。
そうなのだ。海は現在重度のひきこもり状態にある。学校どころか、近所のコンビニに出向くこともない。そればかりか、自分の家からも逃避している。自分の中にシェルターを作って閉じこもっているのだ。それがこの海に囲まれた、一見どこにでもありそうな街並みのある世界だ。
どうしてこんなことができるのか、海にもわからないらしい。空間を歪めているのか、別の次元にいるのか、脳や体質に異状があるのか、ただ夢を見ているだけなのか。本当のところはわからない。ただ、海がここにいるのは現実の何かから目を背けたいときだということは自覚があるらしい。
そして驚くべきことに、海は10年以上もこの場所に入り浸っている。たまには家に帰っているのかもしれないけれど、少なくともあの梅雨が長かった年の夏以来、あたしが海と会うのは決まってこの隔絶された空間だった。
本当は現実の世界でも遊びたいのに。
さすがに公園で木登りっていう年じゃないけど、新しくできたフルーツパーラーとか、隣町にある大きな映画館とか、ちょっと遠出して遊園地とか、万里に教えてもらった隠れ家的な喫茶店とか。一緒に行けたら楽しいだろうなと思う場所はたくさんある。どれもここにはないものだ。理由はたぶん、海が認知していないから。
何があったのか、海はいまだに話してくれない。
困ってることがあるなら言ってほしい。できる限り力になるから。そうやって何度も説得を試みたけれど海の意志は固く、頑としてたったひとりで閉じこもりつづけている。
まあひきこもりと言っても、ものすごく広い空間にいるから、そこまで窮屈に感じないのだろう。プライベートビーチとか言っちゃってるし、むしろのびのびしているのかも。話し相手がほしくなったら、あたしを呼べば済むし。実は今みたいにこっちから海を呼ぶことのほうが多いけれど。
いつの間にか空が赤く染まっている。雲の切れ間に、一番星が頼りなさげにぽつんと白く浮かんでいる。
「なんでもいいから、やりたいこと見つけろよ」
海がつぶやく。
「ひきこもってる人に言われてもなあ」
あたしは鉛色の空に目をやる。
やりたいことならちゃんとある。海をここから連れ出すことだ。
でも口に出すと海がつらそうな顔をするので、言わない。流れ星を見つけたときだけ、そっと心の中で願う。海がちゃんとこっちに戻って来られますように。
「あ、流れ星」
「えっ、どこっ!?」
「残念、もう消えた」
あたしの思いを知ってか知らずか、海はにやににやしている。
「ずるいよ、自分だけ」
「いいじゃん、どうせ全部偽物だし」
「なんか願い事した?」
「3回唱えると叶うってやつ? どう考えたって無理だろ。一瞬だぞ」
「えー、夢がないなあ」
「いててっ」
急にぴょんと起き上がる海。ぶんぶん振っている右手に小さなカニがしがみついていた。思わず噴き出す。
「ほら、カニさんもあたしに賛成してる」
「そんなわけないだろ。ただの事故だ」
海が手からひっぺがしたカニをぽーんと浜のほうへ投げる。
「あー、かわいそう」
「うるさいな。早く帰って勉強しろよ」
「はいはい」
そっぽを向いたままの海に「じゃあね」と言って、自転車のスタンドを上げた。
とたんに、すっと周りの景色が溶けていく。
潮風がふっと鼻を抜けるともう、信号前の下り坂に戻っていた。こちらのほうも日が暮れている。何事もなかったかのように車が走っていて、犬の散歩をしている人がいて、カラスが鳴いている。
あたしは坂をUターンして家に向かった。
早めに自転車屋さんに行かなくちゃなぁと思った。
それはよくわかっている。あたしは決して危険な運転をしてスリルを味わいたいわけじゃない。ただ、ブレーキが効かないだけなのだ。
「え? 待って、えっ?」
すでに自転車は相当なスピードに達しており、足で止めるのは至難の業だ。前方の信号は赤。通行人がいないことを願って無茶なコーナリングをするか、多少の怪我は覚悟して道のわきに倒れこむか。決心できないまま交差点がどんどん迫ってくる。
と、街路樹の陰からひょっこり、カバンを背負った男の子が現れた。男の子はパッとこちらを振り返り、ぽかんとしてあたしを見つめた。
このままではぶつかる!
あたしは覚悟を決め、植え込みのちょっとでもダメージが少なそうなところめがけて自転車ごと体を倒した。
だけどその寸前、前輪が石ころか何か固いものに乗り上げ、反動で体がふわっと宙に浮かぶ。
学校帰りにアイスクリームを食べに行こうとなんてしなければよかった。小腹が空いてたんです。万里、仕事してたのに抜け駆けしてごめんね。晴夏、あんたが気に入ってた子鹿のマグカップを割ったのは実は姉ちゃんです。ごめん。母さん、この前の数学で赤点とったの黙ってました。ごめんなさい。父さんは、まあいいか……
これが走馬灯ってやつだろうか。一瞬のうちにそんな考えが頭の中を駆け巡った。
最期に思い浮かんだのは、海のちょっとふてくされた横顔。
海、海……お願い助けて!!
「しょうがねえなぁ」っていう海の声が、どこからともなく聞こえた。
車輪がめりこむように着地する感覚の直後、衝撃で体が放り出された。どさりとうつぶせに倒れこんだのは砂の上。痛かったけど、予想してたダメージよりはずっと軽い。横倒しになった自転車の車輪が、敗残兵のようにキコキコと空回りしている。
さっきのまでのパニックが嘘みたいにのどかな波音とカモメの鳴き声。ゆったりと浜に押し寄せる白い波。
海が助けてくれたんだ。
膝をついてゆっくり立ち上がる。
全身、砂だらけ。
制服をパンパンと叩いたら砂ぼこりでむせた。
「これまた、派手にやったな」
ずさずさとスニーカーで砂を蹴りながら近づいてきた海は、あたしのスクールバックを拾い上げ砂を払い落とした。
「軽い。相変わらず置き勉か」
「そこは今どうでもいいでしょ」
口の中でじゃりっと砂をかむ感触があった。
うえっ
「ありがとう。マジで助かった」
「ありがとうって顔じゃないな。すごくいやそうな顔してる」
「口に砂入っちゃったみたい。ちょっとあっち向いてて」
波打ち際で水をすくって軽くうがいをする。透明だけどとても塩辛い。
「俺のプライベートビーチ、汚すなよ」
「あっち向いててって言ったのに!」
海は涼しい顔で、あたしが海水を吐き捨てたあたりに足で砂をかけている。助けておいてもらってなんだけど、ちょっとむかつく。
適当なところに自転車を止め、防波堤に並んで腰を下ろした。ここからだと大きくてなだらかな湾が広く見渡せる。海上は少し雲が厚いけれど、波は穏やか。水平線はどこまでも果てしなく、さえぎるものは何もない。
背景にはぽつぽつ民家や木々が並んでいて、寂しい田舎の海の町っていう雰囲気。
風情のある景色だけれど、これは本当に存在している場所じゃない。海がつくり出した架空の世界だ。
「暑いねえここ。世間はまだ肌寒いくらいなのに。春だよ、春」
「へえ、じゃあ千夏はもう高三になったわけ」
「そうだよ。まったく、まいっちゃうよね。進路希望調査とか、入試対策講座とか、うんざりだよ。あたしはもっと別なことにエネルギーを注ぎたいのに」
「別なことって?」
「友だちと遊んだり、趣味を見つけたり、恋をしたり。まあ、一言でいえば青春だね」
「受験だって青春の一部じゃないか。みんなで励ましあって勉強して志望校合格、とかさ」
「そりゃあ目標がある人はそれでいいのかもしれないけど……」
「迷い悩むこともまた青春だろ。ま、ひきこもりの俺には青春なんて関係ないけど」
海はコンクリの防波堤にごろんとあおむけになった。
小さなカニが海の頭上を横切っていく。
そうなのだ。海は現在重度のひきこもり状態にある。学校どころか、近所のコンビニに出向くこともない。そればかりか、自分の家からも逃避している。自分の中にシェルターを作って閉じこもっているのだ。それがこの海に囲まれた、一見どこにでもありそうな街並みのある世界だ。
どうしてこんなことができるのか、海にもわからないらしい。空間を歪めているのか、別の次元にいるのか、脳や体質に異状があるのか、ただ夢を見ているだけなのか。本当のところはわからない。ただ、海がここにいるのは現実の何かから目を背けたいときだということは自覚があるらしい。
そして驚くべきことに、海は10年以上もこの場所に入り浸っている。たまには家に帰っているのかもしれないけれど、少なくともあの梅雨が長かった年の夏以来、あたしが海と会うのは決まってこの隔絶された空間だった。
本当は現実の世界でも遊びたいのに。
さすがに公園で木登りっていう年じゃないけど、新しくできたフルーツパーラーとか、隣町にある大きな映画館とか、ちょっと遠出して遊園地とか、万里に教えてもらった隠れ家的な喫茶店とか。一緒に行けたら楽しいだろうなと思う場所はたくさんある。どれもここにはないものだ。理由はたぶん、海が認知していないから。
何があったのか、海はいまだに話してくれない。
困ってることがあるなら言ってほしい。できる限り力になるから。そうやって何度も説得を試みたけれど海の意志は固く、頑としてたったひとりで閉じこもりつづけている。
まあひきこもりと言っても、ものすごく広い空間にいるから、そこまで窮屈に感じないのだろう。プライベートビーチとか言っちゃってるし、むしろのびのびしているのかも。話し相手がほしくなったら、あたしを呼べば済むし。実は今みたいにこっちから海を呼ぶことのほうが多いけれど。
いつの間にか空が赤く染まっている。雲の切れ間に、一番星が頼りなさげにぽつんと白く浮かんでいる。
「なんでもいいから、やりたいこと見つけろよ」
海がつぶやく。
「ひきこもってる人に言われてもなあ」
あたしは鉛色の空に目をやる。
やりたいことならちゃんとある。海をここから連れ出すことだ。
でも口に出すと海がつらそうな顔をするので、言わない。流れ星を見つけたときだけ、そっと心の中で願う。海がちゃんとこっちに戻って来られますように。
「あ、流れ星」
「えっ、どこっ!?」
「残念、もう消えた」
あたしの思いを知ってか知らずか、海はにやににやしている。
「ずるいよ、自分だけ」
「いいじゃん、どうせ全部偽物だし」
「なんか願い事した?」
「3回唱えると叶うってやつ? どう考えたって無理だろ。一瞬だぞ」
「えー、夢がないなあ」
「いててっ」
急にぴょんと起き上がる海。ぶんぶん振っている右手に小さなカニがしがみついていた。思わず噴き出す。
「ほら、カニさんもあたしに賛成してる」
「そんなわけないだろ。ただの事故だ」
海が手からひっぺがしたカニをぽーんと浜のほうへ投げる。
「あー、かわいそう」
「うるさいな。早く帰って勉強しろよ」
「はいはい」
そっぽを向いたままの海に「じゃあね」と言って、自転車のスタンドを上げた。
とたんに、すっと周りの景色が溶けていく。
潮風がふっと鼻を抜けるともう、信号前の下り坂に戻っていた。こちらのほうも日が暮れている。何事もなかったかのように車が走っていて、犬の散歩をしている人がいて、カラスが鳴いている。
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