登録者0人の底辺配信者だった俺が、魔界で配信を始めてみたら人気者になった件

タバスコ

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クラーケンと闇龍の咆哮

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 ボスのらしきクラーケンを発見した直後、周囲の水の流れが変化し始めた。

【大水妖の腕】

 荒れ狂うように急激に変化した水流に流されぬよう、大水妖の力で自身の周囲の水流を支配下に起き、流れを停止させる。

 ひとまず、一息つくことはできた。しかし、この状況をどうしたものか。一回、適当に攻撃を仕掛けてみよう。

【剛力大猩猩の腕】

 大水妖と反対の腕を剛力ゴリラに変化させ、その圧倒的な力で腰の短剣をクラーケンに投げつける。

 水流をもろともせずに突き進んでいた短剣だが、クラーケンは避ける素振りすら見せない。当たる直前、クラーケンは脚を一本動かし、あっさりと短剣を破壊してしまった。

「これじゃあダメか」

 剛力ゴリラの変化を解除する。水流の影響もあり、遠距離攻撃はほとんど届きそうもないな。届きはするだろうが、激流で勢いの弱まった攻撃がダメージを与えられるとも思わない。
 
 地道に近づいていくしかないか。近づいて、近接攻撃でどうにかケリをつけよう。

 大水妖やヒレの力でグングンとクラーケンに近づいていく。しかし、一定の距離まで近づくと、その長く大きな脚で攻撃を仕掛けてくるようになった。

「くっ」
 
 8本も脚があり、それぞれが独立して動き、なおかつかなりのパワーを持っているためとても厄介だ。
 襲いかかる脚を受け流しながら、攻略法を模索していく。

 ビビアンを倒した時のように、水モグラの能力で近くまで転移できたら楽なんだが、あいにく距離が離れすぎていて使えそうもない。

 水属性の弱点、雷も水中だと自傷ダメージが大きすぎて使えそうにない。やはり闇か。

【闇小龍の爪】
 
 絶えず襲い来るクラーケンの脚だが、いつまでも受け流しているわけにはいかないな。爪をダークネスミニドラゴンに変化させると、爪が黒く巨大になり、クラーケンの脚を軽く切断できるほどに鋭くなった。

 切断できるようになったはいいものの、すぐに再生してしまうな。

 襲い来る脚を切断し、切った断面に呪いをかけていく。こちらの魔力が続く限りではあるが、傷口が再生できなくなる不治の呪いだ。

 攻撃してくる脚が少なくなり、接近するチャンスが出来てきた。
 水妖の力で足の裏から大量の水を噴射し、タコの眼前まで高速で移動する。

「ふっ!」

 クラーケンもこちらが移動することを見越したのか、攻撃する脚を止め。紫色のオーラを纏い始める。

 人間界のクラーケンと行動前の行動が同じならば、毒墨を吐き出して攻撃してくるだろう。
 クラーケンの毒墨は強力で、かつ落ちにくく持続力が長い厄介な毒の効果を持っている。

 しかし、その効果範囲は狭いので大した問題はない。少し右方向へと進行方向をずらし、毒墨が吐き出される範囲と思われる場所を避けて接近する。

「ブフォォォォォォォォ」
 
 攻撃前行動が終わり、とうとう毒墨を吐き出したが……

「まずいっ!」

 効果範囲と射出速度を侮っていた!まずい!このままでは毒墨に突撃してしまう!


 水を逆噴射?だめだ。勢いをつけすぎて今更止まれない。

 水モグラで転移?だめだ。もう魔物に変化しすぎていて、これ以上多くの部位を魔物化することはできない。

 解除するとしたらダークネスミニドラゴンの爪だが、移動先を包囲するように大量の脚が待ち構えている。迎撃手段を失ったら、それこそ物理攻撃によってやられる。

 毒墨を食らってしまっても仕方がない。一度撤退してから立て直そう。

「くそっ!」

『名声値が1000になりました。Cランク特典が与えられます』

 これは……

【闇龍・咆哮】

 この技は、全身をダークネスドラゴンに変化させることで初めて使用できるようになる。龍系魔物の奥義とも言える技、ブレスだ。

 体全体が闇となり巨大化し、漆黒の鱗に包まれた闇龍を形取った。かつてないほど身体中にエネルギーが溢れ、今にも爆発してしまいそうだ。

 その溢れんばかりの力を全て集め、口元へと収束させていく。すると、口元に闇が出現し、周囲の闇を取り込みながら収束していく。

 闇がクラーケンの頭部を覆い尽くすほどの大きさまで肥大したころ。毒墨に接触する直前。巨大な闇の咆哮を放った。

 この暗闇の空間の相乗効果もあり、Bランク魔物にも劣らないほど、かなりの威力とスピードを持つブレス。
 
 抵抗など感じさせないほど呆気なく、毒墨もろともクラーケンを貫いた。
 

 


 
 
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