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これから、どうすれば?・・・でも閃いた!!
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〇スイカ酒場
「ふぅ~ 赤字よ。赤字。どうすれば良いの?」
アイは、愚痴った。
「ふわぁ~~良く寝た。
あれ? 何でここの店にいるんだ?」
アイと同化して、今まで寝ていたペンタが起きた。
精神を共有しているので、アイにしか聞こえない。
「ペンタ、久しぶり」
「ボクが寝ている間に、色々あったみたいだね」
「まぁ~色々ね。
この店は私の店なの!!」
「おおおお‼ 凄い凄い( ̄∇ ̄)‼
でも、浮かない感じだね~」
「だって、赤字だもん。ふぅ( ̄3 ̄)~」
「何でなの?」
「まず、看板メニューを作るために、
この国にない激辛カレーを作ろうと思ったの」
「へえ~そんな料理作れるんだ。
良い考え。良い考え( ̄∇ ̄)‼」
「でしょ。
ただ、肝心のカレー粉がなかったの。
だから、スパイスを調合してなんとか作ったんだけど、
材料費が高くなり過ぎてしまったの」
「へぇ~ いくらで売る予定だったの?」
「私は500円~1500円くらいにしたかったけど、
3000円になってしまったの」
「高いΣ(゜Д゜)‼」
「そうなのよ。
試食会で味は好評だったけど、
売り出したらやっぱり値段がネックになって売れなかった」
「そうなんだ。 だったら値段を下げれば?」
「値段を下げたいけど、
何十種類ものスパイスを使ってるし、
安い所を探してるけど見つからない」
「そうなんだ。他のメニューでも作れば?」
「そう思って、すき焼きや肉じゃがなど考えたけど、
味の決め手である醤油が無いの。
作り方も解らないし、お金も無くて試せない状態」
「そうか~、上手く行かないもんだね~」
「ああ~~お金があれば色々開発出来て、
醤油も出来るかもしれないのに~(≧Д≦)‼」
そして、赤字の大きな問題の1つが・・
「こんばんわ。いつものお願い」
サク王子が爽やかな笑顔で、店に入ってきた。
「はいよ」
店長のヤルクが料理を作り出した。
「今日も元気そうだね。悪役令嬢ちゃん」
「ええ元気よ」
カウンターテーブルに、肘を付いて横になって素っ気なく答えた。
サク王子に対して露骨に態度が悪いのは、理由があった。
「あ‼ サク様がいらっしゃるわ」
「本当‼」
若い女性達が、大喜びで入ってきた。
「座っても、良いですか?」
「もちろんですよ」
爽やかに笑うサク王子。
サク王子のテーブルに、若い女性達が座った。
すると、また扉が開いた。
「あら~。もう来てたのね」
全ての指に宝石の指輪を付けて、豪華に着飾った年配の女性が入ってきた。
「あなた達邪魔よ。どきなさい」
「は~? 何言ってる?」
「良いからどきなさい」
「嫌よ」
「何~‼」
相手の髪を掴んで、つかみ合いになりそうだった。
「ケンカは嫌いですよ‼
ちゃんと時間を作りますから、待って下さい。
サブウエル第2伯爵夫人」
ニコリと笑うサク王子。
「サクちゃんが、そういうなら仕方ないわね。
早く終わりなさい」
「嫌よ。あっかんべー」
「フン」
サブウエル第2伯爵夫人は、不機嫌な様子で座った。
「ご注文は何にしますか?」
「牛乳でいいわ」
「かしこまりました」
グリルが注文を聞いて、厨房へ行った。
サク王子が常連になった事で、話をしたい女性客が一気に増えたのだ。
「これプレゼントです」
「ありがとう」
女性からプレゼントを貰って喜ぶサク王子。
「もう~ ホストね。ホスト」
アイが嫌味たっらしく言った。
「ホストって何?」
ペンタが聞いた。
「説明するのが面倒だから、あんな感じの人よ」
横になって、ボリボリお尻をかきながら言った。
「ふ~ん。でも、お客様を沢山連れてくるから良いんじゃない?」
「最初は喜んだけど、女性客はお酒を頼まずに、
安い牛乳などの飲み物しか注文しなかったの。
そうなると、客単価が下がって、
売上も少なく赤字になってしまったの」
「客単価って?」
「お客様が1回来た時に、支払うお金の事。
このお店をだと、安い牛乳などの単品の注文が多くて、
客単価が下がって売上が少ない。
でも、酒や料理を一緒に頼んでくれたら、
客単価が上がって売上UPに繋がるの」
「客単価を上げる事が大事なんだね」
「そういう事。だから何か工夫をしないといけない。
・・・
それに、疫病神のせいで、常連客が減ってしまった」
「え? 何で?」
「今までここに来ていた常連客は、
静かな所で飲めると思って来ていたの。
でも、ごらんの通りワイワイ騒ぐ雰囲気になってしまったので、店に馴染めず来なくなったの」
チラリとワイワイ楽しそうに、話しているサク王子をみて言った。
「もう~ この疫病神p(`Д´)q
凄く追い出したい気持ちはあるけど、
女性客がいなくなってしまう可能性もある。
はぁ~ どうしたら良いのよ~」
困り果てるアイ。
「ふ~ん。大変だね。
ふぁ~~。また眠くなったから、寝ま~す」
「ちょっとーー。まだ私の話を聞いてよ~~」
「( ̄ー ̄)ZZZ」
ペンタは寝てしまった。
「ちぇ。寝ちゃった。愚痴を聞いて欲しかったのに」
口を尖がらせるアイだった。
店の扉が、バタンと勢い良く開いた。
「悪役令嬢オーナー」
凄い勢いで、香辛料店の亭主ジジルが入ってきた。
「どうしたの? そんなに興奮して?」
「ついに出来たぞ。超激辛香辛料を」
手に大きく超激辛(超危険)と書いてある瓶を持って言った。
「ホント?」
すくっと立って大喜びのアイ。
「ああ。自信作だ」
「じゃ~。試してみましょうか」
アイはチラリと隣を見た。
「ゲフ。もうー食えないっす」
そこには、カレーのお皿が10枚以上積まれて、グロッキー状態のサラブレットがいた。
「ねぇ。サラブレット。試食をお願い」
「もう、無理っす。ゲフーーーー」
もう食べれないとゲップをしていた。
「仕方ないわね。グリル」
「試食」
「グリルちゃんに言われても、無理っす。
食べれないっす」
「どうすれば食べれる?」
「そ、そうっすね~。あ、握手してくれるなら。
食べても良いっすけどね~・・・」
チラリと様子を伺うように、グリルの方を見た。
「無理」
顔を左右に振るグリル。
「グリル。これも店のためよ」
「でも」
「一気に売上UP出来るかもしれないし、
彼のおかげで店が成り立っているのよ。
少しくらいサービスしないと」
「・・・・・・」
口ごもるグリル。
「これも、仕事よ。
ファンサービスよ。ファンサービス。
接客のプロとしてやらないと」
「プロですか」
プロと言う言葉に反応したグリル。
「そうよ」
「わかりました」
手を出すグリルだったが、顔を背けていた。
「何で相手の方を見ないのよ」
「は、恥ずかしいからです」
顔が少し赤くなったグリル。
「か、可愛い」
思わず心の声を言って微笑むサラブレット。
「は、早くして」
恥ずかしさに耐えるグリル。
「わ、解りました」
サラブレットは、手に付いた汗を何回もズボンで拭いた。
「じゃ~行きますよ」
ゴクリとツバを飲み込んで、両手が震えながら近づいた。
だが、もう少しの所で手を引っ込めた。
「もう~何やってるの?」
「だって、しょうがないっす。緊張するんです。
め、滅多にないチャンスですから」
汗ばんだ手を何回も拭きながら言った。
「じゃ~ 行きますよ」
ゆくっりゆくっり両手を近づけた。
どんどん距離が近づいて、あと少しで手に触れそうになった。
「あ、あと少しだ」
ごくりとツバを飲み込んだ。
「ハ、ハ、ハクション」
ジジルが大きなくしゃみをした。
ぱっと手を離すサラブレット
「もう~何やってるの」
「だって、びっくりしったす」
「もういい。別の人に頼みましょう」
「それは、ダメッす。アッシがやるっす」
「解った。1秒以内で握手しないと無しね」
「そんな。1秒なんて無理っす」
悲しい表情を見せた。
「数えます!! 1。ハイ終わり」
サラブレットの意見を無視するように速く言った。
「あ、暖かい。( ̄▽ ̄)デへへへ」
ぱっとグリルの手を握って、( ̄▽ ̄)ニヤニヤした。
グリルの頬が赤くなった。
「はい。終わり」
アイが言うと、グリルは直ぐに引っ込めった。
「もう、終わりですか~残念っす。
でも、グリルちゃんの手は良かったな~~
もう死んでも良い~ ( ̄▽ ̄)エへへへ」
自分の両手を見て( ̄▽ ̄)ニヤニヤが止まらなかった。
「終わり終わり。じゃ試してね( ̄▽ ̄)♪♪」
「解りました♪♪」
超激辛の粉末を入れたカレーのルーをスプーンで食べた。
「!!!!!!!!」
「おおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
目をカッと見開て、サラブレットの口から炎が出た。
「うぁあああああ」
突然の炎にビックリする一同。
「辛い辛い辛い辛い辛い辛い。飲み物飲み物飲み物」
余りの辛さに飲み物を要求した。
グリルは水を渡した。
「辛~~~~~~~~い。余計に辛くなった~~~」
「グリル。
辛い食べ物時は水だと余計に辛くなるのよ。
それより、牛乳の方が良いのよ」
「そうなんですか?」
「そうよ」
「何でも良いから飲み物をーーーーーーーーーーー」
絶叫するサラブレット。
グリルは牛乳を渡した。
ゴクゴク飲んだ。
「はぁ~~~~~~~~~~~~~~。
辛い物が得意なアッシでもめちゃくちゃ辛いっす」
「凄い光景だったわね。ジジル。
何を入れたの?」
「激震草を入れた」
「えええええ∑(°〇°)!!
あれは人間には危ない使い魔だけ食べれる物でしょ」
「らしいね。初めて人が食べる所を見れて良かったよ」
貴重なデータが取れて満足な顔のジジルは、ニコリと笑いサラブレットに親指を立てて褒めた。
「殺すきっすかーーーー!!」
怒るサラブレット。
「まあまあ。死ななかったから良かっただろ?」
( ̄▽ ̄)ニヤリと笑う。
「こんなの人に食べさせるのは危険っすよ。
食べさせるなら使い魔でしょ」
「待って!! 今何て言った?」
「え? 人には危険」
「その後よ」
「食べさせるなら使い魔でしょ」
・・・
「それよ。使い魔に食べさせれば良いのよ」
「どうゆう事っすか?」
首を傾けた。
・・・
「今ままで人だけを対象にしたけど、
・・・・・
使い魔にも料理を提供すれば良いのよ。
使い魔も家族だと思っている人もいるはずだから、
一緒に食事やお酒を飲める所があれば嬉しいはず」
「なるほど。確かにありそうでなかったな」
ジジルが感心した表情で言った。
「私が作ったカレーは値段が高くて売れなったけど、
使い魔を持っているのは貴族が多いから、
値段が高くても美味しければ売れるはずよ」
「でも、売れるっすかね~」
「解らない。
でも行動しないと、何も解らないし何も変らない。
試して修正する。その繰り返しでどんどん良くなるわ。
・・・・・・・
それに、やってみたい事があるの。
と言う事で、今すぐ実行よ( ̄〇 ̄)!!」
アイは元気一杯に拳を上げた。
〇シン家のサーガーの部屋
「ハハハハ。1ヶ月経っても赤字だそうだ」
「グリルからの報告?」
ベッドの上でパンスキーが言った。
「ああ。心配して損したぞ。
俺が手を下す必要もなかったな。
ハハッハハ愉快愉快」
ワインをゆっくり堪能しならがら言った。
「確かに面白かったわ~。フフフ♪♪
グリルがオーナーのペンギンに、
コキ使われているのが面白かったわ~フフフ♪♪」
他人の不幸を喜ぶ笑いだった。
「パンスキー。
やっぱり俺の会話を聞いていたんだな?」
「もちろんよ。だって気になるでしょ?
秘密の話をされると」
悪びれる様子も無く言った。
「お前には敵わないな。ハハハハ」
「せっかくだから、グリルの様子を見ましょうよ。
ミルミル」
水晶の玉が出て来て、グリル達が写った。
「あれ?」
「どうした?」
「何か・・・・お客さんが多いの?」
「どうゆう事だ?」
サーガーも水晶を見た。
「何か変。使い魔がお店の中に一杯いる」
「どうゆう事だ?」
「解らない。
それに、見た事の無い食べ物を食べてるわ」
「くそ。絶対に許さないぞ。俺が必ず潰してやる」
ワイングラスを潰して、怪我をした。
「フフフ。潰さなくても良いわ」
「どうしてだ?」
「グリルを使って、売れているレシピを盗み出せば良い。 その後、あなたが経営しているサル酒場で、
同じ物を販売すれば相手の売上を落とす事が出来るし、
こっちは売上をUPさせる事が出来るはずよ」
「ふはははっは。さすが。パンスキーだ」
「当然でしょ」
怪我した手を舐めながら、ニヤリと笑った。
〇スイカ酒場
「さぁ~。制限時間は30分です。用意スタート」
グリルは、時間を計る砂時計をテーブルの上に置いた。
「よぉ~し。やるぞ。カスル頼んだぞ」
「ぱぉ~ん」
貴族の男と羽の生えたゾウが、気合を入れて大盛りの激辛カレーを食べ始めた。
「何だこれは∑(°〇°)!!
辛いけど、甘くて辛くて美味しいぞ!!
こんな物食べた事ない!!
カスルどうだ?」
美味しそうに食べる貴族の男。
「ぱぉ~ん。ぱぉ~ん。ぼおおおおおお」
炎を吐きながら、嬉しそうにバクバク食べていた。
「アイ様。凄い大繁盛ですね」
嬉しそうなグリル。
「そうね。
30分以内に大盛りの激辛カレーを食べきったら、
無料のチャレンジ企画が当たったわね」
「ですね。
人間用には、アイ様が開発した激辛カレー。
使い魔には、食べたら炎を吐く激震草入りの激辛カレーに分けたのも良かったですね」
「何より、使い魔と一緒に協力して、
チャレンジするのが良いのよ。
一緒にやる事で思い出にもなるし、絆も強くなる」
「さすが、アイ様です」
「当然よ。( ̄▽ ̄)ホホホホ天才。」
カウンターテーブルに立ち、腰に手を当てて笑うアイだった。
「グリルちゃん。手伝ってほしっす」
なぜか、ヘトヘトに疲れたサラブレットが皿洗いをしていた。
「弱音をはかない。グリル。応援してあげて」
「え?
・・・・ガンバ」
小さい声で照れるように言った。
「ぬおおおおおおお!!! やる気が出て来た!!」
さっかまで疲れていたのがウソの様に、猛スピードで皿を洗い出した。
「( ̄▽ ̄)フフフ。面白い男だね」
「・・・・そうですか?」
チラリとアイがグリルを見ると、サラブレットを見て少し微笑んでいた。
「こちらへどうぞ」
サク王子がお客を誘導して、メニューを聞いていた。
・・・
「問題はあの厄病神よね。何で助けてくれるのかしら」
首を傾げるアイ。
すると、サク王子がアイの方を向いてウィンクした。
「え?∑(°〇°)」
アイは、不意な出来事に思わずドキっとした。
「いや~ん。サク様カッコイイ!!」
アイの目前にいる若い女性が言った。
「わ、私じゃないんだ。
そ、そうよね。ペンギンの姿だし・・・」
アイは、なぜか解らないけど残念な気持ちになってしまった。
「いけない。いけない。仕事仕事。
いらっしゃませ」
元気良く挨拶するアイ。
サク王子は、その姿をじっと見つめていた。
○山道
「この男を見たか?」
黒頭巾を被った男が、立体的に表示された男を見せた。
「知らねぇ~。知らねぇ~」
ガラの悪い男が見ないで、適当に答えて去ろうとしていた。
「ひぃいいい」
目の見えぬ早業で刀を抜いて、男の首元に当てた。
怯えるガラの悪い男
「もう一度聞く。この男を知らないか?」
「えええっと。知りません」
体を震わせながら、じっくり見て答えた。
「本当だな」
「は、はい」
刀をしまった。
「ひいいいいいい」
ガラの悪い男は、猛ダッシュで逃げ出した。
「どこにいるのだ」
・・・・・・・・・・・・・
赤いドラゴンが描かれた指輪をした男は、空を見上げならがら呟いた。
「ふぅ~ 赤字よ。赤字。どうすれば良いの?」
アイは、愚痴った。
「ふわぁ~~良く寝た。
あれ? 何でここの店にいるんだ?」
アイと同化して、今まで寝ていたペンタが起きた。
精神を共有しているので、アイにしか聞こえない。
「ペンタ、久しぶり」
「ボクが寝ている間に、色々あったみたいだね」
「まぁ~色々ね。
この店は私の店なの!!」
「おおおお‼ 凄い凄い( ̄∇ ̄)‼
でも、浮かない感じだね~」
「だって、赤字だもん。ふぅ( ̄3 ̄)~」
「何でなの?」
「まず、看板メニューを作るために、
この国にない激辛カレーを作ろうと思ったの」
「へえ~そんな料理作れるんだ。
良い考え。良い考え( ̄∇ ̄)‼」
「でしょ。
ただ、肝心のカレー粉がなかったの。
だから、スパイスを調合してなんとか作ったんだけど、
材料費が高くなり過ぎてしまったの」
「へぇ~ いくらで売る予定だったの?」
「私は500円~1500円くらいにしたかったけど、
3000円になってしまったの」
「高いΣ(゜Д゜)‼」
「そうなのよ。
試食会で味は好評だったけど、
売り出したらやっぱり値段がネックになって売れなかった」
「そうなんだ。 だったら値段を下げれば?」
「値段を下げたいけど、
何十種類ものスパイスを使ってるし、
安い所を探してるけど見つからない」
「そうなんだ。他のメニューでも作れば?」
「そう思って、すき焼きや肉じゃがなど考えたけど、
味の決め手である醤油が無いの。
作り方も解らないし、お金も無くて試せない状態」
「そうか~、上手く行かないもんだね~」
「ああ~~お金があれば色々開発出来て、
醤油も出来るかもしれないのに~(≧Д≦)‼」
そして、赤字の大きな問題の1つが・・
「こんばんわ。いつものお願い」
サク王子が爽やかな笑顔で、店に入ってきた。
「はいよ」
店長のヤルクが料理を作り出した。
「今日も元気そうだね。悪役令嬢ちゃん」
「ええ元気よ」
カウンターテーブルに、肘を付いて横になって素っ気なく答えた。
サク王子に対して露骨に態度が悪いのは、理由があった。
「あ‼ サク様がいらっしゃるわ」
「本当‼」
若い女性達が、大喜びで入ってきた。
「座っても、良いですか?」
「もちろんですよ」
爽やかに笑うサク王子。
サク王子のテーブルに、若い女性達が座った。
すると、また扉が開いた。
「あら~。もう来てたのね」
全ての指に宝石の指輪を付けて、豪華に着飾った年配の女性が入ってきた。
「あなた達邪魔よ。どきなさい」
「は~? 何言ってる?」
「良いからどきなさい」
「嫌よ」
「何~‼」
相手の髪を掴んで、つかみ合いになりそうだった。
「ケンカは嫌いですよ‼
ちゃんと時間を作りますから、待って下さい。
サブウエル第2伯爵夫人」
ニコリと笑うサク王子。
「サクちゃんが、そういうなら仕方ないわね。
早く終わりなさい」
「嫌よ。あっかんべー」
「フン」
サブウエル第2伯爵夫人は、不機嫌な様子で座った。
「ご注文は何にしますか?」
「牛乳でいいわ」
「かしこまりました」
グリルが注文を聞いて、厨房へ行った。
サク王子が常連になった事で、話をしたい女性客が一気に増えたのだ。
「これプレゼントです」
「ありがとう」
女性からプレゼントを貰って喜ぶサク王子。
「もう~ ホストね。ホスト」
アイが嫌味たっらしく言った。
「ホストって何?」
ペンタが聞いた。
「説明するのが面倒だから、あんな感じの人よ」
横になって、ボリボリお尻をかきながら言った。
「ふ~ん。でも、お客様を沢山連れてくるから良いんじゃない?」
「最初は喜んだけど、女性客はお酒を頼まずに、
安い牛乳などの飲み物しか注文しなかったの。
そうなると、客単価が下がって、
売上も少なく赤字になってしまったの」
「客単価って?」
「お客様が1回来た時に、支払うお金の事。
このお店をだと、安い牛乳などの単品の注文が多くて、
客単価が下がって売上が少ない。
でも、酒や料理を一緒に頼んでくれたら、
客単価が上がって売上UPに繋がるの」
「客単価を上げる事が大事なんだね」
「そういう事。だから何か工夫をしないといけない。
・・・
それに、疫病神のせいで、常連客が減ってしまった」
「え? 何で?」
「今までここに来ていた常連客は、
静かな所で飲めると思って来ていたの。
でも、ごらんの通りワイワイ騒ぐ雰囲気になってしまったので、店に馴染めず来なくなったの」
チラリとワイワイ楽しそうに、話しているサク王子をみて言った。
「もう~ この疫病神p(`Д´)q
凄く追い出したい気持ちはあるけど、
女性客がいなくなってしまう可能性もある。
はぁ~ どうしたら良いのよ~」
困り果てるアイ。
「ふ~ん。大変だね。
ふぁ~~。また眠くなったから、寝ま~す」
「ちょっとーー。まだ私の話を聞いてよ~~」
「( ̄ー ̄)ZZZ」
ペンタは寝てしまった。
「ちぇ。寝ちゃった。愚痴を聞いて欲しかったのに」
口を尖がらせるアイだった。
店の扉が、バタンと勢い良く開いた。
「悪役令嬢オーナー」
凄い勢いで、香辛料店の亭主ジジルが入ってきた。
「どうしたの? そんなに興奮して?」
「ついに出来たぞ。超激辛香辛料を」
手に大きく超激辛(超危険)と書いてある瓶を持って言った。
「ホント?」
すくっと立って大喜びのアイ。
「ああ。自信作だ」
「じゃ~。試してみましょうか」
アイはチラリと隣を見た。
「ゲフ。もうー食えないっす」
そこには、カレーのお皿が10枚以上積まれて、グロッキー状態のサラブレットがいた。
「ねぇ。サラブレット。試食をお願い」
「もう、無理っす。ゲフーーーー」
もう食べれないとゲップをしていた。
「仕方ないわね。グリル」
「試食」
「グリルちゃんに言われても、無理っす。
食べれないっす」
「どうすれば食べれる?」
「そ、そうっすね~。あ、握手してくれるなら。
食べても良いっすけどね~・・・」
チラリと様子を伺うように、グリルの方を見た。
「無理」
顔を左右に振るグリル。
「グリル。これも店のためよ」
「でも」
「一気に売上UP出来るかもしれないし、
彼のおかげで店が成り立っているのよ。
少しくらいサービスしないと」
「・・・・・・」
口ごもるグリル。
「これも、仕事よ。
ファンサービスよ。ファンサービス。
接客のプロとしてやらないと」
「プロですか」
プロと言う言葉に反応したグリル。
「そうよ」
「わかりました」
手を出すグリルだったが、顔を背けていた。
「何で相手の方を見ないのよ」
「は、恥ずかしいからです」
顔が少し赤くなったグリル。
「か、可愛い」
思わず心の声を言って微笑むサラブレット。
「は、早くして」
恥ずかしさに耐えるグリル。
「わ、解りました」
サラブレットは、手に付いた汗を何回もズボンで拭いた。
「じゃ~行きますよ」
ゴクリとツバを飲み込んで、両手が震えながら近づいた。
だが、もう少しの所で手を引っ込めた。
「もう~何やってるの?」
「だって、しょうがないっす。緊張するんです。
め、滅多にないチャンスですから」
汗ばんだ手を何回も拭きながら言った。
「じゃ~ 行きますよ」
ゆくっりゆくっり両手を近づけた。
どんどん距離が近づいて、あと少しで手に触れそうになった。
「あ、あと少しだ」
ごくりとツバを飲み込んだ。
「ハ、ハ、ハクション」
ジジルが大きなくしゃみをした。
ぱっと手を離すサラブレット
「もう~何やってるの」
「だって、びっくりしったす」
「もういい。別の人に頼みましょう」
「それは、ダメッす。アッシがやるっす」
「解った。1秒以内で握手しないと無しね」
「そんな。1秒なんて無理っす」
悲しい表情を見せた。
「数えます!! 1。ハイ終わり」
サラブレットの意見を無視するように速く言った。
「あ、暖かい。( ̄▽ ̄)デへへへ」
ぱっとグリルの手を握って、( ̄▽ ̄)ニヤニヤした。
グリルの頬が赤くなった。
「はい。終わり」
アイが言うと、グリルは直ぐに引っ込めった。
「もう、終わりですか~残念っす。
でも、グリルちゃんの手は良かったな~~
もう死んでも良い~ ( ̄▽ ̄)エへへへ」
自分の両手を見て( ̄▽ ̄)ニヤニヤが止まらなかった。
「終わり終わり。じゃ試してね( ̄▽ ̄)♪♪」
「解りました♪♪」
超激辛の粉末を入れたカレーのルーをスプーンで食べた。
「!!!!!!!!」
「おおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
目をカッと見開て、サラブレットの口から炎が出た。
「うぁあああああ」
突然の炎にビックリする一同。
「辛い辛い辛い辛い辛い辛い。飲み物飲み物飲み物」
余りの辛さに飲み物を要求した。
グリルは水を渡した。
「辛~~~~~~~~い。余計に辛くなった~~~」
「グリル。
辛い食べ物時は水だと余計に辛くなるのよ。
それより、牛乳の方が良いのよ」
「そうなんですか?」
「そうよ」
「何でも良いから飲み物をーーーーーーーーーーー」
絶叫するサラブレット。
グリルは牛乳を渡した。
ゴクゴク飲んだ。
「はぁ~~~~~~~~~~~~~~。
辛い物が得意なアッシでもめちゃくちゃ辛いっす」
「凄い光景だったわね。ジジル。
何を入れたの?」
「激震草を入れた」
「えええええ∑(°〇°)!!
あれは人間には危ない使い魔だけ食べれる物でしょ」
「らしいね。初めて人が食べる所を見れて良かったよ」
貴重なデータが取れて満足な顔のジジルは、ニコリと笑いサラブレットに親指を立てて褒めた。
「殺すきっすかーーーー!!」
怒るサラブレット。
「まあまあ。死ななかったから良かっただろ?」
( ̄▽ ̄)ニヤリと笑う。
「こんなの人に食べさせるのは危険っすよ。
食べさせるなら使い魔でしょ」
「待って!! 今何て言った?」
「え? 人には危険」
「その後よ」
「食べさせるなら使い魔でしょ」
・・・
「それよ。使い魔に食べさせれば良いのよ」
「どうゆう事っすか?」
首を傾けた。
・・・
「今ままで人だけを対象にしたけど、
・・・・・
使い魔にも料理を提供すれば良いのよ。
使い魔も家族だと思っている人もいるはずだから、
一緒に食事やお酒を飲める所があれば嬉しいはず」
「なるほど。確かにありそうでなかったな」
ジジルが感心した表情で言った。
「私が作ったカレーは値段が高くて売れなったけど、
使い魔を持っているのは貴族が多いから、
値段が高くても美味しければ売れるはずよ」
「でも、売れるっすかね~」
「解らない。
でも行動しないと、何も解らないし何も変らない。
試して修正する。その繰り返しでどんどん良くなるわ。
・・・・・・・
それに、やってみたい事があるの。
と言う事で、今すぐ実行よ( ̄〇 ̄)!!」
アイは元気一杯に拳を上げた。
〇シン家のサーガーの部屋
「ハハハハ。1ヶ月経っても赤字だそうだ」
「グリルからの報告?」
ベッドの上でパンスキーが言った。
「ああ。心配して損したぞ。
俺が手を下す必要もなかったな。
ハハッハハ愉快愉快」
ワインをゆっくり堪能しならがら言った。
「確かに面白かったわ~。フフフ♪♪
グリルがオーナーのペンギンに、
コキ使われているのが面白かったわ~フフフ♪♪」
他人の不幸を喜ぶ笑いだった。
「パンスキー。
やっぱり俺の会話を聞いていたんだな?」
「もちろんよ。だって気になるでしょ?
秘密の話をされると」
悪びれる様子も無く言った。
「お前には敵わないな。ハハハハ」
「せっかくだから、グリルの様子を見ましょうよ。
ミルミル」
水晶の玉が出て来て、グリル達が写った。
「あれ?」
「どうした?」
「何か・・・・お客さんが多いの?」
「どうゆう事だ?」
サーガーも水晶を見た。
「何か変。使い魔がお店の中に一杯いる」
「どうゆう事だ?」
「解らない。
それに、見た事の無い食べ物を食べてるわ」
「くそ。絶対に許さないぞ。俺が必ず潰してやる」
ワイングラスを潰して、怪我をした。
「フフフ。潰さなくても良いわ」
「どうしてだ?」
「グリルを使って、売れているレシピを盗み出せば良い。 その後、あなたが経営しているサル酒場で、
同じ物を販売すれば相手の売上を落とす事が出来るし、
こっちは売上をUPさせる事が出来るはずよ」
「ふはははっは。さすが。パンスキーだ」
「当然でしょ」
怪我した手を舐めながら、ニヤリと笑った。
〇スイカ酒場
「さぁ~。制限時間は30分です。用意スタート」
グリルは、時間を計る砂時計をテーブルの上に置いた。
「よぉ~し。やるぞ。カスル頼んだぞ」
「ぱぉ~ん」
貴族の男と羽の生えたゾウが、気合を入れて大盛りの激辛カレーを食べ始めた。
「何だこれは∑(°〇°)!!
辛いけど、甘くて辛くて美味しいぞ!!
こんな物食べた事ない!!
カスルどうだ?」
美味しそうに食べる貴族の男。
「ぱぉ~ん。ぱぉ~ん。ぼおおおおおお」
炎を吐きながら、嬉しそうにバクバク食べていた。
「アイ様。凄い大繁盛ですね」
嬉しそうなグリル。
「そうね。
30分以内に大盛りの激辛カレーを食べきったら、
無料のチャレンジ企画が当たったわね」
「ですね。
人間用には、アイ様が開発した激辛カレー。
使い魔には、食べたら炎を吐く激震草入りの激辛カレーに分けたのも良かったですね」
「何より、使い魔と一緒に協力して、
チャレンジするのが良いのよ。
一緒にやる事で思い出にもなるし、絆も強くなる」
「さすが、アイ様です」
「当然よ。( ̄▽ ̄)ホホホホ天才。」
カウンターテーブルに立ち、腰に手を当てて笑うアイだった。
「グリルちゃん。手伝ってほしっす」
なぜか、ヘトヘトに疲れたサラブレットが皿洗いをしていた。
「弱音をはかない。グリル。応援してあげて」
「え?
・・・・ガンバ」
小さい声で照れるように言った。
「ぬおおおおおおお!!! やる気が出て来た!!」
さっかまで疲れていたのがウソの様に、猛スピードで皿を洗い出した。
「( ̄▽ ̄)フフフ。面白い男だね」
「・・・・そうですか?」
チラリとアイがグリルを見ると、サラブレットを見て少し微笑んでいた。
「こちらへどうぞ」
サク王子がお客を誘導して、メニューを聞いていた。
・・・
「問題はあの厄病神よね。何で助けてくれるのかしら」
首を傾げるアイ。
すると、サク王子がアイの方を向いてウィンクした。
「え?∑(°〇°)」
アイは、不意な出来事に思わずドキっとした。
「いや~ん。サク様カッコイイ!!」
アイの目前にいる若い女性が言った。
「わ、私じゃないんだ。
そ、そうよね。ペンギンの姿だし・・・」
アイは、なぜか解らないけど残念な気持ちになってしまった。
「いけない。いけない。仕事仕事。
いらっしゃませ」
元気良く挨拶するアイ。
サク王子は、その姿をじっと見つめていた。
○山道
「この男を見たか?」
黒頭巾を被った男が、立体的に表示された男を見せた。
「知らねぇ~。知らねぇ~」
ガラの悪い男が見ないで、適当に答えて去ろうとしていた。
「ひぃいいい」
目の見えぬ早業で刀を抜いて、男の首元に当てた。
怯えるガラの悪い男
「もう一度聞く。この男を知らないか?」
「えええっと。知りません」
体を震わせながら、じっくり見て答えた。
「本当だな」
「は、はい」
刀をしまった。
「ひいいいいいい」
ガラの悪い男は、猛ダッシュで逃げ出した。
「どこにいるのだ」
・・・・・・・・・・・・・
赤いドラゴンが描かれた指輪をした男は、空を見上げならがら呟いた。
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