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【菊里×葛谷】すれ違い
しおりを挟む菊里と葛谷(安住)
本編ではありませんが本編のネタバレのようなものを含みます。
ーーー
(安住side)
「やっと見つけた、葛谷君」
先輩はいつもあの男を気にしている。
「………あ"?」
「どうして僕が君を探さないといけないのかな」
…葛谷結唯、ある理由でうちの大学病院に入院する事になった患者。
「…知らねえよ、来んな近寄んな消えろ」
「そういう訳にはいかなくてね……君の担当の先生に頼まれているからね」
葛谷は俺達の担当でも無ければ、そもそも科だって違うというのに。
(どうしていい歳した大人の面倒を、先輩が見なくちゃいけないんだ………)
俺の尊敬する先輩………、鈴鹿菊里先生は、子供達にも人気があるし優秀だし、誰にでも優しく咄嗟の判断も正確で早い。
まだまだ医者としては若いというのに、仕事も完璧で小児科長のお気に入りですらある。
……そんな先輩は、本来ならこんな男の面倒なんか見ている暇は無いのに。
「先輩、早くしないと午後の回診に遅れます」
「困ったね……葛谷君、一緒に病室に戻ろうか?」
「ッ病人扱いすんな、お前の助けなんかいらねえんだよ」
………この男は……、
「………子供みたいな駄々をいつまでこねているつもりかな」
……………
(……………あ、)
………これは
「……………っ葛谷くん、早く病室に戻って今すぐ!!」
「はぁ?なんでだよ」
「いいから早く、急ぎなさい!!」
………っ、
(先輩………怒らすと怖い……………かなり)
背負って病室まで連れていきました。
ーーー
「今日の業務も大体終わりですね、先輩!」
「そうだね…お疲れ様、安住君。」
もう外が大分暗い。
「そういえば先輩、葛谷君って何なんですか?」
机の書類を片付けて、頬杖をついてあの男について聞いてみた。
「葛谷君?可愛い子だよね」
「え、あれはただのクソガキですよ」
「クソガキって………安住君と2個しか変わらないよ」
……………
「え、そうなんですか………?!」
「僕と安住君も2つしか変わらないしね、それ程年の差はないと思うよ」
…あの男、20歳くらいかと思っていた。
「でも、何か関わりがあるんですか?あの子と」
担当でも無いのにあんな事頼まれるだなんて
「…関わりか………」
「気になります気になりますっ、普通違う科の先輩に世話係を頼んだりしないですもんね?」
……………すると、
「内緒だよ、安住君にはね」
……………
「………そうですか…………」
ーーー
(菊里side)
『ごめんなさい…ごめんなさい』
『………お兄ちゃん……、…僕……もう
死にた「先輩……っ!」』
「……………」
決して教えるわけにはいかない。
「先輩、今日ご飯、一緒にどうですか?」
………特に、この子には絶対。
(純粋で、僕の事も尊敬してくれる。
信頼してくれている………)
だからこそ言いたくない。
(苦手だ………こういう期待を向けられるの)
知らなくていい、この子は何も。
「いいよ、どこ行こうか」
誰にも頼りたくない。
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